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ほとりAUnReal_02

1 :ほとり@ガイシュツチュウ:2001/06/21(木) 19:39
 アニメ板在住のほとりは、世間知らずの19歳。
 趣味はアニメ鑑賞、音楽鑑賞、ビートマニア、ドライブです。
 アニメネタが打ち止め気味なので、自分語りでもしてみようと思います。
 専用板でほとり個人の話で脱線してしまったり、ほとりの身の上について
気になる事などがあれば聞いてみてください。

 スレッドにいらっしゃるみなさんへのお願い。>>2

2 :ほとり@ガイシュツチュウ:2001/06/21(木) 19:40
※ここは「人生観を語り合うスレッド」ではありません。
※ここは「不特定の人が人生相談をするスレッド」ではありません。
※ここはただほとりが自分語りをしたりすることを主旨としたスレッドです。
 それに追随するレスとして雑談をするのはアリですが、ここが自己紹介板で
 あるという性質上、自己紹介と関係のないところで雑談を展開することは
 板違いにあたると思われますのでご遠慮ねがいます。
※レスが1000に近づき後継スレッドを立てる場合は、スレッド重複を防ぐため
 この先ほとり自身から特別な終了宣言が無い限り、ほとり自身が責任をもって
 後継スレッドを立てさせていただきます。
※荒し行為はご勘弁を。

3 :ほとり@ガイシュツチュウ:2001/06/21(木) 19:41
 ヒソーリと自分語りを続けていくつもりだったので、たった二週間でスレ一つ
使いきることになるとは、思ってもみませんでした。
 なにはともあれ、みなさん引き続きよろしくお願いします。
 第2スレッドからは、題を少々変えてみました。発音としてはフランス語の
“au”、もしくは訓民正音の“┨”の発音に近いです。(罫線記号でるかな?)
 まぁ、発声することも絶対ないでしょうけどね。

 ちなみにただいま外出中なのでホスト名非表示です。というかこの板、
ぷららのホストからスレッド立てられません。
 ホスト名表示での本人認証は今日の深夜になります。

4 :ふたりのホッチ(ホモスキー&ほとり):2001/06/22(金) 00:42

♪バーチャルな関係♪

水晶のような 書き込みが降りてくる
そよ風がはこぶ ほとりが弾くエピソード
合わせ鏡映す ネットの中見つめれば
不思議ね バーチャル 時間帯(とき)のミラージュ
もう一人のキャラ(ホモスキー)が 心の奥に生きているの
空夢のように ひとりじゃないよと ささやいて

スレを駆けてゆく 悩ましの演出も
メンヘルみたいに 電波のなか溶ける
生まれ変わるように この板を旅したい
不思議ね バーチャル 永遠(とわ)のミラージュ
私(ホモスキー)じゃない私(ほとり)が
鏡の向こう微笑(わら)いかける 素直になってと

不思議ね バーチャル 時間帯(とき)のミラージュ もう一人の私が
心の奥に生きているの 空夢のように 愛よりも深く そばにいて...

5 :めざせ幼女コレクター :2001/06/22(金) 00:44

(幼女 ゲットだぜーッ!)

たとえ 火の中 水の中 草の中 森の中
土の中 雲の中 あのコのスカートの中 (キャ〜!)

なかなか なかなか
なかなか なかなか 大変だけど
かならずGetだぜ!
幼女Getだぜ!

常識世界に さよならバイバイ
オレはこいつ(※さらってきた幼女)と 旅に出る (らちちゅう!)
きたえたワザで 狩りまくり
仲間(※さらってきた幼女)をふやして 次の町へ

いつもいつでも うまくゆくなんて
保証はどこにも ないけど (警察「そりゃそうじゃ!」)
いつでもいつも ホンキで生きてる
こいつたち(※さらってきた幼女たち)がいる

たとえ 火の中 水の中 草の中 森の中
土の中 雲の中 あのコのスカートの中 (しつこ〜いッ!)

なかなか なかなか
なかなか なかなか 大変だけど
かならずGetだぜ!
幼女Getだぜ!

6 :めざせ幼女コレクター :2001/06/22(金) 00:44
さらいつかれて おやすみグッナイ
まぶたを閉じれば よみがえる (らちちゅう??)
ティムポが燃えて 布が舞い
泣き声とどろく あのバトルが

きのうの他人は きょうの奴隷って
誰かのコトバが あるけど (宮崎勤「誰かとはなんじゃ〜っ!」)
きょうの奴隷は あしたも奴隷
そうさ 永遠に

ああ あこがれの 幼女コレクターに
なりたいな ならなくちゃ
ゼッタイなってやるーッ!

幼女は いつか オトナになるって
だれかが歌って いたけど
つぼみがいつか 花枯れるように
幼女は使い捨て

いつもいつでも うまくゆくなんて
保証はどこにも ないけど (警察「そりゃそうじゃ!」)
いつでもいつも ホンキで生きてる
こいつたち(※さらってきた幼女たち)がいる

ああ あこがれの 幼女コレクターに
なりたいな ならなくちゃ
ゼッタイなってやるーッ!

ああ あこがれの 幼女コレクターに
なりたいな ならなくちゃ
ゼッタイなってやるーッ!

7 :添削せんせ:2001/06/22(金) 00:45
♪むむむの無職のテーマ♪

む、む、無職の、む〜
朝は寝床(ねどこ)で グーグーグー
楽しいな 楽しいな
無職にゃ 昼夜も
テレホも関係 ない
む、む、無職の、む〜
みんなで笑おう 無職の、む〜

む、む、無職の、む〜
昼はのんびり お散歩(さんぽ)だ
楽しいな 楽しいな
おばけにゃ 会社も
仕事(しごと)もなんにも ない
む、む、無職の、む〜
みんなで笑おう 無職の、む〜

む、む、無職の、む〜
夜は2ちゃんねる(はかば)で 運動会
楽しいな 楽しいな
無職は 粘着(死なない)
心の病気(びょうき)も 関係ない
む、む、無職の、む〜
みんなで笑おう 無職の、む〜
みんなで笑おう 無職の、む〜
みんなで笑おう 無職の、む〜

8 :ひろりん:2001/06/22(金) 00:48
こんばんわ。
今夜はプラモを赤く塗ったよ。
だからハナクソも赤い。
明日朝、またきます。ぐない。

9 :森のきこり:2001/06/22(金) 01:14
こんばんわ。2番目のスレ立ておめでとう。
いきなりだけど、気になった点をすこし指摘してみたい。
まぁ俺のいうことだから、サラーっと流してくれても構わないんだが。

>>2ほとり君
>※ここは「人生観を語り合うスレッド」ではありません。
>※ここは「不特定の人が人生相談をするスレッド」ではありません。
>※ここはただほとりが自分語りをしたりすることを主旨としたスレッドです。
>それに追随するレスとして雑談をするのはアリですが、ここが自己紹介板で
>あるという性質上、自己紹介と関係のないところで雑談を展開することは
>板違いにあたると思われますのでご遠慮ねがいます。

2ちゃんねるの案内でカテゴリー分けされている自己紹介板の区分は
「ネタ・顔文字」の雑談系に属している。
だから、自己紹介板のスレは顔文字やネタ書き込みが多い。
http://www.2ch.net/guide/map.html#2channel

上記の案内には、自己紹介や誰かと交流したい時は
自己紹介板 http://piza.2ch.net/intro/index2.htmlと書かれているよね。

>※ここはただほとりが自分語りをしたりすることを主旨としたスレッドです。
これって、板違いな発言じゃないかい?
一人静かにひっそり書き込みする板なら「夢・独り言板」
http://piza.2ch.net/yume/index2.html の方がふさわしいだろう。

あと、ここがほとり君が自分語りをしたりすることを主旨としたスレッドで
それに追随するレスとして雑談をするのはアリなら、話の流れとして必然的に
他人と「人生観を語り合う」ことや「不特定の人が人生相談をする」場合もあるだろう。
それらを禁じるのはそれこそ板違いと思うんだが。

一方的にスレッド1のコテハンがこんなに締め付けを強くするスレッドは
自己紹介板では見たことがない。

>※レスが1000に近づき後継スレッドを立てる場合は、スレッド重複を防ぐため
>この先ほとり自身から特別な終了宣言が無い限り、ほとり自身が責任をもって
>後継スレッドを立てさせていただきます。

最期に、↑は自己紹介板では当たり前。書く必要もないよ。

10 :あげ君:2001/06/22(金) 01:37
ああ、今日もこんなにほとりの事が気になるのに気になるのにぃ〜。

11 :ほとり@f136140.ap.plala.or.jp:2001/06/22(金) 02:56
 Authorize...
 みなさんこんばんわ、ほとりです。
 改めて言いますが、このスレッドはほとり自身の立てたスレッドです。
 みなさん疑いもなさらなかったようで、やっぱりほとりのことを理解して
くださってるのだなって思えてちょっとうれしかったです。

12 :ほとり@f136140.ap.plala.or.jp:2001/06/22(金) 02:57
>>8
 あれ?、なんのプラモでしたっけ?
>>9
 自分なりに前のスレッドで反省する点を踏まえて色々書いたんですが、
堅いことをいうわけではないので、あまり気にせずマターリしましょう。
(一行ごとにレス、…というか釈明めいたものを書いていたのですが、
 せっかくのご親切で言ってくださったことを無にするようなので、
 投稿は止めておきます。)

13 :魔女っ子ホモスキー=ほとり:2001/06/22(金) 04:03

ニダニダニダニダ マンセマーンセ 二役♪
男だなんて思ったら 大間違いよ 同人女(おんなのこ)♪
二つの名前(ホモスキー&ほとり)のプロバイダーは なんでもできる証拠なの♪
お化粧(自作自演擁護レス)なんかはしなくても あなたは私にもう夢中♪
幼女の話題を浮かべたら 男の子なんてイチコロよ♪
ほとりホモスキーは ほとりホモスキーは あなたの心に忍び込む 忍び込む♪
「(・∀・)ヒトリフタヤクデシタ♪」

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/22(金) 04:13
>>11
>理解してくださってる

思いこみが激しいのか、煽りなのか…。
呆れた?と思ったり、夜遅いから書き込みが
少ないだけとか思えないのかな。

15 :名無しさん☆お腹いっぱい:2001/06/22(金) 04:21
>理解してくださってる

オレモ(・∀・)ワラタ!

16 :「あおりのジョー」:2001/06/22(金) 04:45
〜粘着コテハン叩きの構って君の歌〜

1.コテハンスレッドに 浮かんで書き込む
  憎いあんちくしょうの レスめがけ
  叩け!叩け!叩け!
  おいらにゃ 獣の血が騒ぐ
  だけど・・・ルルル ルルル ル ルルル
  あしたはきっと反応(レス)がある
  コテハン(えもの)はどこだ!

2.親のある奴は 回線を切れ
  俺と来る奴は 狼だ
  吠えろ!吠えろ!吠えろ!
  おいらにゃ荒野がほしいんだ
  だけど・・・ルルル ルルル ル ルルル
  あしたはきっと反応(レス)がある
  コテハン(えもの)はどこだ!

3.嫉妬まみれの私怨ごころが
  燃えているんだぎらぎらと
  やるぞ!やるぞ!やるぞ!
  おいらにゃ闘う意地がある
  だけど・・・ルルル ルルル ル ルルル
  あしたはきっと反応(レス)がある
  コテハン(えもの)はどこだ!

17 :ほとりの件:2001/06/22(金) 05:17
♪粘着ほとり叩きのChiesaの主題歌♪〜愛をとりもどせ!〜

ChiesaはShock 荒らしで信用が落ちてくる
ChiesaはShock 俺の信用が落ちてくる
熱い擁護 名無しでつないでも 今は無駄だよ
邪魔するレスはクッキー一つで 自爆(ダウン)さ

ChiesaはShock 荒らしで引退早くなる
ChiesaはShock 俺の引退早くなる
ほとり(おまえ)求め さまよう心 今 熱く燃えてる
すべて溶かし無残に飛び散るはずさ

*俺の粘着(あい)を捨てる為 ほとり(おまえ)はスレ立て
愛嬌を見失った
微笑み忘れた放置など見たくはないさ
愛をとりもどせ!

ChiesaはShock 荒らしでほとりを切り裂いて
ChiesaはShock 俺のほとりを切り裂いて
誰も二人の安らぎ壊すこと出来はしないさ
ひき付け合う絆は離れない二度と

*繰り返し

18 :ひろりん:2001/06/22(金) 07:12
おはよーございます。
>>12
昨日はガンダムマックスターとパラスアテネ。
「ハナクソが赤い」と書いたのはエアブラシで塗るからなんだけど
あれでは解かりにくかったかなと気になって昨夜は眠れなかった(笑)。
今年は過去の作りかけ塗りかけを完成させる年間と定めてるので
古いのばっかりいじっとるよ。

ほとり君はガンプラどうよ?

19 :ほとりの件:2001/06/22(金) 07:19

♪粘着ほとり叩きのChiesaの主題歌♪〜愛をとりもどせ!〜

ChiesaはShock 荒らしで信用が落ちてくる
ChiesaはShock 俺の信用が落ちてくる
熱い擁護 名無しでつないでも 今は無駄だよ
邪魔するレスはクッキー一つで 自爆(ダウン)さ

ChiesaはShock 荒らしで引退早くなる
ChiesaはShock 俺の引退早くなる
ほとり(おまえ)求め さまよう心 今 熱く燃えてる
すべて溶かし無残に飛び散るはずさ

*俺との馴れ合い(あい)を捨てる為
ほとり(おまえ)はスレ立て 愛嬌を見失った
微笑み忘れた放置など 見たくはないさ
愛をとりもどせ!

ChiesaはShock 荒らしでほとりを切り裂いて
ChiesaはShock 俺のほとりを切り裂いて
誰も二人の安らぎ壊すこと出来はしないさ
ひき付け合う絆は離れない二度と

*繰り返し

20 :名無しさん:2001/06/22(金) 07:38
韓国人がよく使う言葉で「ケンチャナヨ」という言葉があるそうです。
意味は「気にするな」。
まあこれだけなら「他人の失敗をとがめない」という思いやりの言葉。
でも日本人にとって違和感があるのは、これを自分の失敗のときにも使うことです。
たとえば接客業で不首尾をしてお客さんに文句を言われたり、
自分が待ち合わせに遅れて友人から怒られたときにも
「ケンチャナヨ」「気にするな〜」。
それは君が言うべき言葉ではないだろうというのが日本人的感性ですが
半島の人の感性はちょっと違うみたいですね。
その言葉が人間関係の潤滑油になってると本気で思ってるみたいですから。

21 :リリス:2001/06/22(金) 08:02
名無しで書き込んでいるのはアニメ板の人でしょぉ〜〜
自己紹介板はね、名無しさんはお馬鹿さんなの
だって、名無しに挨拶したって、そのあと投稿しても見分けが付かないじゃ〜〜ん
オトナになってアニメ見てるジャンキーってみんなそんな礼儀知らずな人ばかりなのかしら??
秋葉原でゴロゴロしてる豚に偏見持っていたけど今やそれが確信に変わりつつあるわね
アーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハは!!!!

22 :osage:2001/06/22(金) 11:32
前スレでは自己紹介も満足にしてなかったので改めて。
osageって者です。よろしく。
このコテハンはエロ漫画小説板で使ってるものでアニメ板じゃ
使ってないのですが、一応アニメ板住人です。
エロ規制が入る前のアニメ板では名無しでエロSS投稿してたり
したんですが、エロ板ができたのをきっかけにコテハン名乗って
みることにしました。
名前の由来は某小説家の女子高生描写で頻繁に出てくる「お下げ」と
「sage」を引っかけただけです。
でも実際はエロ漫画小説板では小説スレの人気が低いので、
書き込むときはageで書くことが多いです。
別のところで色々とお世話になっているひろりんさんを
見かけたので出てきてみました。
ほとりさんも、以後よろしくお願いします。

23 :しるふぃ(仮名):2001/06/22(金) 16:08
>>18
漏れも風呂場でRCのボディ塗装するから風呂場が真っ赤だ
ふっ・・・

24 :風の谷の名無しさん:2001/06/22(金) 18:17
相互リンク♥

ジンク・アースラのアニヲタ三昧
http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=intro&key=992517067

25 :ひろりん:2001/06/22(金) 20:05
>>23
しるふぃさんにご挨拶まだでしたな。よろしくね。
オイラのラジコンは右にしか曲がらないやつでした。
鬱だし脳。

9時になったら子供を風呂に入れてやらねば。
娘は何歳までパパと風呂に入ってくれるだらうか。

26 :リリス:2001/06/22(金) 20:32
>>25ひろりん
リリスよ〜〜
自己紹介はしなくても分かるわね?
よろしく(ぱさぁっと長い髪をかき上げる)

>オイラのラジコンは右にしか曲がらないやつでした。
ユーコンってあったわね
紐が付いていて持っている人中心にグルグル回る奴
燃料が切れるまで大変だそうよ
アーッハハハハハハハハハハハハハハ!!!

27 :シラカワ:2001/06/22(金) 21:57
今晩は、元アナルちゃんのシラカワです。
前のハンドル、やはりマズイのでマトモなのにします。
ちなみに本名ではないです。
前のハンドルの由来のバンドは、ピロウズ関係少し調べれば解るよ。
知らないのも当然。一部のオバサンしか知られてない。

28 :しるふぃ(仮名):2001/06/23(土) 10:00
みなさんおはよーございまふ。土曜は基本的におやすみでございまふ。

>>18ひろりんさん
こちらこそよろしくでございますですのよぉー。おーっほっほ。
(↑あまり気にしないで下さい
最近のマイブーム(死語)は軍事板の飛行機関連スレッド一気読みです。

生活費入ったんで、久しぶりにガンプラ(リガズィあたり)でも買おうかなと
食指を動かしてたんですが、どこをどう転んだのかロシアのジェット戦闘機のプラを
買うことになるっぽいです。こっちの方が安上がりですし、勉強になりますし。
>エアブラシで塗る
ブラシまであるんすか。本格的ですな。これだから社会人は・・・(ゴニョゴニョ…
私は最近は、F1のボディを二輪世界GPのテレフォニカカラー風に塗りました。
結構うまくできました。走らせてるとかっこいいです。。。(自画自賛
ラジコンのバヤイは普通、創作の塗装なんで、絵心のない私は毎回頭を痛めてますです

>>26
小さい子の話はこのスレ的にはタブーかもです。つか地雷。

>リリス氏、シラカワ氏
改めましてよろしくっす。

29 :しるふぃ(仮名):2001/06/23(土) 10:04
↑26にじゃなくて>>25にですね。スマソ。

30 :ひろりん:2001/06/23(土) 12:51
>>28これだから社会人は・

いや、社会人が金持ちなのは結婚するまで。
このエアブラシもHPの常連さんから戴いたもの。
HPの日記で塗装に苦労してる話を書いたら、タダで譲ってくださった。
感謝。で、戴いたお礼に書いた日記内のネタを以下に再録。

>「こんな高価なもの、もらえないよ!」
>「いいのよ。バカ親父に貢がせた物だから。」
>「バカやろう!もっと自分を大切にするんだ!」
>「ごめんなさい!寂しかったの。あたしのことを叱ってくれたの、あなたが初めてよ」
>「もう、こんなこと最後にするんだぞ。じゃ、先にシャワー浴びる?」

31 :‐アニメ板から自己紹介板へ鞍替えしたほと:2001/06/24(日) 00:30
ニーダー!〜 妄想王にオレはなるっ!〜

作詞/作曲/編曲/ほとりズ 
(ワンピースの初代主題歌「ウィーアー!」の節で)

ありったけの妄想(ゆめ)をかき集め
捜し人(びと)を探しに行くのさ AUnReal

アニメ板なんて 十代のもの
熱にうかされ カキコしてたさ
ほとりやってた 宝の地位も
板変えたのなら 変節じゃない?
個人的な嵐は 誰かの
コテハンドル(コテハ〜 ンド〜ル〜) 乗っかって
煽り返せばいい!

☆ありったけの妄想(ゆめ)をかき集め
 捜し人(びと)を探しに行くのさ
 ボイチャのコール そっと
 You wanna be my Friend?
 We are, We are on the cruise! ニーダー!

ぜんぶ真(ま)に受けて 信じちゃったら
肩を押されて 1歩リードさ
オフで会えたなら 話すつもりさ
創作のことと 本当のこと
つまりいつも ピンチは 誰かに
アピール出来る いいチャンス 自意識過剰に!

しみったれた夜をぶっとばせ!
馬鹿話に 興味はないけど
ボイチャにカマン それと
You wanna be my Friend?
We are, We are on the cruise! ニーダー!

☆くりかえし

ニーダー! ニーダー!

32 :31:2001/06/24(日) 00:31
>>31の名前は‐アニメ板から自己紹介板へ鞍替えしたほとりのテーマ‐

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/24(日) 01:24
つまんね。

34 :ほとり(外出中):2001/06/24(日) 01:54
>>33名前欄に「ほとり」って入れ忘れてました。

35 :リリス:2001/06/24(日) 02:57
>>28しるふぃ(仮名)
>小さい子の話はこのスレ的にはタブーかもです。つか地雷。
「あたしのどこが小さい子供で、タブーで、地雷よ!」って
脊髄反射しそうになったわ〜〜
アーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!

レス指定間違いだったのね
いいわ、許したげる
よろしくね♥♥

>軍事板の飛行機
戦闘機って惚れ惚れするわねぇ
戦う為だけに作られてるから、無駄がなくって素敵だわ
航空ファンなんか、たまぁに買っちゃったりするのよ

しるふぃはロシアの戦闘機に興味あるのね
あたしは、これよ 重々しいシルエットにハートが震えるわ〜〜
http://www.phoenix-c.or.jp/~kogaku/content5/photo/F15/1516.htm

36 :ほとり@f136055.ap.plala.or.jp:2001/06/24(日) 04:56
 森のきこりさん、ひろりんさん、シラカワ(元アナルちゃん)さん、リリスさん、
みなさんこんばんわ。今夜はアニメ板で遊んでました。立てっぱなしでスミマセソ。
 明日か明後日には多分、アホウみたいに長文で自分語りをしにきます。

37 :しるふぃ(仮名):2001/06/25(月) 02:20
みなさんどーもー。気持ちよく眠ってたのに、地震で起こされました。
かなりでかい感じだったけど、短くて(時間的に)助かった・・・(ジシンキラーイ

昨日は都議会選挙だったんすけど、投票してきました。何気に人生初めての
投票でした。(東京に籍移したのが去年の4月だったんで――)

>>30ひろりん氏
いやー。あたしゃてっきり大人買いされたのかと・・・
良いご友人をお持ちなのですね。ブラシがあればラジコンのボディもかなり
デーハーに塗れるのですが、如何せんそれよりも優先しなければならない設備投資
が目白押しでして。(実はそれほど必要性を感じてないってのもあるんですが。
今度なんか塗ってください(ぉ

>>35リリス氏
いやー。意外なところに同じ趣味の人が居るもんですね。リリス氏はイーグル萌え
ですか。でかくて強いってのがいかにもアメリカンな感じですな。個人的にこいつの
次の日本の空の護りの要が何になるのか注目です。おそらくラプターで決まりなんでしょうが。
つーわけで本日の散財
http://www.hasegawa-model.co.jp/01.4/00179.htm
機体説明とか
http://www2.osk.3web.ne.jp/~kurochan/aircraft/mig-29.html
MiG-29は統一ドイツ軍の模擬戦でF-16に圧勝したらしいですよ
機動性偏重燃え。

38 :ほとり@f136067.ap.plala.or.jp:2001/06/25(月) 03:18
 ひゃー、はなしについていけませーん。
 いや、いいんですけどね。ごゆるりと続けてください。

39 :超夢銀河王:2001/06/25(月) 04:32
新スレになってからいまいち盛り上がりに欠けるかな?
今日はミステリーとかマンガとか大量に買い込んでしまいました。
京極の新作、これ、どうなのかなあ。

40 :なにがし:2001/06/25(月) 05:05
新スレおめでとう。
日曜は選挙行って、「僕はイーグル」の2巻買って、家で梅酒(ブランデー漬け)を作ってた。

はー。軍事に興味ある人って結構いるのだなぁ。かく言う私もあの板住人なんだが(w
ウチの父が現役だった頃は「最後の有人戦闘機」と呼ばれたアレに乗っていたそうな。
耳を悪くしてからは民間に移って技術畑になり、とうに定年退職してますが。

41 :リリス:2001/06/25(月) 05:31
>>37しるふぃ(仮名)
>地震
東京・千代田区で震度3ね
天災は忘れた頃にやって来るから、日頃の防災準備を忘れちゃ駄目よ

>ラプター
http://www2.odn.ne.jp/flip-around/military-aircraft/f22.htm
ロッキード・マーチン F-22ラプターね
繋ぎ目のないツルリとした機体(ルックス)がイカしてるわ

>MiG-29
なんですって!!F-16が負けちゃったの!?
http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Circuit/2015/bigpic/f-16camraam1.jpg
でもまあ、フルクラムもいい線(ライン)逝ってるから許すわ

軍事板の看板って「震電」よね
http://yasai.2ch.net/army/index2.html
あたしは「コメート」 の方が好きだわ
ご存知かしら??

>>38ほとり
トピックを広く持っていないと自己紹介板のスレ主は務まらないないわよ
解らないジャンルは質問でもして話題に入りなさいよ
スレ主といったって本質的にはホスト・忘年会の幹事みたいなモノなのよ
閉鎖思考のアンタには、ちょうどいい訓練かもね
アーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!

>>39超夢銀河王
ageているわね、えらいわ
魔性の貴公子リリスよ。よろしくね♥♥♥
それにしても、よく、そんな大量に漫画と雑誌以外の活字を読めるわね<ミステリー
目が疲れたり、眠くなったりしないのかしら??

>>40なにがし
こんばんわ。魔界のリリスよ。よろしくね♥♥♥

>「最後の有人戦闘機」
キャプテンスカーレットのエンゼル機みたいなデザインだったわね
http://www.tokai.or.jp/imai/jpg-data/98yy/01mm0013a.jpg
あちら(三菱F104Jスターファイター)の方が原型(オリジナル)よね

42 :森のきこり:2001/06/25(月) 06:14
前のスレは精神病患者とヒッキーのたまり場で
今回は軍事ネタかい。
バラエティーに富みすぎてて、訳が分からんな。
まー、頑張れよ。ほとり。

43 :超夢銀河王:2001/06/25(月) 10:50
>>41、リリスさん
>魔性の貴公子リリスよ。よろしくね???
いえいえ、こちらこそよしなに。

>それにしても、よく、そんな大量に漫画と雑誌以外の活字を読めるわね<ミステリー
>目が疲れたり、眠くなったりしないのかしら??
買っても読みませんから……<ぉぃ
いや冗談抜きに、就職してから本を買う量と読む量が10:1くらいです。
以前は3:1くらいの格差で済んでいたのに……。
そう、別スレの話題ですが『悪魔事典』も持ってますよ。
青土社のものだったかな。

ところで皆さんは、航空ショーはどのあたりのを観に行かれますか?
私は厚木のWingsくらいしか行ったことがないのですけど、今年は
エアショーないらしいですね。
それならそれで地上展示充実させてほしいけど、また例年通り
なんだろうなー。

44 :超夢銀河王:2001/06/25(月) 11:00
>>37、しるふぃーさん
地震びっくりしましたね。私はこみパを観ていたんですが
部屋の本が崩れないか心配でした。

>>40、なにがしさん
よろしく〜。
うちでは梅酒は焼酎漬けですね。
そういえば昨日は『なるたる』七巻買いました(『僕はイーグル』の
イラストつながり)。

45 :ひろりん:2001/06/25(月) 12:26
地震があったのけ?
当地は揺れなかったよ。

>>43
オイラが持ってる悪魔辞典は表紙が橙色のやつ。
版元は忘れた。
魔女狩り関係の本を学生時代に集めたことがある。
ごーもん関係の本もそれ繋がりでちょろっと集めた。


栗本薫はオイラは読まん。
妻がグインを読んでるんで壊れてるのは知ってるよ(笑)。

リリスたんはなかなか話が合いそうじゃないか。

46 :シラカワ:2001/06/25(月) 20:58
しるふぃさん、ひろりんさん、超夢銀河王さん、森のきこりさん、リリスさん、
そしてほとりさん、今晩は。

今日、タワレコ吉祥寺店でアンノ見たよ。
ブランドが好きそうなオネーサン(美人でない)と一緒で、
レディオヘッドの平積みコーナーと隅にあるアニメ&特撮コーナーを見てたよ。
ほときゅんは、そんなアンノどう思う?

47 :ひろりん:2001/06/25(月) 21:23
シラカワさんこんばんわ。
今日の家族上映会は3年ぶりの劇場版パトレイバー無印。
面白かった〜。今、オマケのメイキング。
当時のこのスタッフ、今のオイラと同い年くらいなんだよね。
ああ、オイラも才能が欲しかった・・・。

今夜はアオシマのブラックゲッターを塗り終わるかな。

48 :なにがし:2001/06/25(月) 22:55
>リリス
あぃ、よろしゅうに。
コメートはMe163か。それとも引っ掛け問題で彗星艦爆?(w
エンゼルはF104Jが原型だろうとは思うけど当時の流行デザインってどれもあんな感じだからな。

>超夢銀河王
どもども。
もう焼酎漬けの梅酒は5本も仕込んであるんだよ〜ブランデー漬けは初挑戦。
「僕はイーグル」読了。相変わらずあの作者は毒があるな。嫌な人間を見事なまでにカリカチュア。
読み進めて久しぶりに登場人物への殺意がめばえたよ(w
イーグル・なるたるの両作者、描くものが似てるだけにいい組み合わせだね。

今週末は横田の航空祭へいってくるかな。ドラッグカーも来るし。

49 :Chiesa:2001/06/26(火) 01:29
こんなとこまで来て自己弁護というのも見苦しいが
Chiesaはほとり改じゃないです...(;´Д`)

50 :超夢銀河王:2001/06/26(火) 01:47
こんばんはです。ARIELの17巻が出てました。

>>45>>47、ひろりんさん
なんせ一緒にこみパ実況してた埼玉の人や湘南の人にも「こっちは
全然揺れてないけど……」とか言われてしまったくらいですから。
栗本、昔は天才だったんですけどね……。

劇場パトレイバーは、あのテーマにして未だに古くささを感じさせない
という意味で、恐ろしい傑作ですね。
メイキングというとブッちゃんが喋ってたり押井さんのロケハンが収録
されてたりするやつかな。懐かしい。
というか、家族上映会ってのがいいですね〜。

>>46、シラカワさん
例の女優の彼女じゃないんでしょうか?
吉祥寺や調布近辺にはよく出没するようですよね。テリトリーなのか。
まあガイナがこの辺ですけど。

>>48、なにがしさん
コメットさん☆Me163はアニメ板でも有名です>ね、ほときゅん?
梅酒ってどんどん溜まっていくんですよね。年代物に。
ブランデー漬けはお話を聞いてちょっと興味が出てきました。
横田にはイーグル来ますか?(実は本物を見たことがない……)

>>49、Chiesaさん
いやもちろん承知していますが……(^^;

51 :ほとり@f136050.ap.plala.or.jp:2001/06/26(火) 03:08
 みなさん、こんばんわ。今日はタコスを食べました。
 先日、「クラッキング対策ファイナルガイド」という本の評判が良いよう
なので、本屋さんに注文したのですが絶版になっているようです、残念。
>>37
 ここは影響ありませんでしたが、みなさん無事なようでよかったです。
 ほとりの住む水戸は日本でも一番細かい地震が多い地域だそうで、自分はけっこう
慣れてしまってます。でも用心しないといけませんね。
>>41
 確かに自分、「知見が狭い」といわれたら正直返す言葉がありません。
 テレビや新聞、本やマンガもほとんど見ない人ななので、人並みに語れることと
いえば、アニメとネットワークの話くらいですから。あと音楽…、しかしこれも
自分の好きなミュージシャンのこと以外はサパーリです。
 ゲームもここ一年くらい音ゲーしかやってないし…。
 あ、そういえば先日弟がトゥームレイダーの5を買ってきました。そのうちプレイ
しようと思っているのですがなかなか…。
 レベルエディターが各国で相当アツイことになっているようですね。なんだか一時の
BMS…いや、それ以上でしょうか。
 しかし、ここでのお話にも少しはついていけるように、ちょうどいい機会なので
もう少しでも見聞を広げられればと思います。
>>44
 自分もなるたる読んでますよ。あれもミリタリーのまんがなんでしょうか?
 四巻からなんとなく買ってないのですが、連載は読んでます。
 正直自分としてはニガテな方なまんがですが、なかなか面白いですよね。
>>46
 アンノさんって庵野秀明さんのことですか?
 有名な方ですよね、自分はよくわかりませんが…。
 いっしょにいた方は奥さんでしょうか?
>>50
>>ね、ほときゅん?
 あはは…、確かに有名ですね。軍事ネタにも知っているキーワードが…。
 でもなんだかチビッコといっしょに紅白歌合戦観ていて、アニメの歌が流れたときに
「ほら、○○ちゃん、□□のお歌だよ」って言われるみたいな…。(笑)

52 :ほとりの件:2001/06/26(火) 05:38
>>49Chiesa
♪粘着ほとり叩きのChiesaの主題歌♪
〜馴れ合い(あい)をとりもどせ!〜

ChiesaはShock 荒らしで信用が落ちてくる
ChiesaはShock 俺の信用が落ちてくる
熱い弁解 sageて書き込んでも 今は無駄だよ
邪魔するレスはクッキー一つで 自爆(ダウン)さ

ChiesaはShock 荒らしで引退早くなる
ChiesaはShock 俺の引退早くなる
ほとり(おまえ)求め さまよう心 今 熱く燃えてる
すべて溶かし無残に飛び散るはずさ

※俺との馴れ合い(あい)を捨てる為
ほとり(おまえ)はスレ立て 愛嬌を見失った
微笑み忘れた放置など 見たくはないさ
馴れ合い(あい)をとりもどせ!

ChiesaはShock 荒らしでほとりを切り裂いて
ChiesaはShock 俺のほとりを切り裂いて
誰も二人の安らぎ壊すこと出来はしないさ
ひき付け合う絆は離れない二度と

※繰り返し

53 :超夢銀河王:2001/06/26(火) 13:33
こんにちは。空自の誤射事件はすごいことになってますね。

>>51
>先日、「クラッキング対策ファイナルガイド」という本の評判が良いよう
ファイナルガイドIIがじきに出ると思われ。

>あと音楽…、しかしこれも自分の好きなミュージシャンのこと以外はサパーリです。
どんなミュージシャンが好きなん?
あきのさんが好きってのは前に聞いたことがあったけど……。

>自分もなるたる読んでますよ。あれもミリタリーのまんがなんでしょうか?
イジメファンタジー。

>アンノさんって庵野秀明さんのことですか?
>有名な方ですよね、自分はよくわかりませんが…。
有名です。自分に送られた剃刀メールをそのまま映画で公開しちゃうという
かなりイタい人です。
そのあたり、ネットワーク研究者としてのほとりきゅんの意見を聞きたいな。

>いっしょにいた方は奥さんでしょうか?
これもよく言われる話ですが、庵野氏は結婚してないはず。
#オタキングも離婚したしね……。

>>ね、ほときゅん?
>でもなんだかチビッコといっしょに紅白歌合戦観ていて、アニメの歌が流れたときに
>「ほら、○○ちゃん、□□のお歌だよ」って言われるみたいな…。(笑)
いやむしろ「キユですか?」と言って欲しかったり。

なんかダラダラ長く書いたけど、あまり書き込みないみたいだし、
失礼させて頂いて。

54 :なにがし:2001/06/26(火) 13:51
在宅でマターリしてたらお役所から電話が来たよ。
「資料届いてないぞコルァ!(゚д゚)」って・・・え?
そういや若い奴に任せたのだった。送ってなかったのか!
後で〆たろ〜ヽ(´ー`)ノ

>超夢銀河王
梅酒は4年ぐらい漬けてあるのが1番美味いよ。
漬けるのに使うブランデーは安物でいいから、いい梅を使おう。
つか、漬け終わった頃に田舎から宅急便が・・・中身、梅だった(ワラ
横田にイーグルは来ます。自衛隊のが。

>ほとり
地震が多いってのは面倒なようでいいことなのかも知れんね。
小刻みにエネルギー放出してる間は大地震の可能性も低いし、
何より「天災は忘れた頃にやってくる(c)寺田寅彦」だからな。
日頃から心構えと備えが出来てるってのはいいのかも。

55 :リリス:2001/06/27(水) 01:02
>>42森のきこり
相変わらず説教臭いわね
しっしっ!!あっちへお行きっ

>>43超夢銀河王
航空ショーってヤバくないかしら
観客席に墜ちてきそう

>>45ひろりん
あたしのような魔族はヒトゴロシの兵器が好きなのよ<軍事オタ
>妻がグインを
・・・夫として止めるべきね 栗本薫は妄想作家よ

>>46シラカワ
>庵野
まだ、あのうざい無精ヒゲを生やしてるのかしら

>>48なにがし
メッサーシュミットの方よ

>>49Chiesa
まだ、お馬鹿さんがいるようね
挨拶くらいしなさいよ

>>51ほとり
19歳なら「知見が狭い」のも当然ね
がんばんなさい♥

>>53超夢銀河王
>空自の誤射事件
ニュースで見たわ
20ミリ機関砲をリハビリセンターに打ち込むのは不味いわよね
砲弾は長さ8センチもあるそうよ

>>54なにがし
若い人を強く叱っちゃ駄目よ
すぐ会社辞めちゃうわよ 根性ないから
アーッハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!

56 :ほとり@f136181.ap.plala.or.jp:2001/06/27(水) 06:31
・今日は5thStyleのサウンドトラックがでましたね。今日弟が買ってきました。
 帰ってきたら部屋から重低音がボンボン聞こえるので、てっきり5thのPS2の
ソフトが出たのかと思いました。
・ゴロゴロしてたら、なんだかおなかが出てきたような気がします。
 まずいなぁ…、肉体労働でもしようかしら。
・弟が誰かに借りてきたZ.O.E.のゲームを遊んでます。シナリオはダサイですが、
オービタルフレームはカコイイしゲームもそこそこ面白いです。
 弟ときたらメソ2の体験版目当てだったらしく、ひたすら遊んでます。
 兵器好きな方は、メタルギアなんかはどうなんでしょうね?

57 :ほとり@f136181.ap.plala.or.jp:2001/06/27(水) 06:32
>>53
>ファイナルガイドIIがじきに出ると
 推測とは思いますが、ひょっとして確定情報ですか?
>好きなミュージシャン
 ウレシイ話題です。CASCADE、m.c.A.T、BETCHIN'、MALICEMIZER、KATSUMI、B'z、
新井昭乃、電気グルーヴ、underworld等、他にアニソンやクラブ系のオムニバス
などを無節操に聞いてます。
 あと弟に聴かされるHello系の曲…、メンバーほとんど名前覚えちゃいましたよ…。
>なるたる
 いちおう「未来に贈るメルヘン」というフレコミにはなっているんですけど…。
 メルヘンというのは毒のあるものなんですね。
>剃刀メール
 ありましたね、気持ち(というか動機)はなんとなくわかります。
 情報の発信が自由になって、誰もが世界に向かって言いたい放題が言えるように
なっても、真に情報をマルチキャスト的に発信できるのは力の有る人だけなんだ、
ということをみせつけたかったのではないかと思います。
>>54
 だそうですね。だから結構大きな地震があっても大丈夫だろうと思ってるんです。
 ここはそういうのとは無縁らしく、台風とかそういう天災って経験したことが
ないんですよね。
>>55>がんばんなさい
 うぃ、がんばります。

58 :しるふぃ(仮名):2001/06/27(水) 08:33
皆さん、おはようございます。
空自の事件はここのネタ的にあまりにもタイムリーだったので
驚きました。
状況をみるに直撃ということではなく、流れ弾的な被害に
収まったのは不幸中の幸いだったと思います。
20mmバルカンの実砲は、当らなくても衝撃(波(?)で腕が
吹っ飛ぶそうですから。炸薬もつまってますし。
ジッチャンバッチャンに怪我がなくて&訓練弾でヨカータヨカータ。

昨日の晩はラジコン仲間のエキスパートさん(速い人のことね)たちの
公園練習に参加させてもらってきました。
パイロンを立てて、その間をマシンを通すという一見どうってことない
練習のはずなのですが、パイロン間隔がカナーリ狭く、早め早めにステアリング
操作をしてやらないとマトモに走れないという要求レベルの高いもの。
コツを掴むまで相当苦労しました。
そのコツ(早め早めの操作)ってのが私のドライビングには全く欠如している
要素でして…。ちょっとしたイメージの違いで走りが全く変わってくるのが
ラジコンの面白いところでもあり、怖いところでもあり。
忘れないうちに復習しようと今朝は朝練なぞを敢行してみたり(w

オチもなんもない話なんですがね(^д^)

戦闘機はやっぱフランカーがきれいでかっこよいと思いまふー。
日本じゃやっぱ見れないのかなぁ

59 :しるふぃ(仮名):2001/06/27(水) 08:51
>>43超夢銀河王氏
航空ショーは是非一度見に行ってみたいものですな。

>>戦闘機好きな皆さんへ
今晩あたり、回線に余裕があればこんなアクロバティックな動画などいかかで
せうか。
http://aeroweb.lucia.it/%7Eagretch/Movies/su37.4.MPG
http://downloads.members.tripod.com/birch.family/su-37.avi
http://downloads.members.tripod.com/birch.family/kobra.avi

私のロシア機萌えのルーツは「紅」かもしれない(w

60 :リリス:2001/06/28(木) 04:49
>>56ほとり
>ゴロゴロしてたら、なんだかおなかが出てきたような気がします。
ダイエットのコツは炭水化物摂取の量を減らして、
ダンベル体操なんかで筋肉量を増やすことよ

>>59しるふぃ(仮名)
>動画
見たわ すっごいわね〜〜
これはドッグファイト中、後方に付かれた際に
プレーキングでやり過ごすテクかしら
前翼付きで推力偏向ノズルを搭載したsu37以外の機体では
エンジンの酸素供給不足でアウトね
それにしても見た目には失速・墜落と紙一重ね

フランカーもいけど、クルビットも萌えだわ

61 :リリス:2001/06/28(木) 05:03
お薬の飲み過ぎで、タイプミスしちゃったわ
追加補足もしとくわね

>フランカーもいけど、クルビットも萌えだわ
フランカーシリーズのデザインがいいわね
クルビット機動も萌えだわ

62 :ひろりん:2001/06/28(木) 06:58
おはよーございます。
昨夜の家族上映会は「風の谷のナウシカ」。多分TV初登場の時のヤツ。
画質が大笑い。
ガキどもに「(センズ、じゃないチコの実を)長靴いっぱい食べたいよ」の
セリフが大ウケだったので不思議だったのだけど、どうやら長靴を大量に
食べたい、と勘違いしてる模様。

ナウシカは公開前にアニメージュで「風の谷の7人衆」という、友達7人と
一緒に申し込むと設定資料やらがもらえる企画があって、公開後にナウシカの
セル7枚が送られてきた。7枚の中にはナウシカのアップもあればクズもあって
全国の昨日までの仲良し7人衆はセルの配分に血で血を洗うこととなったのだけど、
そんなこともあろうかと自分以外はダミーで申し込んだオイラは7枚丸儲け。

63 :.,:2001/06/28(木) 07:00
いぢ汚い三重県知事 金権・北川正恭 http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/4653/geodiary.html



64 :しるふぃ(仮名):2001/06/28(木) 13:22
みなさんコンチャース。今日の東京はそれほど馬鹿みたいには暑くない
ようすで。湿度がそれほど高くはないせいでしょうか。

>>60リリス氏
フランカー、気に入っていただけたようで何よりです。
世界中どこを探しても、この機動ができる戦闘機は今のところSu−27の
シリーズしかないらしいです。これに似たようなことができるヤツはあるらしい
ですが。この無茶苦茶な機動とそのスタイルの美しさから、フランカーは
その筋の人に絶大な人気を誇っているようです。ホントきれいな形してますよね。

コブラ機動のガクジュツ的な解説はこちら
http://www2s.biglobe.ne.jp/~futureAF/dsnTech/new_tech/Cobra.html

>それにしても見た目には失速・墜落と紙一重ね
普通の戦闘機は失速、スピンの状態からは復帰できないらしいです

>>62ひろりん氏
>昨夜の家族上映会は「風の谷のナウシカ」
なんかいいですね、家族上映会。

>ナウシカは公開前にアニメージュで「風の谷の7人衆」という、友達7人と
>一緒に申し込むと設定資料やらがもらえる企画があって、(中略)
>そんなこともあろうかと自分以外はダミーで申し込んだオイラは7枚丸儲け。
ひろりんさんはなかなか抜け目のない性格の持ち主でいらっしゃるようで。
長い人生、ある程度のズル賢さは必要ですよね。

65 :ほとり改:2001/06/28(木) 15:59
へへへ・・・(wwwww

66 :ほとり改:2001/06/28(木) 16:00
客が少ないな(wwwww
呼び込みが必要だな(wwwww

67 :ほとり@f136045.ap.plala.or.jp:2001/06/29(金) 02:39
>>66 いりませんってば、まじに。

68 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 02:56
こんばんわ、ほとりさん。
雨城雪矢(あまぎゆきや ♀)と申します。
ほとり改さんの紹介で来ました。私は昴治第一主義です!
たとえ彼が「アニメ至上最弱の主人公」と言われようとも昴治が好きです!
なので「昴治が幸せならそれでOK!」な人間です。
ですから、人によっては「これは違うんじゃ・・・?」とかな話しがあっても
気にしないで下さい。
それでは私の小説をどうぞ。

無限のリヴァイアス  −告白−

「イクミ、何とかしろ…!!」

悲鳴のような昴治の声が響き渡る。

何度目かの戦闘であり、馴れると迄はいかなくとももう少しは落ち着いて対処出来るであろう情況なのに、この日の昴治は異様に恐怖心を募らせていたのだ。

リフト艦でバイタル・ガーダーを操っていたイクミは、通信機に映し出された昴治の、不安で泣き出しそうな表情を目にして、叫び返す。

「大丈夫だって、俺に任せろ…!!」

そんなイクミの様子を前の席からちらりと視線だけを上げて見た祐希は、内心で盛大な舌打ちを洩らしている。

祐希にも昴治の声は届いているし、表情だって見えている。

自分もこの場所に居る事を判っている筈なのに、昴治は決して祐希には声を掛けてはこない。

判ってはいる事だが、原因も自分にある事だが、祐希は面白くなかった。

しかし今は戦闘中だ。

敵の動きに意識を集中しなければならない。

イクミから視線を外して作業に没頭しようとした祐希だが、勢いに任せてイクミが口にした言葉に完全に身体が固まってしまった。

「イクミ…!」

「大丈夫だ…!昴治、お前は絶対に、俺が守ってやるから、心配するな…!!」

祐希だけでなくこの言葉を耳にした者全員が一瞬首を傾げて動きを止める。

「だから早く何とか…!……??あれ…?」

反射的に叫び返していた昴治も、イクミの言葉に妙なものを感じ取り、ホケッとした表情を浮かべて首を傾げた。

「えっと…今…あ、あのさ、イクミ…?」

「何ー!?」

69 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 02:56
「いや、さっきの台詞…えっと、和泉に伝えれば、良いのか…?」

戦闘中に似つかわしくない言葉だが、取り敢えず、昴治はそう言うしかなかった。

昴治の言葉に他の者達もそうだよなあ…と気を取り直して手を動かす。

イクミはずっと手を動かしており、只一人、祐希だけがまだ固まっているが。

「え、こずえ…?何で…?」

「あの、だ、だってさ…イクミ、何時も和泉に守ってやるって言ってたから…」

「そりゃ言ってたけど、今のはお前ってちゃんと言ったぞ」

「えーっと…それって、俺の事…??」

「そーだよん、他に誰がいるってーの…?」

「いや、まあ、確かに、何とかしろって言ったのは俺だけどさ…」

「うん、だから、昴治は俺が守るって。だーいじょうぶ、まっかせなさーい!!」

「えぇっと…そうじゃなくて…あれ…?」

何とははっきり言えないが、何処か妙な感じがする。

女の子に対してと同じ台詞を言われても、昴治の心中は混乱するだけなのだが。

いきなり衝撃が走り抜け、立ち上がっていた昴治はバランスを崩して床に倒れ込んだ。

「うわっ…!」

敵の砲撃がリヴァイアスに命中したらしい。

かなり大きな衝撃に全員が必死で何かにしがみついている。

「昴治、昴治…!?」

いきなり画面から消えてしまった昴治を、イクミは必死で呼んだ。

「いっててて…」

転んだ拍子に何処かに頭をぶつけたらしく、昴治は左のこめかみの辺りを押さえて起き上がる。

また倒れでもしたら適わないので、きちんと椅子に腰掛けると、画面には必死の形相で呼びかけるイクミが映っていた。

「昴治…!大丈夫か…!?」

「ああ…一寸ぶつけたかな…」

「あら、本当…青痣になってるわ…」

何時の間にか昴治の隣にファイナが立っていて、押さえていた昴治の左手を取って痣を眺めている。

「え、ほんと…」

「ぬわぁにいぃぃ…!!」

70 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 02:58
ファイナの言葉に、画面の向こうでイクミが恐ろしい程押し殺した声で呻く。

えっ、と思って昴治が視線を向けると、イクミははっきりと怒りを露わに全身をぶるぶると震わせていた。

「イ、イクミ…?」

訳が判らずきょとんとした声で呼び掛けてみるが、イクミにその声は届いていなかった。

イクミは物凄い勢いで手を動かしながら、叫ぶ。

「俺の昴治に怪我させるなんて、ずえぇぇぇっっっっったい、許さねえ…!!!」

バンッ!とリターンキーを叩き、間髪入れずに手を動かすイクミ。

だが、動いているのはイクミだけだった。

「俺の昴治」発言に、聞いていた者全員が、再び、完璧に、動きを止めてしまっている。

暫く沈黙が続き、声を発したのはファイナだった。

「尾瀬君…」

「どりゃぁぁぁ…!!」

「尾瀬君…」

「このこのこのこの…!!」

「尾瀬君…!!」

「うっせーぞ、今忙しいんだ!!」

「さっきの発言、どう言う意味なのかしら…!?」

71 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 02:58
「あー!?」

「言ったでしょ、俺の昴治、とか何とか…!?」

「言ったぞ!それがどうした!?」

「だから、どう言う意味って聞いてるのよ!」

「そのまんまだ!!」

それじゃ判らん、と思ったのは、全員だ。

「だから…!」

「ファイナ・S・篠崎!俺の昴治に気安く触ってんじゃねえ…!!」

唐突なイクミの言葉にファイナは一瞬で頭を沸騰させる。

ファイナは昴治の左手を持ったままだった。

「何言ってるの!?あなた、訳が判らないわよ…!!」

珍しくも激昂しているファイナに、イクミは負けじと叫び返す。

「昴治は俺のものだー!!!」

きっぱりはっきりと宣言したイクミに、誰もがどんな反応をして良いものやら判らない。

何人かはグラリと、真剣に眩暈を感じて身体をフラつかせ、そのうちの一人、シュタイン・ヘイガーは誤って全艦放送のスイッチをONにしてしまった事に、全く気づけなかった。

イクミの宣言に、真っ向から反発したのはそれ迄固まっていた祐希だ。

祐希は荒々しく音を立てて立ち上がると、拳を握り締めてイクミを睨み付ける。

「てめえ…黙って聞いてりゃ勝手な事ばっかりほざきやがって…!」

「黙ってるそっちが悪い、ブラコン!」

「な、何だとう…!」

「ブラコンが昂じて自分だけ構ってほしくて、でも素直になれないから反抗期に乗じて一々絡んで気を惹こうとしているお前の態度はな、当の昴治以外の人間にはバレバレなんだよ!!」

72 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 02:59
身体中に《図星》を突き刺し全身を震わせながらも硬直すると言う器用な芸を披露する祐希に、イクミは畳み掛けるように言葉を発する。

「お前みたいな捻くれ者にはな、昴治は勿体無いんだよ!あいつは俺がきちんと守って、大事にしてやるから、安心してブラコン卒業しな!!」

「…んだとう…」

ブチッと切れたらしい祐希が、ガバッと顔を上げてイクミを睨み付けた。

「お前なんかに渡すものか…アニキは、俺のものだー!!!」

こちらもはっきりきっぱりと宣言した祐希に、全員が脱力してしまった。

昴治は二人の発言の意味を理解出来ず、困惑して狼狽して、何とか状況を確認しなければと思う。

思うのだがはっきりと意味を問い質して却ってくるであろう言葉に、自分の精神が耐えられるだろうかと不安にもなる。

二人の睨み合いが続くと当然だがバイタル・ガーダーの動きが止まり、敵からの攻撃を浴びる。

リヴァイアスが再び激震すると、昴治は現状を認識して叫んだ。

「イクミ、祐希、手を止めるな!俺達を殺すつもりか…!?」

特に考えて口にした言葉ではなかったが、イクミと祐希には効果覿面だった。

但し、昴治は俺達と言ったのだが、二人には俺と聞こえたようである。

「サブ・ルーム、何やってる!5番と6番を回せ!」

「カレン、10・11・13番、早く!!」

73 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 02:59
猛烈な勢いでイクミと祐希が動き出すと、動きを止めていた全員が慌てて作業を再開した。

「このこのこの、よくも昴治に怪我を…!」

「落ちろー!!邪魔なんだよ、てめえらは…!」

「お前も邪魔だからな、祐希!」

「てめえの方が邪魔なんだよ!今更俺とアニキの間に割り込むんじゃねえ!」

「お前と昴治の間にはな、埋めようのない深くて広い溝があんだよ!勘違い大賞だね!」

「やかましい!そっちこそ、彼女いるんだろうが!」

「こずえは別だよん、可愛いけどまだ俺の中ではちゃんと彼女になってない。俺の本命は昴治だ!!」

「こきゃあがれ!!この八方美人野郎!!アニキはフェミニストの気があんだよ、そんな事言ったら嫌われるぜ!!」

「はっはっはーだ。こずえはちゃんと判ってるよん!リーベ・デルタで出会った瞬間、俺は昴治に一目惚れしたのさ!!」

「ほざいてろ!俺なんか生まれてこの方、アニキ以外は目に入ってねえんだよ!てめえとは年季が違うんだ!!」

「恋愛に年季なんか関係ないね!お前じゃ絶対、昴治を不幸にする!!」

「それはこっちの台詞だ!誰がてめえなんかにアニキを渡すかよ!!」

怒鳴り合いながらも、二人はしっかりと手を動かしていた。

興奮しているせいもあってか、今迄以上にバイタル・ガーダーの動きが良い。

イクミと祐希の会話(?)の内容が非常に気にはなるものの、目の前の敵を倒す事が最優先事項であるから、リフト艦のメンバーは顔を引き攣らせながらも作業を続けている。

勿論、一番困惑して混乱していたのは、昴治だ。

74 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 03:00
呆然とした表情で通信機の画面に分割されて映っているイクミと祐希を見ている。

頭が働かなかった。

考えたくなかった。

昴治の心情を最も的確に体現していたのは、昴治とのシンクロ率が高いネーヤで、ネーヤはリフト艦の上部通路で、意味もなく踊っていた。

やがて、イクミと祐希の声が綺麗にハモる。

「終わりだー!!」

次の瞬間、敵は全滅していた。

互いを睨み付けながら肩で息をする二人を、それ迄黙って眺めていたブルーとユイリィが、チラリと視線を交わして同じ事を考えているのを確認する。

『相葉昴治、使える…』

人の数だけの様々な思いが交錯する中、昴治は只々、呆然としていた。

我に返ったのは、呼び掛けるイクミの声の為だ。

「昴治ー、終わったよん!」

「え…あ、ああ…勝ったんだな…」

「とーぜんでしょ、ちゃんと守るって言ったじゃん」

75 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 03:01
今の所ここまでです。短くてすみません。
ほとりさんの趣味に合うように頑張ります。

76 :ほとり@f136045.ap.plala.or.jp:2001/06/29(金) 03:19
>>68-75
 無限のリヴァイアスですか、実は自分まだ観てないんです。
 そのうち観ようとは思っているのですが…、コメントはその後に。

77 :ひろりん:2001/06/29(金) 06:54
おはようございます。
ガシャポンは回しに行くのがめんどくさいしダブリもヤなので
通販してますが、今月の分が昨日到着。
ようやくアンとハイジのシリーズをゲット。
HG、SR、フルタの永井豪、送料あわせて今月は¥10500円ナリ。
ガキどもが「ガオレンジャー開ける〜」とうるさいが、ガキの前で開封したら
パーツ無くなるから、お・あ・ず・け。

78 :風の谷の名無しさん:2001/06/29(金) 07:49
【衝撃の真実!ほとりの正体】その1

■発端

271 名前:ほとり 投稿日:2001/06/05(火) 18:08 ID:6EejGLco
間違えて関係ないIPさらしちゃいました。
http://salad.2ch.net/test/read.cgi?bbs=anime&key=986393394
http://salad.2ch.net/anime/kako/986/986393394.html)の242削除お願いします。

242 名前: ほとり@210.161.150.4 投稿日: 2001/06/05(火) 18:05

 まだあまりアニメとか興味ない小学校のころ、ブルーシードとか観てて
さんざんCMみさせられたせいで、やっぱりこの学校名門なのかなぁ、
みたいに思ってた記憶が…。

■ほとり@210.161.150.4

あなたが検索されたアドレス[ 210.161.150.4 ]のJPNICからの応答は以下の通りです。

Network Information: [ネットワーク情報]
a. [IPネットワークアドレス] 210.161.150.0
b. [ネットワーク名] JEC-NET
f. [組織名] 日本電子専門学校  ←ココに注目!
g. [Organization] Japan Electronics College
m. [運用責任者] HU029JP
n. [技術連絡担当者] JS103JP
p. [ネームサーバ] ns.jec.ac.jp
p. [ネームサーバ] ns-tk012.ocn.ad.jp
y. [通知アドレス]
[割当年月日] 1997/11/19
[返却年月日]
[最終更新] 1999/06/01 09:48:00 (JST)
junich@jec.ad.jp

79 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 08:57
続きです。

無限のリヴァイアス  −本気−



事態は昴治の予想し得ぬ方向へと進んでしまった。

イクミと祐希のとんでもない告白騒動から、昴治は出来る限り二人を避けていた。

昴治をブリッジに置いておく方が二人の戦闘能力が上がると判断したブルーとユイリィ。

それに相俟って二人が互いに相手を昴治と二人っきりにさせまいと牽制し合い、今迄のところ、昴治は二人の口から直接に何かを言われた訳ではない。

出来る事なら聞かずに済ませたいと願っている昴治である。

だが、そんな本人の心情を全く無視し、リヴァイアス艦内では三人の動向に異常な注目が集まっている。

何故か自然に、イクミ派と祐希派が出来あがり、娯楽の全くない場所では当然起きるであろう事態が、しっかりと起こっていたのである。

ヘイガーが自前のノートパソコンを開いている。

それをアインスが後ろから覗き込んで聞く。

「どうだ…?」

「そうですね…やはり、尾瀬イクミの方が有利と見る人間が、多いようです」

「対比は…?」

「今のところは6:4です」

「そっか…稼ぐには祐希の方が良いか…いや、しかしイクミの方が確実性は高いよな…」

「まだ、決め兼ねているんですか…?」

「うーん…だってよぉ…肝心の昴治がなあ…」

「まだ締め切っている訳ではないのですから、幾らでも変更は受け付けますよ」

「うーん……ん、よし!んじゃあ、イクミに賭ける!」

「モノは…?」

「現金」

「結構です」

ヘイガーが手際良くアインスの登録を済ませる。

三人の動向の行く末は、格好の賭けの対象となってしまっていた

80 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 08:58
周りからの興味津々の視線を敢えて無視するように勤め、昴治は小さな溜息を洩らしながら歩いていた。

「何でだよ…何でこんな事になったんだ…俺は珍獣じゃないんだぞ…」

小声で呟きながら部屋へと向かう。

「そりゃまあ…あの二人を怒らせたら自分達の命が危ないからって、あれ以来誰も俺には絡まなくなったけど、それは有り難い事だけどさ…今度はどうも賭けの対象になってるみたいだし…これなら殴られていた方が心理的に楽だったかも…」

ぶつぶつと呟きながら歩いていた昴治だが、突然、横から腕を引かれて驚いた。

「なっ…!」

思い切り引っ張られてバランスを崩す。

ダンッと背中を壁に付けられて、何事かと思った昴治の耳にドアの閉まる音が届いた。

自分を捕まえた相手の顔を確認して、昴治は息を飲む。

「イクミ…」

両肩をしっかりと壁に押さえ付けて逃げられないようにして、昴治の目前でイクミがにーっこりと笑った。

「やっと捕まえた、昴治」

「あ…」

「祐希を撒くのが大変でさあ、なかなか二人っきりになれなくて、寂しかったんだ」

「あの、えっと…」

「ちゃーんと昴治と話ししないとね♪」

「いや、あのさ…」

「昴治が俺達の言った事、信じられなくて戸惑ってるのは判ってるけどさ、でも、俺は本気だから」

81 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 08:58
「イクミ…」

「昴治ってどうしても放っとけない…芯は強いんだろうってちゃんと判ってんだけど、普段の行動見てたらどうしても構いたくなるんだ…」

「えっと…」

「最初はさ、気づかなかったんだぜ、俺も。でも自分であれって思った時に思い返してみたらさ、初めて会った時に一目惚れしてたんだって、判ったから」

「そ、そう言われても…」

「うん、判ってる…いきなり俺を好きになってくれなんて、無理な話しだもんな」

昴治がうんうんと頷く。

「でもさ、こっちは本気なんだよ…だからさ、昴治も考えて欲しいんだけど」

「か、考えるって…」

「頭っから否定しないでくれって事」

「うぅっ…」

『何だかなあ…本当に本気なのか、俺には判らない…疑えば切りがないけど、普通に考えれば艦内の騒動を押さえる方法の一つ、と考えられなくもないんだけど…』

「昴治ってさ、真面目だから…恋愛に関してだって普通に考えた事しかないだろうけど、世の中にはこう言う状況もあるんだぜ」

『祐希がそんな事に協力するとは思えないけど…ブルーが絡んでると考えれば、有り得る事だし…ああ、でもそれだと、ユイリィも絡んでんのか…?』

82 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 08:58
「なあ昴治…頼むからさ、真剣に考えてくれない…?俺、本当の本気で、昴治に惚れてるんだって…」

『ユイリィが絡んでるとは思いたくないけど…平和主義の彼女の事だから、絡んでないとは言い切れないか…それにしたって、どうして俺を巻き込むんだよ…しかも男ばっかの三角関係なんて、楽しいのかよ…』

「昴治…?聞いてるのかな…?」

黙って俯いている昴治の様子に眉を寄せ、イクミは昴治の目を覗き込んで見る。

昴治の方はそんなイクミの行動に全く気づかず、自分の考えを頭の中で整理しようとしている。

自分の言葉が届いていないらしいと感じ取ったイクミは、昴治の意識を自分に向けさせるべく手を動かした。

顎を取って俯いている顔を上げさせると、昴治はやっとイクミの存在を思い出したようにハッとする。

それだけでも良かったのだが、折角のおいしい体勢なのだから、イクミは遠慮なくその続きの行動に出た。

軽く昴治の唇にキスして顔を離すと、昴治はキョトンとした瞳を自分に向けていた。

「昴治、ちゃんと俺の話し、聞いてた…?」

「え…?えっと、あの…い、今…」

「キスしただけ。したいって言っただろ、あの時も」

「あの、えっと…それは、言ったと思うけど…」

「本当はね、全部、したいんだよね…」

「ぜ、全部…?」

「うん、全部。抱き締めて、キスして、昴治の身体に触れて…」

「え、え…?」

「まあ要するに、俺は昴治とSEXしたいと思ってる程に、昴治に惚れてる訳」

83 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 08:59
「は、はあぁぁ…???」

「だぁから、それだけ本気なんだってば、昴治の事」

パクパクと口を動かすばかりで、昴治は言葉が出ない。

そんな昴治に苦笑して、イクミは再び口吻ける。

「あっ…!」

否定の言葉はイクミの口に塞がれてしまった。

咄嗟に目を閉じた昴治は、触れるだけでなくイクミの舌が自分の口の中に潜り込んで来た事に驚いて、ビクリと身体を震わせる。

反射的に自分の腕を握り締める昴治に、イクミは微苦笑を洩らす。

「うっ…はっ…」

頑なに縮こまって動かない昴治の舌を自分の舌で突付くと、触れ合う度に昴治の身体がピクリピクリと震える。

殊更にゆっくりと歯の裏から頬の内側、顎の裏迄、昴治の口内を辿ってみる。

「ん…やっ…やぁ…」

開かれたままの口からは戸惑い気味の否定の言葉が漏れ出した。

そっと顔を離す。

昴治の目が恐る恐る開かれると、少し怯えたような光がその瞳の中で揺れていた。

「昴治…驚いた…?」

「イ、クミ…」

昴治の唇の端から零れ落ちる唾液を指で拭ってやる。

84 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 08:59
「このまま犯っちゃっても良いんだけどさ…」

「え…?」

「立ったままでも出来るんだぜ…?」

「あ…や、止めろ…」

怯えて小さく、何度も首を振る昴治の仕草が、イクミには酷く可愛く見える。

にっこりと笑って、言う。

「うん、今はしないよ」

その言葉にホッとする昴治。

「結構、聞き耳立ててる人間いるし、それにそろそろ来るかな…」

「え…?」

昴治が何が来るのか聞き返そうとした時、ドアが開いた。

「ここかあー!!」

怒鳴り声とともに勢い良く、祐希が飛び込んで来た。

「祐希…?」

昴治の声に首を巡らせて、視界に映った光景に、祐希の表情が凄まじい迄の怒りに彩られる。

昴治を壁に押さえ付けてその顎に手を掛けているイクミの姿など、祐希には到底許せるものではない。

言葉が出せないほどに怒り、無言で一歩踏み込んで、当然のようにイクミに拳を走らせる。

だがイクミの方は予想していたらしく、あっさりと昴治から手を離して祐希の一撃を交わした。

だが、当然続いて次が来るだろうとの予想は、見事に外れる。

祐希はイクミには構わずに、迅速に昴治の腕を取って踵を返したのだ。

「え、あれ…?」

呆けたのは一瞬だったが、その間に祐希は昴治を引き摺って通路へと出、間髪入れずにドアを閉めて、ご丁寧にロック迄掛けた。

85 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 08:59
その音を耳にしてイクミが我に返る。

「あ…あー!!!」

慌てても遅い。

「くっそー…絶対、俺に一発当てる迄やるだろうと思ったのにぃ…!!!」

ドアに拳を当て、イクミは叫び続けた。



祐希に腕を引かれて小走りに歩きながら、昴治はキョトンとした表情である。

余りに事の展開が早過ぎて、思考が追い付かないのだ。

「えっと…」

祐希の後姿を見て、振り向いて、前を向いてを繰り返し、昴治は自分の腕を引いて歩き続ける弟に声を掛ける。

「ゆ、祐希…?」

祐希は無言で歩き続ける。

「祐希…おいって…」

昴治が何度呼び掛けても、祐希は黙々と足を動かしているだけだ。

「なあ、何処へ行くつもりなんだ、祐希…?」

黙々スタスタ、黙々スタスタ。

「祐希ってば、おい…!」

昴治が少し声を荒げると、祐希は握っている手に力を込めて僅かに引っ張る。

「わ、わわっ…」

コケそうになって慌てる昴治をチラリと振り返り、それでも祐希は無言で歩き続けた。

暫く歩き続け、祐希は見事に人気の無い場所へと昴治を連れて来た。

元々集団行動をしない祐希は、人気の無い場所に詳しい。

辺りを確かめて、祐希は昴治の背を壁へと押さえ付ける。

バンッと音を発てて昴治の顔の両横に自分の手を付く。

半眼でじっっと見詰められ、昴治は横暴な態度に怒っていた事も忘れて、怯えたように身を竦ませた。

86 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 08:59
「…何をされた」

「え…?」

「あの野郎に、何されたんだ…?」

「何って…」

「言えよ、はっきり…ちゃんと教えろよ…」

「あ…その……」

「怒ってねえよ、別に…アニキに怒ったりしない…」

「え…」

「悪いのはあいつの方だろ、俺のもんに手ぇ出すなんて…」

「いや、俺のものって…祐希…」

「アニキは、俺のもんだ…ずっと、ずっと…俺はガキの頃からアニキしか見てなかった」

「え…?」

「そう言っただろ、信じてねえのかよ」

「だって、そんな事…いきなり信じられる筈ないだろう…」

「俺がアニキに当たってたのは、あいつの言った通り、俺だけを見て欲しかったから…だけどアニキは俺の感情なんて知る筈もないし、絶対に伝わらないと判ってたから、苛立って、諦めなきゃいけないって判ってて、でもどうしても自分からそんな事出来なくて、だったら、アニキに嫌われた方が早いと思って…だから、俺は…」

「祐希…」

只の反抗期かと思っていたのにそんな複雑な裏があったとは、昴治には当然、判らなかった。

「あいつも言ったと思うけど、俺、本気だからな」

「あ、えと…」

「ずっと無理だと思ってた…だから絶対に口にすまいと思ってた…だけど、あいつがいきなりあんな事を言い出すから、俺が隠していた事をあんなにあっさり口にするから…もう、抑えてはおけなかった…沈黙守って、それでアニキがあいつに取られるのを黙って見過ごすなんて、俺には出来なかった…」

「……」

87 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 09:07
「俺を見ろ、アニキ…俺だけを見て、俺の声だけ聞いて、俺の事だけ考えてろ…何があっても絶対に、俺がアニキを守るから…」

「ゆ、うき…」

祐希の瞳が優しい色を湛えていた。

優しくて切なそうで、少し寂しそうで、その瞳には自分しか映らなくて、昴治は初めて見る祐希の瞳に、言葉が詰まる。

『知らない…こんな祐希の目は、初めて見る…俺は、何も見てなかったのか…祐希もイクミも、ちゃんと見てなかったのか…』

戸惑っている昴治の目を見詰めながら、祐希はそっと両手でその頬を包み込んだ。

「アニキ…」

「あっ…」

小さな呟きが唇に触れ、昴治の身体が震える。

軽く触れては離れ、また触れる。

啄ばむようなキスを何度も繰り返す。

合間に呼び掛けながら、祐希は壊れ物を扱うように静かに、昴治に触れる。

普段の祐希からは想像も出来ない振る舞いに、昴治の戸惑いは大きくなる。

やがて祐希は、悪戯のように昴治の唇をペロリと舐めた。

「んっ…!」

反射的に硬く口を閉じる昴治に、祐希はうっすらと微笑む。

「なあ、判ってんのか…?俺はアニキを抱きたいと思ってんだぜ…?」

「えっ…!?」

「あいつだってそうだろ…側に居て、独り占めして、完全に手に入れたいと思ってる…本気なんだよ、俺もあいつも…」

「あ…」

無意識だった。

自由に動かない頭を、それでも昴治は祐希の手に覆われている頭を振る。

小さく何度も、困惑を湛えた瞳で、泣き出しそうな表情で、直接ぶつけられた静かで激しい本気の感情に、どうして良いのか判らなくて、怖くて、昴治は首を振る。

そんな様子を黙って見詰め、祐希は微かに溜息を洩らす。

88 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 09:08
「やっぱ…いきなりは無理か…想像も出来ない事態、だったんだろ…?」

微かに頷く昴治に、祐希は苦笑するしかない。

「でもな、アニキ…もう止められないぜ…動き出しちまったんだからよ…だから、考えろ、そして俺を選べ」

「祐、希…」

優しさを湛え、それでも強い視線に縛られて、昴治は身動き出来なかった。

「俺を、選べ…」

言葉の最後は吐息となって、昴治の唇に重ねられる。

「んぅ…」

揶揄うように触れて、離れて、唇を舐めては触れて、祐希は飽きる事なく昴治に触れる。

奇妙に優しい時間だと、昴治は思った。

その静寂を破ったのは騒々しい足音だ。

「こおら、祐希…!!!」

同時に視線を巡らせて、昴治と祐希は肩で息をしているイクミの姿を認める。

「イクミ…」

「チッ…もう来やがったか…」

忌々しげに言葉を吐き出し、祐希は昴治から離れる。

「イクミ…どうして此処が…?」

当然の昴治の疑問に、祐希が素っ気無く答える。

「部屋のロックを外したのもこの場所を教えたのも、あいつに賭けてる連中だよ」

「え…?」

「俺にしたって同じだ。幾らあいつに撒かれたって、俺に賭けてる連中が味方してくれる」

「え、え…?」

「アニキが何時、何処に居ても、迅速かつ正確に俺達には判るんだよ。まあ、アニキは艦内の全員から、見張られてるようなもんかな…」

祐希の言葉に、昴治は声も出ない程の衝撃を受けた。

『し…知らなかった…興味津々の視線を向けられてる、とは思ってたけど、まさか見張りも兼ねての事だったなんて…』

事態が事態なので、昴治にしても変な注目を浴びてしまっている、くらいの自覚はあった。

賭けが進行しているのも知っていた。

89 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 09:08
けれど、リヴァイアス中がその為に、自分を監視している状態なのだとは、全くもって、気づいていなかった。

少し考えれば判る事なのだが、騒ぎの中心に居るのは昴治なのである。

結果を出せる唯一の存在なのである。

祐希とイクミに賭けている人間がそれぞれ二人を応援するのは当然の事で、必然的に作業の違う昴治の動向を教えるようになったのだろう。

ショックを受けている昴治が呆然としている間に、イクミはズカズカと近付いて来て、当然、祐希と口論になる。

「お前、昴治に何をした…!」

「ハンッ、てめえに教える義務はないね」

「んだとう…!!俺から昴治をかっ攫っておいて、その言い草はないだろうが!!」

「寝惚けてんじゃねえぞ!アニキは俺のもんだ、てめえが先に連れ去ったんだろうがよ!取り返して当然だろうが!!」

頭の中を思考が渦を巻いている。

延々と続くかと思われる祐希とイクミの口論を殆ど聞き流して、昴治はふらりとその場を離れた。

通路の角迄来ると、チラリと二人を振り返る。

昴治が歩き出したのを二人はちゃんと認識していたのだが、相手を牽制するのが忙しいらしい。

がっくりと項垂れてでっかい溜息を付き、昴治は、その角に隠れて様子を覗っていたらしい男に、声を掛けた。

「御免、此処…何処かな…?」

「へ…?あ、ああ、Gブロックの外れだ。あっちに行くとFブロックだぜ」

指差す方向を確かめて、昴治は軽く片手を上げる。

「有り難う…」

力なく言って、脱力したままで昴治は歩き始めた。

通路の角に隠れて様子を覗っていた人間が居た、と言う現実は、もう諦めるしかないようだ。

つくづく、自分の認識が甘かったと思い知らされた昴治である。



ネーヤは今日も、踊っていた。



続く

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2001/06/29(金) 10:00
>>68雨城雪矢さん
あのぉ、おもいっきり板違いのような気がするのですが。
これが正しい方法なのかはわかりませんが、こちらの板に
スレを立てて誘導されてはいかがでしょうか。
http://cheese.2ch.net/bun/index2.html

ここに投稿するにはいささか量が多過ぎかと・・・

91 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 10:06
>>90さん
ほとりさんですか?

92 :超夢銀河王:2001/06/29(金) 11:24
遅レス失礼〜
>>54、なにがしさん
>つか、漬け終わった頃に田舎から宅急便が・・・中身、梅だった(ワラ
良くある話ですよね〜、これって(笑
>横田にイーグルは来ます。自衛隊のが。
う、いいなあ。一度見てみたいんですよ、イーグル。
今週末かあ……。

>>55、リリスさん
>航空ショーってヤバくないかしら
>観客席に墜ちてきそう
たしかに目の前できりもみ急降下とかされると、ちょっとドキドキしますね
トムキャットの可変翼とかも、すぐ目の前で見せてくれるから相当低空飛んでるだろうし

>>58、しるふぃさん
やっぱりイメージと状況予測はラジコンカーでも大切なんですね
私は実車の運転もグダグダですが(^^;

動画、拝見しました。あれで復帰できるってのが信じられない!
凄まじいアクロバットですね〜。リリスさんのおっしゃるような実戦向けテクなんでしょうか
#と、思ったら下のサイトで思いっきり技術者に否定されてましたね(^^;;

>>77、ひろりんさん
ガチャポンって通販できるんですか、知らなかった……。

93 :超夢銀河王:2001/06/29(金) 11:34
>>57、ほとりきゅん
>>ファイナルガイドIIがじきに出ると
> 推測とは思いますが、ひょっとして確定情報ですか?
もちろん嘘情報です。

>好きなミュージシャン
>ウレシイ話題です。CASCADE、m.c.A.T、BETCHIN'、MALICEMIZER、KATSUMI、B'z、
>新井昭乃、電気グルーヴ、underworld等、他にアニソンやクラブ系のオムニバス
J-POPが多いのかな?よくわかんない……。
もっと堀江美都子とか佐々木功とかはないの!?
ていうかマリスがなんか浮いてます。

>情報の発信が自由になって、誰もが世界に向かって言いたい放題が言えるように
>なっても、真に情報をマルチキャスト的に発信できるのは力の有る人だけなんだ、
>ということをみせつけたかったのではないかと思います。
まあそれなら単なる逆恨みクンなのだけど。
もっとあれによって、情報の等質化だとかオタクの自己言及性だとか
そういった深いイメージを伝えようとした可能性は?
#ないと思うけど。

94 :ほとり改:2001/06/29(金) 12:43
世の中にはやたらに向上心の強い人がいます。
どこか健全な向上心とは違い、なにか間違った方向に
向かおうとしているかのように見えることもあります。
自分を高めることに熱心なのはいいのですが、
何のための向上心なのかを考えてみると、
なにか見えざるものに対して
優越感を獲得しようとしているように見えることもあります。
そして、やたらと高いところに登って旗を振りたがっているようにも見えたりもします。

おそらく本人は、自分の思い描いた理想に向かって進んでいるのでしょう。
しかし、その理想とする目標が現実的な側面を失って、
根なし草のような夢物語的な面を持つようになると、
その背後には何かが隠れているのかもしれません。
その何かを隠すために、現実離れした理想を描くようになったのかもしれません。

本人の心の中にエディプス・コンプレックスから来る
去勢不安のようなものがあるとしたら、去勢される不安から、
やたらと力を誇示しようとするでしょう。去勢される不安を打ち消し、
去勢される不安のない状態を理想として描き、
その現実離れした架空の理想に向かって進んで行くことでしょう。

自分の無力感や惨めな精神状態を打ち消すために、
乳幼児期を理想化してしまうこともあります。
家族の注目を一身に浴びて浴びて、
自分を中心に世界が動いていたと思っていたころの事を理想化するのです。
そして、現在もあきらめきれずに、万能感に満ちた赤ん坊時代を、
現実のこの世界でもう一度再現しようとするかもしれません。
あるいは子宮の中にいたころの、限りなく満ち足りた世界を
理想化するかもしれません。

自分が完全に守られている世界、なにもしなくても生きていられる世界、
そういう世界を理想化し、大人になった今でも、
現実の中にそういうものを探し続けるかも知れません。

95 :ほとり改:2001/06/29(金) 12:45
これは人生を逆向きに進むことになります。
前向きに成長するのではなくて、後ろの方向に進んで行く退行現象です。
しかし、本人はそのことに気づいていなかったりします。
本人にとっては、あくまでも理想の自画像に向かって進んでいるだけなのです。
そして、理想とする人間関係を求めているだけなのです。
それらは他人から見ると、現実性の乏しい夢物語のように見えます。
しかし、本人は現実検討能力が低下しているために、
理想化されたものを実現可能なものとして受け止めています。

もし、本人に才能があれば、現実離れした夢を追い続けていても、
なんとか社会的に適応することもできるでしょうが、
そういうケースは非常に少ないでしょう。

ほとんどの人は、自分の才能を現実的に評価せざるを得ない状況に直面します。
誰もがアインシュタインのような才能を持っているわけではありません。
誰もがシェークスピアになれるわけではありません。

たとえば、高校野球で甲子園を目指している人はたくさんいますが、
甲子園に行けるのは、ほんの一握りの人達です。
ほとんどの人は甲子園に行けません。
それどころか、選手にさえも選ばれず、応援席で声援を送っているだけの
野球部員もたくさんいます。

理想は理想として心に抱いていても、
現実というものを受け入れていかなければなりません。
甲子園に行けなかったからと言って、
人生がそこで終わってしまうわけではありません。
理想を目指して自分なりに頑張ったことを自分なりに評価することができれば、
それを誇りとして胸に刻みつけ、現実の世界に適応してゆくことができます。

しかし、現実検討能力が低下していると、なかなかそうはなりません。
理想化が進むと妄想化と言ってもいいような状態になります。
何の裏付けも実績もないのに自分の才能を信じ、
その才能を前提に人生を考えたりします。
何の努力もしないくせに、勝利を手にした時の姿ばかりを思い描いたりします。
ひどく惨めな境遇に陥ったりしても、一発逆転の夢を抱き続けたりします。
小説を書いて一夜にして有名人になって大金を手にするとか、
白馬の王子様のような人が出現して結婚するとか、
現実離れした夢を追い続けたりします。

こういう妄想は、人格の崩壊を食い止める働きもしますが、
その代わり妄想のカゴの中から抜け出せなくなってしまいます。

96 :ほとり改:2001/06/29(金) 12:47
人によっては、自分の思い描いた理想を邪魔しようとする人に対して、
攻撃的になったりするかもしれません。ろくでもない論文を書いて、
自分は天才だと思い込み、学会誌に掲載を断られたりすると、
自分を貶めようとする陰謀が張り巡らされているのではないかと疑ったりします。

あるいは、自分より評価されている人を激しく嫉妬して、
足を引っ張るような行動に出たりするかもしれません。

このような間違った理想や妄想から抜け出すには、
自分の足元を見つめなければなりません。
自分の理想や夢が、現実に照らし合わせて妥当なものであるか、
じっくりと検討してみる必要があります。乳幼児期のパラダイスを、
いま、現実の世界で再現しようとしていないか。
世界を独り占めにしようとしていないか。
胎内にいるような一体感を恋人に求めていないか。
幼稚な万能感によって人生を描いていないか。
自分の能力を過大評価していないか。
自分より優れた人を過小評価していないか。
そう言ったことを点検してみるのもいいかもしれません。

もしかして、今まで思い描いていた夢や理想が間違っていたことを
理解することができたとしたら、その時は、とても悲しい気持ちになるでしょう。
そして、人生観や価値観を修正しなければならなくなるでしょう。
これは非常に辛い作業です。人によっては深い失望から、
鬱状態になったりするかもしれません。
間違った理想ではあっても、今まで自分の精神的な支えとなっていたものです。
それを失うことは大変なことです。
自分で自分が手に負えなくなるかも知れません。
そう言うときは病院に行くしかありません。
薬の力で、ある程度は症状を緩和できますので、
生活へのダメージを和らげることができるでしょう。

97 :どきどき名無しさん :2001/06/29(金) 13:02
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昼飯のスパゲティナポリタンを眺めながら、積年の疑問を考えていた。
それは「なぜナポリタンは赤いのだろうか」という問いである。
簡単に見えて、奥の深い問題だ。
「赤いから赤いのだ」などとトートロジーを並べて悦に入る浅薄な人間もいるが、
それは思考停止に他ならず、知性の敗北以外なにものでもない。
「赤方偏移」という現象がある。
宇宙空間において、地球から高速に遠ざかる天体ほどドップラー効果により、
そのスペクトル線が赤色の方に遷移するという現象である。
つまり、本来のナポリタンが何色であろうとも、ナポリタンが我々から
高速で遠ざかっているとすれば、毒々しく赤く見えるはずなのだ。
目の前のナポリタンは高速で動いているか否か?
それはナポリタンの反対側に回ってみることでわかる。
運動の逆方向から観察することで、スペクトルは青方遷移し、
青く見えるはずなのだ。
逆に回ってみたところ、ナポリタンは赤かった。
よってこのナポリタンは高速移動をしていないと言える。

98 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:48
無限のリヴァイアス  −伏兵−

ドロドロとしたオドロ線を身体に纏わりつかせた昴治が、のっそりとブリッジに入って来た。

余りの暗さに、ブリッジに居た全員が動きを止めて昴治を見る。

周りの視線を無視して、昴治は艦長席に座っているブルーに近付いた。

「ブルー…」

とてつもなく暗い沈んだ声に、流石のブルーも驚いたように目を見開いて昴治を見る。

「あのさ、ブルー…頼みがあるんだけど…」

「…何だ」

「部屋、替わりたいんだ…何処か、一人になれる場所って、ないかな…」

「何…?」

しげしげとブルーは昴治の姿を見詰めた。

全体的にとてつもなく、暗い。

俯き加減で真直ぐに前を向こうとしない。

疲れ切った表情で、目の下にはしっかりと隈が出来ている。

「…眠れていないのか」

ブルーの言葉に昴治は深く頷いた。

「ニックスと明弘は良いんだ…でも、イクミと祐希が…」

「顔を合わせると口論になる、か…?」

「それだけなら我慢もする…取っ組み合いに迄はならないけど、五月蝿いんだ…とにかく五月蝿くて、起きてる時なら良いけど、俺が寝てる時迄やるもんだから…全然、眠れない…」

「……」

「それだけじゃない…考えろとか言ってきたくせに、そんな暇も与えてくれない…横になってると襲われそうになるし…それでまた口論になるし…」

99 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:49
昴治の言葉にブルーは微かに眉を寄せた。

「俺、とにかく、一人でゆっくり眠りたいんだ…考える時間も欲しい…このままだとブリッジに居る時に熟睡してしまいそうでさ…」

言葉を切って盛大に溜息を付く。

「それにさ…あいつら、二人居ると凄い緊張感が漂ってて…俺だけじゃなくて二人も、ろくに寝てないんじゃないかな…それって凄く、ヤバイだろ…」

言うだけ言うと、昴治は再び溜息を付く。

ブルーは暫しそんな昴治を眺めていたが、フッと息をついて立ち上がった。

「俺の向かいの部屋を使え」

「え…?ああ、士官部屋…?」

「あそこならロックが掛けられる。お前はそこに移れば良い」

「あ…有り難う…」

ブルーの配慮に、昴治は心底ホッとしたように表情を和ませた。

「あ、でも、あの二人は…」

「お前が居るから、の状況だろう。居なければ放っておいても大丈夫だ」

「そ、そうかな…」

多少の疑問を覚えたものの、ブルーがさっさと歩き出したので、昴治はそれに続いた。

ブルーは歩きながらフーに視線を向ける。

「ああ、判ってる」

無言のブルーが言いたい事を、フーは的確に理解している。

ブルーと昴治がブリッジを出て行くのを、全員が無言で見送った。

100 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:49
部屋ではイクミと祐希が無言で睨み合っていた。

戻った昴治はその光景に、泣きたくなる程の虚しさを覚えてしまう。

声を掛けたのは、ブルーだった。

「おい…」

思わぬ人物の声に二人は出入り口に視線を向け、ブルーと昴治が一緒に居る事に不機嫌そうな顔になる。

だがそんな事を全く無視して、ブルーは言った。

「こいつの部屋を替える」

「な、なっ…!」

「ちょっ、何だよそれ…!」

唐突な言葉に二人が慌てて詰め寄るのを、これも綺麗さっぱり無視して、ブルーは昴治に言った。

「荷物を纏めろ」

「あ、うん…」

「待て、待てって!」

「どう言う事だよ、アニキ…!」

二人が昴治に近付くのを、ブルーが止める。

「決定だ…文句は聞かない」

「何だよ…どうしてお前なんかにそんな事を言われなきゃならねえんだ…!」

「そうだよ!大体、替わるって何処に…!?」

「俺の、向かいの部屋だ」

「向かい…?って、士官部屋か…?」

「どうして…?」

自分達の行動に全く自覚のないイクミと祐希に、昴治は荷物を纏めながら、嫌いかもと思ってしまう。

「昴治…昴治…!なあ、どうしてだよ…」

「アニキ、何だって士官部屋なんかに…!?」

101 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:49
二人の問い掛けに、昴治は呆れてしまって返事をしなかった。

もともとそれ程多い訳でもなく、出す場所もないので鞄に詰めたままの荷物と、細々したものを別の鞄に詰めて、昴治は立ち上がった。

「これで、全部…」

ブルーに向かって声を掛ける。

頷いて、ブルーは顎を動かして昴治に通路へ出るように即した。

通路へと出る昴治を捕まえようとする二人を、ブルーが強引に止める。

「お前らは、寝てろ」

「何…!?」

「今はその時間だろう。寝不足如きでドジ踏まれたんでは敵わんからな」

三白眼でギロリと睨み付けられて、その言葉は正当なものでもあり、二人はぐっと息を飲んで動きを止める。

通路へ出たブルーは、振り返って念を押した。

「大人しくしていろ」

そうして昴治を即して歩き出したブルーに、イクミと祐希は反発を覚えてはいたものの逆らえず、突然に自分達の側から昴治が居なくなってしまった理由を、それぞれに考えてみた。



「此処だ」

言って、ブルーはさっさとドアを開ける。

そのまま先に部屋の中へと入ったブルーに続いて、昴治も士官部屋へと足を踏み入れた。

思っていた程には、狭くはない。

「トイレとシャワーも付いている。食事以外は出る必要なく生活出来る」

「…そうなんだ」

鞄を床に置いて、昴治は部屋の中を見廻した。

「必ずロックを掛けておけ、でないと此処に移った意味がない」

「うん、判ってる…」

「出掛ける時にも忘れるな」

102 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:49
「え…?」

「部屋の中で待ち伏せされていても知らんぞ」

「あ…う〜…あいつらならやりかねない…」

「決着が着く迄は、絶対に部屋に誰も入れるなよ」

「え…誰もって…?」

キョトンとした顔を向ける昴治に、ブルーは表情を変えずに呆れてしまった。

「此処は、密室なんだぞ…?」

言いながら昴治に近付いて、ブルーは昴治の両肩を掴んでドアの脇の壁にその身体を強引に押し付けた。

「わっ、な…!!」

唐突な事であり腕力で敵う相手ではない。

ブルーは判っていない昴治に唇の端だけで苦笑して、そのまま口吻けた。

「…!!?」

驚いて目を見開いたままで昴治は硬直する。

直ぐに離れ、ブルーは昴治の耳に唇を寄せた。

「こう言う事も、起こる…」

「えっ…?」

「中からロックを掛けてしまえば、何をしていようが判らない」

「ちょっ、ブルー…放して…」

「お前がどちらかに、お前の同意なしに不本意に犯られたとしたら、残った方がキレるだろうな…」

「そ、それは…でも、あいつらは…」

「判らんだろう…此処なら邪魔は入らない」

「あ…」

「それに、俺みたいな奴が他にも居るかも知れん」

103 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:50
「え…?」

「あいつらに触発されて、お前にちょっかい出そうとする奴が、な」

「まさか…!」

「そうなると、もう手に負えない…あの二人がキレたら全員、御陀仏だ」

「…っ!!」

ゆっくりと顔を上げ、ブルーは昴治の目を正面から覗き込んだ。

「判ったか…?安全でもあり、危険でもある」

底光りする目に見詰められ、昴治の身体が一層緊張を増す。

そんな様子を楽しんでいるかのように、ブルーは唇の端を上げて微かに笑みを浮かべると、再び昴治に口吻けた。

「んっ…!!」

ゆったりとした食べられそうな口吻けに、昴治の頭がパニックに陥る。

『どうして、何で…!イクミと祐希を怒らせるなって、自分で言ったばかりじゃないか…なのにどうして、こんな事…!?』

充分に昴治の口を堪能し、ブルーはゆっくりと顔を離す。

「尾瀬か弟か…お前は選ぶつもりで悩んでいるのか…?」

「……」

「別の選択肢もあるだろう…」

「…あいつらが、納得するとは思えない」

「俺のものになるか…?」

104 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:50
「え…?」

「そう言うのも、ありだろう」

「え、えと、あの…」

突然の言葉に昴治は焦った。

だがブルーの方はそんな様子が楽しいらしく、微かに笑っただけで昴治の肩から手を離す。

そのままドアに足を向けたブルーに、昴治は何か言いたくても言葉が出て来ずに、呆然と立ち尽くすのみ。

ドアを開け、ブルーは顔だけ振り向いた。

「お前は、大切な餌だ。忘れるなよ、自己管理を怠るな。それから今日はもう上がって良い」

つい先程とは正反対とも思える言葉を残し、ブルーは出て行った。

ふらふらとドアに近付いて、昴治はロックを掛ける。

そのままの足取りでベッドに近付き、どさりと座り込んだ。

「何なんだよ…訳が判んねえ…どう言うつもりなんだ、ブルーは…」

イクミと祐希に加えてブルー迄もが自分のものになれと言い出した。

増える一方の悩み事に、昴治は頭を抱えてしまったのだ。



昴治が部屋からいなくなって、イクミと祐希は落胆したものの、寝不足は解消されたようである。

だからと言って、昴治へのアプローチがなくなった訳ではなく、何とか昴治を捕まえては諭すように口説き、口吻けを繰り返す。

周りの人間も相変わらずで、昴治は何処に居ても監視されているも同然だった。

それでも、一人になれる場所が出来て、精神的には多少楽になった。

105 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:50
ブルーは、あれ以来一度も、口説く訳でもなく、迫る訳でもなく、それ迄通りに事の成り行きを見守っている。

只あの日以来、言葉を交わす機会は増えた。

イクミや祐希と違い、ブルーは言葉少なに、何でもない事のように、実にさり気なく、昴治を気遣う様子を見せるのだ。

だがそれは本当に僅かな言動に拠るもので、意識して見ていないと誰にも判らなかった。



しっかりと抱き竦められ、逃げられないように後頭部を支えられ、強引だが優しいキスを繰り返す祐希を、昴治は拒む事も出来ずに戸惑ってその服を握り締めている。

「アニキ…」

「祐希…」

「俺じゃ駄目なのか…どうして俺を選ばない…さっさと俺のもんになっちまえば、楽になれるのに…」

「あ、あのさ…」

「何だ…?」

「その…通路の真中でいきなりこう言う事するの、止めてくれない…?」

「仕方ないだろう…アニキは部屋に入れてくれないし、それ以外の場所なんて、何処かで絶対に誰かが見てる…何処でも同じだ…」

それはそうなんだけど、と昴治も判ってはいる。

溜息を洩らす昴治を祐希は尚更、腕に力を込めて抱き締める。

「だから、さっさと俺のもんになれって…そうすれば二人っきりで居られる」

「それは…」

困惑して目を伏せる昴治に、祐希の方も溜息を洩らす。

「好きだ…信じてくれよ、アニキ…本気なんだから…」

「祐希…」

強引に顔を上向かせ、祐希は再び口吻けた。

106 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:55
膝の上に横座りさせられて、身体を後ろに倒された不自然な格好のままで、昴治は落ちるまいと必死でイクミの肩と腕を握り締めている。

そんな昴治を屈んで抱き締めて、イクミはゆったりと口吻けていた。

「ん、んうっ…」

「こーじクン…」

顔を離してにっこり笑うイクミに昴治は無駄だろうと思いつつも言ってみた。

「イクミ、一寸、起こしてくれ…」

「だーめ、起こしたら逃げるっしょ、昴治は」

「イクミ…でも、こんな…バイタル・ガーダーのコクピットなんて…」

「しょーがないでしょう…昴治は部屋に入れてくんないし、なかなか捕まらないんだから」

「イクミ…」

「俺さ、少ーしばかり、焦ってる…」

「え…?」

「最初はさ、絶対に祐希の方が不利だと思ってた、だって弟なんだし…でも最近、その事が逆に昴治に作用するんじゃないかって思えてきてさ…何だかんだ言っても、昴治は祐希の事、心底嫌いじゃなかっただろ…?」

「それは、まあ…」

「なのにさ、あの祐希の態度の理由がお前に恋しての事だなんて判ったら、昴治、それに引き摺られるんじゃないかって…」

「イクミ…そんな事は…」

「怖いんだよ…」

「え…?」

「昴治が祐希に取られたらって考えたら、怖くてさ…こんなに好きなのに…手に入れたいのに…ちゃんと伝わってるのか…」

107 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:57
「あ…」

「伝わってたってさ、俺を選んでくれないと意味ないし…」

「イクミ…」

「昴治…このまま犯してしまおうか…」

「なっ…!」

イクミの言葉に焦って暴れ出す昴治に苦笑して、イクミはきつく昴治を抱き締めた。

「嘘だよ…昴治…」

「イ、イクミ…!」

「そんな事、昴治が嫌がるの判ってて、そんな事出来ない…そんな、昴治に嫌われるような事…」

「……」

飄々として自信タップリな普段のイクミからは想像もつかない今の姿に、昴治は掛ける言葉を見つけられず、只じっとイクミの腕に抱かれていた。



既に癖に迄なっているでっかい溜息を付いた昴治の目の前に、コーヒーの入った紙コップが差し出された。

ハッとして顔を上げた昴治は、黙って自分を見下ろしているブルーの視線を見つける。

「あ…有り難う…」

礼を言って受け取り、昴治は両手でコップを持って口を付けた。

ブリッジに居るのは昴治とブルーの二人だけだ。

108 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:59
オペレーター席に座って、ゆっくりとコーヒーを胃袋に流し込み、昴治はホッと息を付く。

「煮詰まっているようだな」

「ん…何だか考えれば考える程、答えが遠ざかるみたいで、さ…」

「天王星圏迄、後二ヶ月ある。そんなに焦らなくても良いだろう」

「そうなんだけど…イクミも祐希も、何だか凄く必死で、早く答えを欲しがってるみたいで…」

「……」

無言で昴治はコーヒーを飲み干した。

「あ、そう言えばさ、賭けを締め切るって聞いたんだけど、ブルーはどっちに賭けてるんだ…?」

「賭けてない」

「え…?」

「賭け事に興味はない」

「あ…そう、なんだ…」

「意外そうだな」

「えっ、いや、そんな事は…」

言葉に詰まる昴治に微かに笑みを浮かべ、ブルーは自然な仕草で昴治の顎を取る。

自分の方を向かせて、そっと掠めるようなキスを落とす。

「え…?」

キョトンとしている昴治に笑って見せて、ブルーはあっさりと手を引いた。

「俺が今、興味があるのはお前だ」

「お、俺…?」

「お前は今迄会った事のないタイプだ、面白い」

「あの、面白いって…」

追求しようとした昴治だが、ブルーはさっさと艦長席に向かって足を動かし始める。

「あの、一寸、ブルー…!」

「お前は、自分の納得出来る結論を出せば良い。誰の為でもない、自分の為に答えを出せ」

振り向きもせず言葉だけを投げて寄越すブルーに、昴治は立ち上がる。

「え…それって…」

もっと具体的に言ってくれと言おうとしたが、ブリッジのドアが開く音を耳にして、昴治は諦めて席に着いた。

109 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 13:59
ベッドに腰掛けて、昴治は自分の唇にそっと触れてみる。

「キスって…それぞれ感じが違うんだな…」

最初は同じだと思っていたのだが、頻繁に、強引に何度も口吻けられている内に、昴治はその事を実感していた。

「イクミと、祐希と、ブルーか…」

プルーとはまだ二度しか触れてはいないが、それでもイクミや祐希とは違う。

はっきりと自分に惚れていると宣言した二人に対して、ブルーはそれらしい言葉を口にした訳ではない。

キスしたり自分のものになるかと言ったり、まるで二人と同じ事をするのだけれど。

それでも昴治には、ブルーの持つ隠れた優しさを感じる事が間々あった。

だからどうしても、イクミや祐希と同じように思えてしまう。

目を閉じて、昴治はそれぞれの唇の感触を思い出してみた。

ゆっくり、ゆっくりと三人の事を考えていると、ふいにズキンッと小さく、胸が痛む。

「あ、れ…」

芽生えたのは小さな自覚。

「そんな…俺は、まさか…」

もう一度目を閉じて、相手の顔を思い浮かべてみる。

胸の鼓動が早くなる、頬が仄かに上気する。

ゆっくりと目を開いて、昴治は少しばかり呆然としてしまった。



昴治の部屋の前の通路で、ネーヤが静かに佇んでいる。

その唇が声もなく、一人の名前を呟いた。



続く

110 :ほとり改:2001/06/29(金) 15:57
http://www2.ttcn.ne.jp/~gomon/go87.jpg
口直し・・・

111 :ひろりん:2001/06/29(金) 19:04
>>92
ガシャポンを定価で通販してるショップはけっこうあるみたいです。
オイラが使ってるのはここ。
http://www.hobbynet.co.jp
月イチで新商品の発売予定リストがメールされてくるので
必要なものだけを注文すればOK。
送料がかかるんで月末にまとめてカラなし着払いで送ってもらうことにしてます。
ゲーセンのプライズものとかも買えます。
ただしガシャポンEXは10個入りの箱販売なのでダブリの可能性あり、
ユージンのSRのようにレアがあるものは数セットまとめて購入しなければ
ならないこともあります。

112 :ほとり改:2001/06/29(金) 19:37
>雨城
メール欄に半角でsageと入力して投稿してみ

113 :名探偵コナン:2001/06/29(金) 20:00
ほとり   ・・・ 兄
ほとり改 ・・・  弟
同じリモホの謎は解けた!

114 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:22
こんばんわ。第4集、これでラストです。
ご愛読ありがとうございました。

無限のリヴァイアス  −選択−

昴治が自分の気持ちを自覚してから僅か二日後に、それは起こった。

交代時間で昼食を取ろうと食堂へ向かっていた昴治は、途中でフーに呼び止められる。

「昴治…!!」

「フー…?」

フーは決死の形相で昴治に走り寄ると、荒い息を整える事もせずに言った。

「一緒に来てくれ!」

「どうしたんだ…?」

「大変なんだよ、とにかく一緒に来てくれ…!!」

叫ぶように言って直ぐに踵を返すフーに、昴治は訳も判らず取り敢えず付いて行く。

辿り付いたのは細々した機材が納められている部屋で、入り口には野次馬が群がっている。

それらの群れを強引に掻き分けて中へ入るフーに続いて、昴治も部屋へと足を踏み入れた。

「なっ…!!」

目にした光景に絶句する。

山と積まれた機材の手前に僅かな作業スペースが空いているのだが、そこで、イクミと祐希が五人の男子学生を相手に喧嘩をしていたのだ。

いや、それは喧嘩ではなく、二人が一方的に五人を殴り飛ばしていた。

「い、一体…!?」

呆然と呟いた昴治に、ブルーが声を掛けた。

「あの五人がお前に何かしたと、二人は言っている」

「え…?」

ドアの横の壁に背中を預けて、ブルーは腕組をして彼等を見ていたらしい。

「俺に何かしたって、何を…?」

「心当たりがないのか…?」

首を傾げる昴治にブルーの表情が険しくなる。

「具体的に何をしたのか、それはあの二人も知らないらしい。何をしたのかと問い質しているからな」

「うーん…」

115 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:23
「五人の方は知らないと言っているが…あいつらに見覚えは…?」

言われて昴治は五人の顔をしげしげと眺めて見た。

少しして、思い出す。

「あっ、あいつら…」

「知っているのか…?」

「ああ、昨日一寸…」

「特に何かされた、と言う訳ではないんだな…?」

「違うよ、そんなんじゃない」

昴治の言葉に、ブルーは珍しくも溜息を付いた。

「二人を止めろ」

「お、俺が…?」

「お前以外に誰が止められる」

「うっ…」

当然の指摘をされ、昴治は渋々二人と五人の間に割って入った。

走り込んだ訳ではなく、普通に歩いて近付いたのだが、イクミと祐希は昴治の姿を目の端に捉えて動きを止める。

「何をやってるんだ、二人とも…」

「見りゃ判んだろ!アニキこそ、こいつらに何をされた…!?」

「何もされてないよ」

「嘘だ…!昴治、昨日この部屋でこいつらと何かあったんだろ…!?」

イクミの言葉に昴治の後ろで五人が必死で首を振っている。

「何もないったら…どうしてそうなるんだよ…」

呆れたような昴治の声に、しかし二人は譲らない。

116 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:23
「見たんだ!昨日、こいつらが此処から出て来て、その後に昴治も此処から出て来て、その時、昴治…泣いてたじゃないか…!」

「はあ…?」

「間違いない、二人して見たんだからな!」

イクミと祐希の台詞に、昴治は真剣に首を傾げてしまった。

『泣いてた…俺が…?そんな馬鹿な…だってあいつらの用事ってのは賭けの事で…一体何を見たって言うんだ…?』

「声を掛けようとして、出来なかった…まさか昴治にちょっかい出す奴が居るなんて…!」

「許さねえ…絶対に…!」

『うーん…別に大した事は話してないし…俺はあの時…』

つらつらと昨日の事を思い出していた昴治は唐突に、気付いた。

「あっ…!」

二人は見事に勘違いしているのだ。

声を上げた昴治に、二人は又しても勘違いし、怒気を迸らせる。

「やっぱり…やっぱり何かされたんだな!?」

「きっさまらあ…!!」

完全に戦意を喪失して床にへたり込んでいる五人に、二人は再び殴り掛かろうとする。

「ちょっ、一寸待て…!」

慌てて昴治は両手を上げて二人を制する。

「退け!」

「許さねえ…!」

「違うんだってば…!!」

頭に血が昇ってしまっている二人には、言葉は届きそうにない。

『ええい、もう…!!』

昴治は開き直る事にした。

117 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:24
エアーズ・ブルー

突進しようとする二人を両手を広げて全身で遮って、昴治は大きく息を吸い込んだ。

何を言っても聞く耳持たない祐希とイクミだが、恐らくこれなら、動きを止める筈だ。

「俺…!お前等の他に好きなやつ、居るから…!!」

大きな声だった。

誰もが初めて聞いたであろう程に大きな、昴治の言葉。

まるで雷に打たれでもしたかのように、イクミと祐希がピタッと動きを止める。

昴治はホッとして腕を戻し、二人の顔を交互に眺めた。

イクミと祐希がゆっくりと顔を巡らせて昴治を見る。

「あの…昴治クン…?」

「今、何つった、アニキ…?」

二人の問い掛けに、しかし昴治は深呼吸して別の事を口にする。

「その前に、こいつ等への誤解を解いておく。昨日、こいつ等とは賭けの事で話しをしたんだよ、締め切りが昨日だったからさ…祐希かイクミか、どっちにするのか教えて欲しいって言われたんだ。それは出来ないって断ったけどな」

「えーっと…それって穏便な話し合いだったのかな…?」

イクミの問いに昴治ははっきりと頷いた。

「そうだよ」

「だったら何で…」

泣いていたのかと問う祐希に、昴治は盛大な溜息を零した。

118 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:24
「前の晩、考え事してて殆ど寝てなかったんだよな、俺…お陰で昨日は一日中眠くてさ…ずっと欠伸を連発してた…」

「へ…?」

「そ、それって…」

「そうだよ…あの時もそうだった。丁度この部屋を出る直前だったかな、盛大に大欠伸したのは…涙のオマケつきで」

何の事はない、二人の大勘違い大賞なだけだったのだ。

ぽかんとした表情を浮かべる二人に背を向け、昴治はヘタリ込んでいる五人にぺこりと頭を下げる。

「済まない…こいつ等が勝手に勘違いして先走ってしまって…悪かった」

昴治の言葉に五人の方は何とか頷いて見せる。

イクミと祐希を振り返り、昴治は言った。

「ほら、お前等もちゃんと謝れよ」

「あ、ああ…済まない…」

「わ、悪かったな…」

呆然としたままで二人は取り敢えず謝罪を口にした。

暫し、沈黙が落ちる。

余りの静けさに居心地が悪くなってしまった昴治が、ポリポリと頬を掻いて口を開いた。

「そ、それでさ…あの…さっき言った事なんだけど…」

「昴治、確か…俺と祐希の他に好きなやつが居るって…」

「う、うん…」

「俺達以外にも、って事なのか、それとも…」

「うっ…実は、その…」

「はっきり言えよ、アニキ」

「俺は…俺にとってはイクミは友達で祐希は弟だ…それ以外には思えない…」

「でも…!俺は、昴治が好きだ…」

「御免、イクミ…」

「俺じゃ駄目なのかよ、アニキ…!」

「御免、祐希…」

目を伏せて、昴治は二人に頭を下げた。

祐希とイクミは見事に昴治にフラれてしまった形となる。

祐希が震える手をきつく握り締めて、怒り混じりの言葉を口にする。

119 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:25
「誰なんだよ、そいつ…!」

「言えない」

きっぱりとした昴治の言葉に祐希はキッと昴治を睨み付けた。

「教えろよ!!」

「駄目だ…!」

「アニキ…!!」

「駄目だったら駄目だ!そんな事教えたら、お前等が何するか判んないだろう!!」

逆上した祐希とイクミが昴治の想い人相手に何をするか、そんな事は誰の目にも明らかだ。

黙り込んだ二人に、昴治は言葉を続けた。

「悪いとは、思ってる…だけど自分の気持ちに嘘は付けない…俺は、イクミも祐希も、選べない…本当に、御免…」

もう一度ぺこりと頭を下げると、昴治は大勢の視線の中を歩き出した。

はっきりと拒否されてしまった祐希とイクミは、その場で固まってしまっている。

一部始終を壁に凭れてじっと見守っていたブルーは、昴治が部屋を出て行くのを視線だけで追い掛けていた。



リヴァイアス艦内に衝撃が走り抜けた。

相葉昴治が尾瀬イクミと相葉祐希以外の人間を選んだと言う事は、賭けが全くの無効になってしまうと言う事である。

だが、賭けを取り仕切っていたヘイガーは、怒涛の問い合わせに平然と答えた。

「いえ、賭けは成立しています」

一々全ての相手に答えるのも疲れるので、ヘイガーは艦内の全てに向けてメッセージを送る。

「結果は、ユイリィ・バハナの一人勝ち」

殆どの人間が祐希かイクミかのどちらかに賭ける中、ユイリィは一人、}その他~を指定して賭けていたのだった。

120 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:25
あおいやこずえを始め、言葉を交わした事すらない相手からもひっきりなしに自分の想い人の事を聞かれ続け、昴治はかなり参っていた。

予想外の事の顛末に、誰も彼もが奇妙な興奮状態にあるようだ。

疲れ切って部屋へと戻った昴治は、通路でブルーに呼び止められた。

「おい…」

「え…?あ、ブルー…」

何時もと変わらぬ冷ややかな眼差しも、今の昴治にはホッとするものがある。

「後で、部屋へ来い。話しがある」

「あ、判った…」

さっさと自分の部屋へ入るブルーの背中を眺め、昴治は溜息を付く。

「話し、か…流石に予想が付くな…」

呟いて、自分も部屋へと入る。

しっかりとロックを掛けると、疲れを洗い流すようにシャワーを浴びた。



自分が苛々している事は自覚していたが、その理由や原因に思い当たる事がなく、エアーズ・ブルーは尚更に苛立ちを募らせていた。

シャワーを浴びて出て来ると、良いタイミングで昴治が訪ねて来た。

ドアの前に突っ立ったままの昴治に、ブルーはその正面に椅子を置いて腰掛ける。

「何故、あんな事を言った…?」

「祐希とイクミの事…?」

「そうだ」

「御免…餌に成り切れなかったね…」

苦笑を浮かべた昴治の言葉にブルーは微かに目を細める。

「本当は、言うつもりなかったんだけどさ…自覚したのが一昨日の事で、その事を考えていて眠れなくて…出来るならずっと答えを出さずに救助を待っていようって決めたのに…直後に今日の事件が起こってしまって…二人を止める方法が、他に思い付かなかったんだ」

「本当の事なのか…?」

「本当だよ…俺さ、そんな事で嘘付けるような器用な人間じゃないから…俺が好きなのは、イクミでも祐希でもない…」

「相手は知っているのか…?」

微かに俯いて昴治は首を振る。

121 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:26
「知らないよ…言うつもりもないしね…俺の、完全な片想い…」

足を組み、両手も組んでブルーは目を細めて昴治を見詰める。

胸の中の苛立ちが、少し増したような気がする。

「このまま収まるとは思えないが…」

「ん、判ってる…だけど自分で撒いた種だから…仕方ないよね、何とか乗り切るよ…」

「相手には…」

「言えない…言うつもりないって言っただろ…迷惑掛けるだけだって判り切ってるのにさ…それに、俺の事が好きだなんて物好き、祐希とイクミの他には居ないよ…それだって俺には不思議でしようがない事なのに…イクミと祐希が俺を好きだって、その理由が判らないのに…」

自虐気味な昴治の言葉にブルーは目を見張る。

『こいつ、本当に判ってないのか…』

自分でさえ気が付いている事に本人は自覚が全くない様子である。

無言のブルーに、昴治は申し訳なさそうな目を向けた。

「あのさ、又…少しゴタゴタするかも知れないけど、作業に支障の出ないようにするから…御免…」

ペコリと頭を下げる昴治に、ブルーは軽い溜息を付いた。

「判った…もう良い…」

小さく手を振って用は済んだと告げる。

「有り難う…」

何故かここで礼を言うのが昴治である。

部屋を出ようと足を動かしかけて、昴治はふっとブルーを見る。

「何だ…」

「あのさ、気になってたんだけど…」

「……」

「髪、乾かさないの…?」

「…何?」

唐突な台詞が理解出来ず、ブルーは微かに首を傾げる。

「髪だよ、濡れたままだから…拭いただけでドライヤー掛けてないのか…?」

「そうだが…」

「ちゃんと乾かした方が良いよ」

「必要ない」

「駄目だよ…!風邪ひくよ…」

「必要ない」

122 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:26
「駄目だったら…!ひょっとして、面倒臭いとか…?長いからね…」

言いながら、昴治は部屋の中を物色し始めた。

作りは自分の使っている部屋と同じなので、恐らく同じ場所にあるだろうと見当をつけてドライヤーを探す。

奇妙に強情な昴治の言動に、ブルーは呆れていた。

さっさと目的の物を見つけ出し、昴治はブルーの背後に回る。

「じっとしてろよ…」

「必要ない」

「駄目」

グイッと髪を引かれ、ブルーは呆気に取られる。

どうでも良いような事に剥きになる昴治に、そんな風に自分に接した人間は今迄いなかったが為に、ブルーは結局押し切られてしまった。

ブルーの長い髪を手で梳き上げて、昴治は手際良くドライヤーで乾かしてゆく。

「昔はよく、祐希の髪をこうやって乾かしてやってた…放っておくと直ぐに風邪ひくくせに、面倒臭がって自分でやろうとしないんだ、あいつ…」

静かな声で話す昴治の言葉に耳を傾けながら、ブルーは成る程と思う。

『お兄ちゃんか…』

「最初の頃は俺も下手でさ、祐希が熱がったりして大変だった…でもその内に慣れてきて…それに十歳頃迄だったかな、こうしてると祐希のやつ、気持ち良いかして直ぐに寝てしまうんだ。母さんが寝かし付けるの楽だからって、俺の日課になってた」

静かで優しい声に、ブルーは視線を巡らせて昴治を見る。

仲の良かった頃を懐かしんでいるのか、昴治の表情は穏やかで優しいものだった。

ブルーが特に返事をするでもなく、昴治の方もそんな事は気にした様子もなく、髪を乾かしながら昴治は色々と話しをする。

穏やかな声を聞きながら、ブルーは何時しか心地よい眠気を感じていた。

心中にあった筈の苛立ちも、何故か今はなくなっている。

ブルーにとって相葉昴治と言う人間は、特に気に留めるような存在ではなかった。

だがリヴァイアスに移ってからの昴治は、ブルーの目には新鮮で面白い人間と映るようになった。

今迄自分の周りには居なかったタイプの人間だったのだ。

最初から、昴治はブルーに対しても物怖じしないで笑い掛ける事の出来る人間だった。

自分と初対面の相手は腰が引けるか敵意を抱くかの二つに一つしかなかった為に、昴治の言動はブルーにとって新鮮なものだった。

極限状態にある自分達の現状をちゃんと認識しているのかと、首を傾げたくなる事もある。

誰も彼もが自分の事で精一杯であるのに、昴治は何時も「皆が同じであれるように」と口にする。

123 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:27
祐希は偽善だと言うが、恐らく昴治にそんなつもりは全くないだろう。

彼は本当に、全員が平等であれと考えている。

そんな考え方すら、ブルーには新鮮だった。

思いばかり強くて出来る事がそれに追い付かなくて、それでも何かと、必死に足掻いている昴治は、見ていて面白いのだ。

だから、祐希とイクミの騒動が起こった時、悪戯心が疼いた。

戯れに口吻けて自分のものになるかと問い掛けた。

昴治の反応に興味があった。

頻繁に目撃する二人に口説かれている昴治を見ていると、混乱しているのが良く判った。

自分が話しをする事でそれがもっと増すらしいと知って、面白くて構ってみた。

賭けに興味はなかったが、結果には興味があった。

それが誰も予想し得なかった展開になり、かなり驚いている。

あれだけ真剣に自分を口説き、必要とされていながら、昴治は二人をふったのだ。

昴治にそこ迄させた相手は、一体誰なのだろうと思う。

その相手の事を考えると、又、何故か苛立つ自分がいる。

彼等の三角関係によって奇妙に統制の取れていた状況を壊された事が、その原因だろうとブルーは思った。

そう思いつつも、少し違うような気もするのだが。

昴治の話しを聞きながらそんな事を考えていたブルーは、自分でも気付かないうちにウトウトしてしまっていた。

「終わったよ…ブルー…?」

ドライヤーを置いて、昴治はブルーの顔を覗き込む。

「ブルー…?眠いの…?」

僅かに身体を前後に揺らして、瞼が半分程閉じられている。

124 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:27
そんな様子を見て、昴治は穏やかに微笑んだ。

「ほら、ちゃんとベッドに行かないと…歩ける…?」

手を引いてやるとブルーはのっそりと立ち上がる。

そのままベッドへ連れて行ってやると、ブルーはごそごそと這い上がって直ぐに横になった。

布団を掛けて肩をぽんぽんと叩いてやると、ブルーは素直に目を閉じて寝息を立て始める。

じっとそんな様子を眺めて、昴治は微笑んだ。

「普段のブルーからは全然、想像出来ない事だよな…ドライヤーって誰でも寝かしつけてしまうみたいだ…」

そっと立ち上がって、昴治は物音を発てないようにドアに向かう。

部屋を出ようとして、ハタッと気が付いた。

「あ…この部屋のロック番号、知らない…」

内側からは誰でも掛けられるが、外からは暗証番号がないとロックは掛けられない構造になっている。

昴治は躊躇った。

「やっぱり…掛けてないと無用心だし…ブルーだってその為にこの部屋に居るんだろうし…どうしよう…」

暫し悩んでいたが、他に方法はなさそうである。

昴治は内側からドアにロックを掛けると、予備の毛布を手にしてベッドに近付いた。

既に熟睡しているブルーの顔を見詰める。

自分が乾かした長い髪を一房手に取り、屈み込んで髪に口吻けた。

「ブルー…俺が好きなのって、君なんだよ…誰にも言えないけどね…」

苦笑を浮かべてベッドから離れると、昴治はソファに横になって毛布を被った。

「お休み、ブルー…」

囁いて目を閉じる。

昴治には判っていた。

ブルーが遊び半分で戯れに自分に触れたのだと言う事が。

ブルーへの想いを自覚して、殆ど眠らずに色々と考えて、その事に気付いてしまったからこそ、結論を出さずにいようと思ったのだ。

なのに事態は急転してしまい、再び騒動の予感がする。

だから尚更、告白も出来ないし誰にも言えない事だった。

125 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:28
目覚めたブルーは、部屋に人の気配を感じて飛び起きた。

その音に、毛布を畳んでいた昴治が振り返る。

「あ、おはようブルー。丁度起こそうかと思ってたところだよ」

「相葉…?」

にっこりと笑顔を向ける昴治に、ブルーはかなり混乱する。

「お前、ここで寝たのか…?」

「うん…ブルーが寝入ったから部屋に戻ろうかと思ったんだけどさ、ここのロック番号知らなくて…無用心だと思ったから、ソファと毛布、借りたんだ」

「……」

昴治の言葉にブルーは呆然となった。

他人に気を許さない生活を送って来たブルーは、人の居る場所では決して眠らない習慣が身に付いている。同じ部屋に人が居ると寝ようとしても出来なくなっているのだ。

そんな時は浅い眠りの中で身体を休めているだけの状態であり、些細な物音にも気配にも敏感に反応して対応出来る。

フー達はその事を知っているし、実際に何時もこの部屋で眠るのは一人だけなのだ。

一人になりたいからこそこの部屋を取ったのだ。

なのに、先に寝入った上に熟睡していたらしい自分に、ブルーは呆然となる。

毛布を仕舞い込んで、昴治は身動き一つしないブルーに首を傾げた。

「ブルー…?どうかした…?」

呼び掛けられて、呆然としたままでブルーは昴治に視線を向ける。

「……」

何も言わないブルーに不思議そうな表情を見せて、昴治は言った。

「あのさ、俺、戻るから…着替えて食事に行かないと…」

126 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:28
言っている事は理解したので、ブルーは微かに頷く。

どうにもブルーの様子が不思議で堪らないのだが、聞いても無駄だろうと思ったので、昴治はドアへと向かった。

ロックを解除してドアを開け、出ようとして動かした足を止めて昴治は息を飲む。

「祐希…イクミ…」

通路に祐希とイクミが居たのである。

「昴治…」

「アニキ…」

昴治の部屋の前に立っていた二人は、ドアの開く音に振り向いて、やはり息を飲んでしまっていた。

祐希とイクミは一晩考えて、二人揃って朝も早くから昴治を訪ねて来たのだ。

昴治は好きなやつが居ると言っただけで、相手と両想いなのかどうかは確認していない。

もし昴治の片想いならば、まだ自分達にもチャンスはあると考えたのだ。

だからそれを確認しようとして、二人でやって来た。

だが幾ら呼んでも昴治は出て来ない。

不審に思ったその時に背後のドアが開き、そこから昴治が出て来た。

「昴治…どうして…」

「何だってアニキが、その部屋から出て来んだよ…」

「え、え…?」

「昴治の部屋はこっちだろ…どうしてそっちから出て来るんだよ…こんな時間に…しかもその服…パジャマ替わりにしてるやつだろ…」

「あ、えと、それは、その…」

「まさかアニキ…昨夜はそっちの部屋で寝たのか…そっちで、あのヤローと…」

「あ、うん、まあ…泊めて貰ったんだけど…」

言葉が足りなかった。

イクミと祐希は完全に誤解した。

「そんな…どうしてだよ、昴治…!?」

「え、イクミ…?」

「何だってあのヤローと一緒なんだよ!?」

「あの、祐希…?」

怒りも露わに詰め寄る二人に昴治はたじろいでしまう。

だがふいに、背後から抱き竦められて心臓が止まりそうな程に驚いた。

「わっ…!!」

127 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:30
何時の間にやら近付いて来ていたブルーが、昴治に詰め寄るイクミと祐希を牽制するかのようにして、しっかりと昴治の身体に腕を廻したのだった。

ブルーの冷たい視線に二人は動きを止める。

三人の間に視認出来ない筈の火花を見てしまい、昴治は慌てた。

だが昴治が口を開くよりもブルーが口を開く方が早かった。

ブルーは二人に不敵な笑みを見せ、言った。

「こいつの相手が、俺だからに決まっているだろう」

その言葉は「何故」と言う二人の疑問に対しての答えだった。

ブルーの言葉に昴治は頭の中が真っ白になって絶句する。

「そ、んな…どうして…」

「何だって、そんな奴…アニキ…!?」

イクミと祐希は、とても信じられないと言った表情で昴治を見る。

「本気なのかよ、昴治…!?」

イクミの叫びに昴治はハッとして、思わず背後のブルーを振り仰いだ。

「ブ、ブルー…」

何かを言い掛けた昴治を、ブルーはその顎を取り、覆い被さるようにして唇を塞いで言葉を封じてしまった。

「んっ…!」

128 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:31
突然のキス・シーンに、祐希とイクミは硬直する。

そんな二人は当然無視し、ブルーはゆっくりと昴治の口腔内を舌で味わう。

「ん、んうっ、はぁ…やっ…」

唐突な事に思考が追い付かず、ブルーの手を握り締めて昴治は混乱していた。

混乱して緊張している昴治の口を犯しながら、ブルーは微かな優越感を感じている。

部屋の外にイクミと祐希が居る事を知った時、又しても胸の中で苛立ちが頭を擡げ、今更何をしに来たのかと怒りさえ覚えた。

三人の会話を聞いていて、そっと昴治の背後に忍び寄り、華奢な身体を抱き締めて、自分でも考えてもいなかった事を口にした。

そうなれば、昴治が何かを言う前に事を進めてしまう他はなく、最も効果的と思える手段を実行に移した。

見る迄もなく、イクミと祐希が石になってしまっている事は判る。

抵抗しようにも、姿勢が悪い上に体力も腕力も自分の方が勝っているので、昴治に成す術がない事も判っていた。

「ブルー…やっ、あ…ん…」

ヤバイ事になりつつあるのは判っていたが、器用に口の中を蠢くブルーの舌の動きに意識が翻弄され、昴治は考える事が出来なくなってしまう。

半分意識を手放した状態の昴治から漸く口を離し、ブルーは口端から零れる唾液を指を拭ってやる。

石状態のイクミと祐希を無視して、ブルーは昴治の肩を抱いて向かいの部屋へと連れて行く。

昴治の部屋のロック番号を、ブルーは知っていた。

ドアを開いて昴治を伴って中へと入る時、視線を背後に向けたブルーは、視界の隅にフーの姿を確認したが放っておいた。

ドアを閉めて、ブルーは呆っとしたままの昴治の頬を軽く叩く。

「おい…」

「へ…?」

視線を彷徨わせた昴治は、ブルーの姿を認識して意識を取り戻した。

「ブ、ブルー…!!」

途端に噛み付かんばかりの勢いでブルーに詰め寄る。

「な、なな、何だってあんな事を…!?」

慌てる昴治の様子が面白くて、ブルーは唇の端を微かに上げて笑った。

「ちゃんと相手が居た方が良いだろう」

「だからってどうして君が…!?」

遊びの延長なのだろうかと思う。しかし何故態々騒動の渦中に飛び込むような真似をするのかが判らない。

「俺なら、あいつ等の相手が出来る」

「相手って、それって…!」

「お前の片想いの相手が誰なのかは知らんが、取り敢えずそいつに迷惑が掛かる事態は避けられただろう」

129 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:32
「でも、だからって…!」

「どうせ退屈していたんだ、喧嘩は嫌いじゃない」

「駄目だよ、そんなの…!」

心配そうに歪む昴治の表情に、恐らく二人の事を心配したんだろうと思うとブルーの心中に苛立ちが沸く。

「怪我をするのはあいつ等の方だ」

そんなブルーの言葉に、昴治の表情が少し悲しげなものになった。

「そんなの、判らないじゃないか…二人掛かりでし掛けて来たら、君だって…」

昴治の言葉にブルーは微かに目を見開いた。

まさか自分の事迄心配していたとは思わなかったのだ。

ブルーは軽く溜息を付くと昴治を真直ぐに見る。

「どちらにしても、もう遅い。尾瀬もお前の弟も、既にお前の相手は俺だと思い込んでいるだろうからな」

「そんなの…ちゃんと説明すれば…」

「説明して、改めて問い詰められるのか、本当の相手は誰なのか…?」

「っ…それは…」

「どうせ言えないのなら誰でも同じだろう」

複雑な思いで、昴治は俯いてしまった。



ブリッジに飛び込んで来たフーを、その場に居た者達が不思議そうに眺める。

「早いじゃないの、フー。何時もなら食事の時間でしょ?」

引き攣った表情で全力疾走して来たらしく肩で息をしているフーに、クリフが揶揄うように声を掛けた。

「ブルーはどうしたの…?」

必ずブルーと一緒にブリッジに現れるフーが一人なので、当然の疑問をユイリィが口にした。

130 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:32
その言葉に、フーがギクリと身体を強張らせる。

「ブルー…そうなんだ、ブルーなんだよ…」

フーの呟きに、皆訳が判らないと言った表情を浮かべ、代表してチックが尋ねた。

「何の事だよ…?」

フーは何度か深呼吸を繰り返して気持ちを落ち着けると、顔を上げてブリッジを見渡す。

ゴクリと唾を飲み込んで、フーは言った。

「昴治の相手ってのが、ブルーだったんだよ…!!」

沈黙が落ちる。

真っ先に反応したのはクリフだった。

「うっそー!!!」

「本当だってば!!」

「ちょっ、一寸、どう言う事だよ!?」

慌てて駆け寄って来るアインスに視線を向け、フーは目撃したばかりの事を話す。

「さっきよ、何時も通りにブルーを迎えに行ったらよ、昴治の部屋の前にイクミと祐希が居て、何してんだって思ったら昴治が出て来て…ブルーの部屋から…!!」

「えー!!??」

「そしたらよ、当然その事を二人が気にして、昴治と言い合いになって、そしたらブルーが出て来て…ブルーが、ブルーが…昴治の相手は自分だって、はっきり言ったんだよ!!」

「ひゃぁ〜…」

「信じられない…」

「冗談みたい…」

それぞれが呆然とした様子で呟く中、ヘイガーが軽く舌打ちする。

「もう判ってしまったとは…」

ユイリィが不思議そうにヘイガーに視線を向けた。

「どうしたの…何の事…?」

ヘイガーは首を振り、溜息を付く。

「相葉昴治の相手が誰なのか、それで賭けが出来る予定だったのですが…」

そうじゃないだろうと突っ込みを入れたくなる台詞だが、意外にも全員が納得してしまう。

「ああ…」

「そっか…それも面白そうだったのになあ…」

「ざーんねん…」

うーむと考え込んでしまう面々に、フーは言った。

131 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:33
「あ、でもよ…」

ゆっくりと全員の視線がフーに向けられる。

「さっきの様子からすると、イクミと祐希、諦めてないぜ」

「え…?」

「うん、多分…相手がブルーとなると余計によ、あいつ等、引き下がらねえんじゃないかなあ…」

フーの何気ない言葉に、全員の顔がニタァと歪んだ。



昴治の相手がブルーだと言う事は、僅かな時間で艦内中に広まった。

それは色々な意味で阿鼻叫喚の嵐をリヴァイアスに齎した。

「昴治ったら、どーしてあんな奴が良い訳…!?」

「あの、あおい…」

「あーんな、暴力一筋って感じで、無表情で無愛想で、三白眼で自己中で何考えてるか判んなくて、どう見てもムッツリスケベな男の、どーこが良いってのよ!?」

「あ、あおい…S」

容赦のないあおいの言葉に、昴治は引き攣った笑みを浮かべるしかない。

「そりゃ祐希だって似たようなもんだけど!でもでも祐希はまだ可愛げがあるわ!!」

「そーれを言うならね、イクミの方がもっととっても素敵でしょう!?」

「いや、和泉…」

「祐希クンもブルーも、ずっとずっと、昴治クンには無愛想で冷たかったのに、イクミはずっとずっと、優しかったでしょ!なのにどうして、イクミじゃない訳!?」

「それは、その…」

「今からでも全然遅くないから!イクミにしなさい、昴治クン!!」

「何言ってるの、祐希よ祐希!あんなに必死で昴治を求めてるんだもの、絶対、祐希にするべきよ!!」

「あの…あおい、和泉…」

「イクミだってば、絶対にイクミなの!!」

「祐希よ、祐希!!それ以外にはないの!!」

「あ、あはははは……S」

火花を散らして言い争う二人に、昴治は乾いた笑いを返すしかなかった。

132 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:33
複雑な視線が自分に向けられている事を自覚しながらも夕食を摂っていた昴治は、案の定、三人が派手に喧嘩をしていると教えられて慌てて現場へ向かった。

だが昴治がその場所へ辿り付いた時には終わってしまっていた。

完全に延びてしまっているイクミと祐希に、ブルーは冷たい視線で言葉を吐き出す。

「俺に勝てると思っているのか…?」

必死で上半身を起こして祐希はブルーを睨み付けた。

「思ってねえよ…思ってねえけど、だからと言って黙ってアニキを渡せるもんか…!」

「そう、だぜ…」

イクミも何とか身体を起こしてブルーを睨み付ける。

「何時の間に手ぇ出したんだか知らないけどな、そんなの納得出来る筈ないだろう…」

「お前等がマヌケなだけだ」

切り捨てるようなブルーの口調に二人の怒りは全く収まらない。

「ブルー…!!」

その時、ブルーの背後から昴治が必死の形相で駆け寄って来た。

ブルーは無言で振り向き、イクミと祐希も瞳の険を僅かに緩めて昴治を見る。

昴治の心配そうな表情が誰の為のものなのかと、ふとそんな事を考えてブルーは苛立ちを覚える。

「イクミ、祐希…!?」

二人の名前を呼んだ昴治の、一瞬にして真っ青になってしまった顔を見て、やはりこいつ等を心配しているのかと思って、ブルーは何故か自分が怒りを感じてしまった事を冷静に自覚した。

「二人とも、大丈夫か…!?」

自分の横を擦り抜けて行こうとした昴治を、ブルーは的確にその腕を掴んで引き止めた。

「うわっ…!」

勢いの付いていた昴治はバランスを崩されて後ろへ倒れそうになるが、その身体をしっかりとブルーが支えた。

「行かなくて良い」

「ブルー…!」

「こいつ等はお前の事を諦めてはいない」

「そんな事言ってる場合じゃ…!」

「お前が構えばそれだけ、図に乗るんだ」

133 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:35
「で、でも…!」

「お前は、俺のものだ」

「っ…!」

本気の言葉ではないと判ってはいても、惚れた相手から言われた言葉に、昴治は抗うのを止めて微かに頬を赤らめた。

そんな様子に、ブルーの眉が僅かに寄せられる。

イクミと祐希は、昴治の態度に、ブルーに対する怒りを益々募らせる一方である。

昴治の頬の朱は、直ぐに収まった。

泣きそうな目でブルーを見る。

「でも…ちゃんと手当てしないと…」

「別にお前がする必要はないだろう」

「でも……原因は、俺なんだし……」

このままでは本当に泣き出してしまうのではないかと思った時、その思いは二人の方も同じだったのか、祐希が慌てて口を開いた。

「別に、アニキのせいじゃない…!」

「祐希…」

「そうだよ、昴治は悪くないんだから…悪いのは、ブルーなんだから…だから、自分を責めるなよ…」

「イクミ…」

悪者扱いされたブルーが二人を睨み付けるが、二人の方はそんな事など知らぬげに昴治を見ている。、

「でも、やっぱり…」

イクミと祐希はかなり無理をして、必死で立ち上がって見せた。

「判ってたんだよ、こうなる事は…だけどじっとしてなんかいられなかった…そうだろ…?知らない間に昴治を取られたなんて、信じられなくて、許せなくて…」

「どうせ、俺達の事で動揺してるアニキの隙に付け入ったんだろうが、んな事絶対に認めない…こいつが本気だなんて、思えないからな…!」

祐希の言葉にブルーは相当ムカッとした。

ムカッとしてから、何故そうなるのか判らない。

「とーにーかーく、俺は諦めないからな、昴治」

「俺だってそうだ…絶対に、アニキを俺のもんにして見せる…!」

「いいや、昴治は俺のものになるの」

祐希の宣言に間髪入れずにイクミが言葉を返す。

134 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:35
暫し睨み合う二人に微かに頭痛を覚えながら、昴治は静かに声を掛けた。

「あ、あのさ…取り敢えず、手当てした方が良いと思うんだけど…」

昴治の声に、二人は同時に昴治に視線を戻して頷く。

ホッとして、昴治は二人に付き添うつもりで足を動かそうとしたのだが、ブルーがしっかりとその肩を掴んでいるままだった。

「あの、ブルー…」

「行く必要はない、言っただろう、お前が構えば図に乗るんだと」

「でも…」

「別に良いよ、アニキ…」

「ん…医務室くらい一人でも行けるんだからさ…」

祐希とイクミの言葉に、昴治は少しばかり驚いた。

二人にしてみれば、これ以上、昴治を困らせたくはないからの言葉である。

二人の表情からその事を読み取り、昴治はペコリと頭を下げた。

「御免…」

何だってここで謝るのかと、イクミと祐希、ブルー迄もが不思議に思ってしまう。

胸の苛立ちが増し、何故か怒りが込み上げて来るのを抑えるかのようにして、ブルーは昴治の腕を引いてさっさと歩き出した。

「わっ…!一寸、ブルー…」

「用は済んだ、行くぞ」

かなりきつく腕を握られていて痛みを感じるのだが、何故かブルーが怒っているように思えて、昴治は引き摺られるようにしてその場を立ち去る事となった。

イクミと祐希が、睨み殺さんばかりの視線でブルーの背中を見詰めているのが、気にはなったのだが。

二人が歩き始めたのを合図のようにして、集まっていた野次馬達も散って行く。

擦れ違い様に、昴治は気になる事を耳にした。

「くっそー…祐希が腹に一発入れるとはなあ…」

「へへーん、俺の勝ちだね」

「しゃーねえなあ…」

どうやら、三人の喧嘩すらも掛けの対象になっているらしい。

自分を引き摺って歩くブルーの背中を、昴治は見詰めた。

135 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:35
結局ブルーは、自分の部屋に戻る迄昴治の腕を離そうとはしなかった。

部屋に入ってロックを掛けて、漸く昴治の腕を解放する。

そのまま不機嫌そうに上着を脱ぎ始めたブルーを、昴治は痛む腕を擦りながら目でその行動を追い掛けていた。

無言でブルーは上半身裸になると、左の脇腹に目をやり、苦々しげに舌打ちする。

赤くなって微かに腫れているらしいその状態に、昴治は慌てて部屋に備え付けになっている筈の救急箱を捜した。

昴治がバタバタしている間に、ブルーはタオルを濡らして脇腹に当てている。

ベッドに腰掛けているブルーに、昴治は湿布と紙テープを手にしておどおどと近付いた。

「ブルー…」

昴治の持っている物を見て、ブルーは口を開く。

「いらん」

「でも…」

手を延ばした昴治をブルーはきつい視線で睨み付けた。

「触るな…!」

ビクンッと大きく身体を震えさせ、昴治が悲しそうな表情を浮かべる。

「それ、祐希だろ…御免…」

「……?」

「あいつ…キレると見境なくて…手加減なんか頭に残ってる奴じゃないから…」

「何故、お前が謝る…?」

「だって…俺が、悪いと思うから…」

ブルーは溜息を付いた。

「俺が面白がって自分から言い出した事だ、お前が謝る必要なぞ、何処にもない」

確かにその通りなのだが、実はブルーの事が好きな昴治は、かなり複雑な心境なのであった。

「あの、さ…せめてこれ、貼っても良いかな…」

控え目な昴治の言葉に、ブルーは嘆息する。

「シャワーの後でな」

言いながら立ち上がったブルーに、昴治は納得したような表情を浮かべた。

「あ…そうだな…」

さっさとシャワー・ブースへ向かいながら、ブルーが言葉を落とす。

「此処に居ろ」

昴治が頷くのを視界の隅で確認して、ブルーはシャワー・ブースへと消えた。

136 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:36
ブルーの脇腹に湿布を貼り、昴治は嬉々としてブルーの髪をドライヤーで乾かしている。

何がそんなに嬉しいのか判らないブルーは、呆れながらも昴治のしたいようにさせておいた。

「ブルー、この部屋のロック番号、教えてくれないか…?」

「何故…?」

「だってまたブルーが寝込んだら…」

「此処に居ろ」

「え…?」

「そうしたら、此処で寝れば良いだろう」

「え、でも…」

「構わん」

「う、うん…」

ブルーはもう一度、確認してみたいと思ったのだ。

人が居ると眠れない筈の自分が、昴治なら平気だった事が気になっている。

それにどう言った訳か、昴治と二人で居ると苛立ちを殆ど感じない自分にも、内心で首を傾げていたのだ。

何故と、思う。

昨日と同じように髪を乾かしながら取り留めのない話しをする昴治の声を聞きながら、ブルーは相葉昴治と言う人間の事を改めて考えていた。

ふと気になる事を思いついて、昴治の話しを中断させる。

「お前は…」

「え、何…?」

「お前は何故、殴り返さない…?」

「え…?」

「弟に殴られた時も、他の奴に殴られた時も、お前は絶対に自分からは拳を上げなかったな…何故だ…?」

「ああ、その事…」

逡巡して、昴治は答えた。

「痛いだろ…」

「何…?」

「殴られたら痛いだろ、誰だってさ…」

137 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:36
ブルーは呆れた。

「自分は殴られていてもか…」

「うん…殴られているから、痛みが判るから…怒るけど…殴りたいと思う程に憎い相手なんて、俺には居ないから…」

呆れて、少しばかり感心する。

相葉昴治と言う人間は本心から、相手本位に物事を考える性質らしいと悟る。

悟って、そして嫌だと、思う。

何故嫌だと思うのか判らないままで、ブルーは昨日と同じようにゆっくりと眠気に誘われて、「ベッドに…」と言う昴治の声を遠くに聞きながら、やはり何時の間にやら眠ってしまったのだった。



目覚めて、熟睡してしまった自分に呆れながら、ブルーは毛布を片付けている昴治の姿を視線で追い掛ける。

煩わしいとは、思わなかった。

必要以上に他人と一緒に居る事が苦痛の筈の自分が、昴治だとそれを感じない。

悩みながらもベッドから降りて着替えると、ブルーは先にドアを開けた。

通路に人が居た。

今日は自分の部屋の前で、イクミでも祐希でもなかったが。

「あ、よう、ブルー…」

フーが少しばかり引き攣った顔で片手を上げる。

「何だ…」

フーの視線はブルーを通り越して、彼の後ろに居た昴治に向けられていた。

「あ、おはよう、フー」

ネクタイを締めながら昴治が挨拶を寄越す。

「よ、よう…」

やはり顔を引き攣らせたままでフーは答えたが、途端にブルーのきつい視線を感じて慌ててブルーに視線を戻した。

「あのよ、イクミと祐希がさ…」

二人の名前に、昴治がピクッと反応する。

「何かよ、調子が悪いとかで、今日は休ませて欲しいってよ…」

フーの言葉にブルーはふんっと鼻を鳴らす。

「俺に喧嘩なんか吹っ掛けるからだ」

「あ、やっぱそうなんだ…いや、そうじゃないかなあとは思ったんだけどよ…」

138 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:37
アハハハハと乾いた笑いを上げて、フーは後退った。

ブルーが部屋を出ようと足を動かしたからだ。

通路へ出てブルーは振り返る。

心配そうな表情の昴治を見ると、又、微かな苛立ちを覚える。

「行くぞ」

「あ、うん…」

ブルーに即されて、昴治も慌てて部屋を出た。

二人の後をついて歩きながら、フーは考え込んでしまう。

とても、とっても気になる事が、彼にはあったのだ。



気をつけていた筈なのに祐希に捕まって、壁際に追い詰められて、昴治は困り果てていた。

「なあ、あんな奴の何処が良いってんだよ、アニキ…」

「ゆ、祐希…」

「あんなムッツリスケベそうな奴より、俺の方が絶対良いって…」

あおいと同じ事を言う祐希に、昴治は苦笑する。

「もう、犯ったのか…?」

「え…?」

139 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:38
「あいつと寝たのかよ…」

「なっ…!何を、そんな…」

祐希の寝るがSEXの事だと理解して、昴治は真っ赤になってしまう。

微かに目を細めて昴治の表情を観察し、祐希はホッとしたように言った。

「その様子じゃまだだな…良かった…」

「よ、良かったって…」

「あいつ、絶対に乱暴だぜ…アニキ、壊れちまうぜ…」

「そ、んな…」

「止めとけ、あんな奴…俺にしとけよ、なあ…」

囁くような言葉とともに顔を近付けて来る祐希に、その意図を察して昴治は祐希の肩を押し遣る。

「止めろ…」

「どうして…今迄はさせてくれてたじゃないか…」

「止めろ…」

視線を反らす昴治の顎を少し乱暴に掴んで、無理に自分の方を向かせる。

「俺にしろ…俺を見ろ、アニキ…」

「祐希、やだ…止めろ…」

懇願の眼差しで自分を見詰める昴治が、祐希には切ない。

どうして自分を見てくれないのかと、他の男なんかを選ぶのかと、疑問しか浮かんでこない。

何としてでも手に入れたいと、祐希は嫌がる昴治に口吻けようとする。

いきなり、目の前の祐希の顔が横へと滑り、ゴンッと鈍い音が響いた。

顎を掴んでいた祐希の手が滑り落ちる。

急に目の前の景色が変わり、そこに祐希の代わりにブルーの姿を見出して、昴治は心底、ホッとしたような表情を浮かべた。

「ブルー…」

ブルーは僅かに顎を動かしただけで、昴治に自分の側へ来いと指示する。

そろりと壁から身体を離して昴治が自分の隣へと移動する迄、ブルーは祐希の頭を壁に押さえ付けたままだった。

昴治を背後に庇うように移動して、ブルーは漸く手を離す。

のったりと壁から顔を離す祐希に、昴治が心配そうに声を掛けた。

140 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:38
「祐希、大丈夫か…?」

その声に、ブルーの心が苛立つ。

真っ赤になった額と鼻の頭を擦りながら、祐希はブルーを睨み付けた。

「てめえ…」

「俺のものに手を出すからだ」

「まだ、てめえのもんじゃねえだろうが…!」

「俺のものだ」

「嘘つくのも好い加減にしろよ、まだお手つきじゃねえくせに…!!」

ブルーは目を細め、口の端で笑った。

「ソレだけが証じゃない」

「んだとう…」

「好物は最後に取って置くものだ、充分に味わう為にもな」

怒りで顔中を真っ赤にして全身を震わせる祐希を、ブルーはきっぱりと無視する。

さっさと振り向いて昴治の肩に手を掛けて歩き出す。

「ブルー…一寸…祐希…」

昴治の言いたい事は判っていたが、それを捻じ伏せるように強引にこの場を離れようとする。

心配そうに振り返る昴治に、祐希は決意も新たに叫んだ。

「ぜってーに、取り戻す!!」



以前のように誰かが色々と協力しているらしく、昴治が幾ら気をつけていても、結局は捕まってしまうらしい。

しかも自分の部屋の前で、イクミに捕まってしまった。

自分の両肩を掴んで泣き出しそうな目で見詰められて、昴治は困ってしまう。

「なあ、昴治…どうしてブルーなんだよ…どうして、俺じゃないんだよ…」

「イクミ…それは…」

「言っただろ、俺、昴治が居ないと駄目なんだよ…昴治が居てくれれば、それだけで良いんだ…」

「イクミ…」

「何だってブルーなんだよ…祐希ならまだ判るけど、全然そんな素振りすらなかったブルーなんて…誰も納得しないって…」

別に納得して貰わなくても良い事だが、そんな台詞を口に出来る昴治ではない。

申し訳なさそうに視線を反らす昴治に、イクミは嘆息する。

141 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:39
「そんな顔しないでくれ…困らせるつもりはないんだけどさ…でも、知りたいんだよ…昴治がどうしてもブルーが良いって言うならその理由をさ…」

「……」

答えられる筈もない事だった。

自分が好きになった理由なら、抽象的な言葉でも何とか伝えられるかもしれないが、イクミが思い込んでいるような、ブルーが自分の相手であると言う事実がない以上、下手な事を喋って、これ以上ブルーに迷惑を掛けたくないと思っていたから。

「昴治…昴治…」

沈黙を続ける昴治に焦れて、イクミがその頬を撫でる。

ビクッとして顔を上げた昴治に、イクミは唇を近付けた。

「あっ…嫌だ…」

顔を反らせてイクミの唇から逃れ、昴治はイクミを振り払おうと試みた。

だが逆に、昴治の抵抗に剥きになったイクミは、無理矢理にその身体を抱き締めてキスしようと試みる。

「や、止めろ、イクミ…嫌…」

焦って、戸惑って、困って、昴治の表情は苦しそうなものになる。

そんな顔をさせてしまう自分が嫌で、それでもどうしても手に入れたくて、強引に昴治の抵抗を捻じ伏せた。

「昴治…」

「や、だ…」

泣き出しそうなその顔を見た瞬間、イクミは横っ腹に重い衝撃を受けて床へ倒れ込んでしまった。

本当なら昴治も一緒に床に転がる筈なのだが、彼はしっかりと腕を引かれていて無事である。

イクミを蹴り飛ばしたのは、当然、ブルーだった。

142 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:39
「ブルー…」

ホッとしたような表情をブルーに向け、直ぐに心配そうな視線をイクミに向ける昴治に、ブルーはやはり、苛立ちを覚えてしまう。

「懲りない奴だな、お前もこいつの弟も」

吐き捨てるようなブルーの言葉に、イクミは腹を押さえて立ち上がった。

「当然だろ、納得出来ないんだからな」

「お前等がする必要はない、事実を受け入れればそれで良い」

「出来るか…!相手がお前じゃあ、尚更、そんな事したくもないね!!」

「嫌がってるこいつに強要してもか…」

「っ…!」

痛いところを突かれイクミが黙り込む。

そんなイクミから視線を外し、ブルーは昴治を自分の部屋へと押し込んだ。

「イクミ…!ちゃんと…」

ドアが閉まる寸前に昴治はイクミに声を掛けたが、その言葉が最後迄続けられる事はなかった。



乱暴に上着を脱ぎ捨てて、苛々と爪を噛みながらウロウロするブルーに、昴治は戸惑う。

「ブルー…」

呼ばれてちらりと視線を向けるが、困ったような昴治の表情に、ブルーは声を出さなかった。

「あのさ…その、そんなに怒るんだったら、ちゃんと本当の事話した方が…」

ブルーは動きを止めて昴治を見る。

「そりゃあ、喧嘩ならブルーは強いけど…でも何だか精神的に参ってるみたいに思えるし…最近、特に…凄く苛立ってるみたいだから…その…」

確かに、かなり苛立っている時間が増えたように自分でも感じている。

だがその理由が判らないブルーは、黙って昴治を見詰めていた。

「これ以上、迷惑掛けるの悪いし…嘘を付き続けるのは、やっぱりいけないから…」

俯き加減の昴治に素早く近付いて、ブルーは昴治を壁に押さえ付けた。

143 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:39
「なっ…!」

「それで…」

「え…?」

「周りの人間の事ばかり気にしているが、それでお前自身はどうなる…?」

「どうって…?」

「俺の事が嘘だと知れ渡ったら、お前は又、あいつ等を相手にしなけりゃならないんだぞ…」

「それは…仕方ないよ…元々俺が悪いんだし…」

恋愛事に善悪などないであろうに、相手の気持ちに応えられない事を悩んでいる昴治に、ブルーは不快感を覚える。

手早く顎を取って顔を上向かせ、抗議の言葉を洩らす前にその唇を塞ぐ。

「っ…!!」

驚いて目を見開いて、昴治はブルーの腕を掴んだ。

そんな事を意にも介さず、ブルーは顎の間接を掴んで口を抉じ開けながら、舌を侵入させて昴治の口を犯す。

「んあっ、あっ…は、くっ…」

唐突で乱暴な口吻けに、昴治は訳が判らずに戸惑って、何とかしたいと思いながらも抵抗は適わない。

どうしてブルーがこんな事をするのか、その理由が想像すら出来ない。

ブルーにとっては遊びの筈だと、昴治は思っていたから。

ブルーにしても、自分が何故、これ程迄に苛立つのか判らずにいた。

昴治の言動に、その考え方に、他人ばかり気遣う昴治が、何故か勘に触るのだ。

こうして強引に唇を奪ったのなら、それでも昴治は自分を気遣う事があるのだろうかと思う。

一向に応えない昴治にも構わずに、ブルーはたっぷりと時間を掛けて昴治の口腔内を玩んだ。

漸く顔を離して見ると、昴治の目尻から涙が零れていて、ブルーは一瞬、酷い罪悪感に捕らわれる。

「ど、して…」

こんな事をするのかと問う昴治に答える事が出来ず、ブルーは口の端から零れた唾液を指で拭ってやると、昴治から手を離し、自分でも意外な程に優しい声で言う。

「此処に、居ろ…」

その言葉の意味が判らずに眉を寄せた昴治にそれ以上は何も言わず、ブルーはシャワー・ブースへと消えた。



何時もより長い時間、ブルーは出て来なかった。

その間に色々と考えて、やはり昴治はブルーの事が好きなのだと再確認してしまう。

そしてブルーの方も、冷静になってよくよく考えみて、漸くの事で自分が昴治に惹かれている事を認識したのだった。

144 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:40
相変わらず、イクミと祐希は昴治に言い寄って来るし、それに付随する様々な小さな出来事を賭けの対象にして、艦内は賑やかである。

フーは気に掛かって仕方のない事を思い切って確認する為に、ある朝、普段よりも早目にブルーの部屋を訪ねた。

ドアを開けたのは昴治だった。

最近ずっと、昴治はブルーの部屋で休んでいる。

昴治の背後のベッドを覗い、ブルーがまだ眠っている事を確認して、フーは声を潜めて昴治に尋ねる。

「あのよ…」

「何…?」

「いや、そのう…ブルーの事なんだけどよ…」

「うん…?」

何故かびくびくしながらフーは更に声のトーンを落とし、内緒話しをするように昴治の肩を抱えてブルーの方に背を向けて、顔がくっつく迄近付いて疑問を口にした。

「あいつ、何時も…ちゃんと寝てるのか…?」

「何、それ…?」

「いや、だから…昴治ってここんとこずっと、この部屋に居るだろ…」

「うん…」

「その状態でだな、ブルーは熟睡してるのかな、と…」

「してるけど…?」

「し、してるのか…?」

「うん…ちゃんと寝てるけど…?」

「か、確認したのかよ…」

「だって、ブルーの方が先に寝入るから、何時も…」

自分の知っているブルーとは全く違う事を聞かされて、フーは息を飲んだ。

付き合いの長い自分でさえ、ブルーが寝ているところなど見た事がないのだ。

リーベ・デルタで同室だった時でさえ、自分が部屋に居るとブルーは絶対に熟睡などしなかった。

145 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:40
呆然と考え込んでしまったフーに、昴治は首を傾げてしまう。

「フー…?どしたの…?」

昴治は知らないのだ、判っていないのだ。

そう思った時、背中に突き刺すような冷たい視線を感じ、フーはそろそろと顔を背後に向ける。

ブルーがベッドに起き上がっていて、自分を見ていた。

冷たい、氷のような視線で。

フーの動きにつられて振り向いた昴治は、条件反射のように挨拶を投げる。

「あ、おはよう、ブルー」

だが昴治の声にもブルーは反応を示さず、身も心も凍るような視線をフーに投げ付けている。

ブルーが本気で怒っている事は、判った。

怖い、全身が強張る。

何故だろうと思って、フーはハタと気付く。

昴治の肩を抱え込んだままの姿勢でいたのだ。

気付いた瞬間、フーは凄い勢いで昴治から手を離し、ブルーに愛想笑いを向けた。

「いや、これは、その…別に、何でもないんだ、ホント…」

焦って、慌てて手を振って見せるフーに、ブルーの視線は緩まない。

「あの、わ、悪かった…ホント、悪かったって…もう触らない、絶対に、絶対に触らないから…!」

叫んだフーに、ブルーは微かに顎を振って退室を即す。

その動きに跳ねるように反応して、フーは踵を返した。

「お、お邪魔しましたー!!」

意味不明のフーの言動に首を傾げ、昴治は呆然とフーを見送る。

ドアを閉めて振り向きながら、昴治は不思議そうな顔をしていた。

「何だったんだろう、フー…?」

そんな昴治に、ブルーは口の端だけで笑った。

146 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:41
飽きもせずに必死で昴治に言い寄るイクミと祐希から彼を守る為に、ブルーは殆ど昴治と一緒に行動している。

自分の気持ちを認識して素直にそれを受け入れてからは尚更に、着替えを持って来させて完全に自分の部屋で同居状態である。

昴治にしても、ブルーが好きだから、たとえブルーの方が遊び気分であっても、一緒に居られるのは嬉しかった。

元々昴治は嘘を付くのが下手である。殆ど嘘を付けないと言っても過言ではない程に。

そんな昴治の性格をきちん把握しているイクミと祐希が、昴治が好きな相手はブルーだと信じて疑わないのは、それが本当の事だと判っているからで、しかしブルーは、その事に全く気付いていなかった。

昴治が大人しく自分と一緒に居るのは、片想いの相手に迷惑を掛けたくない為と、二人から身を守る為であると、ブルーは思っていた。

自分がゲーム感覚でいると思い込んでいる昴治に、何とか本気だと伝えようとするのだが、如何せん、毎日そのチャンスを目の前にしていながら、ブルーはそれを果たせないでいる。

寝てしまうのだ、自分が先に。

部屋へ戻ってシャワーを浴びると、昴治がドライヤー片手にニコニコと自分を待っているものだから、惚れた弱みからか、ついつい、昴治のしたいようにさせてしまうのだ。

このままでは駄目だと、ブルーは頗る珍しく、本気でそう思った。

シャワーがいけないのだ。

そう、戻って直ぐにシャワーを浴びるから、結局寝てしまうのだ。

シャワーを浴びて一息ついてから、なんて悠長な事を考えている場合ではないのだ。

部屋に戻って二人だけになったら速攻で、行動に移さなければならない。

艦長席で真剣な表情をしてググッと拳を握り締めて決心するブルーの姿を、フーやクリフ達はオドオドと覗き見ていた。

147 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:43
イクミと祐希を蹴散らして部屋に戻ると、昴治がホッとして緊張を解く。

ネクタイを緩めながら前を歩く昴治を、ブルーは肩を掴んでその足を止めさせた。

「おい…」

「え、何…?」

肩越しに振り向いた昴治の、少しキョトンとした顔が可愛くて、ブルーは考える迄もなく昴治を強引に壁へと押さえ付ける。

「わっ、な、何…!?」

強い力で両肩を押さえられて、昴治は恐々とした視線をブルーに向けた。

暫く前に強引に、無理矢理に唇を奪われた時と同じ場面だったから、昴治は少し怖くなる。

だがブルーは、今度はそんな事をしようとはしなかった。

昴治の目をじっと見詰め、ブルーの口から低い声が出る。

「お前の相手は誰なんだ…?」

「えっ…?」

「誰なんだ…?」

「ブルー…」

ブルーの質問に、昴治は悲しげな目をして首を振った。

「言えない、か…」

確認の言葉に昴治は頷いた。

元々ブルーは、他人の事をあれこれ詮索するタイプの人間ではない。

それにこの事は、最初にも話した事だ。

それなのに、今また同じ事を聞いてくるなんて、昴治には理解出来ない。

「どうして、今更…」

そんな事を聞くのかと問う昴治に、ブルーは嘆息した。

「良く聞け…」

「う、うん…」

「俺は、お前が好きだ」

「……え…?」

「俺は本気で、お前が好きだ」

「え、えと…でも…」

「最初はゲームだった…あの二人がお前に構うから、お前は面白い奴だから、だから俺も構ってみた…」

148 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:43
「う、ん…」

「その内、本気になった…自分でも気付かない内に、俺は本気でお前に惚れていた」

「う、そ…」

「嘘じゃない…お前が、あいつ等を気に掛ける度に苛ついて、周りの事ばかり考える事に苛立って、もっと、俺を…俺の事だけ考えろと、腹立たしくなった…」

「……」

「お前の理想は高すぎて、自分でも力が足りないのは判っていて、それでも何とかしようと何時も必死に足掻いているお前を見ていると、どうにも危なっかしくて放っておけなくなる…常に周りの全てを見ていて、自分に出来る事を探して、自分よりも周りを優先して考えるんだ、お前は…」

「そんな、俺は、別に…」

「あいつ等がお前に惹かれたもの、それだろう…お前を、守りたいと思って、お前に自分だけを見て欲しいと思ったんだ」

「そんな、事…」

「俺も同じだ…保身を考えないお前を、俺が守ってやる…」

「ブルー…」

「だから、俺を見ろ…お前を見ない片想いの相手なんか忘れろ…俺のものなれ、相葉…昴治…」

「っ…!!」

名前を呼ばれた途端に、昴治の目尻から涙が零れた。

それは止まる事なく、頬を濡らしてゆく。

流石のブルーもこれには焦った。

殆ど表情は変わらないのだが、目が、困っている。

「お、おい…」

僅かに上擦っているブルーの声に、昴治は両手でごしごしと涙を拭う。

「御免…でも、嬉しくて…」

「…?」

「絶対に無理だと思ってたから…俺は何の取り柄もない、特徴もない人間だから、自分のしたい事も満足に出来ない馬鹿だから、そんな俺を見てくれるなんて、思えなかったから…きっと、ずっと、絶対に、片想いだと思ってたから…」

「昴、治…?」

まだ涙の残る瞳を潤ませて、恥ずかしそうに目の下に朱を浮かべて、昴治の視線はそっとブルーの視線を捉える。

「俺…俺の好きなやつって、ブルーだよ…」

目の前の昴治を真剣に可愛いと思った次の瞬間には、理性は完全に吹っ飛んでいた。

149 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:44
貪るように深く口吻けて、華奢な身体を力一杯抱き締める。

年齢の割りには経験豊富なブルーに比べ、昴治は全くの初心者だった。

どうして良いのか判らずに、只々、必死でブルーの腕を掴んでみる。

「ん、んっ…あっ、うっ…」

戸惑った声が漏れるのが楽しくて、ブルーは揶揄うように舌を動かす。

奥の方で縮こまっている昴治の舌を導くように誘ってやると、昴治はおずおずと微かに、自分で舌を動かした。

そんな反応が楽しくて愛しくて、ブルーは昴治の意識が飛ぶ迄、時間を掛けて口を犯す。

そっと顔を離すと口の端から唾液が零れ落ち、それを舐め取ってやり、唇を舐める。

そのままゆっくりと頬や顎を舐めながら首筋へと唇を移動させる。

はっきりと見える白い首筋に、きつく吸い付いてくっきりと跡を残す。

微かな刺すような刺激に、昴治が肩を竦めた。

「んあっ…!」

昴治の意識が朦朧としているのを良い事に、ブルーは片手でネクタイを抜き取ってシャツの釦を外していった。

浮き上がっている鎖骨に舌を這わせ、そっと片手を差し込んで胸に触れる。

小さな胸の突起に指が触れた刹那、昴治の身体がビクンッと跳ね、初めての刺激に驚いて意識を戻してしまった。

「あ、あっ…!」

咄嗟に、胸に触れているブルーの手首を取り、昴治は泣き出しそうな表情を見せる。

「ブ、ブルー…!」

混乱している昴治の瞳を下から覗き込んで、ブルーは言う。

「犯らせろ…」

「な、なっ…!?」

「さっさと俺のものになれ、身も心も…」

「ま、待って、一寸…!」

150 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:45
「駄目だ、今、直ぐに、お前を抱く」

「あ、あの、でも、せめてシャワー…」

「必要ない、どうせ後で浴びないと気持ち悪くて眠れないぞ…」

「え、えっ…!?」

コトの後、どう言う状態になってしまうのかが判らない昴治は、ブルーの言葉にひたすら混乱した。

「俺に任せておけば良い…お前は、快感だけを追えば良い…」

「っ…!!」

自分の言葉に真っ赤になる昴治に、ブルーは楽しげに唇の端を上げて見せた。



「ああぁぁ…あ、あっ…はんっ…も、ダメ…出る…!」

足の指をピンと伸ばして、昴治が限界を告げる。

両手首を背中で縛られて、その腕にシャツの袖を通しただけの姿で、床に座り込んで大きく広げられた足の間には、ブルーが蹲っていた。

バンダナで自分の髪を一纏めにし、片手と口とで昴治の一物を扱いているのだ。

床は既に、ブルーの唾液と昴治の精液でビチャビチャになってしまっている。

奥まった昴治の秘孔にはブルーの指が埋められていて、丁寧にゆっくりと解しながら昴治の快感を煽っていた。

昴治の声に、ブルーは即すように頬を窄め、射精を助けてやる。

「ふうっ、うん、はぁん…!」

既に五回目ともなれば恥も何もなく、昴治は悩ましい声を上げて自分の分身を解き放つ。

上半身で息を付きながら、昴治はぐったりと項垂れてしまった。

「早いな…」

「そ、そんなの…だって、もう、五回も…」

「そうだな…一回目は随分時間が掛かったが…」

「だって、嫌だって言ったのに…口でするなんて、嫌だって…」

まだそう思っているらしい昴治の声に、ブルーは楽しそうに笑みを浮かべた。

昴治がブルーの口でされる事を嫌がり、散々抵抗した為に、閉口したブルーが昴治の手を縛ってしまったのだった。

下の口に埋められたままの二本の指を動かすと、途端に昴治が頭を仰け反らせる。

「ふあっ、あっ…!」

151 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:46
そこにブルーを受け入れるのだと教えられた時、昴治の顔は引き攣っていた。

絶対に入る筈がないと、顔を真っ青にして首を振った昴治の姿は、ブルーにやる気を起こさせただけだったのだが。

昴治の内部の感じる場所を、既に探り当てていたブルーは、意図的にそこに指を当てて刺激する。

「んあっ、あん…や、そこ…だめ…止めて…また…」

出した直後で疲れている筈なのに、昴治の雄は元気に頭を擡げ始める。

それ迄に散々、その様子を楽しんでいたブルーは、漸く次の段階へと進む事にした。

ゆっくりと指を引き抜く。

与えられていた刺激が急になくなって、昴治が名残惜しそうな声を洩らす。

「あんっ…」

「何だ、まだ欲しいのか…」

「ち、ちが…」

自分の身体は欲しがっている、その事を自覚していたので、昴治の抗議の言葉は途中で途切れてしまった。

ブルーは、巧いのだ。

初めての昴治の快感を確実に引き出して、ゆっくりとだが確実に、溺れさせようとする。

一度、身体がイイと覚えてしまうと、まだ若い昴治にはそれに逆らえる程の自制心がなかった。

SEXと言う行為にも、大いに興味があったし。

只、まさか自分が挿れられる立場になろうとは想像もしていなかったので、不安と戸惑いは拭えないのだが、同じ男としてその気持ちの判るブルーが、昴治を壊してしまいたくもなかったし、ちゃんと快感を得られる事をゆっくりと教えてやったのだ。

顔を真っ赤にして俯いてしまった昴治に、ブルーは愛しげに目を細める。

そっと立ち上がって場所を移動して、ブルーは簡単に昴治の身体を抱え上げた。

「わっ…!」

突然の事に驚いて、昴治が慌てる。

「暴れるな、落とすぞ…」

「うぅ…」

元々体格も体力も腕力も違う上に、今は五回も連続で抜かれて身体に力が入らない状態だ。

152 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:46
昴治は女のような扱いが恥ずかしいのだが、大人しくブルーの腕に収まっていた。

そっとベッドに下ろされて、昴治はブルーの顔を見詰める。

「ブルー…」

髪を撫でて優しく口吻けてから、ブルーは答えた。

「何だ…?」

「手、解いて…痛いよ…」

昴治の言葉に、ブルーは無意識に顔を強張らせた。

「ブルー…?」

「駄目だ…」

「え…?」

「駄目だ…そのままで居ろ…」

「ど、どうして…でも…」

「駄目だ…手を解いたら、お前は逃げる…」

「え…?」

「そんなのは、駄目だ…」

「ブルー…?俺、今更、逃げたりしないよ…?」

キョトンとした昴治の表情に、ブルーは何も言わずに自分の服を脱ぎ始めた。

「ブルー…?」

好きだとちゃんと伝えたのに、SEXにも同意しているのに、何故自分が逃げるだなどと言い出したのか、昴治には判らない。

手早く全裸になると、ブルーは昴治の隣に膝を付き、キョトンとしているその顎を取る。

「ブルー…」

微かに揺れている昴治の瞳を見詰めていると、理性も抑制も無意味なものと成り果てる。

形を確かめるように唇を舐め、ブルーは深く口吻けた。

「んっ…」

鼻から抜けるような昴治の声に誘われる、興奮する。

ゆったりと激しく舌を絡めながら、昴治の身体を焦らすように掌で弄る。

「んふっ、あ…ん…」

肩を竦め、緩やかな快感を追い求めるように、昴治の身体が震えた。

153 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:47
素直な反応に満足して、ブルーは顔を離すと昴治の身体をうつ伏せに横たえる。

「ブ、ブルー…」

右を向けられた顔が不安そうな表情を浮かべるのに、ブルーはその頬に軽くキスを落とした。

そのまま耳元へと唇を滑らせて耳朶を甘噛みし、耳の中へと舌を差し入れる。

「ふあっ…!あ、やだ…くすぐったいって、ブルー…!」

昴治の顔が笑みを浮かべるのに満足して自分も微笑み、ブルーはゆっくりと首筋へと舌を滑らせる。

「ぅんっ…!あ…」

肩を撫で下ろして脇腹を弄ると、昴治は身を捩って逃れようとした。

「やっ、駄目だってば…!そこ、弱いって、さっきも…あっは…!」

くすぐったいだけでなく明らかに感じてしまって、昴治は全身を震えさせた。

反応の一つ一つが新鮮で、嬉しくて、楽しくて、愛しくて、まだ触れていなかった白い背中を味わってゆく。

右肩の少し下、肩甲骨の少し上から真横に、右腕の裏側に迄も延びる一本の傷跡を見付け、ブルーの眉が怪訝そうに寄せられた。

今迄は夢中で、殆ど背中を目にした事もなく、ブルーは昴治の白い肌を無粋にも傷付けているそれを見て、不機嫌になる。

指でその線をなぞり、耳元で囁くように尋ねる。

「これは…?」

「あ…」

昴治自身、普段は全く忘れ去っているものだった。

言ったら怒るだろうかと思いつつも、隠しておく方が下手に推測されて誤解されるだけだと思い直す。

「昴治…?」

催促されて、昴治は話した。

「もう、三年になるかな…初めて、祐希と大喧嘩した時につけた傷なんだ…」

「あいつが、つけたのか…」

ブルーの声に微かに怒りが混じったのを知り、昴治は慌てて付け加えた。

「直接じゃない…殴られた時にバランス崩して倒れ込んで…ガラス、割ったんだ…その破片で切ってしまって…」

祐希を庇うような昴治の言葉にも、ブルーはやはり憤りを感じずにはいられないのだが、肝心の昴治がもう良いと言っている。

154 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:47
自分の知らない過去の事であり、既にどうしようもない事でもあり、ブルーは嘆息して、それ以上の追及を止める。

傷跡に一度だけ口吻けて、ブルーは改めて昴治の背中を彷徨い始めた。

「ふっ、ん…ブルー…」

ブルーが渋々ながらも引き下がってくれたらしいと知り、昴治はホッとした。

安堵したのも束の間の事で、直ぐにブルーの唇と舌の感触に意識が引き付けられてゆく。

「あっ…ああぁぁ…は、んっ…」

ゆっくりと背骨の筋を正確に辿る舌の動きに、昴治は自分でもそんな場所が感じるのだとは知らなかった為、ブルーが引き出す快感に戸惑いを覚える。

ブルーの舌が尾骨に迄降りた時、その先にある場所を思い出し、昴治はブルーの舌から逃れるように身を捩った。

「ブ、ブルー…」

逃げる昴治の動きに合わせ、ブルーは一旦顔を上げると、昴治の腰だけを高く上げる姿勢を取らせた。

「っな…!?」

ごそごそと足を動かして逃げていたつもりの昴治は、自分の取らされた格好に気付いて、丸見えになったその場所にブルーの視線を感じ、羞恥で顔から首筋迄を朱に染める。

「い、いやだ、ブルー…」

死んでしまうかと思える程に恥ずかしくて、懇願の瞳でブルーの姿を捜す。

ブルーはじっと、昴治の秘孔を見詰めている。

自分の唾液と昴治の精液を使って、先程迄この場所は、自分の指を銜え込んでいたのだ。

その名残がまだある。

だが自ら濡れる事のない場所だけに、そこはまだ硬くて、無理をすれば絶対に裂ける。

「い、いや…ブルー…あっ、ひっ…!!」

その場所に生暖かいざらつく舌の感触を覚え、昴治は押し殺した悲鳴を上げて身体を緊張させた。

「力を入れてどうする…逆だ…」

「やっ、でも…そんな…」

「通過儀礼だぞ…ちゃんと慣らして解しておかないと、お前が怪我をする」

「でも…!」

155 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:48
「男なんだからな、他に挿れる場所はないぞ」

「うっ…」

言葉を詰まらせる昴治にそれ以上は言わず、ブルーは再び舌で入り口を舐め始めた。

「ぅんっ…!ん…」

両手で尻を左右に広げ、べちゃりと舐め上げては舌先で突付く。

昴治の身体が羞恥に震えながらも自分の陵辱に耐えている様子が、堪らなく愛しい。

触れられる度に昴治の秘孔は入り口をぴくぴくと蠢かせ、穴の収縮する様子は充分にブルーを誘う。

舌先を細めて押し挿れると、ビクンッと腰が上がり、反射的に入り口が窄まる。

だがそれではブルーの舌を捕らえている形になり、それを恥じ入るように直ぐに締め付けが緩められる。

「うっ、んくっ…ふ、あっ…」

奇妙なこそばゆい感覚が腰から這い上がり始め、昴治は眉根を寄せて身体を小刻みに震えさせる。

指で入り口の襞を押し広げ、ブルーは舌をゆっくりと出し入れする。

「ふあっ、あんっ…!やぁ、だ…ブルー…き、たない、からぁ…」

初めてでは困惑しかなく、ブルーにそんな事をさせているのかと思ってしまい、昴治は知らずに泣き始めていた。

ブルーはゆっくりと舌を抜くと、かなり滑りの良くなったその場所に指を当てる。

グッと二本の指を押し込むと、昴治の秘孔は難なくそれを飲み込んだ。

「うんっ、あっ、ブルー…!」

覚えのある感覚に触れ、教えられた緩やかな快感を思い出し、昴治の身体が微かな期待に震える。

蹲っていた姿勢を変え、ブルーは膝立ちになって昴治の背中から覆い被さる。

ゆっくりと指を回しながら抜き差しを始め、片手を前に廻して昴治自身を再び扱き始めた。

「ああっ、ん…!はあ…あ、はん…」

覚えたばかりの快感を与えられて、昴治は素直に歓喜の声を上げる。

内部からと直接にと刺激を貰い、その感覚だけを追い求めて昴治の表情が恍惚を浮かべた。

様々な表情と声とを見せる昴治に、ブルーはかなり興奮してきている。

もっともっと、色々な表情をさせて見たい、声を上げさせたい。

イク悦びを覚えた昴治は、直ぐに自分を解放した。

掌でそれを受け止め、弛緩して崩れ落ちそうになる腰を腕だけで器用に支え、ブルーは後ろの指を動かし続けている。

解放の余韻に浸りながらも後ろの刺激を追い、昴治の腰が誘うように揺れる。

156 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:48
本人は完全に無意識だったが。

何とか膝で身体を支えられると見て、ブルーは昴治の残滓の付いた手を引いた。

たっぷりとしたその体液を、既に天を仰いで雫すら零している自身に塗り付ける。

宥めるように扱き、突入先に合わせると、ブルーは指を引き抜いた。

「ふあっ…!あん…」

名残惜しそうな可愛い悲鳴に口元を笑みの形に歪め、ブルーは直ぐに自分の腰を押し進める。

「んあっ、あ…あ、あ、うわあああぁぁぁぁ…!!」

油断し切っていた昴治は、欲望の塊を一気に根元迄飲み込まされ、余りの容量と熱と衝撃に、限界迄目を見開いて悲鳴を上げる。

「あっ、あぐっ、ふ…あっ、がっ…」

途切れ途切れの苦鳴を洩らす昴治の為に、ブルーは直ぐには動かなかった。

片手をベッドに付いて片手で昴治の腰を抱く。

震える背中にそっと舌を這わせ、良く響く低い声で名前を呼ぶ。

「昴治…昴治…」

辛抱強く名前を呼び続け、ブルーは昴治が落ち着くのを待った。

「昴治…俺が判るか…」

「ブ、ルー…ブルー…どこ…」

思考が飛んでしまっているのか、昴治は心細い眼差しを彷徨わせてブルーを探す。

昴治の視界の範囲に顔を移動させ、ブルーは、誰も見た事のない、昴治の初めて目にする穏やかな優しい笑顔を浮かべる。

「昴治…」

「ブルー…」

その顔を見て昴治は落ち着いた。

ホッと息を吐き出して、目を閉じる。

「昴治、判ってるのか…俺は、お前の中に在るんだぞ…」

「う、ん…」

そっと目を開けて、昴治は頷いて見せる。

ブルーの楔が深く穿たれている事は、誰よりも昴治自身が体感しているのだ。

ブルーの顔を見て落ち着いた昴治の身体は、適度に力が抜けていて、それで自分への苦痛も和らいでいた。

157 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:48
「良いか、力むなよ…怪我をするからな…」

「ん…」

頷いた昴治に、ブルーはそれでも傷付けないかとの心配を拭えない。

だが自分自身が既に限界で、挿れてしまった以上は中で出したい。

ブルーはゆっくりと腰を使い出した。

「ぅふっ、ふ…くうっ…」

動きながら昴治のイイ場所を捜す。

何度か抜き差ししていると、上手い具合にソコに当たった。

昴治の肩がピクリと震え、唇が震えながらヒットを告げる。

「あんっ、あっ…はぁ…」

昴治の反応に気を良くし、ブルーはソコに当たるようにして腰の動きを激しくする。

摩擦が激しくなり、まだ狭い入り口が悲鳴を上げる。

強引に押し広げられる苦痛と内部に与えられる快感に翻弄され、昴治の瞳から意思の光が失われてゆく。

逃れようとする直腸内の動きと、逃すまいとする快楽を求める気持ちが拮抗する。

ブルーの息が上がる。

打ち付ける動きが強くなる。

昴治を優先した為に自身に課していた忍耐が、その鎖を引き千切って暴れ出した。

「うあぁ…!あ、ブルー、痛いっ、あ、イイ…!あ、やぁだ…も…くあぁっ…!」

「イイ…イイぞ、昴治…凄いな、お前の中は…」

荒い息使いの元、獣の笑みを浮かべながらブルーは昴治の身体に心酔する。

やがて昴治の腰を引き付けて、ブルーは自分の欲望を解き放った。

「うあっ、あ…」

逆流する証の熱に、昴治の身体が大きく跳ねる。

我慢の末の解放に一際の快楽を味わい、ブルーの顔が陶酔の表情を浮かべた。

座り込みそうな腰に何とか力を入れて耐え、ブルーは呼吸を整えてからゆっくりと腰を引く。

濡らされているとは言え慣れていない昴治のソコは、内臓すら持って行かれるのではないかと思う程の引き摺られる感覚を覚え、挿れられる時とは別の苦痛を齎した。

「うぅっ…!くぅ…」

昴治の苦悶の声を耳にして、ブルーの表情が暗くなる。

そっと身体を降ろし、手首を拘束していた彼のネクタイを外してやる。

158 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:49
漸く自由になった手をゆっくりと動かしている昴治を、ブルーは黙って見詰めていた。

尻から股にかけてが唾液と精液とで濡れそぼっている光景は、自分の劣情に火を点すのに充分なものだったが、ブルーの目には微かな怯えが揺れていた。

痺れてしまっている腕を必死で動かして、昴治は何とか起き上がろうとする。

どうしてブルーが手を貸してくれないのかと不審に思うのだが、とにかく自力で起き上がり、絡み付いていたシャツを脱ぎ捨てる。

ベッドに座る姿勢を取ると秘孔から鈍痛が伝わってくるのだが、それよりも両腕の痺れを解消する方が先だった。

ホッとしながら腕を擦り、ふと顔を上げてブルーを見る。

昴治の視線が自分を捉えた事に、ブルーは一瞬、身体を震わせた。

目聡くそれを見つけた昴治が、眉を寄せる。

「ブルー…?」

呼ばれて、ブルーは昴治から視線を外す。

「ブルー…?どうしたんだ…?」

不思議そうな昴治の声に、ブルーは唾を飲み込んだ。

「俺は…」

「…?」

「もっと、そっと…お前が大切で、でも欲しいから…だけど嫌がるから、拘束して…お前はそんな事…」

ちゃんとした文章になっていない言葉を頭の中で反芻して、昴治はブルーの言わんとしている事を理解した。

同意の上とは言え結局拘束してしまい、強姦紛いの形で昴治を抱いた事を、ブルーは気にしていたのだ。

それで昴治が自分から離れてしまったらと、考えてしまった。

やっと手に入れたのにそんな事になってしまったら、悔やんでも悔やみきれない。

だから途中で解放を願った昴治を、逃げられる恐怖に捕らわれて、そのままにしてしまった。

昴治はそっと両手をブルーに差し延べる。

「ブルー…」

159 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:49
視界の隅に昴治の手が見える。

痣になっている手首が痛々しくて、直視出来ない。

自分の中にこれ程臆病な部分がある事を、ブルーは生まれて初めて知った。

「ブルー…」

少し掠れた声で、それでもとても優しい声で、昴治はブルーを呼ぶ。

反らされた顔に向けて手を延ばし、頬に触れる。

ビクリと反応したブルーを逃すまいとして、昴治はそっと言った。

「好きだよ、ブルー…」

ブルーの視線がそっと昴治を捉える。

「俺はブルーが好きだよ…何処へも行かないから…ブルーと一緒に居たいんだ…」

ゆっくりと自分の方を向いたブルーに、昴治はそっと口吻けた。

初めて自分から口吻けた事に顔を真っ赤にしている昴治を見て、ブルーの不安は消し飛ぶ。

そうなると現金なもので、ムラムラと欲望が頭を擡げてくる。

含羞んでいる昴治をガバッと抱き締めて、激しく唇を重ねる。

「んんっ…!」

何時も唐突だと思いながらも、昴治はそれを受け入れていた。

昴治の頭がクラクラする程にその口を犯し、労わるようにそっとベッドに横たえる。

口吻けて、再び首筋を辿り出したブルーに、昴治は慌てて意識を呼び戻した。

「ちょっ、一寸ブルー…!」

「まだだ…まだ、これからだ…」

「そ、そんな…うあっ、あ、あんっ…!」

いきなり乳首に刺激を受けて、昴治が肩を竦める。

昴治の一声でブルーの腰に血が集中して行く。

「あっ、やだって…もう、うんっ、んっ…!あん、そこ…だめぇ…!」

掠れ気味で否定混じりの嬌声に、かつて無い程の興奮を覚える。

身体中を這い廻る手と口に収まりかけていた感覚を呼び戻されて、昴治はあっさりと溺れていった。

160 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:50
目を覚ました時、隣にブルーの姿はなかった。

慌てて視線を巡らせて、昴治はバンダナを結んでいるブルーを見つける。

「ブルー…」

呼び掛けると、ブルーが自分を見て、笑みを浮かべた。

「起きたのか…」

近付いて来るブルーに頷く。

ブルーはベッドの端に腰掛けると上半身を屈め、昴治の頬を撫でて唇にキスした。

「今日は寝ていろ…」

「でも…」

「だるいだろう、腰が」

揶揄うような言葉に、昴治は真っ赤になった。

途端に昨夜の事を思い出して、軽くブルーを睨み付ける。

「止めてって言ったのに…途中で記憶、なくなってるし…」

「気を失ったからな…そのまま寝入った…」

「そのまま…?」

言われて、昴治はしかし身体がさっぱりしている事に気付いた。

布団の中でごそごそと自分の身体を触ってみるのだが、激しい情事の痕跡はない。

あるのは腰のだるさと疲労と記憶だけで、しかも自分の物ではないシャツを着ていた。

キョトンとした顔でごそごそしている昴治が可愛くて、ブルーはベッドに押さえ付けて覆い被さった。

「わっ…!ブ、ブルー…!」

抗議の声を上げる口を塞いで、しっとりと口吻ける。

ゆっくりと味わって顔を離すと、昴治の瞳が揺れていた。

「俺が、始末したんだ」

「ブルーが…?」

「言っただろう、シャワーを浴びないと気持ち悪いと。尤も、お前は先に寝入ってしまったがな…」

「あ、御免…」

「何を謝る…?お前の事だ、俺がするのは当然だろう」

161 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:50
「でも、そんな事させたなんて…」

「そう言う状態にしたのは、俺だ」

「そう、だけど…」

確かに、責任の所在を問うのならば、それはブルーにあるだろう。

最中は全く気にもならなかったが、確かに全身汗と唾液と精液塗れで、意識があれば自分からシャワーを浴びていた筈だ。

昴治は、小さく笑って見せた。

「次からは自分でするから、だから加減してくれよな…」

結構大胆な台詞であり、それを自覚しているので昴治の顔は赤い。

ブルーも、笑って見せる。

「それは判らん、約束は出来ないな」

「もう…」

笑みを交わして、ブルーは昴治の顔中にキスを降らせた。

「ちゃんと寝ていろ、昼に戻る」

「うん…」

「お前が休みだと知れたら、あの二人はどうするか…」

162 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:50
「ブルー…」

意地の悪い笑みを唇の端に浮かべるブルーに、昴治は嘆息する。

「楽しみだと思わんか」

「思わないよ、そんな事…頼むから無駄な喧嘩はしないでくれ…」

「向こうが売ってくるんだ、買わん訳にいかないだろう」

心底楽しそうなブルーに、昴治は溜息を付くしかない。

呼び出しの音が響き、インターフォンからフーの声が漏れる。

「行ってくる」

「ん…」

昴治の額にキスをして、ブルーは立ち上がった。

ドアに向かうブルーの背中を昴治は視線で追い掛ける。

「よ、ブルー…あれ、昴治は…?」

「休みだ」

「へ…?」

フーに簡潔に答えて、ブルーはさっさとドアを閉めた。

ロックの掛かる音を耳にして、昴治は大きく息を付く。

目を閉じると直ぐに、睡魔に意識を委ねた。



END

163 :雨城雪矢:2001/06/29(金) 20:52
これで完です。感想を聞かせてくださいね。

164 :シラカワ:2001/06/29(金) 21:43
みなさん今晩は。

>>55リリスさん
アンノ、ひげボウボウでしたよ。

>>57ほときゅん
カスケード、電気グルーヴ好きなら、
ポリシックス(知ってる?)はどうよ。

Hello系ってモー娘とかの?
だとしたら弟は逝ってよしだね(笑)。

165 :なにがし:2001/06/30(土) 02:16
>超夢銀河王
業務連絡。
homepage1.nifty.com/SUPPOSE/yokota-ff2001.htm

地元の奴に電話したらF-14トムキャットが着陸してきたってさ。
今年はハリアーも来るかな? 色々あって楽しいから行っておいで。

166 :しるふぃ(仮名):2001/06/30(土) 03:27
>雨城雪矢さん
あのう、小説の投稿は勘弁していただけませんでしょうか・・・
いくら読んでもらいたいからといって、それをそのままここに投稿するのは
どうかと
ご自分のHPスペースに掲載する等、然るべき手段を取られるを希望します

167 :ほとり@f136191.ap.plala.or.jp:2001/06/30(土) 04:00
>>91
 違います。でも自分も>>90に概ね同感です。
 きっとそのほうが目に留める方も多いでしょう。
>>92 >>93
>ガシャポン通販
 自分はアキバの「コミット」ってお店を使ってます。
 フルセットで定価で売ってくれるのでベンリです。
>>93
 ポピュラーではないミュージシャンが多いように思います。
 イチバンポピュラーなのはB'zとCASCADE、電気グルーヴかな…?、
 まぁKATSUMIもジャンル的にはポップスに入るんでしょう。
 他はクラブ系というヤツでしょうか?、ジャンルわけは自信ないですが…。
 他にはtribalも色々聞きます。気分によって、時々それしか聞きたくなくなる
ことがあるんです。
 あと書き忘れたところでは声優曲も聴きます。林原めぐみ、椎名へきる、丹下桜、
大森玲子(声優?)など…、我ながらミーハーですねぇ。
 弟はHelloオタクで、場所は言いませんが中規模のファンサイト管理者です。
 ちなみにMALICEは弟の影響です。HelloオタクのMALICEファンって…。(笑)
>堀江美都子とか佐々木功
 ううむ、存じません。
>>164
 ポリシックス、妹がちょっと好きって言ってましたので名前だけは知ってます。
 系統的に近いのでしょうか?、チェックしてみます。

168 :しるふぃ(仮名):2001/06/30(土) 04:06
>雨城さん
あー。挨拶もなしにそのようなレスをするとは、失礼極まりない行為
でした。大変失礼いたしました。

というわけでみなさん、あらためましてこんばんは

>超夢銀河王さん
そんな動きを可能にした機体もさることながら、その性能を使い切ってる
パイロットさんも天晴れです

>ほとりくん
ごめんよ。自分は音楽はほとんど聴かないんだ。
その中で唯一聴いているといえるのが坂本真綾。デビュー以来ずっと
聴いてる。もはや惰性

>シラカワさん
電気グルーヴは、小学校のときオールナイトニッポン聞いてました

>なにがしさん
あ〜。横田でこんなイベントがあるのかぁ、良いっすね。
でも明日は川崎にあるインドアサーキットに行く予定なのさ。

>ひろりんさん
自分が小学生のとき(低学年のときかな)いわゆる「キン消しブーム」でした
「ガン消し」ブームはその後でしたかね

169 :しるふぃ(仮名):2001/06/30(土) 04:15
>>167ほときゅん
最近は前田愛(Aim)がちょっとお気に入りなのさ。どうよ
デジモンテイマーズのEDとか
あと電童のEDが好きっす。サントラ買うかも

170 :ひろりん:2001/06/30(土) 06:58
おはようございます
>>167
>>堀江美都子とか佐々木功
>ううむ、存じません。

うひょ〜!
それは知らないでは済ませられないような気が!
アニソンの女王と大王だよ!

171 :しるふぃ(仮名):2001/06/30(土) 09:32
おはよーごぜーまーす

>堀江美都子とか佐々木功
ヤマトとか、ヤマトとか、ヤマトの歌歌ってる人だよ(ワラ
うちらの世代(20代前半)にはアニキ(水木一郎)の方がメージャーかもですね

172 :リリス:2001/06/30(土) 11:33
>雨城雪矢
なにこれ??エロ小説??
スレが読みにくいわね

>>64しるふぃ(仮名)
>コブラ機動
コブラが鎌首をもたげるような形から命名されたのかしらね

>>92超夢銀河王
世界中の航空ショーで今、事故が相次いでるらしいわ
あたしはビデオで観るわね おっかない訳じゃないのよ ホホ・・・

>>164シラカワ
ひげは夏匂うから剃った方がいいわねぇ<アンノ

梅雨が明けたらあたしの嫌いな暑い季節ね
ほとりの部屋にはエアコンがあるのかしら
ひろゆきの部屋にはないらしいわ
どういう身体の構造してるのかしらね・・・

173 :ほとり@f136127.ap.plala.or.jp:2001/07/01(日) 04:08
 みなさんこんばんわ。
>>168
 真綾さんは自分も聞いたことあります。まぁ有名なアニソンだけですが。
 「奇跡の海」とか「マメシバ」とか…。
>>169
 ううう、知らないッス。デジモン観てないんで…。
 本当に他は全然知らないんですね自分、まったくもう。
>>170-171
 あはー、自分まだ十代なもんで…。
 最近はどんな仕事なさってるんでしょう?、それ聞けばわかるかも。
>>172
 エアコンはないですが、異常に涼しい部屋です。
 陽の光を入れないように工夫しているせいかもしれません。
 自分も夏は激しく苦手です。

174 :ひろりん:2001/07/01(日) 07:40
最近のささきいさおさんは〜
新曲はスーパーロボット大戦用のがあるのか?
とにかく最近のアニメ用には全く歌ってないかも。
今でもヤマトやゲッターロボをコンサートで
歌いつづけてるという感じ。
ほとり君は昔のアニメ、ホントにダメなのな〜。
温故知新ナリよ〜!レンタルにGO!

今朝はガンダムマックスターを完成させて、
今週からドールハウス職人になるのじゃ。
もう8週間分も未開封。

175 :しるふぃ(仮名):2001/07/01(日) 08:54
おはようございます
小泉首相の記者会見を聞きながら…

昨日は川崎のインドアサーキットで半日みっちり走ってきました
5月に渋谷にあったホームサーキットが潰れちゃったんですよね
(東○百貨店逝ってよし
それからあちこちのサーキットを転々としているのですが、4年ぶりに
そこに走らせに行って来ました
伝聞では、かなり速い常連さんたちが居るということだったんですが、
上手い人たちはみんな今日、谷田部で行われる全日本の2次予選に行って
しまわれたのか、この人速いな、と思うような人はいませんでした
一人だけタミヤレースで名前を知っている速い人(おそらく…)が
居ましたが、その人とはちょうどトントンくらい。追いつけず引き離されず
でもちょっと頑張ってみると差はぐっと縮まる
あと2回くらい練習に行って、いけそうならここのシリーズ戦に出てみよう
かなと。資金力の関係であんま良いモノは使えないんで、お金がかかるレース
には出れないんですよ。。。
資金力の差は腕&車の出来でカバー、というのが私のスタンス

朝から長文スマソ

176 :しるふぃ(仮名):2001/07/01(日) 18:08
「紅」っつーマンガの単行本買ってきました。赤塗りのMiG−29が主人公機の
ヤツ。燃える〜
空戦あり、お色気あり、全体的に渋いストーリーはアニメ化したら受けませんかね
でもこの機体の描き込み量、デッサンはマンガだからこそ成立するような気もする

177 :ほとり@f136195.ap.plala.or.jp:2001/07/02(月) 04:55
 今日はおジャ魔女どれみの映画が近所の劇場で一足先にロードショーされるという
ガセネタに振り回されてひさびさに水戸の市街を歩きました。
 昔はあんなに眩しくて、道行く若者はみんな今風な感じに見えたものですが、東京で
うろつくようになってからしばらくぶりに歩いてみると、やっぱりファッションも
垢抜けない感じですし、街そのものもなんだか寂れてます…。
 前によく同人イベントが開かれていた廃ビルの前も通りましたが、どう考えても
ジャンル違いな地方イベントなどにせっせと顔出してた頃が懐かしいです。水戸は女性向け
ジャンルが主流のようです。というか同人屋なんてそもそもほとんどが女の人なのかも
しれませんが。
 今は地方イベントなどにはめっきり行かなくなりました。ジャンルの合うイベントと、
大きな規模のイベントしか行きませんねぇ、面倒なんですよ。いつかまたサークル参加も
したいなぁ…。
>>174 ひろりんさん<温故知新
 そうは思うのですが、いざレンタル屋さんに言って色やけたジャケットを見ると
どうしても手が出ない…。だったら未見の新作を観ようと思っちゃうんですね。
 なのでCSとかでやってる昔のアニメは結構喜んでみてますよ。ど根性カエルや
釣りキチ三平など…。
 いつかの若葉さんスレじゃありませんが、「絶対コレだけは観とけ!」みたいな
作品って何かありますか?、十年に一本くらいづつ…。

178 :名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/02(月) 05:21
35 名前:天使の使い 投稿日:2001/07/02(月) 05:16

http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=psy&key=989529512

ここで心を癒しなさい。

179 :ほとり改:2001/07/02(月) 05:26
名前入れ忘れた・・・。 >>178は俺な。

180 :ほとり@f136195.ap.plala.or.jp:2001/07/02(月) 05:48
 小森まなみさんの声、好きですよ。ほとんど聴いたことありませんが。

181 :ほとり研究家:2001/07/02(月) 05:51
>>178-180
ほとり=ほとり改=ホモスキーの(・∀・)ジサクジエンデシタ

182 :ほとり@f136195.ap.plala.or.jp:2001/07/02(月) 06:36
 アニメ板の某作品スレッドで偏食の話がでていたので、好き嫌いの話。
 ほとりは食べ物の好き嫌いはありません。…って話が終わっちゃうよ。(笑)
 すごく偏食しそうとか見た目で決め付けられたりしますが、そんなことは
ないです。豪華な食事も好きですが、粗食もあまり苦にしません。民族料理などの
変わったものを食べるのも大好きです。
 特に好きな食べ物は穀物類、豆腐、牛肉の赤身、おばあさんの作るスープです。
 甘いものも大好きで、パフェでもケーキでもおまんじゅうでもモリモリ食べます。
 お酒はバーボンと赤ワインが好きです。でもお店に行くとウィスキーは高いので、
しぶしぶと焼酎やビールも飲みます。
 みなさんはなにかちょっと変わった苦手な食べ物などありますか?
 自分の唯一ちょっと変わったキライな食べ物で「アイスキャンデー」があります。
 パッケージを見るだけで、背中のあたりがゾゾゾーってしてダメです。そういう今も
書いててゾゾゾーってしてきました。うう…、ヤダ。

183 :ひろりん:2001/07/02(月) 07:17
おはよーございます
>>180
小森まなみさんはいいよね。
オイラは「マミのラジカルコミュニケーション」を最初の2年くらい
聞いてたよ。
10年以上アニラジから離れてて、最近また聞くようになって、
ラジコミまだやってたんでびっくらした。
それにしても、最近の新人声優のおしゃべりはつまらんね(笑)。

70年代アニメで「これだけは」つーのは多いよ。
最低、ヤマト、999、マジンガーZ、ゲッターロボ、かな。
ヤマトの最初のTVシリーズだけは全話見て欲しい。
そいから劇場版「さらば宇宙戦艦ヤマト」。
999も劇場版の「無印」と「さよなら銀河鉄道999」
マジンガーとゲッターはノリだけ理解すればいいから
「〇〇対××」みたいな適当な劇場版をどれか見ればOK。


昨日はガンダムマクスターがひと段落したんでドールハウスに着手する
予定が、ついついライジングガンダムとボルトガンダムに浮気。

184 :ほとり@f136186.ap.plala.or.jp:2001/07/03(火) 02:25
 倉庫に運ばれた前スレのHTML化が済んだようです。
 http://piza.2ch.net/intro/kako/991/991760482.html

185 :超夢銀河王:2001/07/03(火) 09:06
おはようござま〜す。
忙しいので一点だけ。
>>165、なにがしさん
横田、行ってきました〜。
トムキャットは見つかりませんでしたが、イーグルが来てました!
本物見るのははじめてなので嬉しかったです〜。
情報ありがとうございました。

186 :ほとり@f136131.ap.plala.or.jp :2001/07/04(水) 02:15
 ABeさんの画集、「SCRAP」を衝動買いしました。レジの横に平積みになっていたもので…。
 前作とはうってかわってフザけたノリです。そのせいでか、今回は前回にくらべ、ちょっと
気合の入った絵が少なかったのがやや不満、相変わらず彩色はすばらしいですが、デッサンが
ややイイカゲンな絵が多いような…。(自分が言える次元での話ではないのですが)
 でもCGの描き方講座があったのはヨカッタです。あまり具体的なところまでは書いていない
のですが、なんだか描きたい気が奮起させられる感じです。
 それにしても、Painterっていつまでたっても使い方がよくわからないです…。
 このスレッドでCGとか描かれる方いらっしゃるのでしょうか?

187 :なにがし:2001/07/04(水) 04:36
>ほとり
イラストレータでDTPならやるぞよ。味つけにペインターとフォトショップも少々。
構図デザインとか意匠の反映はお手の物だが、細かい修正作業がメンドイんだよなぁ・・・。
例:1234567890と数字があるとして、普通に入力しただけでは揃って見えないことがある。
  ので、ちみちみバランス取りながらインパクトがあるよう調整していく。
  ・・・って専門職でもないのになんでこんなワークしてんだろ、おいら(ワラ
ところで電グルが好きでこの頃みたいものがないとな? メモリーズはどうさ。
スタッフロールに流れるのが石野卓球の曲だよ。全盛期だけあって、最高だと思う。

>超夢銀河王
む。ヨカタねー。飛行機は満喫したとして、その他の横田名物は堪能しましたか?
1,000円の馬鹿でかいステーキ、むっちゃ甘いケーキ、細長い容器に入ったワンヤードビール。
ろくでもないような名物だけど、これ食べないと行った気にならないんだよなー(w

188 :超夢銀河王:2001/07/04(水) 08:34
>>187、なにがしさん
いかにも身体に悪そうなゲータレードと、焼き立てハンバーガーは
堪能しました(^^;
この辺は厚木でも同じようなもの売ってますけどね。
ケーキは甘いのか、そうか……食べればよかったです。
ビールの容器はみんな首から下げてて面白かったなあ。あ、写真撮れば良かった。
ゲートから奥まで、ミニ汽車みたいなので運んでくれるのも、厚木では
見られないサービスで面白かったです。

飛行機は確認できる範囲ではF-16、F-15、F/A-18でしたね。
しかし厚木と違って、地上展示は間近で見せてくれない……けち。
F-16とF/A-18は途中で飛んでいきましたが、F-15はエアインテークに
カバーかけてあったし、完全に展示用っぽかったです。

189 :ほとり@f136122.ap.plala.or.jp :2001/07/05(木) 01:52
 自分の部屋が暑くてどうしようもないので、クーラーのある居間に置いてある
実験用のへっぽこサブマシンをブラウザが使えるようにしました。VGAカードも
積んでいないので、50円のヤツをアキバで買ってきたんです。
 まだ動かしてませんが、動くかな?

190 :ひろりん:2001/07/05(木) 07:00
おはよーございます。
一昨日から家族上映会はTV版アルプスの少女ハイジ。
20話くらいまで見た。ハイジはフランクフルトに連れ出されてしまったよ。
学生時代のオイラは、どこか名作劇場の類をバカにしてるような
観かたをしてたけど、それは間違いであった。
アニメはこの20年、進歩するどころか完全に退化しとるね。

191 :・/b>24.222.2.100:2001/07/05(木) 07:24
歳をとると細い字が見えにくいでのぉ

192 :ほとり@f136047.ap.plala.or.jp :2001/07/06(金) 02:29
>>190
 そういえばひろりんさんに始めてお会いしたのは、そういうスレッドでしたね。
 するとその書きこみは、このスレッドに対して話題を提供してくださったのでしょうか?
 そういう書き方をされるとやっぱりちょっとムッときますが、穏やかな馴れ合いの中に話題を
投げかけるには、そのぐらいでなくっちゃいけないのかもしれません。
 自分としては昔から変わらない部分はあっても、「今のアニメに無くて昔のアニメにあるもの
など一つもない」と思っている人なので。
 そのうちといわず、ハイジというアニメをさっそく観てみます。いかな点で優れているのか
是非お聞きしたいです。実際の話、自分はあまり古いアニメ(自分の生まれる前のアニメ)は
あまり観たことはないのですが、ひろりんさんは最近ですとどういったアニメをご覧ですか?

193 :ひろりん:2001/07/06(金) 07:14
おはよーございます。

>やっぱりちょっとムッときますが、

気を悪くしてしまったのならごめんね。
オイラも10代のころに「昔のアニメのほうが良かった」
と言われるとむっとした覚えがあるよ。
実際、10代のころの自分が見たかったアニメはガンダムとかうる星やつらとかの
延長にあるような作品だったから、年寄りから(笑)「ハイジは素晴らしい」と言われても、
「それは自分が見たいアニメとは違うから興味がない」とか答えたと思う。
しかし、ぜひハイジを見てくれ。見なければならぬ!ヤマトもね。

オイラが毎週見てるのはWOWOW全般。シンプソンズとか。
ガオレンジャー・アギト・どれみ・クレしん。
とびとびで見てるのは
サジタリウス・犬夜叉・探偵コナン・ムリョウ、くらいかな?
テレ東は映らないので、話題になった奴だけをレンタルしとる。

エヴァにはハマったよ。

194 :しるふぃ(仮名):2001/07/06(金) 19:07
みなさんこんばんは

試験前の現実逃避とレース前の切迫感(?)が相まって、この一週間
はどうやら三度練習に行くっぽいです
明日も晴海オートウェーブにあるインドアサーキットに練習に
行く予定です

毎年東京では、夏と秋の2回に分けてタミヤ全日本の予選がありまして、
勝てば静岡にご招待、タミヤRCのワールドチャンピオン決定戦の出場権が
得られるという大会なのですが、これに今年も挑戦します
ちなみに去年は予選落ちでAメイン(予選10位以内)にも残れないという
屈辱を味わいました。
あれから数ヶ月、RCに対する気持ちを入れ替えて練習してきました
今年に入ってからは雨でレースが流れることが多かったのですが、出場した
レースは2度ともトップ争いをしつつの2位と3位。だいぶ力もついてきて
いよいよ今が勝負時なのかなと。(なかなか勝てませんが
そんな今日この頃。

今年は多少ズルをして、2回とも出場権が得られるクラスに出場する予定です

ま、こんな阿呆なことに燃えているばか者がいるよ、ということで。

ご意見ご感想等いただければ是幸い

話の腰を折るようなレススマソ

195 :しるふぃ(仮名):2001/07/07(土) 02:05
あー、なんかそういう話題振っても対応に困るっぽいですね
以後控えます

最近のアニメの対極に位置するのが名劇だ、という意見には
ちょっと賛同しかねます
松本零二の類いの物はともかく、富野チックな作品すら見当たらない
わけですから、最近は。
そういうのがまるごと古典入りしちゃったように思えます

一昔程前のアニメと比べると、ここ数年産のものは明らかに系統が
違ってきてますよね
ちゃんとした物語作りをするより、安易な萌え(媚び)キャラに
走っちゃってるような・・・(それはそれでアリなわけですが、そういうの
一辺倒になっちゃうのはちょっと・・・)

自分勝手な「俺ちゃん意見」を述べさせてもらえば、作品の数をぐっと
絞れればひとつの作品の密度も上るのかな、と。
とりあえず今はだた待つしかなくて、もう少し本数が落ちついてこないと
見極められない(制作能力を)ような気がします

そんな中でもしっかりした物語作りができていたと思われる、電童、
ZOE(あと個人的にはアルジェントソーマも入れておきたいっす)の
サンライズにはちょっと期待しています

偉そうなこと言ってても何の貢献もできないわけですけどねー

>ひろりん氏
>アニメはこの20年、進歩するどころか完全に退化しとるね
とは、ちと言い過ぎかと(w

196 :しるふぃ(仮名):2001/07/07(土) 03:15
とかのたまったけど、今日から零士アニメが始まるわけね・・・

197 :ほとり@f136124.ap.plala.or.jp:2001/07/07(土) 03:41
>>196 やってましたね…、途中から観ましたがやっぱりちょっと絵がついてけないっす…。

198 :ほとり@f136124.ap.plala.or.jp:2001/07/07(土) 04:14
>>194
 RCってラジコンカーのレースですよね?、自分も前に早朝の番組で
中継を見てたことあります。
 ほとりのお友達でもレーサーの方がいますが、男の子というものは
そういうものにロマンを抱くものなんですね。自分は男の子らしい
遊びをあまり知らないもので…。
 面白そうとは思っても色々と難しそうでなかなかとっつきが悪いの
ですよね。めちゃめちゃお金かかりそうですし。
>>195
>ちゃんとした物語、(中略)一辺倒になっちゃうのはちょっと・・・
 一辺倒ってことはないと思うのですけどねぇ。実際、例に挙がっている
ような作品(電童は観てませんが)などは、ちゃんと物語りを作ろうと
してるわけですしね。本数が増えても、ちゃんとした仕事をしている
作品の数が変わらないというのはあると思います。
 あと、はっきり言って数年前までサンライズってちっともいいイメージが
なかったのですが、最近の作品は自分も結構面白いと思います。Z.O.E.の
面白さの質は、ちょっと前の「アウトロースター」を思い出させます。

199 :ひろりん:2001/07/07(土) 20:20
いや、別に名作劇場マンセーというわけではないからヤマトも挙げてるわけで。
例えば、エヴァで長い長いエスカレーターで地下のネルフ本部に降りる描写。
あれってヤマト1作目の地下防衛本部のオマージュなんだけど
同じエスカレーターの描写でも、エヴァは単にセル枚数減らしのための
引っ張りで使ってるだけなんだけど、ヤマトだとエスカレーターから降りて
そのまま歩いていくアクションに1カットで繋がっていくのな。
そういう描写にゾクゾクくる。
TVアニメでは80年代の半ば以降、失われたカットなんだよ。
手間と金がかかるから。

ま、とりあえずほとり君にハイジ見てもらってからってことで。

200 :ほとり@f136091.ap.plala.or.jp:2001/07/08(日) 03:17
 今日、妹の家に遊びに行ったらちょうどスコーンを焼いていて自分もごちそうに
なりました。前にリリスさんに忠告いただいた通り、炭水化物類は抑えていたの
ですが、久しぶりにバクバク食べてしまいました。
 自分はスコーンというとてっきりジャムをのせて食べるものと思っていましたが、
「こうして食べるとおいしいよ」って、ツナをのせて食べさせてくれました。
 まえに「おジャ魔女どれみ」で見て、自分自身も作ったことがあったのですが、
その時のよりも全然おいしかったです。

201 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:42
こんばんわ。畔改さんのメールによると、ほとりさんには
大絶賛だったみたいでとってもうれしいです。
そんなこんなで続編書きました。ではどうぞ。

その後のリヴァイアス  −尾瀬イクミ−

昴治がその広場に姿を見せた時、ざわりと大きな衝撃の波紋が広がった。

「相葉だ…」

「相葉昴治だ…」

「来てたんだ、やっぱり…」

「よ、良かった…来て、本当に良かったぜ…!」

「着いて早々に見られるなんて、ラッキー!!」

「何かさあ、前より細くなったように見えない…?」

「本当…あの腰の辺りなんか特に、色気が漂ってるような…」

奇妙な周りの喧騒は、昴治の耳には届かなかった。

「アイバ、コウジ…」

たどたどしい声で名前を呼ばれた昴治は、自分を呼んだ相手を真直ぐに見詰める。

「ネーヤ…ただいま」

「お帰りなさい…会いたかった…」

「俺もだよ…」

にっこりと微笑む昴治に、ネーヤも嬉しそうな笑みを返す。

「おお…!あれは資料にあったスフィクス…!」

「流石だぜ、相葉昴治…噂は本当だったんだ…」

「このリヴァイアスの分身とも言えるスフィクスが、相葉昴治に一番懐いている…」

「ああ、あの笑顔が…いいなあ…」

「あの優しい笑顔…あたしにも向けてくれないかなあ…」

202 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:43
「なーに高望みしてんのよ、無理よ無理!」

「そうだそうだ!相葉昴治はな、このリヴァイアスの、アイドルなんだからな!!」

「アイドルってゆーか…お姫様、みたいな…」

ネーヤの手がゆっくりと上げられて、その指し示す方向は昴治の背後。

振り返った昴治は、そこに、尾瀬イクミの姿を見つけた。

「イクミ…」

昴治に呼ばれてイクミは俯いていた顔を上げる。

半年以上も何の連絡もなく、会いに行ける立場でもなかったイクミは、懐かしい昴治の顔を見て泣きそうな表情を浮かべる。

「昴治…」

呟いた声は震えていた。

「お、尾瀬だ…!」

「尾瀬イクミ…!」

「何時の間に…!?」

「お、おい、良いのかよ、あいつと姫を会わせても…!?」

「良い訳ねーだろ!」

「と、止めなきゃ、止めなきゃ…!」

「誰か止めてよ…!」

「昴治…!!」

自分を見詰める昴治の目が以前と変わりないものであると知った時、イクミは堪え切れずに勢い良く昴治に抱き付いていた。

「うわっ…!」

203 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:43
「昴治…!会いたかったんだ、昴治…!!」

突然のイクミを受け止めきれず、昴治は尻餅を付いてしまう。

それでもしっかりと、片手でイクミの背を撫でる事は忘れなかった。

「キヤー!!!姫が、姫が…!!!」

「止めろ、尾瀬…!!」

「姫に触るな、お前が…!!」

「俺も、会いたかったんだ、イクミ…」

「ひ、姫…!?」

「どーしてー!?」

「ああ…!!何だって尾瀬に、そんな優しい笑顔を…!?」

「御免…御免な昴治…本当に御免…!」

「イクミ…謝るのは俺の方だよ…」

「昴治…」

「イクミ、色々、抱えてたんだよな…俺全然気付けなくて…助けてやれなくて…御免な、イクミ…」

「昴治…!」

昴治の言葉に感極まったイクミは、全力で昴治の身体を抱き締めた。

「ううっ…姫…何だってそんなに優しいんだ…」

「うわーん…尾瀬だけずるーい…!」

「ああ、これが姫なんだよなあ…やっぱ良いよなあ…」

「離れろ〜尾瀬〜〜…」

「昴治…昴治…!」

「イ、イクミ…一寸、痛いって…」

「昴治…って…あれ…?」

「イクミ…?」

そろそろと腕の力を抜いて、イクミは驚いたような表情を昴治に向けた。

「あのさ、昴治…痩せた…?」

「ああ、少しね…」

「ど、どうして…?」

「うーん…その、一月程入院しててさ、治療とか検査とか…手当てが遅れたせいで傷口から黴菌が入ってたらしくて…身体の熱が暫く退かなくてさ…食欲もなくて…その間に胃が小さくなったみたいでさ…」

204 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:44
困ったような表情で、でもちゃんと理由を説明する昴治に、イクミの胸が詰まる。

自分が、そんな状態にしてしまったのだ。

「やっぱり…痩せたかなとは思ったけど…」

「辛かったろうなあ…」

「だるいのよね、熱って…」

「なのに…その元凶である尾瀬に対して、姫…優し過ぎるぞ…」

「御免、昴治…知らなくて…」

「別に、イクミのせいだなんて思ってないからさ…」

「でも、でも…!」

「誰も悪くないんだ、イクミ」

「昴治…」

「あんな極限状態だったんだ、誰も悪くない、間違ってない…正しい事も、なかったんだ」

「でも…昴治は…」

「俺は、自分に出来る事をしたんだ、それだけ…皆もそうだよ…イクミも…」

「昴治…有り難う…」

ホッとしたようなイクミの言葉に、昴治は微笑んで見せる。

「やっぱり、姫だよなあ…」

「良いなあ、姫って…」

「もう俺、姫の為なら何でもやるぜ!」

「うん、絶対に、姫を守るんだ…!」

「そうよね、絶対よね…!」

「自分に出来る事を精一杯やれば良い…それを身を以って教えてくれたんだ…」

205 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:44
「大切な人…相葉昴治…あたし達の、お姫様…」

「昴治、俺さ…頑張るから…」

「うん…」

「昴治が居てくれれば、何でも出来るから…昴治の為なら何だってするから…」

「イクミ…」

「だからさ、昴治…」

「何…?」

「俺と付き合ってくんない…?」

「…は…?」

「俺と、付き合って」

「…何処か、行くのか…?」

「ちっがーう…もう…」

「イクミ…?」

「恋人になってくれって言ってんの、俺は」

「恋人…?」

「そう、俺の恋人になって、昴治♪」

「はあ…?」

「ちょーっと、待て、尾瀬!!」

「いきなりそうくるか、お前…!!」

「姫に何て事言うのよ、あんたは…!!」

「こ・い・び・と・に・な・っ・て、昴治c」

にっこり笑うイクミの言葉が理解出来ず、昴治はキョトンとした表情で暫し考え込む。

「あのさ…どうしていきなり、恋人になれなんて言い出すんだ…?」

昴治の疑問は周りの野次馬も同じだった。

206 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:44
「俺さ…一人になって色々考えたんだ…」

「うん…」

「リヴァイアスの事、放浪を余儀なくされた事、変化する状況、交錯する秩序と無秩序、望まない戦闘とか…色々…」

「うん…」

「こずえの事とか、市川の事とか…姉さんの事とか、さ…」

「うん…」

「ずーっと考えて、あれだけ色々あったのに、そのどれにも昴治が在た…」

「俺…?」

「そう、相葉昴治…俺も昴治も、相手の深い処迄は立ち入ったりしてないのに、でも何時も側に居た…互いに干渉し過ぎないから、居心地が良かった…」

「うん…」

「昴治ってさ、普段はそれ程でもないくせに、大事な処で凄く鋭くて、時々、心臓を鷲掴みにされたような衝撃を受ける事、あったんだ…」

「そ、そうなのか…?」

「似てるんだ、姉さんに…」

「え…?」

「俺…知らない間に昴治と姉さんを重ねてたんだと思う…無意識にそれが怖くて、こずえに逃げたんだ…こずえは楽だったから…」

「イクミ…」

「考えたよ…俺、本当は、こずえの事、それ程好きじゃなかったんだ…周りに居る女の子達と同レベルだったんだ…只の友達、だったんだよな…」

207 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:45
「イクミ…」

「酷い事してたって、判った…だからこずえには会いに行かなかった…捜しもしなかったんだ…」

「そう、なんだ…」

「うん…俺が会いたかったのは、昴治だ…昴治に会いたい…昴治に会いたいって、時間が経てば経つ程、その想いはどんどん募っていった…俺の頭も心も、昴治で一杯で…でも、どんな顔して会えば良いのか判らなくて…凄く怒ってるかもしれないと思って、怖くてさ…此処へ来るのも大変だったんだ…怖くて、会いたくて…」

「イクミ…」

「最初は多分、姉さんと重ねてたんだと思う…でも昴治は姉さんじゃない…昴治は、強い…優しくて、強い…」

「俺は、強くなんかないよ…」

「自分で気が付いてないだけだよ…俺は、俺達は結局、昴治の強さに助けられた…もし昴治が居なかったら、もっと早くに、もっともっと悲惨な状態になってたよ…有り難う、昴治…」

「イクミ…」

「おお…!!判ってるじゃないか、尾瀬…!!」

「うんうん、姫が居たからこそ、よね!」

「んでさ、俺ってば結局、最初っから、昴治に惚れてたんだよねえ…」

「はい…?」

「それに気付かせてくれたって点では、あの状況に感謝なんだけど…その時には気付かなかったけど、考えて考えて、漸く判った…俺、昴治が好きなんだ…」

「えっと…」

「昴治が居てくれればそれで良い…他にはいらない…俺が欲しいのは昴治だけなんだ…」

208 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:45
「あの…」

やはりイクミの言っている事が理解し難くて、昴治は首を傾げてしまう。

可愛らしいその仕草にイクミが惹かれない筈もなく、彼はキョトンとしている昴治が隙だらけなのを良い事に、軽く、微かに、素早く、確実に、昴治の唇にキスした。

「ぎやあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

何が起こったのか昴治は判らずに、暫しの沈黙の後、周りの派手過ぎる様々な悲鳴によって、漸く、イクミにキスされたと認識する。

目の前でにーっこりと笑っているイクミに、昴治は戸惑う。

「えっと…あのぉ……」

唐突に広場に疾風が巻き起こり、呆然としている昴治の目の前からイクミの姿が消えうせた。

事の展開に付いて行けず、昴治はひたすら戸惑う。

取り敢えずイクミの姿を捜して首を巡らせた昴治は、怒髪天状態の弟の姿を見出した。

「うおー!相葉祐希だー!!」

「出た、出た出た出た…!究極のブラコン男…!」

「この際誰でも良いわ、尾瀬を止めてくれるなら…!!」

「いっけー!相葉ぁ…!!」

「あれ、祐希…?」

209 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:45
怒りで顔を真っ赤にし、走って来たのだろう、肩で大きく息をしている祐希の視線を辿ると、イクミが横っ面を押さえて床に転がっていた。

「イ、クミ…?」

状況が把握出来ずにキョトンとしている昴治の目の前で、二人は当然、言い争いになる。

「なーにするのかな、祐希クン…」

「それはこっちの台詞だ…!てめえ、今アニキに、何しやがった…!?」

イクミがよっこらしょっと起き上がる。

左の頬にくっきりと、祐希の靴跡が刻まれている。

「かるーくキスしただけでしょ」

「てんめえ…!!自分が何やったか覚えてんのかよ!?よくもオメオメ面出せたもんだな!!」

「君に言われたくないねえ…」

「んだとう…」

「君だって同罪でしょうが、相葉祐希…」

「な、に…?」

「昴治が俺に撃たれた時、止めなかったのはだーれだ?」

「っく…!」

「あの時、止められる人間は君だけだった…止めなきゃいけないのも、君だけだった…違うかな…?」

「っ…!!」

「しかも、完全にイッちゃってた俺はともかくとして、祐希はあの後も昴治の様子を見に行こうとはしなかった…助けようとしなかった…!」

びしっと指を差され、祐希がたじろぐ。

210 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:46
「うわっ、押されてるぞ相葉…!」

「ここで負けてどうする…!?」

「尾瀬はとっくに乗り越えてるのにい…!」

「負けるな相葉!」

「その様子じゃあ未だに、昴治に何も言ってないねえ…」

「……」

「ずっと側に居たにも関わらず、君は相変わらずで、てんでガキで、無意味に突っ張って、無関心な振りして、謝る事も素直になる事も出来ずに、負けを認める事も出来ずにいるんだ…!!」

「うっせえ…!!」

事実を的確に指摘され、祐希の怒りが爆発する。

イクミに殴り掛かる祐希を見て、昴治は漸く、呆然状態から脱した。

慌てて立ち上がって声を出す。

「止めろ、祐希…!」

「喧しい…!!」

だが、やはりと言うか当然と言うか、自分の言葉に耳を貸そうとしない祐希の返事に、昴治は困ったような表情になってしまう。

そんな昴治の様子を見て、イクミは祐希の攻撃をかわして叫んだ。

「好い加減にしろよ、祐希!!何時迄、何処迄昴治を傷付けたら気が済むんだ…!!」

手首を取られ、祐希がびくりと身体を震わせる。

「全部、自分が悪いんだろう…!昴治のお前への態度も何もかも!拗ねて当たり散らして、何時迄もガキやってんじゃねえよ!!あんな極限状態を経験したのに、一つも成長してないのかよ、お前は…!!」

「っう…」

「誰よりも長く昴治の側に居て、誰よりもしっかりと昴治を見て来た筈のお前が…!自分の感情一つコントロール出来ないくせに、誰に文句言えた義理かよ…!!延々と甘えてんじゃねえぞ…!!」

乱暴に祐希の手を振り解き、イクミは深呼吸する。

211 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:46
一気に怒鳴ってしまって、息が切れている。

言われた祐希の方は、俯いて、完全に意気消沈してしまっていた。

「ああ…キツイ…」

「あんなにはっきり事実を言われたら…」

「落ち込んでるぞ、相葉…」

「このままだと負けるかな…」

「うーん…頼りない弟より、尾瀬の方が良いかも…」

「あんた、尾瀬の肩持つの…?」

「だってえ…尾瀬はしっかり成長してるもの…一寸格好良いかも…」

イクミと祐希の遣り取りを聞いていた昴治は、必死でそれらの言葉を理解しようとしていた。

イクミには判っているらしい祐希の心情が、昴治には判らないのだ。

おろおろした様子で交互に二人を見て、昴治はイクミに声を掛ける。

「あ、あのさ、イクミ…」

「何…?」

「えっと、良く判んないんだけど、今のは言い過ぎなんじゃないか…?」

判っていなくても祐希の受けた衝撃の大きさは理解したのだろう昴治の言葉に、イクミは優しげに苦笑する。

「もう…そーゆー処が昴治だよねえ…」

「え…?」

「だーからさ、俺って昴治のそう言う処に惹かれた訳c」

「はあ…」

「自分が傷付く事をちゃんと知ってるから、相手を傷付けたくないと思ってるでしょ…?」

「そんなの、当然の事だろ…?」

「その当然の事が判らなくて、平気で人を傷付ける人間が沢山居るのに…昴治はどんな相手に対しても同じに考えるから…」

「だって…俺には他に、出来る事、ないから…」

「そのせいで自分が散々傷付けられているのにね…?」

「そんな事…」

212 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:46
「そう、そんな事…昴治はそう言うんだ…だから俺は、昴治を傷付けたくないと思った…昴治を傷付ける奴は許せないと思った…俺が、昴治を護るんだって…」

「イクミ…」

「昴治、何があっても絶対護るから、今度は間違えないから、俺が昴治の側に居るから…俺の側に居て…離れないで…好きだから…」

「イ、クミ…」

愛しくて堪らないと、優しい瞳で語り掛けるイクミに、昴治は困惑する。

「焦らなくて良いよ…いきなりこんな事を受け入れろって言う方が無理なんだからさ…でも考えて…俺は昴治が好きだ…」

「う、うん…」

否定出来る筈もなく答える昴治に、後ろからそっと、それ迄黙って様子を見ていたネーヤが、昴治の首に柔らかく抱き着いて来た。

「コウジ…」

「ネーヤ…?」

「呼んでるよ…」

「え…?」

何の事だろうと思った時、艦内放送が響き渡る。

「こちらブリッジ、相葉昴治、相葉祐希、尾瀬イクミ、エアーズ・ブルー、以上の四名は至急ブリッジ迄来て下さい…繰り返します…」

祐希は僅かに顔を上げ、昴治とイクミが顔を見合わせる。

「何だろう…?」

213 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:46
「はて…?」

「ユイリィの声だったよな…行こう」

「うん」

昴治が床に置いていた自分の荷物を持ち上げると、すかさずイクミが手を延ばす。

「持つよ♪」

「いいって…自分の荷物なんだから…」

「持つってば、一つ貸して♪」

「いいって…イクミ…」

昴治が遠慮するのに構わずに、イクミは二つの荷物のうち、当然にように大きなボストン・バックを昴治の手から奪い取る。

「ほらほら、早く行こう♪」

「もう…イクミの荷物は…?」

「俺はもう、部屋に置いて来たよん♪」

「そっか…」

「昴治の部屋って何処…?一緒だと嬉しいなあ…♪」

「まだ見てないから…」

ネーヤが昴治の首に抱き着いたままで(足は浮いているので昴治に負担は掛かっていない)二人は歩き出す。

数歩歩いて、昴治は振り向いた。

「祐希、行こう」

昴治の声に顔を上げた祐希は、泣き出しそうに見えた。

214 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 01:47
そんな表情は小さな頃の祐希を思い出させて、昴治は笑みを浮かべる。

「行こう、祐希…」

命令口調ではなく優しい誘うような言葉に、祐希は頷いた。

「うーむ…初っ端から、何だか凄いものを見た気がする…」

「尾瀬と弟かあ…姫ってさ、全然、気が付いてないよね…?」

「みたいだな…」

「でも、そこが姫らしいと言うか…」

「これからがすっげー、楽しみだよな!」

「なあなあ、あの二人以外にも、誰かいるのかな…?」

「どうだろう…あの二人に対抗出来る人間…?」

「近いところでブリッジ・クルーの誰かとか…?」

「そーれはないでしょう…画的に許せない」

「それじゃあ…後、姫と関係のあった人間って…誰だ…?」

「俺…怖い事、思いついた…」

「何、何…?」

「エアーズ・ブルー…」

「…………」



続く

215 :しるふぃ(仮名):2001/07/09(月) 02:10
>>198ほとりきゅん
そそ。ラジコンのレースのね。
ま、特に若いうちは自分の限界を高めたいとか、探りたいと望む
ってことかな。
まだまだずっと先があるのに(自分よりずっとレベルの高い人がいるのに)
適当なところで諦めるは嫌じゃない。こういう気持ちでいられるうちは
ひたすら頑張るべきだと思うのよね。まだ全然限界が見えてないわけだし
純粋にラジコンを愛してるってのもあるんだろうけど(w
実車に比べれば全然かかんないとは思うよ<お金
でもそのことが却って出費を多くしてたり

あと、サンライズの話だけど、ZOEとか電童見てると意図的に文芸部門(脚本関係)
に力を入れてるように見える
特にZOEは番組内コンペやってるんじゃないかってくらい各脚本家が
自分の力を出し切ってるような。もちろん脚本家間のコンセンサスもすごい取れてる
と思うし。だれか引っ張ってるリーダーがいるのかね。

アウトロースターって見たことねーんだ(あの巨乳娘のやつだっけ?
今度機会があったら見てみるよ。でも今はZガンダムのが見たい気分(w

216 :しるふぃ(仮名):2001/07/09(月) 02:14
をいをい
また天然荒氏ちゃんのご登場かよ(w

ほとり改もこういうことは人様の迷惑になるってちゃんと
教えとけ
みんながみんなかちゅ使ってるわけじゃねーんだぞ
いくら愉快犯だってな

217 :しるふぃ(仮名):2001/07/09(月) 02:16
あーなんかネタっぽいような感じがひしひしとしてきた・・・

218 :ホモスキー:2001/07/09(月) 02:17
>>216
あんたの発言にカチンときて荒らしが暴走したら
どう責任とるつもりよ。この平成無責任男 (^^;)

219 :しるふぃ(仮名):2001/07/09(月) 02:21
>>218
そのときはただ削除を待つのみ

>>199ひろりん氏
庵野氏はオマージュの名人ですからねー

220 :ホモスキー:2001/07/09(月) 02:31
>>219
削除人はあんたの消しゴムじゃありません。
この平成他力本願男 (^^;)

221 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:33
その後のリヴァイアス  −相葉祐希−

昴治とイクミと祐希がブリッジに着いた時、エアーズ・ブルーは既に来ていた。

昴治はブリッジに居る人間を一通り見回して、にっこり笑う。

「皆…久し振り…」

何の悪感情もない、素直に再会を喜ぶ昴治の言葉に、全員が胸の詰まる思いを味わう。

ネーヤはずっと昴治に引っ付いたままで、この場に居る人間の心の声に黙って耳を傾けている。

少しだけ俯いて、ユイリィが顔を上げた。

「久し振りね、相葉君…元気そうで良かったわ…」

「ん、お陰様でね」

最も辛い経験をした筈の昴治が笑顔を見せてくれると言うのは、当事者達にとって何よりもの救いであった。

「えっと…わざわざ呼び出したのは、色々と伝えておきたい事があるからなの」

「何…?」

「先ずは、相葉君、君の部屋の事なんだけど…」

「うん…?」

「今持ってるIDに記録されてる部屋って、他の人達と同じ所の、二人部屋なのよね…」

「だろうね…」

「それ、変えるから」

「は…?」

222 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:34
ユイリィはコホンと咳払いして言葉を続ける。

「今回のリヴァイアス再搭乗に際して、参加の意志を伝えて来た人間は総勢で200余名…全員が既に集まっているわ…半年の時間を掛けて、政府はリヴァイアスの居住環境を整えた…部屋数は160、全て二人部屋でドアは勿論、コンピューターの端末とトイレと洗面所が設置されている…巨大な合宿所のようになっているわ」

「へえ…凄いね…」

「で、うちの10部屋が、特別な造りになっているの」

「特別…?」

「そう、以前の士官部屋みたいになってるわ…部屋自体も普通の部屋より広いし、二人部屋なのは同じだけど、シャワー・ブースも設置されているの」

「どうしてまた、そんな部屋を…?」

「不測の事態に備えてってところかしら…途中で関係者以外の人間を乗せるとか…何処かのお偉いさんが乗るとか…歓迎したくないけど」

少し悪戯っぽく、ユイリィが小さく舌を出して見せるのに、昴治は微笑む。

「でもまあ、その部屋をどう使うかは、結局、私達に一任されてる訳なのね」

「うん…」

「それで、相葉君にはそのVIPルームに入って貰おうと思って」

「俺が…?」

「そう…ルーム・メイトはなしで、一人なんだけど…ね」

「…あ、あのさ…どうして俺が…?」

全く理解していないらしい昴治に、彼以外の人間は一斉に、嘆息する。

「だって…相葉君を誰かと一緒の部屋にしたりしたら、絶対に、苦情の嵐が起こるもの…」

「って…どうしてだ…?」

首を傾げる昴治に、どう説明したら判って貰えるかと、皆も首を傾げる。

咳払いして口を開いたのはヘイガーだった。

223 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:34
「貴方は充分に、特別な人間なのですよ、相葉昴治」

「え…?」

「さっき俺が言ったっしょ、昴治のお陰で全員が救われたって…」

「俺…何かした覚え、ないけど…?」

イクミに向かって不思議そうな顔を見せる昴治に、ヘイガーは首を振った。

「いえ、貴方はそれで良いのですが…」

「それでって…?」

「自覚症状がない、と言う事ですが…それはそのままで良いのです」

「はあ…」

「貴方は貴方のままで居て下さい、それこそが大切なのですから」

「いや、まあ…俺は、俺以外にはなれないけど…」

「はい、それと、全員が貴方の事をとても大切に思っている事を覚えておいて下さい」

「それが…判らないんだけど…」

「結構です、理解出来なくとも…構いません、覚えておいて下さるだけで」

「うーん…何だかなあ…」

「どうしても理由が欲しいと仰るなら…そうですね、それ、ではどうでしょう…」

「え…?」

ヘイガーが指差して見せたのは、昴治に張り付いているネーヤだ。

自分に視線を向ける昴治に、ネーヤはにこっと笑う。

「彼女がこのリヴァイアスのスフィクスである事は、全員の知るところです。まだ詳しい事は殆ど解明されてはいませんが、彼女の意思だけで、人間の操船を無視してリヴァイアスもヴァイタル・ガーダーも稼動出来ます」

「ああ…」

「そのスフィクスと最も深く繋がっているのが、貴方です」

「え…?」

「私達が此処へ来た時、ネーヤが姿を現したの…その時に彼女、何て言ったと思う…?」

ユイリィの言葉に昴治は首を傾げる。

「ネーヤはね、「コウジは何処?」って、聞いたのよ」

「え…?」

「此処には居ないと答えたら、ふらっと、貴方を捜しに出て行ってしまったの…私達が幾ら呼び止めても無視されちゃった…」

「ネーヤ…」

「コウジ、皆の事、考えてる…不思議…フシギ…コウジ、生きて行く事、教えてくれたの…生きる、コト…笑う、コト…泣くコトも…コウジが一番、強かったの…」

224 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:34
「……」

判るような判らないような、昴治はやはり首を傾げる。

その後ろでは、イクミが声を潜めて祐希に囁いていた。

「いやー、誰かさんと違って実に素直だねえ、ネーヤちゃんは…」

ぴくりと肩を震わせたものの、祐希は黙っていた。

「貴方は充分に特別なんですよ、相葉昴治」

同じ台詞をヘイガーが口にする。

ネーヤが特別なのは判っていたから、どうして自分なのかは判らなかったけれど、昴治は一応納得した。

「ん…何となく…判った、かな…」

ユイリィがにっこり笑った。

「それで良いわ、相葉君…ID貸して」

「ああ…」

ユイリィは昴治のIDを受け取ると、それをヘイガーに渡す。

ヘイガーは慣れた手つきでコンピューターを操る。

「IDは部屋の鍵も兼用してるから、それを変更するわね。当然、貴方の部屋は貴方以外には開けられないから」

「判ってる…」

「大丈夫ですよ、私が腕に拠りを掛けて、念入りに、何重にも警戒して、とことん慎重に、誰にも破られないロック・キィを考案しましたからね」

妙に自信たっぷりなヘイガーに、昴治は苦笑した。

「それから仕事の事なんだけど…」

「あ、それなんだけど…」

「何か希望、ある…?」

昴治はゆっくりと右腕を上げて見せる。

225 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:34
「俺さ、右腕が肩より上に上げられないから…作業とかは無理だと思うんだ…周りに迷惑掛けてしまうだろうから…」

「あ…あの、痛くない…?」

「ないよ…一寸不便かなって思う時あるけど…そんなに困るような事はないから…けど、出来るなら事務系の仕事だと有り難いかなと…」

ユイリィは困ってしまった。

「相葉君には…ブリッジ・クルーになって貰おうと思ってたんだけど…」

「それは…遠慮するよ…」

「どうして…?」

「此処に居ても、俺に出来る事、ないからさ…足引っ張るだけだよ、きっと…」

「そんな事ないと思うけど…」

昴治はゆっくりと首を振る。

「分相応ってものがある…部屋の事もあるし、そんなに特別視して欲しくないんだ…」

「判ったわ…それじゃあ…総務、かしらね…」

「うん…それだったら何とか…」

「雑用みたいなものだけど、ないと困る部署なのは確かだし…そうね…相葉君にやって貰うのが一番良いかもしれない…皆も絶対に言う事聞いてくれるだろうし…」

小さく頷いて、ユイリィは納得した。

その間にヘイガーからIDが戻って来る。

昴治がしげしげと眺めているIDを、イクミが後ろから覗き込んだ。

「本当に大丈夫なんだろうな、ヘイガー」

「勿論です…ですが所詮は人のやる事、不都合が生じた場合は速やかに申し出て下さい、早急に対処します」

「変な細工とか、してんじゃねーの…?」

226 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:36
「滅相もない!!良いですか、私とて、
あれから色々と、本当に色々と考えていたのですよ…
今もまだ考え中ですが、
しかし完全な答えなどないと言う事は理解したのです。
そもそも人間自体が完全ではないのですから、
そんな人間の言動や状況変化に拠る心中の動きなど、
完全を求められる筈もないのです。しかしそれに近付こうと
努力する事は必要な事であり、不可欠な事でしょう。
その為にも自分だけでなく、様々な人間を観察する事が絶対に
必要であり、重要な事です。人の数だけの言葉と行動と思いがある…
私は漸くその事に気付いたのです。
そして完全なる自分、完全なる秩序を目指す為にはどうするべきか、
感情の生き物である人間を全て把握するにはどうするべきか、
これは私のライフ・ワークとも言える命題となったのです!!」

「……」

「それを考察するに辺り、相葉昴治の存在は不可欠であり、
重要なものなのです。私はその事を認識しています。
ですから、私が彼に対して何らかの策略を巡らせるなどと言う事は
全く以って、有り得ない事なのです!!」

ヘイガーの力説に、暫しの沈黙が落ちる。

「何だか理屈っぽいんだか屁理屈なんだか良く判んないけどさあ…
それって要約すると、昴治のファンになりましたって事だよねえ…他の皆と同じでさ…」

呆れ半分のイクミの言葉に、ヘイガーは、顔を赤くしてしまう。

その事自体が非常に珍しい事であり、興味津々の視線がヘイガーに浴びせられる。

そんな中で一人、やはり昴治だけが、今一つ、状況を理解していなかった。

227 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:36
「と…とにかく…!!」

照れ隠しなのだろう、ヘイガーは少し声を大きくして言った。

「そのIDには何の心配もいらないと、私は言いたかっただけなのです。宜しいですね…?」

誰に向かっての言葉なのか定かではなかったが、昴治は自分のIDの事なのだからと、ヘイガーに向かって微笑んで見せる。

「うん、有り難う、ヘイガー」

昴治に直接笑顔を向けられたヘイガーは、思わず、ほうっと見惚れてしまった。

周りの全てが呆れ返るしかない状況である。

気を取り直してユイリィが口を開く。

「尾瀬君、相葉君が移動しちゃったから、あなたは必然的に一人になるんだけど…」

「えー!!何、俺って昴治と同室だった訳…!?」

「ええ…リーベ・デルタの資料を元にしてたみたいなの…」

「ざーんねーん…折角昴治と二人っきりで、いちゃいちゃ出来るチャンスだったのにぃ…」

「いちゃいちゃって…イクミ…S」

「だーってさあ…同室だったら一番、一緒に居る時間が長い訳で、昴治を口説く時間も長くなる訳で…俺としてはその方が良かったなあと…」

「良い訳ねえだろ、バカ…」

ぼそりと呟いた祐希の声に、イクミはきつい視線を向ける。

喧嘩になりそうな気配を察して、ユイリィが慌てて口を挟んだ。

「そ、それでね尾瀬君、一人のままで良いかしら…?」

「あ、良いよ、別に。昴治以外の人間なんて誰でも一緒だし、だったら一人の方が気楽だもんね♪」

「わ、判ったわ…それと、祐希君とブルー、あなた達ももしかしたら一人の方が良いんじゃないかな、と思うんだけど…」

「ああ…」

「…」

228 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:37
短く答えた祐希と頷いただけのブルーを見て、ユイリィは苦笑した。

「二人とも、個性強いから…ID、貸して頂戴…荷物、持ち込んだ後なら、手間だけど移動させてね」

てきぱきと二人のIDをヘイガーに回して、ユイリィはふっと息を吐き出した。

「用件はまだあるの…尾瀬君と祐希君とブルーの仕事の事なんだけど…」

「何かな…?」

「尾瀬君と祐希君にはリフト艦でヴァイタル・ガーダーのソリッドを組んで欲しいのよ」

「ヴァイタル・ガーダー…動かすのか…?」

「色々と使い道はあるでしょう…進路上の障害物排除とか、ね…」

「…他にもありそうな口振りだねえ…」

「これは…正式には私達には知らされていない情報なんだけど…」

「何だ…?」

「今回のリヴァイアスの就航に関して、良く思っていない人達が居るらしいのよ…」

「どう言う事だ…?」

「ヴァイア計画自体は大方の賛同を得ているのだけれど、その第一歩たるリヴァイアスを動かすのが子供ばかりだ、と言う事に反感を抱いている大人が居るらしいわ…」

「何だよそれ…実際に誰にも、動かせなかったくせしやがって…」

「そう…だから理屈では判ってはいても、世の中に大勢いるベテランやエリートの人達は、心情として認めたくないらしいの…」

「大人って、馬鹿…」

「勿論政府は全面的に私達を支援してくれるけど、咄嗟の事態が起こった時に実際に対処するのは私達よ…出来うる限りの準備をしておいて、無駄だって事はないと思うの」

「確かに…」

「政府は恐らく、不安を抱かせない為とか何とか理由をつけて、全ての情報を公開する事はない筈よ…そりゃ…それなりにちゃんと、動いてはくれるでしょうけれど…大人を全面的に信頼出来ないのは、嫌と言う程経験させて貰ったものね…」

苦笑するユイリィに、皆が同意する。

「私達は私達に出来る事をするわ…情報収集は勿論だけれど、艦内の秩序維持も大切だわ…いざという時、全員が一つになれないと危ないもの…まあ今回は、前提としてそう言う事はない筈だけれど、共同生活における秩序は大切だもの…だから、ブルー、あなたには艦内の治安維持に当たって欲しいのよ…」

「治安維持…裏を返せばスパイ等の早期発見、か…」

「ええ…有り得ない事ではないでしょう…それに、お姫様の護衛もね」

「判った…」

この場合のお姫様とは昴治の事なのだが、本人はネーヤの事かな、などと思っている。

「まあ、大体の話しはこの位かしら…他にはなかったわよね…?」

ユイリィが元ツヴァイのメンバーを見回すと、全員が一旦考え込んでから、頷いた。

「今、判っている事はそれだけですね…詳しい事が判り次第、随時報告しますよ…勿論、全乗組員にね…」

229 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:38
ブルーと祐希のIDを返して、ヘイガーが言った。

「出発は明後日よ…それ迄に全員の所属部署とシフトを決めないと…手伝ってね」

にっこり笑うユイリィに、昴治とイクミが頷く。

ブルーは変わらず無表情で、祐希は変わらず無愛想だった。



四人はブリッジを出て昴治の部屋へと向かう。

イクミは昴治の荷物を手放さなかったし、何故かブルーと祐希も黙って付いて来たのだ。

「此処だな…」

IDに表示された艦内地図と現在地を見比べて昴治が言った。

「ブリッジに近いね…」

「うん…総務の仕事部屋自体、ブリッジの隣らしいから…」

「中、見ても良い…?」

「良いよ」

昴治がIDを使って鍵を開ける。

ドアを開けて中へ入ると、イクミが軽く口笛を吹いた。

「ホントだ…広い…」

「そんなに違うのか…?」

「そうだねえ…倍近く広いかな…」

「ふーん…」

イクミの言葉に昴治は居心地悪そうにきょろきょろと部屋を見渡した。

「何だか…一人で使うの、勿体無いな…」

「だーいじょうぶ!」

「え…?」

「だってさあ…近いうちに、俺が昴治の恋人になって、此処で一緒に暮らすんだもん♪」

「い…イクミ…S」

「それ迄は寂しいかも知れないけど、我慢してね、昴治」

230 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:39
しっかりちゃっかりと昴治の肩を抱いて、イクミは頬にキスする。

驚いて顔を離す昴治を特に引き止めるでもなく、イクミはあっさりと手を離す。

視線を動かして見ると、祐希が俯いたままで肩を震わせていた。

怒っているのは明らかである。

祐希が叫び出す前に、イクミが口を開く。

「荷物片付けるの手伝うよ」

「え…?でも…」

「手伝うってば♪」

「有り難いんだけど、イクミもまだ、自分の荷物片付けてないだろう…?」

「そーんなの後々」

「駄目だよイクミ…忙しくなるのが判ってるんだから、出来る時にやっておかないと」

「えー…でもぉ…」

本気で拗ねているイクミに昴治は苦笑した。

「別に、何時でも会えるじゃないか…」

昴治の言葉にイクミは嬉しそうに笑った。

「ん…そうだな…これからはずっと、一緒なんだ…」

昴治はイクミに、笑みを見せた。

それに一応満足して、イクミは頷く。

「んじゃ取り敢えず、自分の部屋に戻るか…あ、昴治、俺の部屋、Aブロックの112だからね♪」

「A−112ね…判った」

イクミは機嫌良さげにドアに向かう。

始終無言で、ブルーもイクミの後に続く。

二人がドアを開けて出ようとしても、祐希は動かなかった。

イクミが振り返って祐希を呼ぶ。

「何してんだよ…祐希も荷物の整理しなきゃいけないだろ」

「祐希…?」

不思議そうに自分を呼ぶ昴治に祐希は少しだけ顔を上げる。

それでもその表情は見えなくて、昴治は首を傾げる。

イクミが祐希を連れ出そうと足を向けた時、祐希の様子に何事かを感じ取ったものか、ブルーがさっとイクミの襟首を掴んで引き止めた。

231 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:39
「ち、一寸…」

「行くぞ」

問答無用でイクミを連れ、ブルーは部屋を出る。

「こら、離せって、俺は猫の仔じゃないんだからさあ…!」

イクミの抗議の言葉は、ドアが閉まると全く聞こえなくなる。

二人を見送って、昴治は突っ立ったままの祐希に改めて視線を向けた。

「どうかしたのか、祐希…?」

ゆっくりと顔を上げた祐希の表情は、何故か泣き出しそうなものだった。

「俺さ…」

「ん…?」

「アニキに、言っておかなきゃいけない事がある…」

「何だよ、改まって…」

両手の拳を二三度、握って開いて、祐希は口を開く。

「御免…」

「え…?」

「御免…俺ずっと、アニキを傷付けてきた…精神的にも肉体的にもさ…」

「祐希…」

「本当は違うんだ…そんな事、したかった訳じゃないんだ…俺はガキの頃からずっと、アニキを追い掛けて来た…アニキは何時も俺の前に居たから、その背中を追い掛けるのに必死だった…でも何時頃からか、気が付いたら、俺はアニキを追い越していた…色んな意味で既にアニキを追い越していた…そう、思い込んでいたんだ…」

「…実際、お前は何をしても、俺より優秀だったから…とうに俺を追い越していたから…」

「違う…!」

「え…?」

「俺は目に見える事ばかりに気を取られてしまっていたんだ…身長とか、成績とか、そんな、誰にでもはっきり判るものしか見えてなかった…それにばっかり気を取られて、俺の前に居なけりゃいけない筈のアニキが後ろに居て、そう思ったら凄く腹が立って…自分勝手に、アニキに裏切られたと思い込んだ…」

「……」

「だから反発するようになった…言葉でも態度でも傷付けるような事ばっかりするようになって…俺はアニキより優秀なんだって、アニキより優れているんだって、それを思い知らせてやろうと思って…アニキのやる事成す事、全て否定して、それで好い気になってた…」

「……」

232 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:39
「でも結局俺は、アニキを追い掛けていたんだ…アニキとは違うと言いながら、アニキと反対の事をやっていれば良いだけの、自分で考えていた訳じゃなくて、結局アニキが基準だったんだ…」

「祐希…」

「途中でその事に気が付いて、でももう遅くて…どうしたら良いのか判らなくて、余計に酷い態度を取るようになって…でも何時も…何時も、アニキを傷付けたって自覚はあったから、後で凄く後悔したんだ…何とかアニキを超えようとして、その度に傷付けて、苛々して、悪循環だって判ってても修正出来なくて…ずっと、素直になれなくて…御免…」

「祐希…」

「俺は、物理的にはアニキを超えてるのかも知れないけど、人間的には全然適わないんだ…ヴァイタル・ガーダーは動かせても、人の心を癒す事は出来ない…押さえ付けるばっかりで否定しかしなくて、相手の気持ちを考える事が出来ない…アニキは最初から最後迄、自分の意思を貫いた…どんなに挫けそうになっても、自分を見失う事はなかった…誰も彼もが壊れていく中で、アニキだけが正常を保っていたんだ…だから逆に、他の人間の目にはアニキの方がおかしく映ったんだ…それでもアニキは諦めなくて、自分に出来る事を捜して、尾瀬の為に死んでも良いとさえ思ったんだろ…あの時に、絶対勝てないと思い知らされた…俺には到底、真似出来ない事だから…」

ゆっくりと、祐希は両手を延ばす。

目の前の自分よりも小柄な兄に、その身体にそっと触れる。

そうっとそうっと、祐希は昴治を抱き締めた。

「御免な…アニキが尾瀬に撃たれた時も、本当は止めたかったのに動けなくて、本当は助けたかったのに出来なくて、アニキを助けてくれって祈る事しか出来なかった…馬鹿なんだ、俺…何時もアニキばっかり見てたから、アニキばっかり基準にしてたから、肝心な時に自分の考えを持つ事が出来なくて、結局、何も出来なかった…」

「そんなに深刻にならなくても良いよ…俺は俺だし祐希は祐希なんだ…別の人間なんだからさ…そんなに俺にばかり拘る必要なんてないんだからさ…」

「アニキ…」

「まだ、これからだろう…?俺はこうしてちゃんと生きてるし、祐希も俺も、このリヴァイアスで自分に出来る事を捜せば良いんだから…俺はその為に来たんだ…祐希も、そうだろ…?」

祐希は少しだけ身体を離して昴治の目を見詰める。

イクミの指摘通り、以前よりも痩せてしまった華奢な身体を抱き締めていると、どうしようもない感情が溢れ出してしまう。

233 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:40
ここ数年、昴治に反発しながら気付いた事が、実はもう一つあった。

本来なら口にしてはいけない事だろうけれど、自分を誤魔化すのは限界で、素直になろうとしている為に、その感情にも従う事を決心する。

子供の頃と同じ優しい色を宿した瞳で自分を見詰めて来る昴治に、祐希はそっと顔を近付ける。

イクミと同じ、軽く、触れるだけのキスをする。

自分の唇に祐希のそれが触れた事を昴治が認識するのに、多少の時間が掛かった。

「…え?」

「俺…尾瀬と同じなんだ…アニキが、好きなんだよ…」

「はぃ…?」

「此処へ来たのも、ブルーの事をダシにして、アニキを追い掛けて来たんだ…離れたくなかったんだよ…」

「あのぉ…」

「アニキが好きで、だから許せなくて、反発してたんだ…そんな必要なかったのにな…俺はずっと、アニキに負け通しだったんだからさ…」

「えっと…祐希…?」

「尾瀬なんかに渡さない…俺がアニキを護る…その為に必要な事だったら何でもする…俺の目的はアニキを手に入れる事…したいのはアニキを護る事だ…その為に俺は、此処に来たんだ…」

「んーっと…」

理解出来ないのかしたくないのか、昴治は僅かに首を傾げて見せる。

そんな仕草がイクミや祐希の前では厳禁なのだと、昴治は判っていなかった。

祐希は素直に、昴治の可愛らしい仕草に惹かれて、力一杯その身体を抱き竦めて、口吻ける。

「っ…!?」

触れるだけではなかったそれは、昴治に相当な驚愕を与えた。

流石に舌を入れる事はしなかったが、昴治の唇を食べるように自分の口を動かしている。

「んっ、んんっ…!!」

抗議の苦鳴を上げられて、祐希はそっと顔を離した。

「ゆ…祐希…!!」

当然のように怒っている昴治に祐希は笑って見せる。

「俺の言った好きの意味、ちゃんと判ったか…?」

「お、おま、お前なあ…!」

精一杯腕に力を入れて祐希の腕から逃れようとする昴治だが、体格差と腕力差は歴然としていた。

「逃げるな…」

234 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 02:40
「な、なっ…」

「俺も尾瀬も、本気でアニキに惚れてる…頼むから逃げないでくれ…」

「ゆ、うき…」

「ゆっくりで良い…考えてくれ…頼むから、最初から否定しないでくれ…」

イクミの言葉を真剣に捉える事が出来ずに、スキンシップの延長だと思って、苦笑しつつも誤魔化していれば良いのではと、漠然とそんなふうに考えていた事を見透かされたようで、昴治はぎくりと身体を強張らせた。

「事が事だからアニキでも逃げ腰になるのは仕方ないけど、でも、こっちは本気なんだぜ…急がなくて良いから、ゆっくりで良いから、理解してくれよ…」

真剣な、けれど穏やかな瞳でそう語る祐希に、昴治としては頷く事しか出来ない。

戸惑いながらも一応承諾してくれたらしい昴治に満足して、祐希は漸く腕を離した。

「強引な事して、悪かったよ…」

「あ、いや…」

「んじゃ、俺も行くからさ…」

「ああ…」

何年かぶりに昴治に微笑んで見せて、祐希は部屋を出た。

ドアが閉まって少ししてから漸く、昴治はそっと自分の唇に触れてみる。

「嘘、じゃないのか…揶揄ってるって事は、ないよな…祐希のあの目…イクミと祐希が、俺の事好きだって…」

「ホントだよ…」

突然声を掛けられて、昴治はそれ迄失念していたネーヤの存在を思い出す。

「ネーヤ…」

「イクミもユウキも、コウジの事が大好きだって…コウジの事が大切だって…心の中、それで一杯…」

「あ…」

ネーヤが自分達の感情にシンクロするらしい事は、政府から渡された資料や今迄の言葉から推測出来る。

イクミと祐希が自分に向ける感情が本物だと保証されてしまって、昴治は返って戸惑いを深めてしまった。



続く

235 :ほとり@f136034.ap.plala.or.jp:2001/07/09(月) 03:14
 久しぶりに朝の「おジャ魔女どれみ」、「コメットさん☆」を見逃して、鬱です。
 憂さ晴らしに常陸まで車かっとばして100円だけパチンコをして帰ってきました。
 パチンコは始めてやりましたが、なにが面白いのかわからない…。

236 :しるふぃ(仮名):2001/07/09(月) 03:35
>>235
寝坊しちゃったのかい。
どれみはやっぱり無印の頃が筋が通ってて良かったと思うけど
個人的に好きなキャラ(ぽっぷね)もいるから惰性で見続けてるわ
もうダメだと思いながら。
今日のコメットさんはメテオさんがいい味出してた。ゲストキャラも。
誰かに補完してもらいなよ

237 :風の谷の名無しさん:2001/07/09(月) 03:40
(・∀・)ジサクジエンデシタ

238 :超夢銀河王:2001/07/09(月) 03:44
こんばんは。
さて、
>>197、ほとりきゅん
あれは往年の松本ファン(自分がそうだと言うわけではないが)に
とってもかなり辛いものだったと思われるナリよ。
絵がどうこうというよりデジタル作画に萎え萎え。

別に最近のアニメの質が過去と較べて落ちてるとも思えず。
ヤマトの時代にウテナを作れたとはとても思えないので……。
ま、どうでもいいか。

>>200、ほとりきゅん
>今日、妹の家に遊びに行ったらちょうどスコーンを焼いていて
妹の家?

>>215、しるふぃ(仮名)さん
関係ないけどRCカーグランプリってまだやってるのでしょうか。
ラジコンはプラモと同じく、道具揃えるところからはじめないと
いけないので、なかなか敷居が高いです。

>>235、ほとりきゅん
100円じゃ面白くもなんともないと思われ。
といって私が面白いと思っているわけでもないですが。

239 :ひろりん:2001/07/09(月) 07:16
おはよーございます。

>ヤマトの時代にウテナを作れたとはとても思えないので……。

ウテナもハマった。


さて、オイラは某ヤフー掲示板に極少数で続けてるトピックがあるんだけど
先日、厨房主婦に重複トピを立てられてしまったんで、合流のお誘いに
出向いたのだが「あんたらマニアとは話しなぞできぬわ!」と言わぬばかりに
断られちまった。
あまつさえ、何人かやってきてその重複トピを盛り上げようとするんだよな。
うわあ!ムカつく!荒らしてやる、こんなトピ!

とか思ったんだけど、ふと雨城雪矢くんも同じようなことを考えてるのかと思うと
なんだか鬱。
オイラにしてみれば、ほとり君の文章が可愛かったので(笑)こうしてカキコに
きてるわけだけど、雨城雪矢くんにしてみてばオイラって、重複トピを盛り上げよう
とするイヤな奴と一緒なんだろうなとかね。

人間関係とは難しいものだ。価値観も。
ハイジとかヤマトとか、見ろとは言ってはいけないのかもしれん。

240 :超夢銀河王:2001/07/09(月) 07:59
>ひろりんさん
まあ荒らしはいけませんな、荒らしは。
そういう気分になったときはネットを切って、しばらくそこには出入りしないが吉。
しばらくすると割とどうでも良くなって大らかな気持ちで接することができたりも。
ところでここの重複スレってほとり改さんのとこ?

あとムリョウはどうなのか聞きたかったり。

241 :ひろりん:2001/07/09(月) 12:57
>超夢銀河王どの
だってカキコにいかないと本家トピが消えちゃうじゃんか。

重複スレというのは例え話で、オイラにしてみれば明らかな重複だし、
それを指摘に来る人が何人もいるから、間違いなく重複なんだけど
盛り上げる派は「重複というのは貴方の勝手な価値観だ」みたいな。
オイラ的には重複であるという点ですでに許しがたいトピなんだけど
盛り上げる派には楽しければどうでもいいことらしい。

オイラの知ってるほとり君はかわいい奴なんだけど、雨城雪矢くんにしてみてば
ほとり君って、さぞヤな奴なんだろうとね(笑)。
ほとり君の過去のカキコで許しがたいのがあったんだろうね。

ムリョウは志の高さは認めるけど、見損ねてもちぇと思わなくなった。

242 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:08
ごめんなさい。書くの遅れちゃいました。

その後のリヴァイアス  −姫−

「そろそろ離して頂けませんかねぇ…」

昴治の部屋を出て十分も歩いた頃、イクミはブルーにそう声を掛けた。

ちらりとイクミを見て、ブルーは彼の襟首を掴んでいた手を離す。

「ふぅ…」

服を整えて、イクミは自分の前を歩くブルーの背中を見詰めた。

「何だってまた、敵に塩を送るような真似をしたのかな…?」

視線だけでイクミを振り返り、ブルーは何も言わない。

「君だって昴治の事、好きなんでしょうに…」

「…」

「俺を騙そうなんて無理だからね…昴治に向けられる視線にはすっげー敏感なんだからさ…祐希は馬鹿みたいに判り易いけど、君は判り難い…でも俺には判る…ブリッジで再会した時からずっと、他の人間を見るのと昴治を見るのとでは、君の視線は全く別物だった」

「だから何だ…」

「別に…何って程の事もないけどさあ…今頃祐希、ちゃんと謝って告白してるだろうし…君はどうするのかなあ…?」

「…」

「ま、いっけどさ…」

それからは無言で、二人はそれぞれの部屋へと引き上げた。

「うっわー…聞いてしまった…」

「あん…どうしたんだよ…?」

「尾瀬とブルーが今、歩いて行ったんだけどよ、その時の会話が聞こえてさ…」

「何何、面白い話し…?」

「面白いってのか…やっぱあれだぜ、尾瀬と相葉はともかく、ブルーも姫が好きらしいって…」

「うおぉぉ…!やっぱりかよお…」

「うわっ、三つ巴ってやつね!」

「凄い事になりそうだよなあ…」

「姫が誰を選ぶのか…楽しみ…!」

この情報は何よりも迅速に、艦内全てに広まった。

243 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:09
ごたごたばたばたと慌しく、リヴァイアスは出航する。

総務の仕事は雑事全般に渡っていて、昴治は忙しく走り回っている。

デスクに就いてふっと息を吐き出した昴治に、カレンが声を掛けた。

「お疲れ様」

「ああ…何だってこんなに目まぐるしいんだか…」

「直ぐに落ち着くわよ、皆、浮かれてるだけだもの」

「そうだな…そっちはどう…?」

カレンは目の前のコンピューターの画面を指で弾く。

「流石に政府のコンピューターが相手だと、苦戦するわよねえ…」

「詳しい情報は判らない、か…」

「大丈夫、あたしが絶対に、隠されてる情報を引き出して見せるから!」

張り切ってガッツポーズを見せるカレンに、昴治は微笑んだ。

カレンは一応総務の所属だが、実際にはコンピューターを操っての情報収集に当たっている。

社会的に流れている情報や噂は勿論、大人達が隠している裏の事情迄、得意としているハッキングの手管を使って引き出そうと頑張っていた。

244 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:09
「ねえねえ、聞いても良いかしら…?」

「何…?」

「祐希の事なんだけど…」

「ああ…」

「彼、お兄さんにちゃんと告白したのよね…?」

「あ、えっと…」

カレンが祐希に好意を持っている事は判っているから、昴治は答えに詰まる。

そんな様子に、カレンは無邪気に笑って見せた。

「あたしの事は別に良いのよ」

「え…?」

「確かに祐希の事、好きだけどさ…肝心の祐希がお兄さんの事を好きなのも事実だし…そうなると、あたしとしては祐希を応援するしかないじゃない…?」

「えっと…そうなのか…?」

「そうなの。でね、お兄さん、祐希か尾瀬か、もう決めたのかなって…」

「あのさ…そんな事聞かれてもさ…」

「うーん、やっぱりまだ一週間じゃ無理か…」

「いや…その…」

「お兄さんが祐希以外の人を恋人に選んだら、その時はあたしが祐希を慰めてあげようと思ってるの」

「はあ…」

「祐希か尾瀬か…他にも居るらしいけど…」

「え…他にも…?」

「ええそうよ…あら、知らなかった…?」

「全然…そんな物好きな奴、二人以外にも居るのか…?」

「あのねえ…そんなに自分を卑下しないで頂戴…そんな事したら貴方を好きだって言う祐希と尾瀬に悪いと思わない?」

「あ、そんなつもりじゃないんだけど…」

「もう…本当に自分の事、全然判ってないんだから、姫は…」

カレンの言葉に昴治は眉を寄せた。

この一週間、何度となく耳にした言葉がある。

周りの人間が自分の事を《姫》と呼ぶ時がある。

ネーヤが一緒に居る時だけなら彼女の事だと思えるのだが、昴治が一人の時にもそう呼ばれた事がある。

245 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:10
「どうしたの…?」

眉を寄せて考え込んだ昴治にカレンが不思議そうな顔を向けた。

「うん…あのさ…」

「なぁに…?あ、やっぱり祐希にする…?」

「そうじゃなくて…S」

「昴治くーんc」

昴治がカレンに《姫》の事を聞こうとした時、総務部屋のドアが開いてイクミが姿を見せた。

「イクミ…」

「お昼だよ、昴治。一緒に行こう♪」

「え、もうそんな時間か…?」

「あら本当…あ、お先にどうぞ」

「俺は後でも…」

「だーめ。そんな事したら、尾瀬に怒られるじゃない」

「イクミ…?」

「俺は昴治と一緒ならどっちでも構わないけど…?」

「良いからお先にどうぞ。あたしもう少し、粘りたいのよねえ…後少しって処迄きてるから…」

「そう、なのか…?」

「そう。それに、直ぐにアイラと玖珂も戻って来るから、良いの。お二人でどうぞ」

「ん…それじゃあ…」

「行こ行こ、昴治c」

イクミが昴治の手を引いて出て行くのを見送って、カレンは呟く。

「誰も居ない部屋に姫と尾瀬を二人っきりにさせるなんて、危険極まりないじゃない…判ってないんだから…でもまあ、まだ判ってないってだけかな…」

鼻歌など歌いながら、カレンは画面に向き直った。

246 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:10
昴治の提案で、食堂はバイキング形式が取られていた。

シフトは三交代になっていて、24時間、誰かが活動している。

当然食堂の利用時間もまちまちで、普通にメニューを作って注文を聞いて、などしていたら、交代時間もずれたりしてくる。

そこでバイキング形式が提案されたのだが、調理担当の者がちゃんと交代出来るし、待ち時間もなく、やはり好きな物を好きなだけと言うのが皆に好評を博している。

向かい合ってテーブルに付き、イクミは昴治のトレイを覗き込んだ。

「それだけ…?」

「ああ…これ以上は食べられないよ…」

「本当に、前より胃が小さくなってるんだ…」

「あのさイクミ…この会話、食事の度にしてるけど…」

「そうだっけ…?うーんでも…やっぱり昴治の少食って、気になるよ…体力持つのかなって…」

「大丈夫だってば…心配し過ぎだぞ」

「でもぉ…昴治の事だしぃ…」

「お腹空いたら何時でも食べられるんだから、大丈夫だってば」

「むぅ…判った…」

これもまた食事の度に同じ会話を繰り返して、昴治は苦笑する。

イクミが自分の事を心配してくれるのは嬉しいが、こうも頻繁に同じ会話を繰り返すのは疲れる。

昴治の表情から心中を察して、イクミは心の中で頷いた。

『もう止めた方が良さそうだな…食事の事はこれで置いといて、次に進みますか』

イクミはわざとやっていた。

昴治に自分を印象付ける為の手段であった。

「仕事の方はどう…?もう落ち着いた…?」

イクミに尋ねられて、昴治は口の中のパンを飲み干す。

「まだなんだ…あっちこっちであれが足りない、これが欲しいって…お陰で保管庫も全然片付かなくてさ…イクミの方は…?」

「どんな動作をさせるのかが大体決まったから、これから本格的にソリッドを組むよ…カレンを総務に取られたのは一寸痛いかな…」

「ん…でも彼女、自分から情報収集が良いって…」

「判ってるって…まあ、他の連中も出来る人間揃えてあるし、別に、戦闘がある訳じゃないからさ…」

「そうだな…」

247 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:10
穏やかな表情を見せる昴治が、イクミには眩しかった。

取り止めのない会話をしながら、平和に時間が過ぎる。

イクミが立ち上がって二人分のトレイを持つと、昴治ににっこり笑い掛けた。

「昴治はコーヒーで良いよね♪」

「うん…」

これも初めて此処で食事をした時からの事で、最初は自分で取りに行くと言ったのだが、押し問答の末にイクミが取りに行く事になり、結局昴治は諦めてイクミのしたいようにさせている。

イクミの姿を目で追い掛けていると、トレイを戻したイクミが飲み物コーナーに向かい、カップを二つ手にしたところで、その後ろに祐希が現れた。

左手にトレイを持ち、右手でイクミの襟首を掴んで引っ張る。

離れているので声は聞こえないが、イクミは振り向いて怒っている。

少し二人が何やら問答していたが、イクミが渋々と言った表情で持っていたカップを元に戻すのが見えた。

祐希はイクミの襟首を掴んだままで昴治の方へと真直ぐに向かって来る。

そうして昴治の前に持っていたトレイを置いた。

「祐希…?」

「こいつ、作業途中でおっ放り出しやがった…」

「イクミ…?」

「だあってだって…お昼になったし…別に直ぐに片付けなきゃいけないものじゃなかったしぃ…」

「だからって中途半端過ぎるところで放り出しただろうが…後五分もやってりゃキリが良くなってんのによ…」

「そーんな事してたら、昴治が一人で食事に行っちゃうでしょ…」

「たかだか五分だろうが…ったく…アニキに嫌われたいのかよ…」

「それはヤダ」

「とっとと戻ってやる!ペナルティだからな、今日の昼休みはここ迄だ」

「祐希君、酷い…」

祐希の宣言にイクミは泣くフリをして見せるが、話しを聞いていた昴治は少しばかり呆れてしまう。

「イクミ…食事、誘いに来てくれるのは嬉しいけどさ、仕事の方をちゃんとやってからにしてくれ…俺のせいで予定が狂ったなんて事になったら、責任感じるから…」

「ん…御免、昴治…」

今度は本当に反省しているらしく、しんみりとなるイクミに昴治は苦笑する。

「じゃあ、こいつ連れて行くから…」

248 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:11
「ん…あ、祐希、これ…」

目の前のトレイを示す昴治に、祐希は照れ隠しのように少しばかり顔を背ける。

「アニキのだよ…コーヒーのアメリカンとクッキー…」

「俺の…?」

「アニキ、走り回ってばかりで疲れてるだろ…好きじゃないのは知ってるけど、少しくらい甘い物摂った方が良い…それくらいなら食べられるだろ…」

「あ…有り難う…」

流石に兄弟だけあって、祐希は昴治の嗜好を把握していた。

聞いていたイクミは、えっ、と言うような顔をしている。

「じゃあ…」

「うん…頑張れよ、祐希…」

優しい昴治の声に、祐希は微かに嬉しそうな表情を浮かべる。

「昴治…」

イクミが情けない声を上げるのに、昴治は苦笑した。

「イクミも…ちゃんと仕事しろよ」

「はあーい…」

祐希がイクミを引き摺って食堂を出て行く。

二人を見送ってから、昴治はクッキーを手にした。

ふと、トレイの上に影が落ちて、昴治が顔を上げるとあおいがにっこり微笑んでいる。

249 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:11
「ハイ、昴治」

「あおい…」

あおいは昴治の前に腰を下ろす。

「さっすがに、祐希は昴治の好み、ちゃんと覚えてたのねえ…」

「ん…」

「尾瀬って、知らないみたいな顔してたけど…」

「ああ…そう言えば、別にそんな話しした事なかったような…」

「リーベ・デルタに居た時も…?」

「うん…特に…お菓子とか、そんなに食べてた記憶ないしな…」

「ふぅーん…」

あおいはしげしげと昴治のトレイを覗く。

「コーヒーは、アメリカンならブラックでOK…チョコレートは苦手だけどクッキーなら多少甘くてもOK…クッキーがあるから口直しも兼ねてアメリカンな訳ね…」

「うん…けど祐希の奴、良く覚えてたな…」

「忘れる筈ないでしょ、昴治の事なのに」

250 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:12
何と答えたものか判らず、昴治はクッキーを口に入れた。

「見てると面白いね、祐希と尾瀬」

「面白い…?」

「だって…昴治への接し方が全く逆なんだもん…尾瀬はとにかく、昴治の側に居ようとするけど、祐希は必要以上に接しては来ないでしょ…?」

「ああ、まあ…でも…」

「何…?」

「祐希は毎晩、部屋に通信して来るよ…」

「そ…そうなのー!?」

驚いて声を大きくしたあおいに昴治も驚く。

「う、うん…」

「知らなかった…祐希も結構やるじゃない…」

何やらしきりと感心しているあおいを見て、昴治は言わない方が良かったかもと思う。

「でも、そっかあ…祐希ったら照れ屋さんだから…反発していた時の反動もあるのかしらね…上手く昴治に接する事が出来ないのかな…でも努力はしてるんだ…そっかそっか…仕事も頑張ってるし…」

「あいつ、ヴァイタル・ガーダーのリーダーだから…」

「知ってる…尾瀬が祐希に押し付けたって聞いたけど…」

「らしいね…でも祐希も、特に嫌がった訳でもないらしいよ…」

「へえ…今迄だったら絶対に引き受けたりしなかったのに…やっぱり、昴治の影響よね」

「俺の…?」

「あったり前じゃない…!祐希は昴治に認めて欲しいんだもの」

「祐希が出来る奴だってのは、ちゃんと判ってるよ…それは認めてるけど…」

「弟としてじゃなくて、一人の男として見て欲しいのよ、祐希は。だから、自分に出来る事を一生懸命やってるんじゃない」

251 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:13
「ああ…そっか…」

「もう…それくらい判ってあげなさいよ、ちゃんと告白されたんでしょ」

「あ、うん、まあ…」

「今はまだ忙しいから仕方ないけどね、仕事が落ち着いてきたら、ちゃんと考えてあげなきゃ駄目よ…祐希、真剣なんだから」

「う、ん…」

困ったような昴治の表情にあおいは嘆息する。

「ま、尾瀬が何時もくっついてるから変な虫が寄って来る事はないだろうし…それがなくても姫に手ぇ出そうなんて考える奴、殆ど居ないでしょうからね…」

「あ、あおい…」

「ん、何…?」

「その、姫っての…良く耳にするんだけどさ、それって、俺の事なのか…?」

昴治の疑問にあおいは目を見開いた。

それから、納得する。

「ああそっか…昴治には直接、誰も説明してないよね…当たり前か、知らなくて…」

「って事は…やっぱり俺の事なのか…てっきりネーヤの事かと思ってたんだけど…」

「そんな訳ないでしょ、ネーヤはネーヤ、姫は昴治の事よ」

「…何で…?俺、男なんだけど…どうして姫なんだ…?」

252 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:13
「うーんとね…」

あおいは顎に指を当てて少し考えた。

「あのね、性別は関係ないの…何て言うのかな…昴治の考え方、かな…」

「考え方…?」

「そう…昴治ってば、皆の事を優先して考えるでしょ…」

「何時もって訳じゃないけど…俺だって自分の事、考えるよ…」

「判ってるけど…普通よりは、他人本位に考える事が多いじゃない…ほら、お話しなんかに出て来る、良く出来たお姫様って、そうじゃない…全ての民が幸せであれって…そんな台詞が出て来るでしょ…」

「あんまり、御伽噺とか知らないからなあ…」

「ゲームなんかでも出て来るでしょ…」

「俺…ゲームは殆ど格闘ゲームかレースゲームしかやらないから…」

「もう…」

それじゃあ判る筈もないかと、あおいは項垂れた。

「とにかくね…そう言う意味で、昴治はお姫様なの…以前の昴治の言動と、結末と…皆それを知ってるから、だから昴治が大切で、このリヴァイアスって言う王国の姫なのよ」

「うーん…」

難しそうな顔で暫し考える昴治。

253 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:13
「でも…だったらユイリィもそうじゃないのか…?お姫様なら彼女の方が相応しいと思うけどな…」

「彼女は結局、行動が伴わなかったでしょ…笑う為に命懸けで行動するなんて、そうそう誰にでも出来る事じゃないわ…」

「……」

「まあ、ニック・ネームだとでも思えば…?」

「それって…嬉しくないような…」

「良いじゃないの、そんなに深刻に考える必要なんてないんだから…昴治は姫なの」

「それって…押し付け…」

「いーの!皆がそう思ってるんだから、諦めなさい!」

ビシッと言われ、昴治は溜息を付いた。



その日の夜、就寝前に通信を入れて来た祐希と、何となく話しが《姫》の事になった。

「…って、あおいに言われたんだけどさ…」

「ああ、知ってる…」

「知ってたのか…?どうして止めてくれなかったんだよ…」

「だってよ…俺も、そうかなって思ったからさ…」

「ゆ、祐希迄…」

「良いじゃないかよ、別に…アニキはアニキなんだからさ…」

「そりゃそうだけど…」

「アニキが姫なら…俺は、騎士かな…」

「へ…?」

画面の向こうで祐希が顔を赤くして横を向く。

昴治は思わずクスリと笑った。

「自分で言ってて恥ずかしくないか…?」

254 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:14
「……」

「でもまあ、イクミだったら恥ずかしげもなく言うだろうけどな…」

「だろうな…あいつ、恥ってもんがねえのかよ…」

「ない訳じゃないと思う…思いたいんだけど…」

「アニキ、迷惑ならちゃんと言った方が良いぜ」

「迷惑って訳じゃなくて…どう、応えたら良いのか、判らない…」

「アニキ…」

「イクミの事、好きなのは好きなんだけどさ、イクミやお前の言う好きとは、違うから…」

「アニキ、俺は…」

「判ってる…ちゃんと、判ってるさ…判ってるから、余計に…」

「御免…」

「え…?」

「結局、アニキを悩ませてるんだ、俺…そんな事したくないのに…でも、気持ちが止められない…」

「祐希…」

昴治は画面の中に祐希に向かって、柔らかく微笑み掛けた。

「俺は、お前もイクミも大切に思ってるよ…それは本当だから…」

「ああ…俺は、アニキが大切に思ってる者の中で、一番になりたいんだ…」

「……」

「アニキの心の問題だから…アニキは大切な者に順番を付けるなんて出来ないから…だから一番になれたら、それは凄い事なんだ…」

「そう、だな…」

「ちゃんと見ててくれ、アニキ…俺は頑張るから…尾瀬なんかに負けないから…好きだから…」

「ん…」

255 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:14
言葉が見つからない昴治は苦笑を浮かべるしかない。

「そろそろ、切るな…」

「ああ…」

「明日も、九時から五時か…?」

「そうだよ…俺は基本的に第一シフトだから…」

「明日は…尾瀬の奴、第二シフトだぜ…」

「あれ、変わったのか…?」

「グループ分けしてさ、回してるんだ」

「へえ…祐希は…?」

「俺は、第一シフトだから…」

「だったら…一緒に食事するか…?」

「い、良いのかよ…」

「別に…ご飯食べるだけだろ」

「そ、そうだけど…」

「じゃあさ、七時に迎えに行くよ、起きてろよ」

「あ、俺が行く…!」

「え…?」

「俺の部屋、尾瀬の部屋と近いから…邪魔されたくない…」

「判った…待ってるから…」

「ああ…」

「じゃ、お休み、祐希」

「ん…お休み…」

祐希の嬉しそうな顔を見て、昴治は微かに微笑んで通信を切る。

「コウジ…」

256 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 15:18
「ネーヤ…今日は何処行ってたんだ…?」

「リフト艦…」

「面白かった…?」

「うん…」

「良かったな」

「コウジ、嬉しそう…」

「そっかな…うん、嬉しいかも知れない…祐希と一緒に食事なんて、何年振りだろう…」

「ご飯が一緒だと、嬉しいの…?」

「ご飯が、じゃないけどさ…一人で食べるより大勢の方が楽しいしね…祐希と二人だと、懐かしい、かな…」

小首を傾げるネーヤに、昴治は微笑む。

「さて…そろそろ寝ようかな…」

「見張ってるね…」

「ああ…有り難う、ネーヤ…」

「コウジ、大切だから…皆も、ネーヤも…」

真直ぐなネーヤの言葉に、昴治は素直に笑みを返し、ごそごそとベッドに入った。



続く

257 :ひろりん:2001/07/09(月) 23:04
絶賛残業中なり。

ところでこのリヴァイアスの小説ってコピペなの?
マジで創作してるんならたいしたもんだ。
リヴァイアスは見てないんだけど、どうなの?
昔のバイファムより面白い?

258 :雨城雪矢:2001/07/09(月) 23:44
>ひろりんさん
ぜんぶ私の創作した小説でーす。
その後のリヴァイアスはリアルタイムで制作中です。
無限のリヴァイアスは私のホームページに掲載してあった
私の過去の作品からのコピペです。多少加筆してあり。

恥ずかしいから親には見せられないけど。

259 :ひろりん:2001/07/10(火) 06:39
おー、全部書いてるのか。それはすごい。
小説なんて、書きたいとこだけ書いちゃったらなかなかその
前後なんて書けないもんだからね。

しかしセリフが多くて、小説というよりラジオドラマの脚本みたいやね。

260 :しるふぃ(仮名):2001/07/10(火) 18:08
>>238超夢さん
RCカーグランプリは私がレース活動を始めた矢先(99年春)に
スポンサー関係の事情で終了してしまいました。
RCレースを紹介するには最高のプロモ番組だったわけですがね。
今はRCレースを見たければ会場に直接見に行くか、ダイジェストビデオ
を購入するしかないようです。
逆にそれだけ外界と隔離された競技だけに、浅草のROXなど街中でのレース
開催となると、街行く人は「なんだこれは?」という感じで驚いて見て
いくようです。

>ラジコンはプラモと同じく、道具揃えるところからはじめないと

趣味の世界はみんな同じようなものかと。
絵を描くにしたって、アニメを鑑賞するにしたってそれなりに
道具は必要なわけで
でも続けるにはそれなりのランニングコストがついてまわりますね
どちらかというとそっちのがかなり厄介です
先日練習のし過ぎで2本バッテリーがお亡くなりになりました

勝ち負け順位がはっきり決まる世界だけに、ハマる人はハマっちゃいます
私のように(藁

ところで皆さんいくつぐらい(年齢)なんすか?
私は一応21らしいです
今晩は久々にシチューにしようと思います

>>259ひろりんさん
残業お疲れ様でしたm(_)m

261 :ひろりん:2001/07/10(火) 20:13
今夜は7時まで残業。飯食ったから、これから残業第2部。
来週、入札があるので、見積りが大量にあるのだ。
300万円の積算ソフトを使っとるよ。

そーいや、しるふぃ君は何歳くらいなの?

10時まで残業したら、ガンダムローズを作るのだ。
昨日、ボルトガンダムをいちおう完成させた。

262 :しるふぃ(仮名):2001/07/11(水) 01:43
>ひろりんさん
毎日残業お疲れさまです。
自分は現在21っすね。どうぞ孺子(金髪の(ワラ)とお呼びになってください
まし。
こういう歳の離れた人間(失礼)同士が対等に(一見)コミュニケーションできるのもネットの
面白いところではありますな。(会社とかじゃさすがにそういうわけにはいかないでしょう)

>ガンダムローズ、ボルトガンダム
ネーデルガンダムとかそういった類いのMSでしょうか?

263 :しるふぃ(仮名):2001/07/11(水) 01:49
あと追伸。
今更ながら「ジャングルはハレのちグゥ」にはまりました
ウェダちゃん萌え〜
個人的に横手脚本はしっくりくるのですよ
ストドンとか(w

264 :超夢銀河王:2001/07/11(水) 02:52
>>260、しるふぃ(仮名)さん
>>ラジコンはプラモと同じく、道具揃えるところからはじめないと
>趣味の世界はみんな同じようなものかと。
まあそれはそうなんですけどね。
工作系の趣味は腰をすえてやらないといけないような気がして。
プラモとかも、取りあえず塗料やパテ一式揃えないと始められない
ような感じがしますよね。

>>261、ひろりんさん
>そーいや、しるふぃ君は何歳くらいなの?
すぐ上に書いてありますって〜。

>>262、しるふぃ(仮名)さん
>>ガンダムローズ、ボルトガンダム
>ネーデルガンダムとかそういった類いのMSでしょうか?
アレよりはまともです!(キッパリ

265 :ほとり@f136054.ap.plala.or.jp:2001/07/11(水) 03:22
・「おジャ魔女どれみ」の某お泊りイベントの申し込みをしてきました。
 相当大きな出費ですが、去年も面白かったのでまた行ってみようと思います。
・小さい頃にいれた定額預金が満期になったので、今日お金をもらいに行きました。
 だいぶ利率のいいときに入れたので、20万に利息がついて34万、税金が
差し引かれて30万ちょっとです。これでまた当分は暮らせます。
・最近は日々の暮らしにアクセントがなくて、ヨタばなしもネタ切れです。
 なにか目が覚めるような大きなイベントはないものでしょうか?

>RCカーグランプリ
 はい、自分が観ていたのもその番組です。もとは夕方の番組だったのに、
早朝の7時くらいになったんですよね。
 ラジコンじゃありませんが、ブームにつられてミニ四駆で遊んだことが
あります。ラジコンはとても高くて買えませんでした。
 プラモデルというと自分は、小さい頃ZOIDSを集めてたくらいです。
 なんの仕度もいらないし、ウネウネ動いて面白いので大好きでした。
>>263 >ハレのちグゥ
 面白いですよね、自分も毎週ケラケラ笑いながら楽しみに観てます。
 今日(厳密には昨日)のも特に笑えました。

266 :ひろりん:2001/07/11(水) 06:59
おはよーございます。
>262
>264
あ〜、しるふぃ君21歳か(笑)。酒飲んでると目の前に書いてあるものが読めないという
いい見本。
はい。飲んで仕事してました。缶チューハイ1本ポッキリ。
実はオイラお酒、全然ダメなんですよ。嫌いだし。
しかし、ダメでは済まされんので、練習中。
オイラは33歳ね。

ハレのちグゥってガンガンだっけ?
ドラクエXのガイドブックにはオイラの書いた文章があるよ。
どこといわれても忘れたけど。

267 :しるふぃ(仮名):2001/07/11(水) 07:40
>>264超夢さん
>プラモとかも、取りあえず塗料やパテ一式揃えないと始められない
>ような感じがしますよね。

道具はね、お金さえかければそれなりのは揃えられるんですよ。
でも技術はね、ある程度授業料を積んであげないと得られないんですよ。
奇人?変人?だから何?(頭大丈夫か、俺。

ガンダムは作品自体は大好きなのですが(富野御大マンセー)
MS&ガンプラ趣味はちょっと…(ひろりん氏すまぬ…
リアリティっていう意味でやっぱスケールモデルの方が好きですね
例えば最新フェラーリF1なんか組んでみたらそれなりに勉強になるでしょうし。
機械萌え系モデラーってことなんでしょうか。

>>265ほとりきゅん
いやー。ついにこの話をするべき時が来たようだ。
ほとりきゅんとの俺的ファーストコンタクトはもちろんここではなくて、
どれみ本家スレ(記憶が確かなら)でだったのさ。もちろん漏れは名無し
だったわけだけど。

ちょうど一年前の今ぐらいの時期、大阪かどこかでどれみの同人イベントか何かが
あってさ、(なんか福岡だったような気もしてきた
ほとりきゅんが車で相乗りしていく相手募集してたじゃない。
漏れもあの頃は若かったからさ、2chで知り合ったどこのどいつかわからないやつ
と旅行するのも良いかなと思って手を挙げかけた経緯があって。
結局試験期間中と重なって諦めたんだけど、あと一歩のところまで逝ってたね。

結局あの時はほとりきゅんも行かなかったと記憶してるけど、覚えてるかなぁ
なんのことはない一方的な思い出なんだけどさ(w

あれから一年、漏れのどれみに対する気持ちもすっかり変わってしまったよ。

268 :しるふぃ(仮名)@徹夜明け:2001/07/11(水) 07:53
つーわけで駄文乱文許してね。

>>266ひろりん氏
おはよーござーまっす
ひろりん氏は33歳でしたか。なんだか想像してたより随分若かったです、ハイ。
かなり若い時にご結婚なされたんですね

お酒は私もあまり飲まないですね。たまに飲むと眠くなります。

269 :ひろりん:2001/07/12(木) 00:41
しるふぃ君のどれみへの熱い思い、ええのう〜。

しかし正直、どれみで萌えるというのはすでに理解できぬのよ。歳だ詩嚢。
いちおう無印からだいたい見てるんだけどさ。
イマイチ小粒な印象。
しかし延長続きということは、セラムンとかクリーミィマミとかと同じ
殿堂入りなアニメと考えていいのかしらん?

マミは5歳の長男が気に入ってて、でもそういうのを男の子が見るのは恥ずかしい
らしいということも知ってるらしくて、ハタで見ると楽しい。
クリマミは好きだったよ〜(笑)。作品の完成度ではマジカルエミなんだけど。

オタクはお酒、あんま飲まないよね。そんなもんに頼らんでも
なんぼでも脳内麻薬、分泌できるし(笑)。

270 :ほとり@f136007.ap.plala.or.jp:2001/07/12(木) 01:23
 みなさんおこんばんわ。
 いくらかついていける話題なので、ひさびさにごそっとレスです。
 ゲンキンなヤツ…。(笑)
>お酒
 自分、お酒はだいぶ好きです。
 お父さんがとても好きなのでその影響と思われます。
 必ず毎日飲むとかではありませんが、なにか美味しい料理があったり
すると、すぐにお酒を飲みたくなります。種類もなんでも好きです。
 友達いないので人と一緒に飲んだりすることはありませんけどね。
 去年の「大バザール♯」くらいなもんです。我ながらクラいヤツ…。
>>262 >ドラクエ5のガイドブック
 公式のですよね、持ってますよー。どこでしょうね。
 関係ないのですが、自分はドラゴンクエストシリーズの中でも、
ああいう系統のロールプレイングゲームの中でも、ドラクエ5が
イチバン好きです。特に物語や演出、ゲームそのもののバランスも
最高に良かったと思います。
 ちなみにハレグゥはガンガンです。

271 :ほとり@f136007.ap.plala.or.jp:2001/07/12(木) 01:23
>>267 >in福岡
 いやぁ、そうだったのですか。もちろん覚えていますよ。
 あれからもうけっこう経つのですね、なんだかつい最近(それこそ
先月とかそのくらい)のことのような気がします。
 あの時は結局自分も行けませんでした…。遠いです、福岡は。、
 ところでしるふぃさんはin東京にはご出席なさるのでしょうか?
 もしお会いできたらステキですね。
>おジャ魔女どれみ
 最近のこの作品も魅力が無いとは思わないのですが、明らかに無印の
頃とは面白さの質が変わってきていますね。自分のように「それはそれで
オッケー」と思える人もいるでしょうが、離れる方がいることも無理も
ないことだと思います。

272 :ほとり@f136007.ap.plala.or.jp:2001/07/12(木) 01:24
>>269
>どれみ
 自分も「どれみ」という作品に対しては小粒というか、確かに後世に
名を残すビッグタイトルなどではなく、「魔法少女モノや今までのアニメの
エッセンスを色々と取り入れて作った、20世紀を締めくくるお祭的な作品」
という認識だったもので、21世紀まで続くロングランになるとは思っても
みませんでした。また、最近はそういう性質も変わりつつあります。
 しかし、この作品が歴史の中でどういう位置付けとなるのかは、過ぎ去って
みないとどうにもわかりませんね。セーラームーンの騒ぎのときは、自分は
完全に外野(アニメファンでないものとしての立場)だったので、それが
どの程度の規模のものだったのかはわかりません。
 ただ、ワイワイと騒ぐ声が多く耳についたのだけは確かですね。
>クリーミィマミ
 マミは自分も5歳くらいのころに、お母さんに「ほとりはこういうマンガが
好きなんだー」って冷やかされてちょっとテレながらも喜んで観ていた記憶が
あります。続編(リメイク?)の話もあるようなので、そのうちあらためて
また観たいと思っているのですが、なかなか…。

273 :しるふぃ(仮名):2001/07/12(木) 02:42
こんばんわーっす。

>>269ひろりん氏
>しるふぃ君のどれみへの熱い思い
うーん。なんだかなぁ。
今はもう熱い思いなどというものはどこを探しても存在しないんです
けどね。
サトジュン氏テイストが抜けてからというもの、全然趣向が合わなく
なってしまったというか・・・
演出家としての五十嵐氏(現SD)の手腕はたしかに凄いと思うのですが、
シリーズ監督としての腕はちょっとね・・・

やっぱり無印の頃が余計なことを考えずに楽しめて面白かったですね
初代おんぷたん(と言い切ってしまうぞ)はかなりエポックメイキング
だったと思います
あの頃は単純に見る人を引き込む力があったような

>イマイチ小粒な印象
という印象はあながち間違いではないかと。

>ほとりきゅん
というわけで自分はもうどれみのイベントに参加しようという気には
ならないのだけども。温度的にね。
ほとりきゅんは今の状態でもわりとOKなわけね

なんかねぇ、せっかく受け継いだ遺産があるのにシリーズ的に
船頭の居ない船になっているというか。
多少他人より思い入れはあるだけに、今の状況を見るのは正直辛いね。

個人的に超夢さん辺りの意見も聞いてみたいと思うのですが、
振っちゃってもOKでしょうか。(来週はいよいよ花穂話ですよ!(w

274 :しるふぃ(仮名):2001/07/12(木) 03:08
話的にひとつのトピックには入らなかったので
追伸

>ほとりきゅん
>あれからもうけっこう経つのですね、なんだかつい最近(それこそ
>先月とかそのくらい)のことのような気がします。

漏れは逆に二年も前の話のような気がする。一年前で間違ってなくて
よかった(w
こう見えてわし、流行り廃りの激しい人間でさ。なんでか知らんけど
興味の移りゆくのが人より早いらしい。
これが自分のペースなんだけどね
だから一年前は今は昔。

去年の今頃は、エスカ劇場版、同どれみと舞台挨拶をハシゴしてたわ(ワラ
あと東京タワーのイベントにも逝った(ぉ
今じゃちょっと考えられん
あ、去年予選落ちした原因が今わかったよ。

とかいいつつ、劇場版どれみなら見に行ってもいいかも
(テイマーズと同時上映なんだよね

275 :ひろりん:2001/07/12(木) 07:08
おはよ。

気になってたんだけど、最近のアニメファンって、作品を話数単位で
語らないのな。
どれみのスレとか見ても、「今年のは無印に比べてつまらない」みたいな
おおざっぱな好き嫌いの話バッカリ。
オイラの頃は「13話の『鏡の中のマミ』はでニセマミは、どうして〜だったんだろうか」
みたいな語り方をするのが普通だったんだよ。
やっぱ、アニメ誌が評論を載せなくなったからかね?

276 :ひろりん:2001/07/12(木) 07:27
>>270
せっかくだからDQX公式ガイド裏話。
嫁さんが妊娠で倒れちゃう山頂の村があったでしょ。
あの山って、最初はちゃんと名前がついてたんだよ。忘れたけど。
だからセリフにも「さあ○○山へ行こう」みたいなのがあったんだけど
容量の都合でその辺が全部カットされちゃったので、
ナナシの山になっちゃったのだ。
でもガイドのスタッフは誰もそれに気づかなくて、「○○山」という言葉が
原稿のあちこちに登場してた。
山がナナシになったのに気づいたのは、最後のギリギリであったよ。

277 :しるふぃ(仮名):2001/07/13(金) 02:52
>>275ひろりん氏
どれみ本家スレがたまたまそんな雰囲気なだけだと思われ。

278 :超夢銀河王@アニメ板:2001/07/13(金) 03:14
ほとり死ね 

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/13(金) 03:24
随分レベルの低い煽りだな(ワラ

280 :ひろりん:2001/07/13(金) 07:19
おはよ。
>>277しるふぃくん
いや、他のアニメのスレ、全部そんな雰囲気よ。ヤフー掲示板でも。
昨年25歳のビバップ大好きボーズに、いかに作品のテーマ的にビバップがダメか
という話を延々したのだが、彼はラストでスパイクが死ぬのがカッコいいからあれでいい、
とかとかの程度なんだよ。
主役がかっこよくても、作品としてダメというのが理解できないらしいのな。
ヒロインが可愛くても、作品としてダメなものもあるだろに。

そのへんを価値観の押し付けと言うのかも知れぬが、それがアニメを語るということじゃないのか?

281 :ほとり@f136087.ap.plala.or.jp:2001/07/14(土) 05:22
>>273
>せっかく受け継いだ遺産があるのにシリーズ的に
>船頭の居ない船になっているというか。
 かなり適切な表現ですね…、悲しい。
>>274
 自分の場合はまるっきり逆で、好きなことも悲しいことも特に根拠も無く
決めてしまったことさえも、長く(あるいは最後まで)引きずるタイプの
人間のような気がします。
>>275
 そうでもないですよ。
 自分なんかも「○○話の▲▲が…」みたいな語り方をよくしますし。
 どれみなんかの場合は、いまはまだ毎週新しいエピソードがリリースされる
ので、過去のことを語っている余裕がないのもあると思います。
 旧作のスレッドが建った場合などは話数ごとに掘り返して語るほかに
ないですからね、誰もそういう語り方になっています。
>>276
 それは面白い話ですね。いったい何て名前だったのでしょうか。
>>280 >「いかに作品のテーマ的にビバップがダメか」
 自分もぜひ伺いたいです。その時のレスの場所などよろしければ貼って
いただけませんでしょうか?、自分もゼヒ語りたいです。

282 :ひろりん:2001/07/14(土) 06:47
おはよ。
>>281
それの過去ログは消えちゃったのでもう読めない。
ほとり君はビバップどうだったの?
当家は当初かなりハマったが、あの最終回に夫婦でガクゼーン!
DVDも購入中止。
しかし、ほとり君がビバップ気に入ってるのなら、この話は
なかったことにするよ。

283 :ほとり@f136162.ap.plala.or.jp:2001/07/15(日) 00:45
>>282
 ビバップは悪いところも良いところもあって、総合的にはまぁよかったかなって作品です。
 結局あの作品のテーマいうのは、
「どんなに配当の大きな賭けだとしても、最悪負けても自分一人死ねば終わり」とか
「たとえそれがインモラルであっても、徹底的に自分勝手に生きて誰の保証も受けないで、
死ぬ時が来たら死ぬ」みたいな考え方ではないでしょうか。
 そういったヤクザ気質な人生観みたいのがカッコイイと思えるかどうかという点が、
あの作品の好き嫌いが分かれるところなのではないかと思います。
 部分部分では他にも面白いところもありましたが、作品を通して描きたかった魅力はそういう
ところではないでしょうか。自分なんかは結構そういう人生観をカッコイイと思ってしまう
人なので、その点ではこの作品は悪くなかったです。
 自分、西部劇って好きなんですよ。
「世の中に絶対的に悪いことなんてなくてただ自分の中にルールがあるだけ」みたいな考え方と、
それに起因する人の命というものに対するアバウトさは、観ていてとても心地がよいです。
 訴訟だ保障だとかの女々しくて辛気臭い話は、物語として見る分にはクソ面白くもないですからね。

>しかし、ほとり君がビバップ気に入ってるのなら、この話はなかったことにするよ。
 いいえ、おかまいなく。意見が交截するのも語らいの楽しさでしょう。

284 :しるふぃ(仮名):2001/07/15(日) 02:36
>そういったヤクザ気質な人生観みたいのがカッコイイと思えるかどうかという点が
それが気に入らなかったひとがここに一人。
だめなんだああいうの。
ジェイムズ・リンクスは大大大好きなんだけどなぁ。

昨日は結局逝っちゃったよ、東映アニメフェスタ。
原付でお散歩がてら舞台挨拶見に。
ももこ役の宮原さんがかわいかった

映画の方はキン肉マン二世が思いの外良くて楽しめた。
どれみはそこそこ、デジモンはちょっとうーん・・・

ほとりくんも早く見に行ってきなよ

285 :ほとり@f136162.ap.plala.or.jp:2001/07/15(日) 02:56
>>284しるふぃさん
 専用スレッドでも話題になってましたね。自分も行きたかったのですが、今なんとなく
人のいるところに行きたくない気分だったので止めておきました。
 キン肉マン面白いんですか。元から期待はしてましたが、これでいよいよ楽しみです。
 どれみはなんだか色々なエピソードが詰め込まれるようですが、去年のようにセリフが全て
むちゃくちゃ早口だったりするのでしょうか?
 なにはともあれ早く観たいです。

286 :しるふぃ(仮名):2001/07/15(日) 03:17
どれみに関して云えば出来は去年の方がずっと良かった。
お話の着眼点が(どれ&ぽっぷ話)良かったもの

今年のは逆にそこが悪かった。あと細かい演出的には山鬱氏な
わりに結構良くて。こまっかいところはね。
動きだけはそこそこ楽しめた。
台詞が早口だったりはしなかったと思う。
何気にあいこ話の1エピソード。(そこが駄目な所)

キン肉マン二世はなんかスカッっとしたね
相変わらずベタな展開だったけど勝負自体はかなり面白かったのでは
ないだろうか。
マン太郎の前髪がキュート(w

287 :しるふぃ(仮名):2001/07/15(日) 04:57
>>280ひろりん氏
単純にジェネレーションギャップという気も。

ビバヲタ(失礼)は2chに来てまだ間もない頃叩いて遊んでました。。。
(若気の至りってぇことで。許してつかぁさい

聞く耳持たない人には説教するだけ無駄かと。

288 :ひろりん:2001/07/15(日) 08:18
おはよ。では遠慮なく。
>>282そういったヤクザ気質な人生観みたいのがカッコイイと思えるかどうかという点が、
あの作品の好き嫌いが分かれるところなのではないかと思います。

わはは。
25歳の彼も「あなたは任侠ものが嫌いなんでしょう」なんて言っとったよ。
誤解しないでほしんだけど、ビバップそのものは面白いと思って見てたんだよ。
しかし、アレを任侠ものだとか、男の生き様を描いた作品だとは思いもしなかったから
あの最終回にも、ビバップファンがそういう作品だと捉えてることにもびっくらした。

ビバップはファミリーコメディだよ。アメリカのTVドラマでよくあるやつ。
安アパートに住む女嫌いの男のとこに転がり込んでくる家出少女。
擬似家族が、いつしか本当の家族以上の絆を形成してく、ってやつ。

フェイをルパンの不二子のように大人の女だと捉えてる人もいるけど、
フェイの役どころは家出少女そのものだよ。
つまみ食いはするし、シャワーが出ないと言って文句たれるし。
不二子ならそんな場所から出て行くって。

なのに、なぜあのラスト?
コメディの父親役が、死にに行っちゃダメだろ。

289 :しるふぃ(仮名):2001/07/15(日) 21:33
ビパップ=任侠もの
という認識をする人じゃあしょうがないですな。
半端モノとヤッサンは違いますわ

今朝のどれみは良かったっすね。映画と比べても良かった。
これからもう一回見るとします・・・と思ったらNHKの参院選特番が
面白い。これ見てからにするとしますわ
改革の是非に関する議論はこの際もうなしにして(必要なんだからさ)具体的な方法に
ついて詰めていってもらいたいものですな

290 :ほとり@f136231.ap.plala.or.jp:2001/07/16(月) 03:11
 ビバップってジャズ用語のほうの意味かと思っていたのですが、ヤクザものを
差す意味もあるのでしょうか?、前にもそういう話を聞いたことがあるので…。
>>288
 なるほど…。
 でも自分はどっちかというとビバップは、「ホームコメディ」というよりも、
だらしない暮らしとその可笑しさを笑らったり、作中にやたらとタバコがでてきたり
「過去」とかの単語がちらつくあたりをみても、物語のだいぶ始めのほうから
「この作品はハードボイルドモノなんだな」と認識していたので、あの展開には
あまり違和感は感じませんでした。むしろ、どっちかというと「どーせスパイクは
最後に死ぬんだろう」くらいに思っていて、あの結末はあまりにもオーソドックス
過ぎる展開に感じたくらいです。

291 :ほとり@f136231.ap.plala.or.jp:2001/07/16(月) 03:20
>>289
 はい、なんだか今週はすごかったです。
 (※以下、色々書いたのですが、板違い気味なので専用スレに貼ることにします)
 http://salad.2ch.net/test/read.cgi?bbs=anime&key=995125938&st=285&to=285&nofirst=true

292 :しるふぃ(仮名):2001/07/16(月) 06:33
>>291ほとり君
こういう話は板違いなのかね。しいていうならグレーゾーンか。

ああ、大和屋さんがやってくれたよ、という安堵の気持ちで
いっぱい。俺はこういう話は♯でもやって欲しかった。
学校話とかもいっぱい作ってしまったクラスメートの設定を
ただ消化するだけじゃなくて、もっと誰々と誰々が性格的に波長が合って…
みたいな話があっても良いと思う。素人考えだけどね。
例えば学芸会話(って♯のときのやつだっけ?)で監督のはづきが困ってる
ときに、そういう祭りごとが好きなやつが出てきて強力にサポートしてくれる
とかさ。(で、そこにまた新しい友情が、ってね。妄想に過ぎんか(w

東映さんはライティング部門に力を入れて、見てて楽しい話をつくるのが
吉だと思う。(演出とかの技術はあるんだから
説教とか教条を盛り込むことばかり考えないでさ。
頭でっかちにならないでもっと物事を柔らかく考えてつかぁさい。
例えば一匹狼の矢田に相棒ができるとかさ(ワラ

やっぱ脚本の前段階にいい方針(話がふくらんでいくような)を決めるのは
大事だよ
あくまで素人考えで、だけどね(クシシ

>ひろりん氏
やっぱ俺、どれみのこと好きみたいですわ(笑
おいそれとは切れねっす。

293 :ひろりん:2001/07/17(火) 01:20
>>290
「ビバップ」って言葉は「楽譜に従わないアドリブな演奏方法」とかの意味があるらしい。
25歳によると、だから「従来のアニメと違う、型にはまらないあのラストでOK」ナンだそうだ。
おいおい、お前は最初からスパイクは死ぬと思ってたと言ったじゃないか(笑)

ビバップが「大人のアニメ」とかいうのも好かんね。
「大人のアニメ」が見たいなら70年代末頃、虫プロが製作した「哀しみのベラドンナ」
つー劇場アニメを見れ。WOWOWでも3年位前にやった。

エドが父親のとこに帰っちゃうのも気に入らんのよ。
その理由をオイラ的20世紀アニメ総括論として昨年末に書いたのを保存してるけど
読むけ?

294 :ほとり@f136206.ap.plala.or.jp:2001/07/17(火) 04:57
>>293
 読みたいです、ぜひ。
 ところでひょっとして自分がビバップについて言っていることって、
25歳さんとのやりとりをループしていたりしますか?

295 :ひろりん:2001/07/17(火) 07:13
おはよ。
ループしてるかどうかはほとり君のビバップ論次第。まだ何も語ってないじゃん。

296 :ほとり@f136046.ap.plala.or.jp:2001/07/18(水) 05:39
>>295
 えー、(;´Д`)
 「ビバップの何が面白いと思ったか」については>>282>>290で語ったのが全部なんですが…。
 正直、ビデオ持ってるクセに各話二回づつ(しかもどっちも徹し観)しか観ていないので、
突っ込んだ話をする自信はないです…。

297 :ひろりん:2001/07/18(水) 07:22
おはよ。
オイラもビバップはWOWOW放送時と去年の年末に一度見直しただけだ。
以下、年末にヤフーで書いたこと。
それなりに面白いと思ったので、マイ日記に再録しといたのだが、板違い気味(笑)

60年代のTV放送が始まったばかりの時期に流行った「肉親探しの物語」には
>「育ての親より、生みの親」「継母とは決して相容れられない」
などというテーマを持つ作品、と言わざるをえない作品が多々ありましたな。
「本当の両親に巡り会えてよかったね」というオチを盛り上げるためだけに、
冒頭で継母から徹底的にいじめられる、というヤツです。
大戦直後、それは庶民的な関心事でもあったのでしょう。
しかし、思えば日本のアニメの歴史は、そういう「親探しの物語からの脱却」の
歴史でありました。
TVアニメ放送開始直後は、脚本家も「親に会えてよかったね」というオチの話が
必ずウケるからと、書きたがったんですね。
そんな中で、当時新人だった、現在では一流と呼ばれる監督たち、
(トミノさん、宮崎さん、高畑さん、出崎さん、など)は当時から
「親に会えてよかったね」という物語に徹底的に疑問を投げていました。
自分たちが求める物語はそんなものではない!とね。
その反動でしょう。彼ら監督がようやく自由に現場を仕切れるようになった
80年代前後、アニメブームを支えたヤマト・999・ガンダムといった大ヒット作品
の裏にはいずれも「親を乗り越える」どころか「実の親を否定する」という
テーマが込められていたことに気付いたでしょうか?
身寄りのない古代は沖田艦長という肉親でない父親を見つけ、
メーテルはプロメシュームと対立し、鉄郎は黒騎士を倒し、
アムロもまた母親・父親と別れて仲間と戦場に戻ることを選んだんですな。
これを「親否定の物語」といわずしてなんと呼ぶか。
同時期、高畑・宮崎氏は「三千里」で内心ではやりたくない「肉親探し」の物語を、
いかに納得のいく物語に仕上げるか?と模索した結果、あれだけの名作を
作り上げることに成功した。出崎氏の「家なき子」しかり。
そう、日本のアニメは「親探しの物語」を否定し「価値観を共有できる仲間づくり」
というテーマを見出すことで新大陸を得たのです。


とりあえず、以上。
も少し書きたいこともあったんだけど、25歳のレスがあまりにもアレだったので
続かなくなった。
このとき掲示板でオイラはエドが父親のとこに帰っちゃうことのダメさについて
語ってるとこで、「擬似家族より本当の家族のほうが素晴らしい」という話が他にあったら
出してみよ!とか書いたなかで上記は思いついたことだった。

298 :しるふぃ(仮名):2001/07/18(水) 10:01
おはようございやす
ログが無駄になるんで堅苦しい挨拶抜きでいきますよ(2chらしくね

親探し→肉親との再会→対話もしくは体験の共有→自分の意見の確立

という流れのアニメでは富野監督のVガンダム、庵野氏のナディア
とかがありますかね。
これらの作品では親との交流は否定的には描かれていないはず
ひろりん氏の文章には抜けていた世代(90年代)のアニメです

あとひろりん氏の意見に決定的に疑問を投げかけるのは
ビバップと同じ年の発表のブレンパワード。
物語の導入こそ親殺しから入りますが、壊れた家庭のおかしさを
問いかけ、家族愛を肯定するラストを迎えます。
(アンチボディ(=ブレンパワード)の存在自体オルファン(説明割愛)の子供
という設定)

「25歳」がなぜ親元に帰ることを良しとしたのか、わかるように
なるやもしれません。

299 :しるふぃ(仮名):2001/07/18(水) 10:09
あとは…近年親が主人公の脇を固めるキャラとして出てくるアニメは多数あると
思いますよ
宇宙海賊ミトの大冒険とか、それこそどれみとか、電童もか。
あとはなんだ、ぱっと思いつかないですけど(笑

最近はわりと友達っぽい立場で、親らしいことを言わなきゃいけない
ところはしっかり言う、みたいな
そんな親描写が多くみられるかも。

あと家族愛モノとしては今放送中のZOEも忘れちゃいかんですな

300 :ひろりん:2001/07/18(水) 12:59
ブレンパワードは途中まで見てたんだけど、あまりに退屈だったので視聴中止。
あれは名作として広く認められてるの?
ガンダムF91も親子ものなんだけど、そのテーマ自体がファンに受け入れられないから
続編が作られなかったのだと思う。

ウテナ、エヴァはオイラ的アニメ論で説明できると思ってる。

>近年親が主人公の脇を固めるキャラとして出てくるアニメは多数あると
思いますよ

うん。ゲンドウとかね。
しかし、同人で「エヴァのテーマは家族の肯定だ」とか書いてあるのを見たときは
クラクラきたよ。

301 :しるふぃ(仮名):2001/07/18(水) 17:28
親話を持ち出すんなら、ブレンは見てみて下さいってば。
親子話の権化のようなアニメですから。

名作かどうかはご自分の目でお確かめ下され
シャア専板 ブレンスレ
http://ebi.2ch.net/test/read.cgi?bbs=shar&key=964089668

>ガンダムF91も親子ものなんだけど、そのテーマ自体がファンに受け入れられないから
>続編が作られなかったのだと思う。
続編じゃないですけど、その後作られたVガンダムは親子ものですよ
実際そこに触れるのは中盤以降になりますが。

302 :しるふぃ(仮名):2001/07/18(水) 18:17
ららら・・・>>301のスレ読んでたら感動がよみがえってきたよ・・・
ビデオ借りてこよっと

303 :ひろりん:2001/07/18(水) 20:16
しるふぃ君へ

>Vガンダムは親子ものですよ

アレも途中で視聴中止。
久々のトミノさんのTVってことで期待もしてたんだけどね。
つーか、もっと人気の出た奴を挙げてくれよお〜。
オイラに言わせりゃ、んな内容だから人気が出なかったんだろがよ!
ということになるのだけど。

究極的には、
「そんなだから90年代アニメはダメなんだ」という言い方もできる(笑)。
ま、それは置いといて、
「親子もの」うんぬんということに対するほとり君のレスにはすんげえ期待してるんだよ。
それが聞きたくてここにカキコしてるようなもんだからさ。

ブレンのスレ、100件目くらいまで読んでみたよ。
「テーマは親子愛」に、みんな感動したわけだね。
うんうん。
で、自分の親も大事にしようとか思ったのけ?
語るというのは、そこがポイントじゃないのか?

304 :ひろりん:2001/07/18(水) 20:59
とりあえず、も少しビバップの話をしてみる。
2回しか見てないから、記憶違いがあったら指摘してくれ。

作品的にはよくルパンとの類似点が挙げられるけど、オイラは全く別物だと思う。
ルパンは次元と暮らしているらしいけど、五右衛門、不二子を含めて
ルパンファミリー4人は基本的にそれぞれを拘束しない、極めてドライな関係。
(ドライというのは例の25歳が使った言葉。ビバップの4人はルパンのそれより
もっとドライだそうだ。はぁ?)
例えば一昨年のスペシャルでは五右衛門は半年ほど宗教に出家してたらしい(笑)。
しかしビバップでは彼らが擬似家族として生活を共にしていることが、作品のテーマ
にかかわる重要な要素として描かれていることは明白。
稼ぎの少ないパパ、チンジャオロース作って待ってるママ、ハネっ返りの長女、
ちょっとデキのいい次女。犬まで飼ってる家族4人のドタバタ劇。
こういう作品をハードボイルドとか任侠ものとは呼ばん!コメディじゃ!

プラモ作りに行ってくる。

305 :なり:2001/07/19(木) 01:29
記念書き子。

間違えて叩かれてた方逝っちゃった・・・・・
趣味会いますね

306 :しるふぃ(仮名):2001/07/19(木) 02:50
>ブレンのスレ、100件目くらいまで読んでみたよ。
>「テーマは親子愛」に、みんな感動したわけだね。
そんなことどこに書いてありました?

ブレンもVガンもカルトな人気を博していることは確かですがね

307 :ほとり@ f136172.ap.plala.or.jp:2001/07/19(木) 02:51
>>297
 なるほど…。
 例に挙がっているタイトルがほとんど未見なのであまり深いことは言えないのですが、
要するに観る人に求められる(受け入れられる)「作品のテーマとしての親という存在」
というものが、「理屈抜きで尊いもの」から「乗り越えるべきもの」へと変わっていった
ということなのですよね。だからエドが自分と一緒にいた船を捨てて本当の両親のもとに
帰るということは、そういう時代を逆行することだ、テーマとして古い、だから良くない、
という事なのでしょうか?
 ややそれる話なのですが、実際ほとりも「親というものを乗り越え次の段階へと
進んで行く」みたいな物語をいくつも目にしてきました。しかしそういうものに
ほとりの感じる「親」というもののイメージがピッタリと重なるかというとそうでも
ありません。
 この感じている違和感というものはその昔、若い創り手の方たちが感じていたものと
同様のものなのでしょうか?、とすれば、これから「作品のテーマとしての親」という
ものは、どう移り変わっていくのでしょうね。
>>303 >ほとり君のレスにはすんげえ期待してるんだよ。
 結局先のばしにしたようなレスですいません…。
 ちょっと考えてみます。
>>304 ルパン≒ビバップ
 それは違いますね、雰囲気でそう感じる方がいるのもわかりますが。
>>305
 はじめまして…、ですよね?
 そういうカキコもとても嬉しいです。
 なりさんはどんなご趣味なんでしょう?

308 :なり:2001/07/19(木) 02:53
ビイマニ
ガンダム
テクノ
だーよ。
あ、俺は7鍵の方ね。

309 :ほとり@ f136172.ap.plala.or.jp:2001/07/19(木) 02:59
>Vガンダム
 その作品は、ほとりが唯一ガンダムシリーズの中である程度まで観続けられた作品です。
 とは言っても10話くらいまでですが…、やっぱり人気もあるんですね。
 で、ハンパにみた感じですと、「男の子はいつだって戦争が好きで、女の子はいつだって
それに振り回される」みたいな話なのかなーって思ったのですが、親子の話しなんですか。
 ぜんぜんワケのわからないことを言っているかも知れませんが、一応知っている作品
だったのでレスしてみました。

310 :ほとり@ f136172.ap.plala.or.jp:2001/07/19(木) 03:04
>>308
 自分も今ではすっかり7鍵しかやらなくなりました。
 5鍵も二年ぶりに新作でたそうですが、イナカなのでどこにもない…。
 7鍵はちゃんと更新されるのに…。
 14鍵はどうですか?、自分はやっと最近はじめました。
 あと、ガソダムは正直さっぱりわかりません。アニメは大抵観るのですが
アレだけは面白いと思えないのです。
 テクノも突っ込んだ話をされると自信ないです。有名どころしか知りませんし、
決まったミュージシャンしか聴きませんから…。

311 :なり:2001/07/19(木) 03:07
ひゅー
アンダーワールドとか僕はよく聴くよ

14鍵はヘタクソです

312 :ほとり@ f136172.ap.plala.or.jp:2001/07/19(木) 03:13
>>311
 自分も好きです、いいですよね。>>underworld

313 :なり:2001/07/19(木) 03:15
いぇい


314 :しるふぃ(仮名):2001/07/19(木) 05:25
>>309
親子の話はメインではないんだけどね。でもしっかり描かれてる。
主人公の才能は親御さんの教育なしではたぶん芽生えなかったんだよね
エヴァとか1stガンダムと全く違って、「望まれて生まれてきた子」という描写
がはっきりなされてる

>「男の子はいつだって戦争が好きで〜」
は、的外れな感想ではないと思う。ただ「男の子たち」の方はわりと正しい意味の
戦いをしてて(守るべき人がいるからみたいな感じで)、大人の男たちが面子にこだわって馬鹿な戦争を
してる、というような描写だったかも。そしてそれに振り回される狂気の女たち、みたいな。

315 :しるふぃ(仮名):2001/07/19(木) 05:39
漏れはガンダムというかトミノが為す芝居が面白くて見てる
あのぶち壊れたエキセントリックなキャラたちが何ともいえなく好き

ほとりくんにだったらまず∀あたりをお薦めするかね
ブレンはあのテンションにすんなりはまれる人じゃないと辛いかも
でもはまれればきっと面白い筈

316 :ひろりん:2001/07/19(木) 07:28
しるふぃ君へ

「あの作品は親子ものです。結構よかったです」
と、言っちゃう時点でオイラは「親子ものとして感動しました」とみなすよ。
価値観の違いというのは興味の違いでもあるし、テーマ的に受け入れられないと
感じれば、作品として受け入れられないのもまたしかり。

本来、語るというのは自分の興味関心から起きるものだろ。
「この作品のテーマは○○です。いい作品です」
と発言するのは○○に興味があるということだよ。
例えば「UFOは自然の大切さを説くために宇宙からやってきているのだ!」とマジで主張してる人の
興味関心は結局「自然は大切」ということでしょ。
日頃「親子」というものに非常に興味があったので親子ものであるブレンに共感できました、
とか、ブレンを見て初めて親子の大切さを知りました、というのなら意味のある感想だと
思う。
そうではないのに「親子ものだ」と言えちゃうのは理解できないなあ。

317 :しるふぃ(仮名):2001/07/19(木) 08:52
>日頃「親子」というものに非常に興味があったので親子ものであるブレンに
>共感できました
私の意見の真意としては、これでなんの間違いもないですね。
親の無償の愛はかけがいのないものである、というのが私の意見です。

>ブレンを見て初めて親子の大切さを知りました
これはさすがにそうではないですね。元からそういう風に考えていたから
共感できたわけで。

318 ::2001/07/19(木) 12:56
エヘヘ

319 :しるふぃ(仮名):2001/07/19(木) 13:00
なんか親子物だからイイみたいな話になってきちゃいましたね。


私がなぜひろりんさんの意見に噛みついたかと申しますと、
>>297で「本当の家族よりわかりあえる擬似家族の方が素晴らしい」
とおっしゃられてたことに対して、こりゃあおかしいぞと思ったからで
ありまして。
これはちょっといくらなんでも時代錯誤ではないかと・・・
80年代アニメまでの見方、切り口で語るのだとしたら問題は
ないのでしょうけれど。

そういう「肉親なんてなんぼのもんじゃい」という考え方が、前世紀から
続いている社会的モラルの退廃を生んできたんではないでしょうかねぇ・・・
(他人にちょっとでも注意されると自分をコントロールできなくなって
人殺しまでやっちゃったり。

昨今親子の関係がおかしくなりつつあることが社会的にもクローズアップ
されてきていますから、親としてのあるべき姿を描く(問う)作品が今後も数多く
作られていくと思われます
アニメの分野ではどうだかわかりませんけど。

ただやみくもに「親子物イイ!!(・∀・)」とか言ってるつもりは毛頭ないのですがね


なんかすいませんね、スレの空気悪くしちゃって。
これじゃいわゆる「天然荒らし」っちゅーやつですね
もうこの辺でやめときます・・・

>>318
エヘヘ。

320 :ひろりん:2001/07/19(木) 18:37
>「本当の家族よりわかりあえる擬似家族の方が素晴らしい」
とおっしゃられてたことに対して、こりゃあおかしいぞと思ったからで
ありまして。

うん。これこそ価値観の違いというヤツだろうね。育った環境とかね。
親を信じられるような素晴らしい環境で育ったしるふぃ君を羨ましくも
思うよ。
が、例えば、親から虐待を受けて育った人に、親子は素晴らしいと説いても
絶対に理解してもらえないだろうことは、想像できるよね。

「価値観の違い」という言葉は掲示板ではよく見るけど、「好み」と「価値観」は別物。
ブレンのスレも途中までしか見てないけど、結局「好み」の話をしてるだけで
自分のアイデンティティーに基づいた「価値観」の話は誰一人してないわけよ。
まあ、好みの話をするために2ちゃんに来てるんだろうけどね。

しかしこの2ちゃんで唯一、アイデンティティーに基づいたアニメ話をしてる
ほとり君にオイラは魅かれたわけでね。こいつとは価値観を共有できるかなとかね。
でも、今日のしるふぃ君はすごくいいな。

>>318
エヘヘ

321 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:40
その後のリヴァイアス  −捻挫−

一週間も安静にしていろと言われても、肩以外には何処も悪くないので、昴治は退屈だった。

最初の一日、二日は流石に肩が少しばかり熱を持っていたりしたので、殆どの時間を部屋で大人しく過ごす。

肩が落ち着いてくると、今度は気持ちが落ち着かない。

気付いたばかりの、自分の気持ち。

特別な三人の中の、更に特別大切な人の事。

漸く出た答えだから、早く告げた方が良いのだろう。

本人に好きだと、残り二人に御免と。

告白するのだと思うと、胸がドキドキする。

断らなければならないと考えると、胸が痛む。

けれどきちんと、伝えなければならない。

自分が誰を選んだのかを。


夢を見て、昴治は飛び起きた。

突然の慌しい音に、サーヤが驚いて昴治を見る。

「あ…御免、大丈夫だよサーヤ」

苦笑して昴治は言う。

ふうっと息を吐き出して時間を確認すると、午前六時を回ったばかりだった。

「参ったな…」

かしかしと頭を掻く昴治にサーヤが近付く。

322 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:41
その頭を撫でながら、昴治はぽつりと話し始めた。

「夢が、さ…ドクターに襲われた時の夢が、途中から別のものに摩り替わって…夢って、願望の現れだって聞いた事あるけど、本当かも知れないね…」

昴治が独り言を呟いているのは判ったので、サーヤは何も言わない。

「あの時…俺が助けを求めたのは一人だった…呼んだのはたった一人…それで判った…でも来てくれたのは三人一緒で…だからまだ、誰も気付いていないんだ…俺が言わなけりゃ誰も…」

サーヤの頭から手を離し、昴治はそっと自分の肩を抱き締める。

「ブルー…」

仄かに頬を染めながら、その名を口にした。



三日振りに、昴治は艦内の散策に出た。

ブルーが第一シフトで動いている事は確認したのだが、何時も決まった場所に居る訳ではないので、うろつくついでに捜そうと思ったのだ。

イクミと祐希にちゃんと謝らなければならないのだが、先にブルーに告白しないと落ち着かないのである。

擦れ違う度に、皆が大丈夫かと声を掛けてくる。

それらににこやかに返事を返しながら、昴治はキョロキョロとブルーを捜し廻った。

何時もならブルーの方から現れるのに、こう言う時に限って姿を見せない。

午前中うろついて、昴治はブルーを見つけられずに食堂へと向かった。

広い食堂を目を凝らして見渡して見るのだが、やはりブルーの姿はない。

323 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:41
「昴治…!」

突然の呼び掛けに振り向くと、イクミが驚いた顔で立って居た。

「イクミ…」

イクミは直ぐに笑顔になり、にこにこと嬉しそうに昴治に近付く。

「もう痛くない、肩…?」

「うん、まあ…当たると少し痛いけど、腕を動かす分には平気だよ」

「そっか、良かった…ずっと部屋に篭ってたからさ、心配してたんだ…」

「御免…」

「なーんで昴治が謝るの、そんな必要ないでしょ」

「でも、心配掛けたから…」

「昴治の心配するのは普通の事なの、だから気にしないで、ね」

「ん…有り難う…」

「昴治ってば…可愛い…c」

思わず昴治の頬にキスしようとしたイクミだが、素早くサーヤの尾っぽが降りて来る。

人の大勢居る場所ではサーヤは昴治の頭上に居る。

昴治が襲われて以来、サーヤは片時も昴治から離れずに彼を守っている。

それはイクミや祐希やブルーに対しても同じで、昴治の了承のない行為にはサーヤの横やりが入るのだ。

324 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:41
距離が短かった為にサーヤの尾っぽに口を付けてしまったイクミは、眉を寄せてサーヤを睨み付けた。

「サーヤ、お前ねえ…」

プイッと、サーヤはイクミの視線から顔を逸らす。

そんな様子に昴治はクスリと笑った。

「昴治…何とか言ってよ…」

「駄目だよ、イクミ。だってイクミ達がサーヤに言い含めたんだろ、俺の了承なしの行為は徹底的に邪魔しろって」

「そ、そうだけどぉ…」

「ほら、食事しないと…」

「う〜…」

不満そうな顔で、イクミはテーブルに付いた。

二人が食事を始めて直ぐに、祐希が現れた。

イクミと同じように少し驚いて、小走りに昴治に近付く。

「アニキ…もう良いのかよ…」

「ん、もう平気だよ…当たると少し痛いけど、それだけ」

「そっか、良かった…」

ホッとして、昴治の正面に座っているイクミの隣に腰を降ろす。

何時の間にか自然に、昴治の隣は空いているようになった。

325 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:42
そこは、王子様の指定席なのである。

三日振りに賑やかな二人と一緒で、昴治は楽しかった。

しかしやはりブルーは現れず、昴治は密かに嘆息していたのだが。



午後からも、昴治はブルーを捜してウロウロしていた。

IDで呼び出して居場所を確かめると言う手もあるのだが、何となくそれは嫌だったのだ。

自分は隠し事が下手で、嘘を付けないと判っているので、人に尋ねる事もしない。

大抵の場合、聞いた相手は何気なしに聞き返すのだ、何の用?と。

それを言われると恐らく、顔を真っ赤にして口篭もってしまうだろう。

本人に告白する前に他の人間に知られると言う事態は、避けたい。

だから、昴治は自力でブルーを捜そうとしているのだった。

326 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:42
広い艦内をウロついて、結局、ブルーは見付からなかった。

ずっと歩き詰めで少し疲れてきたので、夕食前に少し休もうと展望室へと向かう。

珍しくも展望室には誰も居なかった。

「うわっ、珍しい…必ず誰かが居るのに、全くの無人だなんて…」

ゆっくりと全体を見渡して、昴治は中央の階段へと向かう。

幅の広いこの階段は椅子代わりのもので、普段なら必ず、何組かのアベックが並んで腰掛けて、愛を囁き合っている。

昴治にしてもこの三ヶ月の間は、イクミや祐希やブルーとちょくちょくデートをしていて、此処に座って話しをしていた。

しかし今の昴治は、此処で、ブルーと、一緒に居たいと思っている。

ゆっくりと階段を上り、最上段で足を止める。

頭上を振り仰げば、一面の宇宙空間が広がっていた。

327 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:42
「昴治…」

いきなり呼ばれて、心臓が飛び上がる程に驚く。

誰も居なかった筈の展望室で、一日中捜し廻っていた相手の声を聞いたのだ。

慌てて振り向いて、昴治は階段の下に立って居るブルーを見付けた。

「ブルー…あ、うわっ…!」

「っ…!!」

昴治は事もあろうに、階段の縁に立って居たのだ。

その場所で、大きな動作で振り向いたのだ。

足を踏み外してしまった。

ブルーが両腕を延ばして階段に足を掛け、昴治を受け止めようと何段か上がる。

昴治は見事に、ブルーの腕の中へと落下した。

不安定な場所であり、人間一人の落下の衝撃を自分の足だけで支えるには無理がある。

しっかりと昴治の身体を抱え、後ろへと傾きながらもブルーは自分が下敷きになるつもりであった。

328 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:43
だが、二人が階段を転がり落ちる事はなかった。

サーヤがブルーの背後に廻り込み、その背中を支えていたのだ。

サーヤはそのままでゆっくりと、二人の身体を真っ直ぐに立たせる。

ホッとして、ブルーは自分にしがみ付いている昴治の背を軽く叩く。

「昴治、大丈夫か…」

ブルーに聞かれる迄、昴治は自分達が落ちてはいない事に気付かなかった。

「えっ…あ…」

そっと顔を上げてブルーの顔を見る。

キョロキョロと周りを見て、昴治はホッと身体の力を抜いた。

「有り難う、大丈夫…」

ブルーに支えられたままで姿勢を正そうとして、昴治は眉を寄せた。

「つっ…!」

「昴治…!?」

「あ、足…捻ったみたいだ…」

ブルーはそっと、昴治をその場に座らせた。

「どっちだ…」

「んと、右…」

ブルーの手が昴治の右足首に触れる。

329 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:44
「いっ…」

「ここか…挫いているな…」

「う〜…」

不機嫌そうに唸る昴治にブルーは微かに笑みを浮かべた。

子供のような表情が、可愛いと思ったのだ。

「医務室へ行くぞ」

「やっと肩が治ってきたってのに…嫌んなるよ…」

「ほら…」

不満を洩らす昴治を、ブルーはあっさり抱き上げた。

「わっ…!ちょ、一寸ブルー…!」

「暴れるな、足場が悪いんだ」

「でも、い、嫌…!降ろして、一寸…!」

「昴治…?」

「嫌だってば、恥ずかしいから…!降ろして、降ろせってば…!」

前にも一度、こうして抱き上げた事があった。

あの時も昴治は恥ずかしがったが、これ程には抵抗しなかった。

昴治が余りにも抵抗して暴れるので、また落ちるのではないかとサーヤはハラハラしている。

無言で、ブルーは昴治を降ろした。

無表情は何時もの事なので判らないが、実の処、かなりショックを受けている。

昴治の激しい抵抗が、自分を否定しているように思えたのだ。

330 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:45
昴治は座り込んだままで膝に顔を埋めていて、ブルーを見てはいなかった。

何か言おうとして、ブルーは出来なかった。

ここではっきり「御免なさい」とか「嫌い」だとか言われでもしたら、このまま転落しそうである。

ブルーはサーヤに視線を向けた。

「医務室へ連れて行け。良いな、歩かせるんじゃないぞ」

サーヤは思いっきり頷いて見せる。

ちらりと昴治を見て、ブルーは嘆息して足を動かした。

ゆっくりと階段を降りる。

顔を上げない昴治を心配して、サーヤが昴治の周りをウロウロしている。

唐突に、昴治が動いた。

顔は上げないままで、ブルーに向かって腕を延ばす。

その手はブルーのバンダナに触れ、昴治はそれをギュッと引く。

いきなり頭を後ろへ引っ張られ、ブルーが仰け反った。

「っ…!!」

331 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:45
危うく足を踏み外すところだったが耐えて、振り向く。

昴治の手はバンダナを掴んだままで、やはり顔を上げてはいない。

「おい…」

「……」

「危ないだろう…」

「……」

「昴治…?」

「……」

嘆息して、ブルーは自分のバンダナを掴んでいる昴治の手首を掴む。

そっと引いてみると、昴治は素直にバンダナを手放した。

「昴治…」

「あのさ…」

「ん…?」

「恥ずかしいんだ、凄く…」

「…」

「前の時も恥ずかしかったんだけどさ、今はもっと、恥ずかしいんだよ…」

「昴治…?」

「だって、ブルーじゃないか…恥ずかしくて、心臓がドキドキして、顔が熱くなって、どうして良いのか判らなくて、困るじゃないか…」

「…?」

332 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:45
そうっと、昴治は顔を上げた。

段差があるので、普段なら見上げなければならないブルーの顔も、今は正面にある。

冷たい、鋭い視線。

けれど自分を見る時だけは、暖かくて優しい色を宿している。

その視線の先で、昴治の顔は真っ赤になっていた。

訳が判らず、ブルーは微かに首を傾げる。

震えながら口を開き、昴治は静かに言った。

「好きなんだよ、ブルーが…」

「え…」

「だから…俺が好きなのって、ブルーなんだ…」

ブルーが目を見開いた。

ゆっくりと顔を昴治に近付ける。

「お前は、俺を選んだのか…」

「うん…」

「尾瀬でも、弟でもなく、俺がお前の隣に居ても良いんだな」

「居てよ、ずっと…俺の傍に、居て…」

「昴治…」

掴んだままの昴治の手の甲にキスをしてから離し、ブルーは更に顔を近付ける。

昴治が腰を降ろしている段に手を付いて身体を支えると、片手でゆっくりと細い顎に触れる。

「昴治…俺ものに、なれ…」

「ん…ブルーも…」

「ああ…俺は、お前の為だけに生きる。お前を護る、お前を支える、お前を、愛する…」

「うん…有り難う…俺も、だよ…好きだよ、ブルー…」

333 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:46
「昴治…」

優しく触れて来る唇が嬉しくて、昴治は幸せそうに目を閉じた。



医務室でドクター・イリヤに手当てをして貰う間、当然、ブルーが付き添っていた。

外科の医者が一人だけになってしまったので、彼女はとても忙しく、そしてその原因が昴治にもあるのだが、そんな事をリヴァイアス内で口にすればドクター・フロークと同じ目に合うだろうと判っていた。

それでも疲れが顔に出るのを誤魔化せない彼女を、昴治が気遣う。

「ドクター、出来るだけ早く別の外科医が来られるように手配して貰ってますから、余り無理しないで下さいね」

「有り難う、お姫様…判ってるんだけどね…」

「済みません、俺のせいでもあるんですよね…」

イリヤが内心で思っていた事を昴治は口にする。

昴治が一人で行動していなければとか、リヴァイアスの乗組員達がもっと打ち解けていてくれればとか、突き詰めれば切りがないのだが、事実だけを言えば昴治は完全な被害者なのである。

しかしこのお姫様は、自分の事を脇へ置いて周りの事を優先して考えるのだ。

あの事件で一番割を食っているのはイリヤだと、昴治はちゃんと理解している。

「貴方は…」

「え…?」

「貴方は本当に、“姫”なのね…」

「ドクター…?」

不思議そうな昴治に苦笑して、イリヤは微かに首を振った。

334 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:46
手当てを終えるとブルーが当たり前のように抱き上げようとする。

「嫌だってば…」

「俺は全然、構わないんだが…」

「でも!あちこち、行きたいから…」

「何処へ…?夕食を摂るんじゃないのか…?」

「だから、その…ブリッジ…」

「ブリッジ…?」

「ブルーのID、書き換えて貰わないと…」

「ああ、お前の部屋に入れないな…」

「うん…それから、総務…」

「何の関係があるんだ…?」

「ポチ、取りに行こうと…」

「あの、自動追尾の台車か…?必要ない」

「えっ…」

「俺の荷物はそんなに多くないからな、サーヤにでも運ばせる」

「サーヤに…?」

「構わんだろう、どうせあいつはお前から離れないんだからな、荷物ぐらい運ばせろ」

「俺は…?ブルー、俺に絶対歩くなって言うじゃないか、サーヤの背中に乗せて貰おうと思ってるのに…」

「だから、お前は俺が運ぶ」

「もう…」

二人の会話を聞いていたイリヤと、手伝っていたクリフが、呆然と顔を見合わせた。

「ブルー…?」

クリフに呼ばれてブルーが顔を向ける。

「あの、今の会話ってさ…ひょーっとして、ひょっとすると、決まったの…?」

遠回しなクリフの言葉に、昴治の顔が赤くなる。

ブルーは平然と、そんな昴治の頬にキスして見せた。

335 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:46
「こいつは、俺を選んだ」

「姫…?」

確認のクリフの呼び掛けに、昴治ははっきりと頷く。

「一寸、一寸待っててよ…!」

途端に、クリフは慌しく奥の部屋へと走り込んだ。

直ぐに戻って来て、強引にブルーを部屋の隅へと引っ張って行く。

昴治に背を向けて、聞こえないように声を潜めて話す。

「これ、プレゼント」

「何だ…?」

「んっふっふ…い〜いモノよc」

訝しげに渡された袋の中を覗き込み、ブルーはピクリと眉を跳ね上げる。

「お前…」

「効くわよ、それcアタシも愛用してるの♪」

「いらん…」

「だーめよ…姫、バージンでしょ、絶対痛がるから、優しくしてあげなくちゃc」

外見が完全な美女である為に忘れがちだが、クリフはれっきとした男なんである。

しかもクリフの恋人も、男なんである。

言ってみれば、彼等はその道の先輩であるのだ。

クリフとチャーリーの寝技なんぞ想像したくもないが、経験者の忠告は聞いておくべきだろう。

渡されたゼリーとゴムを改めて眺め、ブルーは袋の口を閉じた。

「貰っておく」

336 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:47
「頑張ってねc」

微かに頷いて振り向くと、昴治がキョトンとした目で自分を見ている。

一つ年上にはとてもではないが見えない可愛らしい仕草に、ブルーの口元が自然と綻んだ。



公然とイチャつきながらブリッジに寄り、食堂に寄り、ブルーの部屋を片付けて昴治の部屋へ戻る。

途中でイクミと祐希に「御免なさい」をして、落ち込む昴治を慰めつつ、ブルーはご満悦だった。

ブルーの荷物は確かに多くはなく、手際も良くて、一時間程で片付け終えてしまった。

昴治が先にシャワーを浴びているので、ブルーは自分のベッドの上に胡座をかいて、クリフから渡された袋を前にして考え込んでいた。

最初から使うべきか、否か。

真剣に考えているのである。

絶対に、痛がるだろう。初めてであれば当然だ。

だがそれを宥めつつ、と言うのも捨て難い気がする。

昴治が傷付くのは嫌だが、それが自分とのSEXでとなると、話しは違ってくる。

そんな事を色々と考えていたので、昴治がシャワーから出て来た事に気付かなかった。

「ブルー…?」

不思議そうな声にハッとして、慌てて昴治を見る。

337 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:48
「何してるんだ…?シャワー、開いたよ」

「ああ…」

ベッドから降りて昴治に近付く。

自分を見上げるその顔が赤くなっていて、見詰める目が微かに揺れている。

こんな姿を前にして、手の出ない男など居ないだろう。

そっと優しく、けれど力強く、華奢な身体を抱き締める。

「昴治…」

囁いて口吻ける。

「ん…」

何度も何度も、口吻ける。

「肩は、もう良いのか」

「腕を動かす分には全然平気…肩が当たると少し痛いけど、でも大丈夫」

「足は…」

「動かすと痛いよ…でも歩けない訳じゃないから…だからさ、サーヤも居るんだから、ブルーはちゃんと仕事に行くんだよ…」

「う…」

休んで昴治の傍に居るつもりだったのに、しっかり先手を打たれてしまった。

普段は鈍いくせに、こう言う処は妙に鋭い。

言葉に詰まるブルーに、昴治は小さく笑う。

「今日さ…」

338 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:49
「ん…?」

「今日、ずっと捜してたんだよ…?全然会わなかったけど、忙しかったの…?」

「それ程でもないんだが…何時もと変わらない、一寸した喧嘩ばかりだったがな、肩がぶつかったとか足を踏まれたとか…それが、あちこちであってな、結果的に艦中を走り回っていた」

「そっか…」

「呼び出せば良かっただろう」

「それで何の用かって聞かれたら、言えないからさ…」

「何故…」

「だって、やっぱり…ちゃんと目の前で、言いたいと思ったから…好きだって言葉はさ…」

恥ずかしそうな昴治が、ひたすら愛しい。

細い顔の線を指で辿り、そっと顎を取る。

「そう言う処迄、お前は真面目なんだな…」

「それくらいは、拘っても良いだろ…」

「ああ…」

「ブルー…」

震えながら閉じられた瞼に誘われて、その瞼にキスを落とし、唇にもキスを繰り返す。

両手でしっかりと抱き締めて、深く口吻ける。

「んっ…あっ、ん…」

戸惑ったような声が、嬉しい。

必死で自分の背に縋り付く腕が、愛しい。

「はあ…ブルー…んん、あっ…あっ、いたっ…!」

突然の昴治の悲鳴に、ブルーは慌てて顔を離した。

339 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:49
「昴治…?」

「ごめっ…足、痛かった…」

互いに夢中になってしまって、昴治は無意識に動いたのだろう、それで足首が痛んだのだ。

しがみ付いている昴治を抱き締めながら、ブルーはこっそり嘆息する。

『ニ・三日は、無理だな…』

少し動かしただけでこれ程痛がるのだ、あーんな事など以ての外である。

仕方なくブルーはそっと昴治を抱き上げた。

「ブ、ブルー…!」

「誰も見ていないんだ、構わんだろう」

「う〜…」

拗ねたような表情に笑みを浮かべ、そっとベッドに降ろしてやる。

「大人しくしていろ」

「うん…」

「シャワーを浴びてくる」

「ん…」

軽い口吻けを交わして、ブルーはシャワーブースへと消えた。

そっと自分の左胸に手を当てて、昴治はうっすらと微笑む。

「まだ、ドキドキしてる…ブルーが居るだけで、幸せな気分になれる…」

幸せそうな笑みで、部屋を見渡して見る。

自分の荷物だけだった部屋に、ブルーの荷物がある。

340 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:49
それだけで、嬉しい。

ふとヘッドボードに視線を向け、昴治は少し眉を寄せた。

「あれ…イクミに返しておかないと…」

誕生日にイクミが昴治に渡した、指輪。

また、イクミの泣きそうな顔を見なければならないと思うと、切なくなる。

けれどブルーを選んだ以上、乗り越えなければいけない事だ。

小さく頷いて、昴治は再び視線を巡らせた。

ブルーのベッドの上に袋が置かれたままなのを見つけ、首を傾げる。

「あれ確か…医務室でクリフに渡された物だよな…何だろう…?」

とても気になったのだが、人の物を勝手に覗くなど出来る昴治ではない。

「後で聞いてみよう」

この単純な好奇心がブルーを困らせるなどと、昴治は夢にも思わなかった。

この後、袋の中身を尋ねた昴治にブルーが渋り、それで昴治は剥きになりと、小さな騒動が起こるのだが、今は、静かな時間が過ぎて行くだけである。

昴治は、好きな人を待つと言う小さな幸せに浸っていた。



続く

341 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:51
その後のリヴァイアス  −日本語−



昴治がブルーを選び、二人が同じ部屋で暮らし始めてから早一月が経った。

二人はそれはもう仲が良く、傍で見ていると、羨ましいやら悔しいやら腹が立つやら微笑ましいやら呆れるやら嬉しいやら悲しいやらと、それはもう様々な感情を周りの人間に与えていたのだが。

遅れ馳せながらこの日から一週間のハネムーン休暇を与えられ、昴治とブルーは少し遅めの朝食を摂るべく食堂へと向かった。



昴治の腰に手を回して支えるようにしながら、ブルーは昴治の歩調に合わせて歩いている。

「大丈夫か…?」

「ん、平気だよ」

囁くように尋ねるブルーに、昴治は少し含羞んだような笑みを見せる。

そんな何気ない二人の会話を耳にして、その意味を嫌でも判ってしまって、思わず泣き出しそうになる者も居たりするのだが、そんな事は当の二人には関係のない事ではあった。

342 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:51
揃って食堂へと足を踏み入れて、揃ってピタリと立ち止まる。

入り口正面の壁にデカデカと「姫、ご結婚記念週間!」と、大弾幕が張り出されていたのだ。

「……何だ、あれは」

「さあ…?」

首を傾げる昴治に声が掛かった。

「アニキ!」

揃って視線を向けると、前方の人込みの中から祐希が、目聡く二人を見付けて駆け寄って来る。

その視線は当然だが、昴治しか見てはいないのだが。

「アニキ、ほらっ…!」

珍しくも子供のように目を輝かせて少し興奮気味の祐希の様子に、昴治は益々首を傾げる。

「どうしたんだよ、祐希…」

「ほらっ、日本食!」

「えっ…!?」

祐希の指が指しているのは既にテーブルに着いて食事をしている者の、その前に置かれているトレイの中身だった。

「あっ、ご飯と味噌汁…!」

それを確認した昴治は、嬉しそうな声を上げた。

「なっ、日本食だぜ!」

「あ…でも、どうして急に…?」

343 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:51
その昴治の質問に答えたのは、祐希を追い掛けて二人の前へと姿を見せたイクミだった。

「ほら、あれ…ちゃんと書いてあるっしょ、昴治の結婚記念って…」

イクミの親指の指す方に視線を向けると、食堂に入って直ぐに立ち止まった原因の大段幕が見える。

「あれのお祝いに、この一週間は日本食なんだってさ」

その事実を認めたくないと誰よりも強く思っているイクミと祐希だが、昴治の喜ぶ顔を見られるのは嬉しい。

昴治の隣に寄り添うブルーを殆ど無視して、二人はひたすら昴治だけを見詰めている。

「お祝い…そんな事、別にいいのに…」

昴治にしてみれば、単に好きな相手を選んだと言うだけなのだ。

だからこの“お祝い”と言うのは過ぎる待遇なのではないかと思う。

そんな昴治の心情をきっちりと把握している三人は、口々に言った。

「気にする事ないじゃん、別にさ」

「そうだぜ、皆それで納得してるんだから、良いだろ」

「折角用意してくれたんだ、楽しめば良い」

イクミと祐希を見て、ブルーを見詰めて、昴治はにっこりと頷いた。

344 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:52
人種の混合が進み、殆ど種族の違いのなくなってきている衛星やコロニーの影響もあり、昔ながらの地域差や文化の違い等は地球でも少なくなっていた。

それ故に、食事も洋食が中心であり、純粋に日本で日本人として育った昴治にとっては、この“日本食”と言うのは馴染んだ懐かしい味だったのだ。

昴治と祐希は楽しそうに色々な物をトレイに載せ、良く判らないブルーとイクミは殆ど二人と同じ内容の物を取る。

揃ってテーブルに着くと、昴治と祐希がお箸を持って早速口を付け始めた。

「やっぱりお茶碗に白いご飯は嬉しい…」

「懐かしいよな、何かさ…」

「ダシ巻き卵、美味しい…」

「こっちの味噌汁もいける…」

ほんわりと嬉しそうな二人と違い、ブルーとイクミは困惑している。

「昴治…」

「え、何…?」

呼ばれて隣を見ると、ブルーが不思議そうな顔で昴治の手元を見ている。

「どうしたの…?」

自分の右手を見て、ブルーの右手に握られているお箸を見て、昴治は納得した。

「初めてだよね…?だったらフォーク使った方が良いと思うけど…」

「……」

345 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:52
昴治の忠告に、だがブルーの目はお箸から離れない。

昴治がお箸を使っているのだから当然自分も使うのだと、その目が何よりも雄弁に語っている。

それを認めて、昴治は苦笑した。

「ほら、こうやって持って…」

自分の箸を置き、ブルーの手を取って丁寧に教えてやる昴治に、イクミがジトーっと羨ましそうな視線を投げる。

それを目聡く見付けた祐希は、イクミが昴治に声を掛ける前に自分の箸を置いた。

「てめえは俺が教えてやる」

乱暴に手を取る祐希に、イクミは不快そうな声を出す。

「俺、昴治が良いんだけど…」

「駄目に決まってんだろ」

昴治がブルーの手を取っているのは勿論腹立たしい事なのだが、それは仕方のない事だとも判っている。

けれど、相手がイクミとなると納得は出来ない。

「ほらね、こうやって…向こう側になってる方を動かすだけなんだ、残りの指は支えてるだけで…」

「こう、か…?」

「そうそう、上手だね、ブルー」

「日本人はこんな物を常に使っているのか…器用なんだな…」

346 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:52
「そうでもないと思うけど…慣れだよ」

「ふん…」

昴治がそっと手を離すと、ブルーは一人で箸を動かしてみた。

そっと漬物を摘み上げてみる。

「ああ、そんなに手に力入れなくても良いよ…」

苦笑混じりの昴治の言葉に頷いて、ブルーはお新香を口に入れた。

パリっと、軽快な音を発てて咀嚼する。

昴治は楽しそうにそんなブルーを眺めている。

そして祐希とイクミは、喧嘩腰で食事を進めている。

「だーから、違うって言ってんだろ、この下手くそ!」

「んだとー!お前の教え方が悪いんだろうが!」

「力入れ過ぎだってーの!そんなに重いもんがあるかよ!」

「うっせー、初めてなんだから上手く出来なくて当たり前だろうが!」

その向かいでは、昴治とブルーがほのぼのと食事を続けている。

「あ、ご飯はね、こうやって挟み込んでから掬うようにするんだ」

「こう…か…」

「そうそう」

向かい合って座っていると言うのに、テーブルの真中で線を引いたようにきっぱりと、空気が違うのは面白い見物ではある。

賑やかに食事を続ける内にふと、祐希が昴治のトレイを見て言った。

347 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:53
「あれ…?アニキ、ほうれん草のお浸しは…?」

「ああ、そんなに食べられないから…また後で食べる」

「でも、好きだろ、あれ」

「他にも色々あるからさ…」

「何だよ、取ってくりゃ良いじゃねえか」

「だから…残すと悪いだろ」

「んだよ、残ったら俺が食ってやるよ」

「祐希…」

「少しずつ、色々、食べたいんだろ…?」

「そう、だけど…一週間あるし…」

「メニューも変わるんだぜ…?ある時に食っとかねえと、欲しい時にはないかも知れねえぞ…?」

「うっ…そうかな…」

「ほら、これ食えよ」

「でも、これは祐希の…」

「俺はもういいから、アニキが食えって」

「あ、有り難う…」

無造作に差し出された小鉢に、昴治はほんわりと微笑む。

祐希の心遣いが、嬉しい。

「他にもいるか…?」

「えと、じゃあ…その大豆の煮物…」

「ほらよ」

「サンキュ…」

「食いきれないやつ、こっちに寄越せよ」

「ん、頼む…」

二人が仲睦まじい兄弟をやっている間、ブルーとイクミは、呆然と二人を眺めていた。

無理もない。

348 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:53
この間二人は、日本語で会話していたのである。

普段リヴァイアス内での言葉は、共通言語である英語だ。

地球以外の場所で生まれ育った者達は普段から英語で喋るが、地球では未だに言葉は地域毎に違う。

母国語と英語と、二つの言葉を習うのである。

周りが英語であるから当然、昴治も祐希も無意識に普段は英語なのだが、今日ばかりは食事に触発されたのか、すんなりと口から日本語が出たのである。

ふと、目の端に映ったブルーが動きを止めているのを知って、昴治は手を止めた。

「どうしたんだ、ブルー…?」

問い掛けは英語だった。

「いや、今…」

「え…?」

キョトンとして、昴治はブルーを見る。

祐希も、ブルーを見てイクミに視線を向ける。

二人が呆然としているのを見て、祐希は気付いた。

「ああ、そっか…俺達今、日本語だったんだ」

「え…」

祐希の言葉に昴治は少し考えた。

「あっ…!本当だ、御免ブルー、判らなかったよね…」

「ああ、いや…」

「そんな大した事話してた訳じゃないから…」

「まあ、大体は…見ていれば判ったが…」

「御免な、気を付けるから…」

「ああ…」

困惑しているブルーの様子に、祐希は茶碗の陰で微かに口角を上げていた。

349 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:54
揃って食堂から出ると、祐希とイクミは仕事へと向かう。

「じゃあな」

にっこりと笑って手を上げる昴治に、イクミもニコニコと手を振る。

そのまま別れる筈が、祐希が歩き出した昴治の背中に声を掛けた。

「アニキ…!」

「えっ…」

日本語の呼び掛けに驚いて振り向いた昴治は、真っ直ぐに見詰めてくる祐希の視線に戸惑う。

「祐希…?」

「アニキ…愛してる…」

「っ…!」

まだ、昴治の事を諦めないと、真っ直ぐな瞳が告げる。

身体を硬くしてしまった昴治を心配して、ブルーがそっと背後から抱き締めた。

「昴治…?」

そんなブルーをきつい眼差しで睨み付け、困ったような昴治の表情に気付いて、祐希はふいっと顔を反らせると足を動かした。

「おい、祐希…?昴治に何言ったんだよ…?」

「何でもねえよ…」

「そんな筈ないだろうが…昴治を困らせるなよ」

「判ってるよ…」

昴治を心配しながら、イクミが祐希の後を追う。

二人の姿が小さくなる迄、昴治の身体の緊張は解けなかった。

350 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:54
「昴治…?大丈夫か…?」

低いブルーの声に、ホッと息を吐き出して脱力する。

「ん、御免…」

ブルーの手を解き、昴治は部屋へ向かって歩き出した。

不審な表情で、けれどブルーも昴治の後を追う。

場所が悪いと、思った。



部屋に戻ってベッドに腰掛けると、ブルーは昴治を呼ぶ。

「昴治…」

「何…?」

ブルーが来いと顎を動かすので、昴治はブルーに近付いた。

そっと昴治の手を取り、その甲にキスすると、ブルーは隠し事を許さない瞳で昴治を見上げる。

「あいつは、お前に何を言った…?」

「……」

「昴治…?」

僅かに躊躇ったものの、昴治は正直に話す。

「祐希…愛してるって…」

途端に、ブルーの表情が険しくなる。

「あいつはまだ…」

「ブルー…」

「お前は、俺のものだ」

「うん…」

「誰にも渡さない」

「うん…」

351 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:54
手を引くと、昴治は素直にブルーの隣に座る。

「愛してる、昴治…」

「ん、俺もだよ、ブルー…」

抱き締めるブルーの背中に昴治の手が回される。

「しかし厄介だな…」

「祐希…?」

「違う、言葉だ…」

「って、日本語の事…?」

「ああ…俺には判らないからな…お前があいつに何を言われても、言い返してやれない…」

「使わないように言うよ…」

「無理だろう、あいつにだって判ってる、俺達に理解出来ないからお前を口説くのに良いと…」

「幾ら口説かれても、俺が好きなのはブルーだよ…」

「だから、お前が困るたろう…」

「それは、まあ…」

「教えろ」

「え…?」

「俺に、日本語を教えろ」

「え…?あの、ブルー…?」

「俺にも判るようにしろ」

「ち、一寸、本気なのか…?」

「当たり前だ」

352 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:54
「で、でも、そんなの、直ぐには無理だよ…?」

「良いから、教えろ」

「いや、でも…あの、あのね…」

「何だ…?」

「日本語って、難しいんだよ…?英語とは文法が全然違うし、一つの物に対して色々な言い方があるし…」

「…?」

「えと、例えばね…自分の事を言うのに、英語だとIの一つだけど、日本語だと色々あるんだ…私、自分、俺、僕、あたし…判る…?」

「一つの単語に、人によって違う言葉が当て嵌まる、と言う事か…?」

「そう…」

「どうやって区別しているんだ…?」

「相手の性格とか、言い回し、かな…俺とブルーと、祐希とイクミも俺だけど、明弘だと僕かな…ヘイガーやルクスンは私だしね…」

「…難しそうだな」

「うん、難しいと思うよ…逆もあるし…」

「逆…?」

「そう…えっとね、雲と蜘蛛、英語は違う単語だけど日本語では同じ発音なんだ…」

「同じ…?」

「雲は雲で、蜘蛛も蜘蛛って言うんだ」

「…S」

353 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:55
至極珍しく、ブルーの顳?に冷や汗が流れる。

昴治は苦笑した。

「ね…無理だと思うよ…?」

しかし、ブルーの気持ちは変わらない。

昴治の為なら何でもやるのである。

「やる…」

「え…?」

「お前がゆっくり、教えてくれれば良い…俺は日本語を覚える」

「ブルー…」

言い出したら聞かない、本気で真剣な目を見て、昴治は呆れて諦めた。

「時間、掛かると思うよ…?」

「構わん」

「上手に教えられるか、判らないよ…?」

「構わん…あの馬鹿が、お前を困らせるのは許せん」

「判ったよ…有り難う、ブルー…」

ブルーの頑固さが自分に起因しているのだと思うと、昴治は嬉しくて堪らなくなる。

そっとブルーの頬にキスして、昴治は少し赤くなった顔でブルーを見る。

「じゃあ、何から始める…?」

「そうだな…」

首を傾げてから、ブルーはそっと昴治の頬を撫でた。

「ここは…?」

「頬…ほっぺとも言うけど…」

354 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:56
「一般的な呼び方からで良い…ここは…?」

「額…」

「ここは…?」

「唇…」

「これは…?」

「鼻…」

手で触れていた筈が、ブルーは次からの場所に唇で触れた。

「あっ…目…瞼…耳…耳朶…唇、んっ…あ、ああ…はあ…舌…ん…歯…」

深く舌を絡め合い、ブルーはゆっくりと昴治を押し倒す。

「ん…ブルー…」

「ここは…?」

「んんっ、あ…首…首筋…あんっ、鎖骨…っ、一寸、ブルー…!」

いそいそとブルーが自分のシャツの釦を外し始めるのに、昴治は慌てた。

「何だ…?」

「何って、まだ、午前中だよ…!」

「それがどうした…?新婚なんだ、仕方ないだろう」

「新婚って、もう一月も経って、あっ、やだっ…」

「一年迄は新婚だ」

「ばかっ、止め、一寸…!」

355 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:56
「本気で、嫌か…?」

「だって…昨夜…きつかったから…」

僅かに潤んだ瞳で、真っ赤になって言い分けする昴治が、可愛い。

可愛過ぎて、理性があっさり宇宙の彼方である。

すっと昴治の耳元に口を寄せて囁く。

「お前は、俺のものだ…」

「んっ…」

「昴治は、俺のものだ…」

「う、ん…」

「日本語で、どう言うんだ…?」

「…昴治は」

「昴治は…」

「俺の…」

「俺の…」

「ものだ…」

「ものだ…」

「そう、だよ…」

「こうじは、おれの、ものだ…」

「あっ…」

「昴治は、おれの、ものだ…」

「ブルー…」

「昴治は、俺のものだ」

「あ…」

二、三度口にしただけで、ブルーはあっさりとスムーズな発音でその言葉を喋る。

短い言葉だが、昴治にとっては胸を締め付けられる程に嬉しい言葉だ。

「ブルー…」

「昴治…」

356 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:56
「ブルー…」

「昴治は俺のものだ…」

「うん…」

嬉しそうに頷く昴治に、ブルーの手が作業を再開した。

「あっ、だから、待って…!」

「駄目だ…」

「あっ、あんっ…!」

景気良くはだけられた胸に、そこの小さな飾りにいきなり触れられて、昴治が悲鳴のような声を上げる。

「ああっ、あっ…!やっ、んっ、あんっ…」

丹念に舌を這わせ、手も使う。

昴治の身体は直ぐに、ブルーの愛撫に反応する。

ツンと尖った先端に歯を立てると、昴治の背中が浮く。

「んあっ、やっ、痛い…!や、だ…ああっ、ブルー…!」

抗議の言葉は無視して、ブルーは胸ばかりを責め立てて、せっせと昴治を裸に剥くのに夢中である。

「やっ、ばか、あっ、止め、やあぁっ…!あんっ…!」

抵抗半分で動く昴治に合わせ、ブルーは昴治を裸にしてしまうとその身体を全部ベッドに上げてしまった。

「あっ…!もう、ブルー…」

「仕方ないだろう…二人きりなんだ、我慢なんか出来るか…」

「…ばか」

睨み付ける可愛い表情に笑って、ブルーは自分も裸になった。

357 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:56
改めて昴治に重なり口吻けて、華奢な白い身体を味わう。

「うふ、ん…はあ…あっ、あんっ…」

壊してしまうのを心配するかのように、ブルーの愛撫は優しいものだ。

優しいけれど激しくて、昴治は直ぐに流されてしまう。

SEXの経験が皆無に等しい昴治と違い、ブルーは実に豊富な経験を持っていた。

戸惑いと僅かの恐怖を滲ませていた昴治を、優しくゆっくりとリードしてやり、一月で抱かれる事への戸惑いと躊躇いと悩みとを解消してやった。

だから昴治の方も、昨夜がきつかった事は事実だが、気持ち悦い事を教えられた身体は求められると素直に応えてしまう。

「はあ…あ、あぁ…あん、んっ、くん、ブルー…」

途切れ途切れの可愛い声の合間に名前を呼ばれると、ブルーの腰が熱を帯びる。

胸や臍を揶揄い、弱い部分を責める。

直接的な言葉を口にする事はないが、自分を呼ぶ声の質と見えない色とで、ブルーは昴治が何を求めているのか理解出来るようになっていた。

「ああっ…!ん、やぁ…はっ、はあ…ブルー、あっ…!」

おねだりの声に焦らす事もせずに昴治の分身を口に含む。

暖かい刺激に昴治の身体が一瞬硬直するのだが、直ぐに力を抜いて与えられる快感を追い始める。

「んんっ、あっ…!あ、あっ、あんっ…!はっ、やっ、ああ…!」

身体を重ねて、まだ一月である。

ブルーは昴治に何も求めず、只々、快感を与えてやるばかりだ。

もっと行為に慣れたら、色々と試したい事が山程あるのだけれど、今はブルー自身が昴治を求めるだけで満足している。

あ〜んな事やそ〜んな事や、色々とさせてみたい事を思い浮かべつつも、まだまだ先で良いと納得しているのだ。

口と手で昴治を煽り、あっさりと解放してやる。

声を詰まらせて自身を解き放ち、昴治はホッと全身から力を抜いた。

358 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:57
「はあぁ…」

大きく息を吐き出す昴治に微笑んで、ブルーはそっと口吻ける。

「ん…」

「昴治…膝を曲げろ…」

要求された事の意味に、昴治の顔が赤くなる。

それでも素直に、ブルーの身体を挟み込む形で両膝を曲げたのは、ブルーが決して無理をせずに十二分に解してくれると知っているからだ。

キスを繰り返しながら、ブルーはヘッドボードに常備してあるゼリーを取る。

普段使っている物の隣に、以前クリフから渡された別のゼリーが置いてあるのだが、ブルーは今迄それを使った事はない。

クリフが効くと言っていたからには、何らかの効果が付随している物だろう。

おそらく、媚薬か興奮剤の類。

完全に自分を信じきっていて、腕の中で大人しくしている昴治を見て、ブルーの視線がそのゼリーへと向けられた。

逡巡して結局、ブルーは二つのゼリーを手に取る。

両方を指に塗り、混ぜ合わせる。

いきなりでは、昴治には効力がきつ過ぎると判断した為だった。

「昴治…」

「ん…」

腰を押し付け催促すると、昴治は恥かしそうに目を閉じ、けれど素直に腰を浮かす。

ブルーの膝が昴治の腰を支えるようにしてやると、教えられた次の行為に、昴治の身体が僅かに緊張した。

359 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:57
ブルーの指がそっと奥の蕾に触れ、安心させるように口吻けてやる。

ゆったりと舌を絡めながら、ブルーの指が揶揄うように入り口を擽る。

優しい口吻けに酔いながら、昴治の秘孔はゆっくりとブルーの指を飲み込んでゆく。

「ん、はぁ…あん…」

まだ拭えない異物感を耐えるかのように、昴治の腕がブルーの背中に回された。

しがみ付くのではなく存在を確かめるかのような力加減だ。

「良い子だ、力を抜いていろ…」

「ん…あっ、ん…」

戸惑う昴治の様子を楽しみつつ、ゆっくりと解して指を増やしてゆく。

焦らすように慎重に、中にあるポイントを探る。

「あっ…!やっ、ブルー…」

少し擦っただけで、昴治の頭が反らされた。

この反応が愛しくて堪らず、ブルーは必ず間を置いて何度も掠めるような責め方をするのだ。

間断で確実な刺激に、昴治が頭を振る。

何時も何時も、嫌と言う程に焦らされる。

昴治が別の強い刺激を欲しがるようになる迄、ブルーは愉しみながら意地の悪い責めを繰り返す。

「やっ、それ、やだって…!あんっ、はっ、何で、何時も…あっ…!」

「お前が可愛いからな…」

「ばっ、やあ…あ…んっ、あ、あっ…!」

いきなり、昴治の入り口がブルーの指を締め付ける。

ギュウウゥゥっと強く、何かを堪えるかのような反応に、ブルーの眉が微かに上がる。

360 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:57
「昴治…?」

「んんっ…」

少しして力が抜ける。

けれど昴治の表情はかなり戸惑ったものだった。

「どうした…?」

「あ…何か、変…」

「変…?」

心当たりはあるのだが、ブルーは昴治の言葉を即す。

「何か…むず痒い、みたいな…妙に、その…くすぐったいみたいな、熱いみたいな…」

「……」

答えずに、ブルーは指を動かした。

「あんっ…!」

敏感に反応して、秘孔が締まる。

先程の昴治が変と言った時とは違う締まり方だ。

反応の違いに笑みを浮かべ、ブルーは再び解すように指を動かす。

「ん、んんっ、はあ…あ、あっ…!」

僅かの間を置いて、再び堪えるような締まり方をした。

「昴治…?」

「やっ、やっぱ変…!ブルー…?」

不安げな、縋るような瞳に微笑んでやり、それでも答えずにブルーは指を動かし続けた。

「ああっ、ブルー…!やっ、何、ど、して…ん、んんっ…!」

361 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:58
混乱を来たしている昴治を暫く愉しんでから、ブルーはそっと耳元で囁いた。

「昴治…」

「ブ、ルー…」

「別のモノが、欲しくはないか…?」

「えっ…?」

「ここ…」

「あんっ…」

「物足りないんだろう、指では…?」

「あっ…」

「どうして欲しい…?」

「どうって、あの…」

「むず痒いのが止まらないんだろう…?」

「うん…」

「どうして欲しい…?」

「あ、あの…」

「痒い所は、掻いたら収まるよな…?」

「っ…あ、ブルー…」

「指じゃ、駄目なんだろう…?」

「ひあっ…!」

「昴治…そろそろ言ってくれても良いんじゃないのか…?」

「な、何…?」

「ここ…どうして欲しいんだ…?何が、欲しいんだ…?」

「あっ…」

ブルーの欲している言葉を理解して、昴治の顔が羞恥に染まる。

そっと髪を撫で、柔らかい口吻けを繰り返してやる。

「昴治…昴治…」

「ん…ブルー…」

362 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:58
「どうして欲しい…?」

「あ…あの…」

「何だ…?」

「…ほ、ほ…」

「昴治…」

「ブ、ブルーが……欲しい…」

僅かな羞恥を滲ませた瞳で小さく、恥かしげに呟いた昴治に、ブルーは満面の笑みを浮かべた。

そっと、回すようにして指を抜く。

「んっ…」

昴治の腰を両手で抱え、自身を押し当てる。

「あっ…」

熱く、十二分に滾ったモノを感じ、昴治の瞳に欲情の色が見え隠れする。

グッと先端を押し挿れると、昴治は僅かに息を詰めた。

「っ…」

締まるかと思いきや、奇妙な感覚に混乱している昴治の秘孔は、待ち兼ねた刺激に逆に奥へ導こうとするかのような動きを見せた。

自分ではどうしようもない状態を、早く解消して欲しいのだろう。

ゆっくりと慎重に腰を進めながら、昴治の表情を観察する。

苦しげな眉は何時もの事で、しかし瞳の方は、何時もとは違う。

混乱して縋るような光を漏らしつつも、未だ拭えない異物感に助けを求めている。

何時も何時も、昴治の反応一つ一つに、怖い程の高揚感を覚えてしまう。

我慢出来ずにブルーは、一気に根元迄挿れてしまった。

「あっ、いやあぁ…!ひっ、ひあっ、あん、んん、ぐぅんん…」

悲鳴を上げる口を、無理矢理上体を倒して抱き締めて、自分の口で塞ぐ。

深く舌を絡め取り、昴治が落ち着く迄動かずにいた。

「はあ…はあ、あっ…ブルー…」

「済まんな…」

謝罪の言葉に小さく首を振り、昴治はブルーを抱き締めた。

363 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:59
「ブルー…あの、そ、その…」

「ん…?」

「ま、まだ、変なの、続いてるんだけど…その…」

「何だ…?」

判っていて、笑いながら問い返す。

何度か口をパクパクと動かしてから、昴治は目を伏せて呟いた。

「お、お願い…動い、て…」

初めての昴治からの要求に満足して、その頬にキスして、ブルーは張り切って動き出した。

「あっ…!あ、ひい、あっ…ああ、あん…!」

痛みはあまり感じなかった。

奇妙な感覚に支配されているソコは、ブルーの動きに満足しているかのように、昴治に気持ち悦いと伝えて来るのだ。

ブルーが的確に内部のポイントを突いている事もあり、確かな快感が昴治の背中を駆け上がる。

「ああっ…!あっ、あっ、あん…んあ、ん、あぁん…!」

掠れた、普段よりも高い声音にブルーは興奮する。

相変わらず締まりは良いが、今はゼリーの効能のお陰で内部が誘うように絡み付いて来る。

もっともっとと、刺激を求めて来る。

「あん、んっ、ブルー…!あっ、はあ、あん…!」

二人の腹に擦られた昴治のモノが、たっぷりとした蜜を滴らせている。

それをも更に刺激してやり、二人はほぼ同時に果てた。

大きく息を吐くブルーと、ホッとしたように息を吐き出す昴治。

364 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:59
抱き締めて、口吻けて、愛しくて堪らない。

「昴治…」

「ブルー…」

「少し、慣れたか…?」

「違うと、思う…何か変だったから…でも…」

「ん…?」

「その…よ、悦かった…」

真っ赤になりながらの台詞に、ブルーは盛大な笑みを浮かべた。

「少しは慣れてきているんだろう…」

「そう、かな…」

「ああ…もっと悦くしてやろうか…」

「もう…バカ…」

拗ねたような表情が子供のようで、余りの可愛らしさにブルーの腰が元気になる。

「昴治…俺のものだ…」

「うん、ブルー…」

パッと、嬉しそうに微笑む昴治に口吻けて、二人はまだ暫くはベッドの中だった。



昼食の為に食堂へと向かいながら、昴治はブルーに疑問を投げ掛けた。

「なあ、結局あれって、何だったんだ…?」

昴治の言う“あれ”とは、初めて味わった奇妙な感覚の事だ。

ブルーはあっさりと答えてやる。

「以前、クリフに貰った物を見せただろう…?」

「ああ…」

「あのゼリーを使ったんだ」

「それで…?」

365 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 22:59
「あの中に、何らかの薬の成分が混ざっているんだ」

「そう、なの…?そんなのあるのか…?」

全くもって、疎過ぎる昴治の言葉にブルーは苦笑する。

「あるんだ…」

「それで、あんな事になるなんて…」

自分の反応を思い出し、昴治が真っ赤になる。

「あれでも、軽い方だぞ」

「えっ…」

「少ししか使わなかったからな…もっと多く使っていたら、お前が持たないと思ったからな…」

「持たないって…あの、そんなにきつい物なのか…?」

「お前には、な…慣れればそれ程でもない」

「……」

持たない程の状態とはどんなものなのか。

真剣に考え込む昴治にブルーは苦笑するばかりだ。

食堂へ着くと、丁度出て来た祐希とイクミにバッタリ会った。

昴治とブルーの方が遅かったのだ。

何故二人の食事の時間がずれているのかは、嫌でも想像出来てしまう。

足を止め、挑むような視線を向ける祐希を、ブルーは軽く笑って流してしまう。

昴治は心配そうに二人を交互に見遣るのだが、ブルーはその肩を抱いてさっさと食堂へと足を進める。

擦れ違いざま、ブルーは祐希にきっぱりと言った。

「昴治は、俺のものだ」

流暢なその言葉に、昴治が弾かれたように顔を上げてブルーを見て、祐希を見る。

366 :雨城雪矢:2001/07/19(木) 23:00
祐希は呆然と、ブルーを見ている。

その隣ではイクミが、訳が判らなくて少し不機嫌そうにしている。

そのまま祐希とイクミを残して食堂に入ると、昴治は祐希の表情を思い出して、悪いとは思いつつも、クスリと笑ってしまった。



続く

367 :(;´Д):2001/07/20(金) 02:07
コノスレオモイヨー

368 :しるふぃ(仮名):2001/07/20(金) 02:18
>>320ひろりん氏
どうも。
結局私は最後までひろりんさんの話の腹が読めなかったっぽいです
申し訳ないっす。
まぁある意味、親を裏切るってことは私のアイデンティティの消滅を意味しますしね。

おしゃべりついでにお話させていただくと、私は親からもらった愛情とか恩は
絶対親には返せないと思うんですよ(「一般的な」話じゃなくて、あくまで私の
感覚のうちの話ですよ)
じゃあ、もらい逃げするのかというとそういうことではなくて、
自分の子供たちに返してゆくのが一番の親孝行なのかなと。

「何で子供を産んで育てようと思ったのか」(=なんで俺を産んだのさ)
という趣旨の質問を自分の親にしたことがあったんですが、
子供を産んで育てることで、自分達も人間として成熟していきたかった
というような答えを聞いたとき、なるほどな、と思いましたね。

このことから逆説的に、子供の虐待の連鎖の問題はとても根深いんだなとも
類推することができます


大変長い間お付き合いいただきありがとうございましたm(_)m
>関係諸氏
                              〜Fin〜

369 :しるふぃ(仮名):2001/07/20(金) 02:31
これじゃまだ足りないわな
スレ違い&私物化スマンカターネ>>ほとりくん

370 :ほとり@ f136211.ap.plala.or.jp:2001/07/20(金) 03:54
 では、ややほとりのアイデンティティーに触れる形で両親の話を。
 そもそも「作品のテーマとしての親」を語る以前の問題になってしまうのですが…、
 物語の中で語られる「両親」というものに対して、ほとりがなんとなく違和感を感じるのは、
ほとりの親というものに対する意識が、一般的なものからズレれているせいもかも知れません。
 ほとりが生まれたときから両親共に組織の仕事をしていて、主に直接面倒を見てくれたのは
おばあさんだったので、ほとりにとってはどちらかというと曽祖父母のほうが一般的な親の
イメージに近いかのように思えます。両親は一緒にいて守ってくれる頼れる兄、姉のような
イメージで、「越える」とかは考えたことはないです。
 しかし、それも外からの情報と自分の身の周りを比べた違いをイメージしているだけなので、
本当のところはわからないのですけどね。
 あと、話はちょっとそれるのですが、ほとりが「学校」が出てくる物語というものをあまり
面白いと思えない理由も、ほとりが過ごした学校というもののが特殊な環境にあったせいなの
かも知れません。
 「学校の友達」とか「学校で恋愛」とかっていうのが、いまひとつピンとこないんですよね。
>>369
 いいえ、自分にはレスできなかったので、興味深く拝見させていただきました。

371 :ひろりん:2001/07/20(金) 07:25
おじさんはほとり君に、ちょっと過剰なものを求めてしまったかも知れんのお。

今日もこれから仕事あるので、結論を急ぐ。
「家族」とか「学校」ってのは、結局「民族」とか「国家」の言い換えでもあるわけよ。
それは無条件に受け入れるべきものなのか?

ほとり君はしばしば自分の置かれた民族的な情況について触れてたから
その点で、オイラは非常に期待したんだけどな〜。

エヴァでさ、加持さんがミサトに言い残したのは、「ネルフという自分の置かれた
組織の価値観を無条件に受け入れるな。自分の価値観で行動しろ」ということだったと
思うんだ。
だからオイラはエヴァが好き。

372 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:02
深く、静かに

それは再びリヴァイアスに乗り込んだ、その日の事だった。

ネーヤと再会し、イクミと再会し、こずえも来ている事を知り。

他にもちらほらと見知った顔を見付けて、昴治は何となく嬉しくなっていた。

あの事件を乗り越えて、新たな旅に出る。

不安は勿論あるけれど、期待も大きい。

イクミと話しをして、途中で喧嘩の仲裁に入り、ユイリィに最初の目的地を決めて欲しいと言われて天王星を指名して。

宛がわれた部屋に戻り、喧嘩の仲裁で負った怪我をあおいに呆れられて。

その怪我の手当てをして貰っている間に、リヴァイアスは出航した。

今回は皆、かなり手狭ながらも一人部屋で、イクミとこずえを残してイクミの部屋を出て、昴治は自分の部屋へと荷物を運び込んだ。

イクミの部屋の隣である。

373 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:03
あおいもそのまま、自分の部屋へと向かった。

片付けをしようかと思ったのだが、他に誰が来ていてどの部屋に居るのかが気になって、昴治は自分の部屋を出た。

祐希が来ているかな、と思いつつ、規則正しく並んだドアの脇のプレートをゆっくりと見て回る。

男子と女子はブロックが完全に分けられているので、昴治の歩いている通路の両脇に並んでいるのは当然、男子の部屋ばかりだ。

「あ、ニックスだ…明弘も…ルクスン、ヘイガー…」

笑みを浮かべて呟きながら昴治はゆっくりと歩いていた。

突然だった。

背後から腕を掴まれて、振り向く間もなく引き摺られる。

「なっ…!?」

叫ぼうとした口を相手の手で塞がれたまま、昴治は誰かの部屋へと強引に連れ込まれてしまった。

374 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:03
目の前で閉まるドアを呆然と見詰め、何とか視線だけでも後ろへ向けようとする。

昴治の身動ぎに合わせたように、いきなり拘束が解かれた。

慌てて振り向いて見て、昴治は目を見開く。

「ブルー…!!」

一度会ったら忘れられない強烈な印象そのままに、エアーズ・ブルーがそこに居た。

途端に昴治の顔に満面の笑みが浮かぶ。

「来てたんだ、久し振りだね…!」

嬉しそうな昴治の声に、ブルーも微かに笑みを浮かべて頷く。

「久し振りだな」

「相変わらず強引なんだな、驚いたよ。声掛けてくれれば良いのにさ」

「驚かそうと思ってやったんだが」

「もう…あれ…?」

ふと、昴治は首を傾げた。

375 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:03
ブルーの印象が少し違うような気がしたのだが、直ぐにその理由に思い至る。

「あ、バンダナ…」

乱暴に前髪を掻き上げて、ブルーは微かに苦笑する。

「お前の弟に取られた」

「祐希…?取られたって…まさか、喧嘩したのか…!?」

「まあな」

「まあなって、何でいきなり喧嘩なんだよ!?何考えてるんだ!?」

「あいつは元々、俺に勝ちたい一心でここに来たんだろう」

「祐希の奴、喧嘩しに来たって言うのか…?もう…S」

呆れるしかないとばかりに、昴治は小さく、何度も頭を振る。

そんな昴治を、ブルーは目を細めて見詰めている。

以前にはなかったものが、昴治から感じ取れた。

吹っ切ったのではなく、乗り越えた者の持つ、独特の強さ。

人間的に一回り大きく、優しくなったような雰囲気。

それでいてその笑顔は、純粋な子供のように眩しくて。

376 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:03
ブルーは改めて、昴治が自分とは全く逆の性質を持つ人間だと思った。

だからかも知れない、惹かれたのは。

「ああでも、祐希も来てるんだ…」

「知らなかったのか…?」

「まあね、聞かなかったからさ」

「何故…?」

「だって、決めるのは祐希自身だろ…?」

「まあな…」

「それにしても…バンダナ一枚ないだけで、随分と印象が変わるもんだね」

「そうか…?」

「うん…前にも一度見た事あるけどさ…あの時はそんな些細な事に迄気が付く余裕なかったからね…前髪、鬱陶しくない…?」

左手を伸ばしたのは、無意識だった。

本当に何となく、ブルーの前髪に触れてみたいと昴治は思ったのだ。

377 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:04
その昴治の左手を取ったのは、ブルーにしてみれば反射的な行動だった。

防衛本能とでも言うのだろうか。

暫し、互いに固まってしまった。

先に動いたのはブルーで、彼は奇妙な違和感を感じたのだ。

「お前…右利きじゃなかったか…?」

普通、咄嗟の場合や何気ない行動などは、利き手や利き足が出るものである。

だが昴治は、何気ない仕草だと言うのに、利き手ではない左手を差し延べたのだ。

指摘されて、昴治は微かに眉を寄せた。

「ブルーってさ、相変わらず鋭いんだね…」

「…?」

取られたままの左手はそのままにして、昴治は更に右腕を上げて見せる。

その腕が肩よりも上に上がらない事を見て取り、ブルーの目が見開かれた。

「まあ、後遺症なんだけどさ…自然と庇う癖が付いてるから、どうしても上に手を上げる時は左手が出るようになってるんだ…」

右手を下ろし、昴治は柔らかく微笑んで見せる。

呆然とした声がブルーの口から漏れた。

378 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:04
「何故…?」

「ああ、ブルーは詳しい事、知らなかったんだっけ…?」

昴治が左手を引くので、ブルーは素直に手を離してやった。

「えーっとね…」

能力別に分けられた辺りからの話しを、昴治は淡々と説明する。

その話し方が余りにもあっさりとしていて、まるで人伝に聞いた他人の話しでもしているかのような昴治の様子に、ブルーは内心でかなり驚いていた。

「…と言う訳でさ、手当てが遅れたせいでこうなっちゃってるんだよな」

僅かに苦笑を見せる昴治に、ブルーは呆然とした声を出す。

「何故…」

「え、何…?」

「何故お前は、それ程あっさりと話しが出来る…」

「は…?」

「普通もっと、怒ったりとかするものだろう…?」

「どうして…?もう終わった事だよ…?」

「だが、尾瀬に対してもっと怒るとか、見捨てた弟に対して少しは怨むとかするものだろう…?」

「そんな事、今更思ったってどうしようもないだろう…?もう終わった事なんだから、過去は変えられないんだからさ、事実として俺の右腕は上がらないけれど、それだけの事だよ…?」

379 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:04
「それだけ、なのか…?」

「以前の感情を引き摺っていても仕方ないだろう…?そんな事をする為に此処に来た訳じゃないんだからさ…あんな事があったからこそ、俺はイクミをもっと良く知りたいと思うし、今度はちゃんと理解したいと思ってるよ…そりゃあ、本人じゃないんだから完全に判るなんて出来ないけどさ、以前よりもっともっと近い存在には成れると思う…もっとちゃんと、お互いの事とか話し出来ると思う…判り合えると思う…そうなりたいんだよ」

ひたむきに、純粋な迄に前向きにあろうとする。

自分を傷付けた者さえも、理解し、受け入れようとする。

これが、昴治の強さなのだろう。

自分にはない部分、真似の出来ない優しい強さ。

欲しいと言う思いが、胸を満たす。

相葉昴治と言う存在の全てが、欲しいと。

「俺は…」

「ん、何…?」

「俺も、お前を知りたいと思う…」

ブルーの言葉に、昴治はにっこりと笑う。

「うん…俺も、ブルーの事、もっと色々と知りたいと思うよ…どんな時にどんな考え方するのかとか、どんな事を思っているのかとか、色々…俺から見るとブルーって、凄く不思議だから…」

380 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:04
「俺からすればお前の方が不思議で、不可解だぞ…」

「そう…?俺は平凡な人間だよ」

平凡な人間が、己の命を投げ出して迄友人を助けようとするのだろうか。

自分を殺そうと迄した相手を、尚も受け入れようとするものなのか。

自分を理解しようとしない相手さえも、包み込んでしまえるものなのか。

不思議で、不可解で、目を離せない。

手を延ばし、昴治の右肩に触れる。

その少し下にある筈の傷跡を、服の上から撫でる。

見ただけでは判らないが、触ると判る。

その部分だけが僅かに、抉れたようになっている事が。

「完治してるんだよ…只さ、これ以上は筋肉が付かなくて…」

少しばかり困ったような昴治の表情を見た瞬間、ブルーはその細い身体を抱き締めていた。

「わっ…!?」

突然の事に昴治は驚いて固まってしまう。

「あの、何…?」

どうして良いのか判らずに、ほぼ直立の姿勢のままで問い掛けてみる。

ブルーは答えずに、暫く昴治を抱き締めていた。

欲しい。

381 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:05
欲しい欲しい欲しい欲しいと。

どうしても手に入れたいと、自分のものにしたいと思う。

これ程に強くて優しい存在を、ブルーは他に知らない。

こんなに細くて、折れてしまいそうに華奢な身体で、全てを受け止めて、受け入れて、包み込んでしまう存在。

精神的には支えられる立場になるだろう。

だがそれ以外の事でなら、自分が護る事が出来る。

この存在そのものを、護りたいと思う。

そっと顔を離して、昴治の目を見詰める。

「ブルー…?」

キョトンと自分を見上げる表情がやけに子供じみていて、自然と唇に笑みが浮かぶ。

余りに愛らしいと感じて、そっとその唇に口吻ける。

「っ…!?」

驚いて目を見開いて咄嗟に自分の腕を掴む反応も可愛くて、ブルーは微笑んだ。

「俺のものになれ…」

「えっ…?」

「俺のものに、なれ…」

「あ、あの…?」

「昴治…」

「な、何…?」

「好きだ…」

「っ…!」

382 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:05
途端に心臓が跳ね上がった事に、昴治は自分で驚いてしまった。

顔がカッと赤くなるのが何故だか判らない。

「昴治…」

そっとキスを落とす。

「あ、あの…」

「昴治…」

「ブルー、あのっ…」

何度も何度も、軽く唇に触れてみる。

「昴治…昴治…」

「ブルー…一寸…」

戸惑っている昴治の様子が面白くて、これ程愛しいと感じた相手は初めてで、ブルーは嬉しくて啄ばむようなキスを繰り返す。

「昴治…」

「ん、ブルー…」

「昴治…俺のものになれ…」

「それ…どう言う意味…?」

「俺の、恋人になれ…」

「ブルー…」

「俺を恋人に選べ…昴治…」

「ブルー…」

「お前は俺が護る…必ず、護るから…俺の傍に居ろ…」

「ブルー…」

383 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:06
顔を赤くして、微かに揺れる瞳で見詰めながら、昴治ははっきりと頷いた。

無意識に頷いてから、漸く気付く。

自分もブルーが好きだったのだと。

恥ずかしそうに目を伏せる昴治をしっかりと抱き締めて、ブルーは唇を重ねる。

そっと、驚かさないように静かに、深く口吻ける。

「っ…ん、ん…」

堅く目を閉じて必死でブルーの腕を掴んで、それでも昴治はブルーを受け入れる。

ゆったりと昴治の口の中全てを堪能して、ブルーは満足げに顔を離した。

「昴治…」

「ブルー…」

そうっと瞼を上げて見ると、優しい優しいブルーの笑顔がある。

初めて見たブルーの、包み込むような柔らかい笑みに、昴治の胸が熱くなった。

「ブルー…好きだよ…」

「昴治…」

「言われる迄、自分で気付かなかった…馬鹿だよな…」

そっと昴治の頬にキスして、囁く。

「お前らしいな…その、鈍感な処が可愛い…」

「可愛いって…俺、ブルーより年上なんだけど…?」

「一年なんて無いも同じだ」

「そう、だね…」

384 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:06
赤い顔でゆったりと微笑む昴治に、ブルーは再び口吻けた。

新しい旅立ちのその日に、昴治は恋人も手にしたのだ。



慌しくて楽しい日々が始まった。

昴治は取り敢えずブリッジでオペレーターの作業に就いている。

是非にとユイリィ達から頼み込まれたのだ。

どうして自分なのかが判らない昴治であったが、わざわざ指名してくれたのだからと、深く考えずに引き受けたのだが。

それを聞いたブルーの方は、不機嫌そうに眉を寄せて見せた。

「どうかした…?」

キョトンと自分の顔を覗き込んでくる昴治は、絶対に判ってはいない。

「いや…」

微かに溜息を吐きつつも、ブルーはその事については何も言わなかった。

「それで、ずっとオペレーターを続けるつもりなのか…?」

「あ、うーん…航宙士の資格もちゃんと取りたいんだよな…中途半端なままだしさ…」

「ああ…」

385 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:06
「資格取れたらさ、他の作業も出来るようになるしね」

「お前…掛け持ちするつもりなのか…?」

「シフトによりけりだけど…出来る事、色々やってみたいんだよね」

「ああ…」

「ブルーは、どうするの…?」

「…メンテの方へ行く」

「航宙士は…?」

「俺には向いてない…元々、機械を弄くるのは好きな方だ」

「そっか…じゃあ、別々になるね…」

少し寂しそうな様子の昴治がいじらしくて、ブルーはその肩を抱き寄せた。

「あっ…」

僅かに戸惑いを見せたものの、昴治は素直にブルーの腕の中に収まる。

頬を撫でて顎を取ると、恥じらいを浮かべた昴治の目が閉じられた。

ゆったりと口吻けながら、ブルーは幸せを噛み締めている。

昴治が自分ものであると言う、極上の幸せ。

イクミでもなく、祐希でもなく、その他の誰でもなく、昴治が自分を選んだと言う事の優越感。

昴治本人は全く気付いていない様子なので、ブルーは敢えて何も言わない。

386 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:07
この、今のリヴァイアスの中で、男女共に一番人気があって、誰も彼もが手に入れたいと思っているのは昴治なのだと言う事を。

昴治の意思を尊重し、別の作業を選んだ為に一日の内で一緒に過ごせる時間は短いのだけれど。

本当なら閉じ込めてでもずっと傍に居たいのだけれど。

誰の目にも、触れさせたくはないのだけれど。

そんな事は昴治は望まないから。

以前の自分なら相当強引にでもそうしたかも知れないけれど。

本当に、本気で惚れているから、昴治の望まない事はしたくなかった。

今の処、夕食後にブルーの部屋で共に過ごす数時間だけが、昴治が自分だけのものだと実感出来る時だった。

日中は別々なので、昴治は本当に嬉しそうに色々と話しをする。

それを聞いて、相槌を打って、自分の考えを話してやって。

時々抱き寄せて、口吻けて。

顔を離して頬を撫でてやると、昴治がゆっくりと瞼を上げる。

387 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:07
普段は誰にも見せない、誰も見た事のない色を浮かべるその瞳に、微笑んでやる。

「ブルー…」

うわ言のような、意味を成さない呼び掛け。

昴治の手がそっと、ブルーの服を握り締める。

それがキスの催促の事だと、この一週間で判っていたから、ブルーは再び優しく口吻けた。

柔らかく口吻けて来るブルーに、昴治は自分が本当にブルーに好かれているのだと実感する。

ブルーに言われてから自分も彼が好きだと、漸く気付いた程に鈍いのだけれど。

気付いてからは、その感情に素直に従った。

ブルーの見せる優しい笑みが、自分以外の誰にも向けられる事のないものだと言う事実。

それを独り占め出来るこの時間が、とても大切で凄く幸せで。

やりたい事、やってみたい事は沢山あるけれど、絶対にこの時間だけは継続させるぞと堅く決心している。

日毎に、時間毎に、一分一秒毎に、ブルーが好きだと言う気持ちが大きくなってゆく。

まるで際限などないかのようなその気持ちに、だが昴治は混乱するでもなく満足しているのだ。

何度も何度も唇を重ねる。

恋人になってまだ一週間だけれど、既に何度目のキスか判らなくなっている。

だが、ブルーの手がそっと自分の腰の辺りを撫でる様子を見せると、昴治はビクッと身体を硬直させてしまうのだった。

「ブ、ブルー…」

慌てて腕を突っ張って、顔を離す。

困惑している目で見詰めると、ブルーは苦笑する。

「少しくらい、触らせろ…」

388 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:07
「う、うん…でも…」

「お前が、こう言う事に免疫がないのは判っている…俺も、焦るつもりはない」

「御免…」

「謝るな…待つから…」

「うん…」

「好きだ…」

「ブルー…好きだよ…」

ほんのりと頬を染める昴治が愛しくて、ブルーはそっと口吻けた。

389 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:07
再搭乗と共に恋人同士になった昴治とブルーの事は、実は他の人間は全く知らない事だった。

何故なのか、どう言う訳だか、昴治が毎晩必ずブルーの部屋を訪ねている事に、誰一人として気付いていないのだ。

奇跡のような偶然とでも言うしかない事態である。

だから、昴治の周りは常に賑やかだった。

昴治のハートをゲットしようとする人間が、常に周りに居るのである。

しかし昴治の方は、全くその事に気付いていなかった。

まだ、誰一人として昴治に告白した人間は居ない。

祐希とイクミとあおいが、ものの見事にそれを阻止しているのだ。

その事はブルーもちゃんと判っているから、敢えて昴治には何も教えずに、自分が傍に居ない日中は密かに、彼等に昴治のガードをさせているのが現状である。

尤も、その事は当然、祐希もイクミもあおいも知らないのではあるが。

390 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:08
「相葉ー!!」

通路を歩いていて突然呼ばれて、昴治は振り向いた。

「はい…?」

その昴治の視線の先には、イクミがニコニコと立って居る。

昴治ははて、と首を傾げた。

「イクミ…?」

「やっほ、昴治♪」

何時もの明るい笑顔でイクミは昴治に近付く。

「あのさ、イクミ…」

「何かな…?」

「今、呼んだ…?」

「いや、俺は呼んでないよ…?呼ぶ前に昴治の方が気が付いてくれたし♪」

「いや…イクミに気付いた訳じゃなくて、その…誰かに呼ばれたんだけど…?」

「気のせいじゃないの…?ここには俺しか居ないけど…?」

「そうだな…でも変だなあ…はっきりと相葉って呼ばれたんだけど…?」

「気のせいだって、誰も居ないのにさ」

イクミはそう言って昴治の肩に腕を廻した。

「ほらほら、食堂行くつもりだったんだろ?」

「あ、ああ…」

「一緒に行こう♪食事の後に一緒に散歩でもしない?」

「まあ、別に良いけど…」

「決まりー♪」

にこやかなイクミに引き摺られるようにして、昴治はその場を歩き去る。

391 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:09
イクミが立って居た場所の横手には角があった。

その向こう側に、イクミに勢い良く蹴り倒されてピクピクしている男が居るなどと、昴治は全く知らなかった。



「時間は、合ってるな…」

「だ、大丈夫だ」

「もう直ぐ、相葉が通る」

男が三人、通路の角に身を潜めて居る。

「よ、良し、良し…」

ググッと力んで見せる一人に、後の二人も拳に力を込めた。

「言うぞ…今日こそは絶対に、告白して見せるぞ…!」

「そうだ…何時も何時も邪魔されるけど、今日こそは絶対に…!」

「大体、何だって告白する事自体を邪魔するんだ、あいつ等…」

うんうんと頷き合っている三人は、ゆらりと、自分達の背後に影が立った事に気付かなかった。

それから五分程して、昴治が通路を歩いていると、先の角から祐希が現れた。

「あ、祐希」

昴治の声に顔を向け、祐希はふっと、僅かに和んだような笑みを浮かべて見せる。

392 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:09
「アニキ…」

「祐希も作業終わったのか…?」

「ああ…」

「そっか…あ、良かったらさ、一緒に食事行くか…?」

「そうだな…良いぜ、別によ…」

事件以来、祐希の自分に対する態度や言動がかなり軟化して、こうして誘いを掛けると受けてくれるようになった事が、昴治には嬉しかった。

並んで食堂へと歩く昴治はだから、祐希の出て来た角の先に、三人の男が気絶しているなどとは夢にも思わなかった。



「昴治ー!」

呼ばれて振り返ると、あおいが手を振りながら駆け寄って来る。

「あおい」

昴治の目の前で立ち止まり、あおいはニコッと笑う。

「ねえねえ、ケーキ焼いたんだけどさ、食べる…?」

「ケーキ…?あおいが作ったのか…?」

「そうよ。あたしだってね、お菓子くらい作れるわよ」

「へえ、お菓子は泉の担当だと思ってたけど…」

「まあね、こずえにはまだ及ばないけど、味の方は誉めて貰ったから安心して」

393 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:09
ニコニコと機嫌良さげなあおいにつられ、昴治もニッコリと笑った。

「俺が貰っても良いのかな…?」

「とーぜん!食べてくれる…?」

「ああ、貰うよ」

「良かった…!」

笑って、あおいは箱を取り出した。

「シンプルなチーズケーキなんだけど…昴治、ベタベタと甘い物よりこっちの方が好きだったでしょ…?」

「ああ…覚えてたのか…」

「もっちろん!はい、どうぞ」

「有り難う」

箱を受け取り、昴治は柔らかく微笑んだ。

「あのさ、昴治…」

「何…?」

「うん…次の休日、空いてる…?」

「うーん、御免…先約が入ってるから…」

「そっか…たまには二人で散歩でも、と思ったんだけどなあ…」

「御免な…」

「良いのよ、そんな…昴治にだって予定があるもんね。あ、いっけない…!」

「え…?」

394 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:10
「ケーキと一緒に紅茶も用意したのよ…!忘れて来ちゃった…!」

「別に、良いよ…」

「ダメよ、折角用意したんだから…御免、一寸付き合って、ね」

言いながら昴治の腕を引き、あおいは自分が来た方向へと昴治を連れて行ってしまう。

昴治が元々行こうとしていたのとは逆の方向だった。

その先には、女の子が二人、昴治を待ち伏せしていたのだが。

「ほ、蓬仙〜…!!」

「また邪魔されたあ〜!!」

彼女達が昴治に告白しようとしていた事を、当然あおいは知っていた。



あおいに貰ったケーキを、昴治はブルーと二人で食べていた。

「どう…?」

「ああ…」

微かに頷いたブルーに、昴治はホッとする。

「良かった…俺は結構いけるとは思ったけどさ、ブルーの口に合うかどうか判らなかったから…」

「元々好き嫌いはないし、味覚も標準だ」

「うん…特に辛い物が好きとかも、ないんだよね…?」

「ああ…」

395 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:10
昴治の注いだ紅茶を受け取り、一口付ける。

「お前は、どうなんだ…?」

「俺…?うーん…俺もそんなに、辛いのが好きとか、そう言うのはないよ」

「そうか…」

「うん…あ、でも…割りと酸っぱい物、好きな方かな…」

「酸っぱい物…?」

「梅干とか、酢の物とかさ…」

「…何だ、それは?」

「へ…?」

ブルーの言葉に昴治はキョトンとなった。

暫し考えて、納得したように頷く。

「そっか…コロニーとかだと文化が混ざり合ってしまってるから、大抵は洋食なんだよな、食事って…」

リヴァイアス内でもそうなっている。

「お前は、地球の出身だったな…」

「そう、日本だよ」

「俺は行った事もない…話しに聞いているだけだ」

「大抵の人はそうだよね…俺だって地球を離れたのはリーベ・デルタに行った時が初めてだったし…」

「食事が、そんなに違うのか…?」

「うーん…地球でもさ、ここと同じような食事の家庭が増えてるけど、俺の家は母さんが結構拘ってて…俺も祐希も日本食で育ったんだ」

396 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:10
「日本食…」

「現物見ないと言っても判らないと思う…」

「そうだな…」

「何時かさ、機会があれば地球に降りてみよう…?その時に日本に寄って、食事しようよ」

「ああ、そうだな…」

自分の返事に嬉しそうに笑う昴治が愛しくて、ブルーはゆっくりとその頭を引き寄せる。

「あ、ブルー…」

途端に昴治の顔から笑みが消え、恥ずかしそうに瞼を伏せる。

そっとキスして、ブルーは囁いた。

「甘いな…」

「えっ…?」

「お前は、甘いな…」

「そ、そんな事…」

「もっと、食べてみたいぞ…」

「あっ、あのっ…」

焦る昴治をふわりと抱き締めて、ブルーは昴治の耳朶に噛み付く。

「あっ…!」

ゆっくりと背中を撫で廻して昴治の耳を執拗に嬲る。

「あっ、んんっ…やっ、ブルー…」

暫くそうしてからそっと顔を離して見ると、昴治はかなり困惑した目でブルーを見詰めていた。

「まだ、慣れないか…?」

397 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:11
「あ、あの…」

「俺に触られる事に慣れろ…少しづつで良いから…」

「ん…あ、でも、本気で嫌な訳じゃないから…」

「ん…?」

「だって、その…ブルーが抱き締めてくれるの、好きだから…キス、するのも…」

「昴治…」

囁いて抱き締めてやると、昴治の瞳が恥ずかしそうに揺れる。

「昴治…」

「ん…」

柔らかく唇を重ねると、昴治の手が確かめるようにブルーの背中に廻された。

「ん、んんっ…はあ…あっ…」

そっと舌を絡めると、昴治の手が必死でブルーにしがみついて来る。

それだけの事が、ブルーには幸せだった。

愛しさが込み上げて来る。いじらさしが胸に詰まる。

それでも戸惑いがちな昴治の為に、ゆっくりと静かに、深く口を犯す。

そっと顔を離して、宥めるように髪を撫でる。

「ブルー…」

熱に浮かされたような瞳で見詰められると、ブルーの腰が熱くなる。

感情が昂ぶっているのか昴治の目尻から涙が零れ落ちているのを唇で拭ってやる。

「これは、慣れたか…?」

「まだ、少し…」

398 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:15
素直な言葉が可愛くて、抱き締める腕に力を込める。

「昴治…好きだ…」

「ブルー…好きだよ…」

想いを確かめ合って、再び唇を重ねる。

静かで、穏やかで、それでいて激しいこの時間が、ブルーも昴治も好きだった。

けれどブルーの方は、自分の内の欲望を何時迄抑えておけるものだろうかと、常に頭の隅で考えているのだった。



昴治は相変わらずである。

ブルーが好きで、大好きで、ブルーの事しか目に入っていない昴治には、周りの人間の自分への想いなどに気が付く暇もありはしなかった。

祐希とイクミとあおいが必死で駆けずり回っている事にも、やはりさっぱり気が付いていない。

三人にしても只、他の人間から昴治を遠ざけるだけでなく、何とか自分の気持ちを伝えようとはしているのだが、元々が鈍いだけに一向に伝わらないで苛々しているのだ。

そんな奇妙な状態が長続きする訳もなく、それはリヴァイアスが出航してから半年が経った頃に起こった。

399 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:15
リフト艦のコントロールルームで、用事で来ていた昴治は突然、一人の男に声を掛けられた。

彼はどうにか祐希達の邪魔の入らない所で昴治に告白しようとしていたのだが、半年も邪魔され続けて吹っ切れたようだ。

祐希とイクミと、その他大勢の人間の居る前で、堂々と昴治に告白しようと開き直ったのである。

「何…?」

小首を傾げて不思議そうな表情の昴治に一瞬見惚れ、男は慌てて頭を振った。

「あの、実は俺さ…」

「うん…?」

「俺、き、君の事が…!」

勢い込んで身を乗り出し、途端に横へと吹っ飛んだ。

突然目の前から男の姿が消えた事に、昴治は目をパチクリさせている。

「あれ…?祐希、イクミ…?」

消えた男の代わりに、昴治の正面には祐希とイクミが立って居る。

何やら怒っている様子で、恐い顔して肩で息を吐いている。

ゆらりと視線を巡らせて、昴治は床に延びてしまっている男を見付けた。

400 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:15
「あ、れ…?」

その横顔と腹に、綺麗に足型が付いているのを認め、昴治は何が起こったのかを漸く理解する。

「あ…あーーー!!祐希、イクミ…!!」

叫んだ昴治を振り返り、祐希とイクミは先に口を開く。

「気にすんな、あんな奴!」

「そうそう!昴治が気に掛けるような相手じゃないって!」

「二人共…!彼は俺に話しがあるって言ったんだぞ!?それを横からいきなり蹴り倒すなんて、何て事するんだよ!?」

「だから!アニキが聞く必要のねえ事なんだってば!」

「そんな事、祐希が決める事じゃないだろ!?」

「判ってる事だから良いんだってば!」

「イクミ迄、何言ってんだよ!?」

訳の判らない二人の言葉に、昴治は呆れたように息を吐いた。

401 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:16
そして、倒れている男に近付こうとするのだが、二人がそんな事を許す筈もない。

「良いってば、気にしなくて!」

「イクミ…!」

「別に死んでねえから良いだろ!」

「そう言う問題じゃないだろ!?」

「あ、あいばぁ〜…」

男は、気を失っていた訳ではないらしい。

昴治と祐希とイクミの会話に唐突に割って入る。

苦しげに上体を起こして、真っ直ぐに昴治を見る。

「あ、大丈夫か…!?」

「チッ…!」

「てめえ…くたばってなかったのかよ…!」

不穏な祐希の言葉に彼をキッと睨み付けてから、昴治は二人を振り解いて男へと近付いた。

「あの、御免な…祐希とイクミがいきなり…」

「あ、いや別に…慣れてるから…」

「はあ…?」

「この半年、ずっと二人に邪魔されて来たからさ…」

「半年…?ずっと…?」

「アニキ…!」

「昴治…!」

402 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:16
叫ぶような呼び掛けに顔だけ振り向いて、昴治は本気で怒っている目で二人を睨み付けた。

これには流石の祐希とイクミも、声を詰まらせて動きを止めてしまう。

ここで強引な事をすれば、昴治に嫌われる事は明白だ。

だからこそ今迄、バレないようにと気を遣ってきたと言うのに。

「あのさ、それってどう言う事…?それに、話しって何…?」

昴治の問い掛けに、男は床の上に座り直して深呼吸する。

「この半年ずっと、あいつ等に邪魔されてきた…君に、告白するのを…」

「…?」

403 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:16
「相葉昴治君、好きです、俺と付き合って下さい…!」

決死の覚悟で、男は言った。

真剣な目で、昴治を見詰める。

一瞬キョトンとなり相手の言葉を考えた昴治だったが、直ぐに申し訳なさそうな表情を浮かべる。

「えと…御免…」

ぺこりと頭を下げる昴治に、祐希とイクミの顔に笑みが浮かぶ。

だがその笑みも、続いた昴治の言葉に不自然に顔に張り付いてしまった。

「俺さ、付き合ってる相手、居るから…」

目の前の男と祐希とイクミだけでなく、コントロールルーム全体の空気が凍り付いた事に、昴治は気付かない。

「だから、気持ちは嬉しいんだけど、御免」

再び頭を下げて、昴治は立ち上がった。

溜息と共に振り向いて、祐希とイクミが固まっている事に気付く。

404 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:16
「ん、どうしたんだ…?」

不思議そうな顔で、昴治は祐希とイクミの肩を交互に揺すってみる。

「祐希…?イクミ…?」

何度か揺すられて、イクミが笑みを張り付かせたままの顔で昴治を見た。

「あの、昴治クン…?」

「何…?」

「い、今さ…あの、付き合ってる相手が居るって、言った…?」

「あ、うん…言ったけど…」

微かに頬を染める昴治を見て、イクミは本当の事なんだと悟った。

けれど、しつこく確認を取らずにはいられない。

「ほ、本当なのかな…?」

「本当だけど…」

「そ、それって、その…何時から、付き合ってるのかな…?」

405 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:17
「えと…もう半年になるかな…」

「半年…?え、それって…乗り込んで直ぐって事…?」

「そうだよ…あの日、リヴァイアスに乗り込んだその日に告白されて…付き合い始めた…」

「う、そ…」

「じょーだんだろ…」

呆然とした声に昴治は祐希に視線を移す。

「冗談でこんな事言うかよ…本当だってば…」

「全然、気付かなかったぞ…」

「あれ、そう…?別に隠れて会ってた訳じゃないんだけどな…?」

「そう言えば、昴治…休みの日に誘っても何時も断られてたけど、あれって…」

「うん…デートって言えるのかな、別に何処かへ出掛けた訳じゃないけど、さ…」

「出掛けてないって事は、その…」

「へ、部屋で、二人っきり…?」

「うん…」

恥じらいながら頷いた昴治に、祐希とイクミの顔から血の気が引いて行く。

406 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:17
「あの、あのさ、昴治、それって、恋人なんだよね…?」

「そうだよ…」

「確かにそうなのか、本当に、相手もアニキの事を恋人だと思ってんのか…!?」

「本当だってば…最初に言われたんだよ、恋人になれって…」

「それを、OKした訳…?」

「そう…」

「え、えーと、えーっと…」

「誰なんだよ、相手は!?男か、女か…!?」

「えと、男…」

「誰だ、そいつは…!?」

怒り出した祐希に、昴治は眉を寄せる。

「そんなの、別に誰だって良いだろ、祐希には関係ないし…」

「昴治く〜ん、誰なのかな〜…!?」

イクミはイクミで、泣き出しそうな声を出す。

「何だよ、イクミ迄…良いだろ、別に…」

「言えないんなら、嘘だって思うぞ!!」

叫ぶ祐希を昴治は不機嫌そうな顔で見た。

407 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:17
「別に、お前がそう思いたいのなら思えば…?」

冷たい昴治の言葉に、祐希の顔が不安げに歪む。

そんな様子に昴治が首を傾げた時、別の声がこの騒ぎに割って入った。

「何の騒ぎだ…」

低音の響く声に、昴治は素早く振り返る。

昴治と祐希とイクミの遣り取りに気を取られていた誰も、ブルーがコントロールルームに入って来た事に気付かなかった。

「ブルー…」

ブルーを見る昴治の顔が、ポッと赤くなった。

祐希とイクミには昴治の背中しか見えていなかったのでその事に気付かない。

だが、昴治の顔が見える位置に居た人間には、はっきりと判ってしまったのだ。

ブルーは周りの人間を完全に無視して昴治に近付いて行く。

「何があった…?」

「あ、その…俺の恋人が誰なのかって、祐希とイクミが…」

「フン…」

408 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:17
微かに鼻を鳴らして祐希とイクミを見るブルーに、二人の方は喧嘩を売られたと感じるのは仕方ないだろう。

「んだよ、てめには関係ねえだろ」

「そうだよ、昴治に聞いてるんだから」

睨み付けてくる二人に笑みを見せ、ブルーはそっと昴治の肩を抱く。

「教えてやれば良いだろ」

「え、でも…」

「何だ…?」

「ブルー、こう言う騒ぎって嫌いなんじゃないかなって…」

「まあ、好きじゃないけどな…」

これだけの会話に、祐希とイクミの胸に嫌な予感が広がってゆく。

徐々に蒼褪めて行く二人の顔を見ながら、ブルーは軽く昴治の頬にキスする。

「わっ…!」

「はっきり教えてやれば良い…お前の恋人は、俺なんだと」

「一寸、ブルー…!」

肩を抱いていただけの腕が腰に廻され、抱き締めようとするブルーに昴治は慌てた。

409 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:18
「待って、一寸…!」

必死で腕を突っ張る昴治にブルーは微かに眉を寄せる。

「何だ…?」

「何って、こんな…!ひ、人が居る…!」

「構わんだろう、別に…全員にはっきりと教えてやれば良いんだ」

「言うだけでも…」

「駄目だ」

「って、一寸、あっ…!」

ブルーの手がスルリと頬を掠めるのに、昴治はそれだけで瞳を潤ませてしまう。

そんな反応に満足して、ブルーは昴治の後頭部を支え、腰を抱き寄せ、呆然としているギャラリーの前で、昴治に口吻けた。

「んっ、んんっ…」

二人だけの時でも恥ずかしいのに、必要とも思えないのに大勢の人間の前で抱き締められてキスされて、昴治の羞恥は沸点に達する。

必死で目を閉じて、拳を握り締めてブルーの胸に当てている。

410 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:18
羞恥に震える細い身体を包み込むように抱き締めて、ブルーは満足の極みを味わっていた。

時間が止まったかのように凍り付いた空間に、ブルーが昴治の口を犯す淫猥な音だけが響く。

長い時間を掛けて周りに見せつけて満足して、ブルーは漸く昴治の口を解放してやった。

口の端から零れ落ちる唾液を指で拭ってやりながら、昴治の耳元で、しかし全員にはっきりと聞こえるような声で言う。

「お前は、俺のものだ」

耳を擽る息に身体を振るわせながら、昴治は潤んだ瞳でブルーを見詰める。

「ん…判ってる…」

素直な言葉に満足して優しく微笑んで、そっと昴治の頬にキスする。

「行こう…もう、用は済んだだろう…?」

「うん…」

ゆっくりと腕を離し、肩を抱いて歩き出そうとしたのだが、途端に昴治がコケそうになって慌てた。

「おい…」

「あっ…御免…何か、腰と足に力が入らない…」

咄嗟に差し出されたブルーの腕にしがみついて、昴治は戸惑った表情を見せた。

それに、ブルーの方は納得したように微かに頷く。

「そんなに、良かったか…?」

「え…?」

411 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:20
「今のキス…腰砕けになる程、良かったのか…?」

「っ…!!」

揶揄を含んだブルーの声に、昴治は真っ赤になった。

軽く睨んで、怒って見せる。

「ばか…」

呟くような言葉が可愛らしくて、ブルーは小さな声を上げて笑った。

「ブルー…!」

笑われた事に昴治は怒るのだが、それもブルーにとっては可愛らしいとしか受け取れない。

唐突に、あっさりと昴治を抱き上げて、ブルーは焦る昴治の頬にキスした。

「ちょっ、一寸…!」

「歩けないんだろう…?」

「そ、そうだけど、でも、恥ずかしいから…!」

「可愛いな、お前は…」

「なっ…!」

「暴れるな、ほら…」

「んうっ…」

動きを封じるように口吻けられて、昴治は硬直してしまう。

「じっとしていろ、ちゃんと運んでやるから」

「もう…強引なんだからな…」

文句を言いながらも自力では歩けないので仕方なく、昴治は赤くなった顔を見られるのが恥ずかしくて、ブルーの胸に顔を埋めた。

412 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:21
昴治の体重などないかのように平然と足を進め、ブルーはさっさとコントロールルームを出て行く。

「ああ、そう言えば、明日と明後日は休みだったな…?」

「うん…確か、ブルーもだよね…?」

「ああ…デートでもするか…?」

「うん…」

仲睦まじい二人の声が遠ざかって行く。

コントロールルームに時間と音が戻ったのは、二人が居なくなってから十分以上も経過してからの事だった。



大騒ぎ、だった。

それ以外に表現のしようがない程に、とにかく大騒ぎだった。

一番人気の相葉昴治には、既に恋人が居たと言う事実は。

しかもその相手は、エアーズ・ブルーだと言う。

誰が立ちはだかろうとも、勝てるような相手ではない。

コントロールルームでの二人の熱々ぶりは迅速に広まり、中にはショックで寝込んでしまう者迄出る始末である。

夕食の後、一旦自室に戻って着替えて、ブルーの部屋へ行こうとした昴治は、ドアを出た途端にあおいに捕まった。

泣き腫らしたと一目で判るあおいの表情に驚きながらも、昴治は普段通りの笑みを見せる。

413 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:21
「何…?」

「どうして…どうして教えてくれなかったの…!?」

「って…ブルーの事…?」

「そうよ!既に付き合ってるだなんて、そんなのズルイ…!!」

「いや、ズルイって言われてもなあ…」

「どうして言ってくれなかったのよ…!?」

「あのさ…」

「何よ…!?」

「普通さ、聞かれもしない事に答えるか…?」

「へ…?」

「だってさ…この半年、誰も、俺に何も聞いて来なかったけど…?」

「あ…?」

「恋人云々もそうだけど、艦内の恋愛噂話し、俺、誰ともした事ないんだけど…?」

「は…?」

「今考えてみるとさ、あおいも、祐希もイクミもさ、その手の話しを俺とするのって避けてたみたいだよな…?」

「え、えーと…」

「何の脈絡もなく突然に、言うような事でもないだろ…?」

「は、はあ…」

414 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:22
「面と向かって聞かれた訳でもないし…わざわざ言い触らすような事でもないし…」

「はあ…」

「俺に恋人が居るのって、そんなに変か…?」

「あ、いえ、その…変、とかじゃなくて…」

「意外…?」

「でもなくて、その…」

「だったらさ…俺が誰と付き合っていようと構わないだろ…?」

「そう言われれば、そうなんだけど…」

「何だってこんな事で、皆、大騒ぎしてるんだ…?」

「……S」

昴治の言っている事は正しくて、至極真っ当な事で、只、自分がどれだけモテるのかを判っていないだけの事で。

黙り込んだあおいに、昴治は言う。

「もう良いかな…?俺、ブルーの所へ行きたいんだけど…?」

「あ、はあ…」

「じゃあ」

415 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:22
にっこりと笑みを残し、昴治は足取りも軽く歩き去った。

あおいは、がっくりと肩を落とす。

「そうか…あたしも祐希も尾瀬も、一番肝心な事を忘れてたのね…S」

当人に好きな相手が居るかどうか、はたまた既に恋人が居るのかどうか、最も重要な事を確認するのを綺麗さっぱり忘れていたのである。

“間抜け”の文字が、自分達の頭上に大きく漂っている事を、あおいは自覚してしまった。



「…って事があったんだけどさ…」

ブルーの部屋で早速、昴治はつい今し方のあおいとの遣り取りを話していた。

「なーんにも聞いて来なかったのに、ズルイなんて言われてもなあ…」

「確かに、な」

笑いを噛み殺しているようなブルーの様子に、昴治は気付いた。

「ブルー…?」

「ん…?」

416 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:22
「何かさあ…俺の知らない事、知ってる…?」

「何だ…?」

「何って…だから、俺の知らない事…」

少しばかり拗ねたような昴治の表情に、ブルーは軽く頬にキスしてやる。

「知ってはいるがな…」

「教えてくれないのか…?」

「別に、お前は知らなくても良い事だ」

「でも…気になる…」

「そうか…?」

「うん…だって…」

「何だ…?」

「あおいもそうだけど…何か…祐希とかイクミとか…それにさ、俺に恋人が居るって言うだけでこの大騒ぎだろ…?俺が知らないばかりに皆に迷惑でも掛けてたんじゃないかなって…」

「迷惑、じゃないな…」

「じゃあ、何…?」

「お前が知らないと言う事を周りの人間がちゃんと理解していなかった…」

「…うん?」

417 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:22
「だから、別にこの騒ぎはお前のせいでも何でもない」

「…そうなの?」

「俺の言う事が信じられないか…?」

「そうじゃないけど…説明になってないよ…?」

「する気がないからな」

「ブルー…」

「知らなくても良い…お前は俺のものだ、その事実があれば、それで良い」

「うん…」

じっと見詰めて来るブルーに、昴治は恥ずかしくて目を伏せる。

髪を撫で、頬を撫でて顎を取る。

睫毛を震わせながら昴治が目を閉じると、ブルーはそっと口吻けた。

418 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:23
何度か軽く口吻けて、腰を引き寄せる。

昴治の手がおずおずとブルーの背中に廻される。

「昴治…」

「ブルー…」

囁いて唇を重ねて、ゆっくりと深く貪る。

「ん、んんっ…はあ、あっ…」

切れ切れに零れる昴治の声に、ブルーは抱き寄せた腰に廻していた手をゆるゆると動かし始めた。

顎を持ち上げていた手で肩を撫で下ろし、自分の背中に廻されていた片手を取り、掌を合わせて握り込む。

ゆっくりと体重を掛けて、そっとそっと、昴治の身体をベッドへと押し倒す。

「んっ…ブルー…」

離れた口から甘い呼び掛けが漏れるのに、ブルーは昴治の首筋にキスして応えてやった。

「何だ…」

419 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:25
「あっ、んんっ…ブ、ブルー…」

焦ったように合わせた手をきつく握り返して背中の手が服を握り締める。

舐め上げてキスして、ブルーは昴治の首筋から離れようとはしない。

「あ、あの、ブルー…」

戸惑ったような声音に、ブルーはそっと顔を上げた。

正面から射抜くように、昴治の目を覗き込む。

「もう、良いだろう…」

「あっ…」

「何時迄待たせるつもりだ…?」

「あ、あの…」

「この俺が、半年も待つなんて前代未聞だぞ」

「そ、なの…」

「欲しいものは何でも手に入れる…欲しいと思った時に直ぐに手に入れて来たんだ…それが、お前に対しては強引になれない…無理強いをしたくないと、本気で思った、だから待った…だが、それにも限界がある…昴治…抱きたい…」

「っ…」

真っ赤になって、涙を滲ませた瞳でブルーを見て、昴治は小さく頷いた。

「良い、よ…」

消え入りそうな声で告げられた承諾の言葉に、ブルーは嬉しそうに微笑んだ。

420 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:27
少し悩んだものの、ブルーは結局、昴治を全裸に剥いてベッドに横たえさせる。

長い髪を束ね、自分も同じ格好でベッドに上がり、緊張している昴治に優しく口吻ける処から始めた。

「そんなに緊張するな…」

「んな事言ったって…」

「まさか童貞じゃないだろう…?」

「ち、違うけど…」

「なら、もう少しリラックスしろ…」

「でも、た、立場が違う…」

昴治の戸惑いの一番の理由を知り、ブルーは軽く目を見張った。

直ぐに、唇に笑みを浮かべる。

「昴治…」

「あ…」

覆い被さるようにして髪を撫で、口吻けてやる。

「可愛いな…」

「ブルー…」

「何も心配しなくて良い…ゆったりとリラックスしていれば良いんだ…俺が、全部、教えてやるから…」

「ブ、ルー…」

421 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:27
それでも緊張した表情で、しかし素直に頷く昴治に、ブルーの気持ちが逸る。

だが昴治に対しては有り余る愛情と思い遣りの塊になってしまうブルーは、そう簡単に理性を手放す事はしなかった。

ゆっくりと、ゆったりとした愛撫を施し始める。

「んっ、んうっ、うん…」

首筋から順に下へと降りてゆく。

鎖骨から肩を辿り、腕を撫でて指迄舐める。

右肩の傷に触れると、そこだけ敏感になっているのか昴治が大きく息を詰めた。

執拗に舌を這わせていると、昴治が戸惑ったような声を上げる。

「ブ、ブルー、そこっ…そんなにされると、痛い…」

「ああ…皮膚が薄くなっているからな…余計に敏感になっているんだろう…嫌か…?」

「あの、あのさ…そんなに、拘らないで…」

切れ切れの昴治の言葉にブルーは一瞬、息を詰まらせてしまった。

422 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:27
口にした覚えはない。

態度に出した筈もないのに、昴治は悟っていたらしい。

昴治のこの傷跡の理由、その原因の一端は自分にもあるのだと、ブルーが思っていた事を。

昴治を傷付けたニードルガンは、ブルーが昴治に渡した物だったから。

そっと肩から顔を上げ、ブルーは真剣な目で昴治を見詰める。

「もう、終わった事だから…な、ブルー…」

「お前は…」

「え…?」

「だから俺は、お前には適わないんだ…」

「ブルー…?」

「俺にないものばかり、お前は持っているから…そんなお前と一緒なら、俺も気を張らずに生きて行けると思うから…お前が、お前だけが居てくれれば良いと、そう願ってしまう…」

423 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:28
「ブルー…」

昴治の手が優しくブルーの頬を撫でる。

労わるような宥めるようなその優しさに、ブルーは己の独占欲を溢れさせてしまう。

「お前を閉じ込めてはおけないから…そんな、望まない事はしたくないから…」

「俺は、ブルーのものだよ…」

「昴治…」

「何処に居ても、誰と居ても、俺の心の中に在るのはブルーだけだから…何時も、ブルーの事を考えているから…愛してるよ…」

「っ…!」

昴治の瞳に浮かぶ羞恥に慈愛の色合いが混ざり、自分を包み込む優しさと強さを一言で教えられて、ブルーは衝撃を受けた。

「こ、じ…」

「愛してるよ、ブルー…」

相当恥ずかしいのか真っ赤になりながら、それでも真っ直ぐに自分を見詰めて来る昴治に、ブルーの想いも堰を切ったように溢れ出す。

424 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:28
「ああ、ああ…俺も、愛してる…!」

昴治の手を握り締めベッドに縫い付けるようにして、ブルーは激しく唇を合わせた。

「んうっ、んんっ…はあ、はあっ…!」

「昴治…昴治…!俺のものだ、俺だけのものだ…愛してる…!」

「んんっ、ブルー…!あっ、あんっ…!」

性急だけれどそれでも優しさを忘れないブルーの手と唇に、昴治は流されて行った。

丹念に上半身を嬲られ、敏感な胸の突起を揶揄われ、背中が弓なりに反る。

自分でも知らなかった弱い部分を教えられ、信じられない甘い声が漏れる。

それに自分で驚いて、戸惑っている昴治が可愛くて仕方なく、ブルーは確かめるように丁寧な愛撫を続ける。

白く、細い、身体。

衣服を身に着けている時よりも更に、小さくて弱々しい印象を与える。

余り乱暴に扱うと壊してしまうのではないかと危惧する程に。

425 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:28
そんな印象があるからか、昴治の初々しい反応と躊躇うような声音に夢中になりながらも、ブルーは何処か頭の隅で、のめり込んで行く自分を冷静に自覚していた。

頭から足の先迄、見えている場所全てに触れて。

昴治の快感を引き出す事を優先して。

他人の手で、口で、達かされる事を教えてやる。

それからゆっくりと、宥めながら、慎重に、男の身体で唯一、受け入れる為に使われる場所を解して。

恥ずかしがって、戸惑って、躊躇って、只々必死で受け入れようとして。

腰を支えてまだ狭い場所に強引に押し挿ると、昴治はその圧迫感と異物感と痛みとに、ブルーの腕に爪を食い込ませた。

咽喉を曝け出して荒い呼吸を繰り返す昴治を、その腰をしっかりと抱き締めてブルーは待つ。

「昴治…」

そっと胸に口吻けて、軽く舌を滑らせる。

「あっ、あっ…」

「昴治…」

「ブ、ルー…」

胸から腹へと舌を滑らせると、くすぐったいのか昴治が微かに笑みを零す。

426 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:28
「昴治…」

「ブルー…」

何度目かの呼び掛けで、昴治は漸くブルーへと視線を向けた。

呼吸は落ち着いて来ているが、その眉は寄せられたままだ。

「辛いか…?」

「ん…」

「慣れて貰うしかない…」

「判ってる…」

小さく頷く昴治に笑みを見せ、ブルーはそろそろと掌を上半身に這わせる。

「んんっ、はっ、あっ、ヤダっ…」

「昴治…?」

確実に昴治の弱い場所を揶揄っているのに、昴治はその手の動きを止めようと掴んだブルーの腕に更に爪を食い込ませた。

「ブルー、ブルー…」

「どうした…?」

「あの、あのさ…う、動いて、良いから…」

427 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:29
「昴治…?辛いぞ…?」

「良いから…ずっと、俺ばっかり気持ち良くて、そんなのは嫌だから…」

「昴治…」

「良いから、ブルー…動いて、早く…俺も、ブルーが欲しいから…」

昴治の瞳には羞恥があり、だがその中に確かに欲情している煌きが宿っているのを見て取ると、ブルーは大きく咽喉を鳴らした。

相当興奮している自分を感じる。

SEXの経験は豊富だけれど、かつて一度も感じた事がない程に、欲情している。

貪欲に貪り尽くしたいと、荒々しい欲望を止める事が出来ない。

「くうっ…!う、んっ…あっ…」

強引に上体を倒して重なり、乱暴に口吻ける。

無理矢理押し広げられる苦痛に昴治の口から苦鳴が漏れるのを、呼吸と一緒に飲み込んでしまう。

片手で昴治の腰を支え、片手をベッドに付くと、ブルーは動き始めた。

428 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:32
「アアァァァッッッ…!!」

一際高い昴治の悲鳴に嗜虐心を刺激され、唇の端に笑みが浮かぶ。

強引な抜き差しを繰り返していると、諦めたかのように昴治のソコが僅かに弛む。

それに煽られて、腰の動きを速くして行く。

「ああっ、ハアッ、ハアアァァッ、あんっ、んっんんっ…!」

辛い筈なのに、痛い筈なのに、昴治は否定の言葉も痛みも、口にはしない。

何度が突き挿れる角度を変えていると、昴治の声の色が変わった。

前立腺を擦ったのだ。

「ふあっ…!あんっ、ああっ、ああんっ…!」

内側からの痛みと刺激に翻弄され、昴治は訳が判らないと首を振る。

429 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:33
そんな様子に唇の端に浮かべた笑みを深くして、ブルーは叩き付けるように激しく腰を動かした。

「ひいイィィィ、あっ、アアッ!ブ、ルー、ブルー…!!」

助けを求めるかのように指の関節が白くなる程にブルーの腕を握り締める。

昴治はブルーの腕を傷付けている事に気付いていなかった。

只々、受け止めるだけで精一杯なのだ。

腕の痛みを更なる刺激と受け止めて、ブルーは腰を叩き付け続ける。

息が上がる、欲求が限界迄膨れ上がる。

やがて動きを止め、呼吸すらも止めて、ブルーは熱い奔流を昴治の内に注ぎ込んだ。

「っ…!!」

目を見開いて、けれど幸せそうな表情を浮かべ、昴治の口から溜息が漏れる。

己の内部に注がれた欲望の証しに、昴治は漸く手の力を緩めた。

430 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:33
不規則な荒い呼吸を繰り返す昴治の頬を撫でてやると、ホッとしたように手をベッドへと落とす。

呆然としている昴治の瞳は認識出来なかったが、ブルーは、それはそれは幸せそうな、柔らかい笑みを浮かべていた。

少し待ってから、ゆっくりと腰を引く。

挿れる時よりは楽であった。

何度が深呼吸をして、ブルーは完全に弛緩している昴治の肩に手を掛け、その身体をうつ伏せにする。

「あっ、な、に…?」

不思議そうな声に微笑んで唇の端にキスしてやり、ブルーは昴治の背中へと視線を向けた。

途端に、不機嫌そうに眦を吊り上げる。

だが激しい熱を受け止めた直後の昴治には、ブルーの動きが止まった事に不審を感じている余裕もなかった。

昴治の右肩の少し下から腕迄延びている傷跡。

鋭い何かで切ったものらしいと見当を付ける。

それを睨み付けて、ブルーはこっそり嘆息した。

取り敢えず、しようとしていた動きを再開する。

昴治を寝かせたままの姿勢で、少しばかり足を開かせると、緊張の欠片もないその場所に再び己を突き刺した。

「ひあっ…!あっ、アアァァッッ…!!」

突然の事に驚いて昴治が頭を上げる。

強引に突き挿れて、ブルーは曝された昴治の咽喉に手を掛けた。

431 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:33
押さえ付けるように馬乗りになったまま、耳元で囁く。

「流石に、警戒していないと楽だな」

「やっ、ブルー…」

「一度で終わると思ったか…?」

「そ、れは…」

「無理だ…待たされた分、愉しませて貰うぞ…」

「ブルー…」

「大丈夫だ、お前もちゃんと、感じさせてやるから…」

「ぁっ、ああっ…」

ブルーの舌が肩から背筋へと降りて行く感触に、昴治は切なげな声を洩らす。

だがその唇が、普段は忘れている昔の傷跡に触れた時、昴治は大袈裟な程に身を竦ませてしまった。

「これは…?」

「あ、あっ…それはっ…」

「何か鋭い物で深く切ったようだな…?」

「その、それは、あの…」

「俺には言えない事か…?」

「ち、違うけど…あの、怒らない…?」

「判らん」

素直なブルーの返事に昴治は嘆息する。

「昔、四年以上も前に…その…喧嘩して、殴り飛ばされて、庭に面したテラスのガラスドア、割ったんだ…その時にガラスの破片で切って…」

「喧嘩…?お前がか…?」

心底不思議そうなブルーの声に昴治は苦笑して頷いた。

「その時に思った、俺には取っ組み合いの喧嘩は出来ないって…」

432 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:33
「それで、相手は…?」

「うっ…その…」

「相手は誰だ、昴治…?」

隠し事は許さないと、ブルーは昴治の耳朶を噛む。

くすぐったさに肩を竦め、昴治は答えた。

「…祐希…」

「あいつ…」

「ブルー、あの、直接切り付けられた訳じゃないし…あの時は祐希の方が真っ青になって困惑してたし…」

「ああ…お前の事だ、あいつに悪気はなかったんだから今更怒るなと言うんだろう」

「う、うん…お願いだから、ブルー…」

過去は変えられないからと、昴治は言ったのだ。

この傷にしても同じだと言うだろう。

確かに、どうしようもない事ではある。

深く溜息を吐いて、中途半端に上体を反らせていた昴治の身体をベッドに戻してやると、ブルーはその背中に重なって首筋に唇を滑らせた。

「あっ…」

433 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:34
「こんなに大きな傷跡を二つも抱えているとはな…全く、人は見掛けに拠らないの見本だな」

「あ、あっ、ブルー…」

昴治の傷跡を消そうとするかのように、ブルーは線に沿って丹念に舌を這わせ、キスマークを刻んでゆく。

まるで祐希の所有物だと誇示しているかのようなこの傷が、気に入らない。

けれど消す事は出来ないから、それを自分の所有物の証しに摩り替えようとするかのように、ブルーは剥きになり、執拗に傷跡に口吻けを繰り返した。

「ブルー、も、止めて…そこばっかり…」

「お前は、俺のものだろう…」

「そうだよ…だから…」

「だから、これも俺のものだ…」

「ブルー…」

傷の周りが痣になる程に口吻けを続け、それで何とか納得する。

434 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:34
漸く離れた唇にホッとして、昴治は脇腹を辿る手に驚いて声を上げた。

「あんっ…!あ、やだ、くすぐったい…あっ、はんっ…」

背中全てを、余す所なく触れようとブルーの手と口が彷徨い出す。

くすぐったいやら感じるやらで、昴治は軽い笑い混じりの声を上げる。

その声を耳にする度に、昴治の中に在るブルーが堅くなって行く。

僅かに腰を振り、中にある己を自己主張してやると、昴治は息を詰めて頭を上げた。

「あっ…!あ、ブルー…」

「判っているな…?俺は、お前の中に在るんだぞ…?」

「あ、はあぁ…あ、あっ…ブルーが…!」

硬度を増して膨らんでゆくそれを実感し、昴治は奇妙な興奮を覚えた。

赤くなった顔と、僅かに覗く目に浮かぶ興奮を見て取り、ブルーは満足げに微笑む。

昴治の身体の両脇に手を付き、ゆっくりと腰を動かし始める。

435 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:34
「ふわっ…!あっ、ああっ…!」

先程とは違う角度と、後ろからである為に先よりも深く侵入して来るブルーに、昴治は戸惑いながらも興奮を抑えられない。

きっちりと前立腺を刺激して来るブルーに、昴治はシーツを握り締めてひたすら耐えた。

「あ、はあ…んっ…あん…あ、ああっ…あっ、あっ、んんっ…!」

掠れ気味の甘い声に刺激され、ブルーは元気になる一方だ。

昴治の限界を見極めてやろうと、ブルーは唇を舐めて笑みを浮かべた。

436 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:34
二人分の朝食をワゴンに乗せて食堂を出ようとしたブルーは、入り口で鬼のような形相の祐希とイクミに捕まった。

「アニキは、どうした…」

初っ端から喧嘩腰の祐希の言葉にブルーは眉を寄せる。

「部屋に居なかったぞ…昨夜からずっと、連絡が取れねえ…!」

フッと笑って、ブルーは言う。

「昴治なら俺の部屋だ」

「お前の、部屋…?」

一瞬で引き攣った二人の顔に、ブルーは小さく声を上げて笑った。

「て、てめえ…一体アニキに何しやがった…!?」

怒鳴る祐希にブルーは鼻を鳴らして見せる。

「野暮な事を聞くな」

「っ…!!」

祐希は怒りで顔を真っ赤にし、イクミはショックで顔を真っ青にする。

中々面白いなと思いつつ、ブルーとさっさと歩き出した。

「あ、待てよ…!」

引き止める祐希にブルーは肩越しに片手を振る。

「昴治が待ってる」

437 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:37
「ブルー…!!」

立ち止まり、ブルーは顔だけ後ろに向けた。

「昴治は俺のものだ、誰にも渡さない」

その為ならどんな行為も手段も厭わないと、ブルーの目がきつい光を放つ。

それに射竦められたように、祐希とイクミは動けなくなる。

そんな様子に満足して、ブルーは再び歩き出した。

その背に、悔しげな祐希の罵声が飛ぶ。

「くっそー!!」

その声にも満足して、ブルーは真っ直ぐに部屋へと向かった。

438 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:38
部屋を出る時にはまだベッドの中だった昴治だが、ブルーが戻った時には起き出していた。

ベッドに腰掛けてシャツの釦を嵌めている。

「あ、お帰り」

ドアの開く音に視線を向け、少しばかり目許を赤く染めてブルーを見る。

「ああ…」

簡単に返事を返し、ブルーはワゴンを置いて昴治に近付いた。

顎を取って上を向かせると、昴治は恥ずかしそうに目を閉じる。

軽く何度かキスして、手を髪の中へと潜らせる。

「まだ、眠いだろう…?」

「ん…でも、お腹空いたから…」

「まあ…あれだけ激しい運動をすれば、な…」

微かに揶揄いを含んだブルーの言葉に昴治は耳迄真っ赤になった。

439 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:38
「で、でも、ブルーだって…」

何とか言い募ろうとする口を塞いで、ブルーはベッドに片膝を付いて昴治を抱き締めた。

「んんっ、んうっ…ふっ…」

ゆっくりと口腔内を辿るブルーの舌に、昴治の舌はまだ応えられないでいる。

そんな初々しさに満足して、ブルーは昴治の髪を撫でる。

「お前の弟と尾瀬に会った」

「ん…祐希と、イクミ…?」

「ああ…お前が部屋に居ないとか、昨夜から連絡が取れないとか、喚いていたぞ」

「何だろう…?急用でもあるのかな…?」

キョトンとした昴治の言葉にブルーは驚いて、直ぐに納得した。

昴治は、知らないままなのである。

口の端を僅かに上げて、ブルーはやはり何も教えない。

「さあな…俺の部屋に居ると言っておいたから、本当に急用でもあれば連絡してくるだろう」

「こっちからした方が…」

「必要ない…休みだぞ、折角の時間を邪魔されたくはない」

「ブルー…あっ…」

再び重なったブルーの唇に、昴治は切なげに眉を寄せて目を閉じた。

440 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:38
ゆったりとした優しい口吻けに、昴治は酔う。

ブルーの腕の中にすっぽりと納まっているのは、とても安心するのだ。

何処か焦れるような動きで昴治の手がブルーの肩から腕へと降りる。

途端に、ビクッと身体を緊張させた昴治に驚いて、ブルーはそっと顔を離した。

「どうした…?」

「あ、あの、腕…御免…」

一瞬、何の事かと眉を寄せたブルーだが直ぐに、昴治が昨夜付けた爪痕の事だと気付いた。

柔らかく微笑んで昴治の手を取る。

指の一本一本にキスしてやる。

「大丈夫だ」

「でも…俺、かなり深く爪立てたみたいで…」

「平気だ」

最中には全く気付かなかった昴治だが、長い情事の後で眠りに落ちる寸前でその事に気付き、泣きながらブルーに何度も謝罪した。

余りの慌てぶりにブルーの方が呆れてしまい、強引にワンラウンド追加して失神同然の状態で無理矢理寝かせてしまったのだ。

441 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:38
「でも、ちゃんと手当てしないと…」

まだその事を引き摺っている昴治に、ブルーは嘆息を禁じ得ない。

「俺がお前にした事の方が、大事だろうに…」

「あっ、あれはっ…!でも、俺が良いって…!」

「だったら同じだろう、俺も良いと言っている…」

「でも、手当てくらい…」

心配から来る昴治のしつこさに、ブルーは呆れるやら嬉しいやら、少々複雑である。

「判った…後でな…」

「ん…」

渋々と言った様子で頷いた昴治の頬に、軽くキスしてやる。

「お前の方こそ、手当ては良いのか…?」

聞きながら尻を撫でるブルーの手に、昴治の身体が小さく跳ねた。

「ひあっ…!や、やだっ…」

「昨夜見た限りでは大丈夫だったがな…もう一度確かめるか…?」

「やっ…!さ、触るなってば…!」

442 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:39
ゆるゆるとシャツの上から尻を撫でていた手が、そろりと裾から入り込む。

途端に、ブルーは妙な表情になった。

「お前…下着は…?」

その言葉に、昴治は真っ赤になってブルーの胸に頭を当てた。

「み、見付からないんだ…探したんだけどさ…だから、取り敢えず服着て…」

「後で探そうと思った…?」

「ん…」

「下着なしでズボンは、辛いぞ…?」

「判ってるけど…見付からなかったら部屋に戻ろうと思って…」

咽喉の奥でクツクツと笑うブルーに、昴治は少し膨れた様子で顔を上げる。

「ブルー…」

抗議の声に、ブルーは笑みを浮かべたままで昴治をベッドに押し倒す。

「わっ…!ち、一寸…!?」

弾みで捲れ上がったシャツの裾から、昴治のモノが覗いている。

443 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:39
当然のように、ブルーはそれを握り締めた。

「くんっ…!や、ブルー…!」

首筋に口吻け、そろりと手を動かしてやる。

「やだって…!は、離せっ…!あんっ…!」

「お前がこんな、誘うような格好をしているから…」

「そ、んなつもり、ないってば…!やっ、あっ、ああっ…!」

器用に片手で釦を外し、手を胸へと滑らせる。

昨夜付けたばかりの朱色が鮮やかに散る白い肌に目を細め、ブルーはすっかりその気である。

「やだってば…!お、お腹空いたって、食事したいって…!」

「俺はお前に飢えてるぞ…」

「ばっ…!何言って、はあっ、あっ、あんっ…」

言葉とは裏腹に素直に快感を追い始めた自分の身体に、昴治は激しい羞恥を覚えてしまう。

失神する程激しく睦み合ったにも関わらず、まだ足りないと悟らされたようで、自分も又ブルーに飢えていたのかと思う。

444 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 12:39
「昴治…昴治…」

「あ、あぁっ…ブルー…ブルー…」

名前を呼ばれると、それだけで感じてしまう。

肌に触れる唇が、熱い。

求められると拒めない、自分も求めてしまう。

もっともっと、ブルーが欲しいと、昴治が欲しいと、その想いだけが身体中を支配する。

直ぐに食事の事など忘れて、二人は愛し合った。

一旦火が点いてしまうと、どうにも抑えられないらしい。

折角の休日だと言うのに、結局二人は何処へも出掛けずにずっと部屋で過ごしていた。



END

445 :風の谷の名無しさん:2001/07/20(金) 15:37
雨城雪矢=畔改のホームページ
   ttp://si.sakura.ne.jp/~umi-soko/

446 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

447 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 23:39
ためらいがちのノックにこたえると、二年E組の湯浅典子がおずおずと顔をのぞかせた。
「おう、来たか。入れ」
 理科教師で、E組の担任でもある前田俊彦は、ぶっきらぼうな口調で言った。
 典子が部屋に入ってくると、
「そこ、閉めろ」
「え……」
 典子がとまどっている。
「いいから閉めろ。理由はあとでわかる」
「はい……」
 ようやくドアを閉めた。
 理科準備室で、実験装置やら標本やらがごちゃごちゃと棚にならんでいる。
職員室にも前田の机はあるのだが、だれにも邪魔されないこの部屋で採点したり、授業の準備をしたりすることが多かった。
 最近は秘密の楽しみもある。
 ドアの前に立ったまま、じっとしている女生徒を、前田は遠慮のない視線でながめた。
 クラス一の美少女だ。そして成績はトップ。
 肩のあたりの長さのストレートヘアは、染めたりしていない。制服のスカート丈もつつましい長さ。ルーズソックスではなく、校則通りの紺色のソックスをはいている。
 なにもかも優等生らしい。
 しかし、外見はともかく、中身のほうは大人の女になりかけの、不安定な思春期の時期の少女に違いない。
 典子はクラスの中でも小柄なほうだ。そのくせ、腰の位置が高く、脚はすらりと長く見える。なんでも、中学の時までクラシックバレエをやっていたという話だ。小柄なのにスタイルがいいのは、そのせいか。
 いつまでも黙って見ているばかりの前田にじれたのか、典子がついに口を開いた。
「あの、先生……ご用はなんですか?」
 ご用ときたもんだ……前田は微笑んだ。タメ口をたたかず、きちんと丁寧な言葉使いをする生徒は、いまどき珍しい。
 典子の父親は、たしか、中央官庁に勤めている国家公務員だったはずだ。どこの省庁なのかは知らないが。
「お前、二時間めの授業のとき、なにをしていた?」
「二時間め、ですか……」
「国語の佐竹先生の授業のときだ」
「はい……?」
「お前、途中で一度、授業を抜け出しただろう」
「あ……はい」
「どこへ行った?」
「どこへって……保健室です。お腹が痛くなって、先生にお願いして抜けさせてもらったんです」
 しれっとした顔で、嘘をついている。彼女が保健室に行っていないことを、前田は知っていた。
「いや、お前は保健室なんかには行かなかった」
 冷たい口調で決めつけた。
 典子はビクッと身体を震わせ、おびえた表情を浮かべた。優等生ではあるが、彼女にはどこか陰りがあり、いつもなにかにおびえているような野生のウサギのようなところがあった。ひそかにいじめに合っているのかもしれないと思ったこともあったが、どうやらそれはなさそうだった。ただ、あまり友だちが多くないことは確かなようだ。
(つづく)

448 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 23:40
「どうしてそんなことおっしゃるんですか。ちゃんと行きましたよ」
「いや、行ってない。保健の山崎先生に確かめてみたからわかる」
 一瞬、言葉に詰まったが、すぐに典子は言葉をついだ。
「あたしが行ったとき、たまたま山崎先生はいらっしゃいませんでした。だから……」
「さすがに頭の回転は速いな。よくすぐに、うまい言い訳を考えつくものだ」
「言い訳なんかじゃありません」
「いや、しかし、山崎先生は二時限目はずっと保健室にいたそうだ。だれも生徒は来なかったそうだ。もちろん、お前も含めてな」
「そんなこと……」
「なあ、湯浅、聞けよ。いくら成績優秀だからといって、保健室に行ったなどと嘘をついて授業を抜けだすのはよくないんじゃないのか。なあ、どうなんだ?」
 典子は黙りこんだ。
 が、すぐに気を取りなおして、口を開いた。
「確かに保健室には行かなかったかもしれませんけど、お腹が痛かったのは本当です」
「じゃあ、どこに行ってたんだ?」
「それは……おトイレに……」
「そのとおりだ。最初からそう、正直に言えばいい」
「どうして先生がそんなこと、知ってらっしゃるんですか?」
「見てたからだ」
「え?」
「お前がトイレに入って、よからぬことをしているのを、おれは見ていたんだよ」
「どういうことですか……?」
 典子の顔に不安の色が浮かんだ。
「見せてやろう。お前の姿だ」
 前田は用意してあったビデオモニターのスイッチを入れ、リモコンのプレイボタンを押した。
 画面に映し出されたのは、生徒用女子トイレの個室内の映像だった。かなり低い位置から、見上げるような角度でカメラが狙っている。
 直径が一ミリほどしかない高感度のピンホールカメラが、トイレに隠し置かれているのだ。
 もちろん、前田が仕掛けたのだ。かなり目ざとい人間でなければ、まず発見は不可能だろう。ましてや、隠しカメラの知識などない女生徒に発見される心配は、皆無といってよかった。
 すぐにドアが開いて、ひとりの女生徒が個室に入ってきた。
 湯浅典子だ。彼女もカメラにはまったく気づいていない。
「な、なんですか、これ……」
 典子が声を震わせながら、モニター画面に釘づけになった。
「見てのとおりだ。今日の二時限目のお前の行動の記録だよ」
 画面の中の典子はドアを閉め、鍵をかけると、おもむろにスカートをめくりあげた。
 白いパンティが丸見えになる。
 そのパンティを、膝のあたりまで引きおろした。
 身体の影に少女の股間が見えた。
 さすがにくっきりとは見えない。うっすらした陰毛が張りついているのがかろうじて見えた。
 そのまましゃがんで用を足すのかと思いきや、典子は立ったまま、両手を股間にはわせていった。背中をトイレの壁にもたれさせるように立ち、両足は開いている。
 典子は指を自分の陰部に忍ばせて、ゆっくりとなぞりはじめた。
「やめてください!」
 画面を見つめていた典子が、悲鳴をあげた。
「止めてください! こんなの、ひどい!」
 リモコンスイッチに伸ばしてきた彼女の細い手首を、前田はつかまえて、簡単にねじあげた。

(つづく)

449 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 23:42
「おとなしく見てろ。騒ぐと、このビデオを校内放送で流すぞ」
「そんなっ!」
 まさか前田もそこまでするつもりはなかったが、典子はその言葉でおとなしくなった。
 前田は典子の身体をつかまえると、そのまま自分の膝の上に乗せあげた。
「じっと座ってろ。静かにしないと、だれかが入ってくるかもしれないぞ」
 学校は明日から中間テストの期間に入る。だから、授業が終わったいま、放課後の部活もない生徒たちは、ほとんどがさっさと帰ってしまっている。教師たちも試験の準備で忙しいはずで、この理科準備室にやってくる者はいないはずだ。
 校舎のはずれにあるこの部屋は、しんと静まりかえっていた。
 その中で、ビデオ映像だけが音もなく流れている。
 画面の中では、典子がスカートをたくしあげ、左手で下腹部を押さえるようにして、右手を股間に伸ばしている。
 左手は陰毛を押さえ、柔肉を指で左右に広げるようにしている。
 広がった亀裂に、右手の指が伸びている。
 伸ばした中指が、中心部をゆっくりと上下になぞりはじめた。
 画面には、典子の顔も映っている。下を向いているため、髪が顔の両側に垂れていたが、顔ははっきりと見える。唇を半分開き、ときおり舌が唇をなめた。
 目は閉じている。
 呼吸が荒いためか、胸が大きく上下に揺れている。
 前田は言った。
「お前、いつも授業を抜け出して、こんなことをしてるのか?」
 答えはなかった。前田の膝の上で身体を堅くしたまま、わずかに震えている。
そして呼吸はやや荒くなっていた。
 スカートから伸びている少女ののびやかな太ももに、前田は手を置いた。
 少女の身体がビクリと震えた。
 画面でははっきりと、典子の指が淫裂の奥にもぐりこみ、かきまわすように動いている。それにつれて、腰が回りはじめている。スローバラードに合わせて踊るように、腰がゆっくりと回転し、指がリズミカルに動くのが見えている。
 クリトリスと亀裂の奥を同時に愛撫しているようだ。
「お前、オナニー常習者だな」
「いや……」
「正直に言ってみろ。そしたら許してやる。お前、毎日のようにオナニーしてるんだな?」
「正直に言えば……許してくれるんですか?」
「ああ、だれにも言わないと約束してやる」
「ほんとですか?」
「ああ、ほんとだ」
「じゃあ……言います……いつも、してます……」
「オナニーを、か?」
「はい……」
「授業を抜け出して、いつもトイレでやってるのか」
「それは、いつもというわけじゃないけど……」
「家では毎日のようにやってるんだな」
「はい……」
 典子の身体がひどく熱くなっているようだ。羞恥のせいか。手を置いている太ももも、少し汗ばんできた。
 前田は太ももの手を、ゆっくりとスカートの中へとすべりこませていった。
「先生……」

(つづく)

450 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 23:43
「お前、処女じゃないだろう」
 画面を見つめながら、前田は尋ねた。
 画面の中では、典子の指がはっきりと身体の中まで入りこみ、奥をかきさぐっている。腰のグラインドが大きくなっている。
 顔をしかめ、懸命に唇を引き結んでいる。声を漏らすまいとしているのだろう。
「……はい」
「やっぱりな。かわいい顔して、もうここに男をくわえこんでいるのか」
 前田はスカートに差しいれた手をすべらせて、少女の秘密の部分に触れた。
 指先がパンティの布地に当たる。
「あ……先生……」
 身体を固くして、膝を閉じあわせる。しかし、前田の指はもう、肝心の部分に届いてしまっている。
 指先を動かして、布地の上から肉裂のあたりをなぞると、少女の膝から力が抜けていった。
 そのあたりはなんだか、蒸れて、湿っぽい感じだ。
「相手はだれだ?」
「家庭教師の……おにいちゃん……です」
「いつのことだ?」
「十四……中三……」
「ひとりだけか?」
 典子は首を横に振った。
「三人、です」
「だれなんだ?」
「塾の講師の先生と……今年バイトした喫茶店の店長……」
「よくやるよ。まだ高校二年生なのに、三人もの男とヤリまくって、ズボスボというわけか?」
「そんな、ひどい……」
「見てみな。指がズボスボ入ってるじゃないか」
 画面では、みずから突き立てた指を、付け根のところまで出し入れさせ、腰を大きくグラインドさせている典子の姿が映っている。
「いや……」
「ちゃんと見てみろ。あれがお前の姿だ。授業を抜け出して、みんながまじめに勉強している最中に、ひとりで便所でオナニーして恥ずかしい場所をグショグショにさせている悪い生徒の姿だ。もうイキそうな感じだな」
「見ないで……お願い、もう止めてください」
「だめだ。最後まで見るんだ」
「いや……ね、消して……消して、テープを処分してください……お願いです」
「せっかく苦労して撮影したんだ。そんなにあっさりと処分できるか」
 それは事実だった。女子トイレに盗撮用カメラを設置するのは、いくら教師といえど大変だった。それに、最新の機材を用意したので、出費もかさんでいるのだ。
「でも……こんなの……なんでも言うことをききますから、お願いです」
「ほんとか? なんでも言うことをきくか?」
「はい……」
「いま、おれの好きなようにさせるか? もしさせると約束するなら、テープを処分してやってもいいぞ」
「はい……お願いします……処分して……そのかわり……なんでも先生の、好きなように……」
 真っ赤になりながら、典子は両手で前田の身体にすがりついてきた。

(つづく)

451 :雨城雪矢:2001/07/20(金) 23:47
第1話

 曲がっては続く緩い坂を登りながら、美奈子は汗ばんでいた。
「これさえなければなあ・・・・。何で東京ってこんなに坂ばっかりなんだろ。」
 新宿や渋谷などの超高層ビルが乱立する街から数駅離れただけで、一戸建てばかりの閑静な住宅街になってしまうのは、どうしても違和感がある。この春に大学に合格し、東京に出てきたばかりの美奈子には、まだ都会の風景は新鮮だった。
「でもま、お小遣い、お小遣い。」
 美奈子が向かっているのは、家庭教師として雇われた高校生の自宅だった。田舎の両親からはそれなりの仕送りを受けているが、一人暮らしは金がかかる。サークルやクラスなどには遊び慣れている友人もおり、彼女らにつきあって遊びにいったりすればすぐに万単位で飛んでいってしまう。合コンをするのだって、ただというわけにはいかない。他にもいろいろ欲しいものはあるし、女子大生にとってバイトは必須科目だ。
 喫茶店のウェイトレスや、派遣なんかもやってみたかったが、やはり割のよい家庭教師を選ぶことにした。学生部で、時給4000円、という家庭教師先を見つけたのだ。美奈子の大学は、中高一貫からの内部生と、大学受験で来る外部生が一緒になった女子大であり、かなり偏差値も高いのだが、それでも4000円というのは破格の時給であり、すぐに美奈子は応募したのだった。
 こんなにおいしいバイトを他の学生が見落とすはずもなく、かなり競争率は高かったようだが、運良く美奈子が選ばれた。
「そんなに時給高いなんて怪しいじゃないの?変なおじいさんとかいたりして。」
 などと友達に脅されたりしたが、面接に出てきた母親は、はきはきとした感じのよい女性であり、美奈子は安心した。生徒となるそこの子供は男子で、ちょっと不安だったが、おとなしく、素直そうな坊やといった風情であった。家庭教師は、おおむね週1回3時間だけであるが、交通費など入れれば月に6万にはなる。
「ラッキー!」
 と美奈子が思うのも無理はないところだった。来週がお給料日であり、そのお金で水着を買うつもりだった。もうすぐ本格的な夏がやってくる。夏には、美奈子の所属しているサークルは海で合宿をする予定になっている。周りの友人が次々と彼氏をつくっていく中で、美奈子も人並みに恋愛をしてみたかった。
もちろん美奈子に声をかけてくる男達はたくさんいる。というより、サークル内でも美奈子の人気はかなり高かった。やぼったい田舎の女の子が都会へ出てきてぱっと垢抜ける、というのではなく、もともとある生来の美しさが開花しつつあるという印象があった。くっきりとした二重瞼、小さく引き締まった唇、さほど長くはないが清潔感あふれる黒い髪は、正統派美人の状況を十分にクリアーするものである。胸の膨らみも去年あたりから豊かに成長してきている。にもかかわらず脚には無駄な肉がついておらず、足首は理想的にきゅっと締まっている。それに加えてぬけるような肌の白さ。
テニスサークルなので、屋外で練習することも多いが、美奈子は日焼けとは無縁のようだった。スコートから誇らしげに突き出る細く長い脚が華やかにコートで跳ねる様を見ながら、サークルの先輩達が「あの娘を誰が落とすか。」という賭けをしていたのを美奈子は知らない。
そういった無粋な輩とは別に、サークルには美奈子の気になる先輩がいて、先輩も何となく美奈子を気にかけているようだった。美奈子には、いろいろと楽しみの多い夏だった。

汗を拭き拭き目的地へたどり着いた美奈子を、秀明という名前の生徒が迎え出た。生徒といっても高校3年生であり、年は美奈子とほとんど変わらない。割合端正な顔をしているが、小柄で、いつも美奈子のことを
「佐藤先生」
と呼ぶ。名前で呼んでもいい、と美奈子は言っているのだが、家庭教師を始めた今も先生をつけたままだ。秀明は中高一貫教育の男子校に通っていて、まだ女性に慣れた口をきけないように見えた。小さな地方都市で育った美奈子にとっては、飲み会などに行くとすぐに口説き始める男達にやや気おされていたところもあり、秀明のそんな態度が好ましかった。
美奈子が教えているのは英語と世界史、それに秀明が苦手だという古文である。今日は世界史の授業の予定だった。参考書とノートを膝の上に広げている美奈子は、その日が屈辱と恥辱にまみれた授業開始の日になるとは知る由もなかった。

452 :風の谷の名無しさん:2001/07/20(金) 23:56
雨城雪矢=畔改のホームページ
移転しました
   ttp://www.kannou.net/pinkish_cafe/

453 :ほとり@ f136108.ap.plala.or.jp:2001/07/21(土) 03:53
 マイッタね、コリャコリャ。

454 :ほとりさんへの相談:2001/07/21(土) 23:19
一年前小学生の女の子のパンツに手を入れてアソコもんだりして
警察につかまりました。
それから我慢して我慢して我慢して我慢して我慢して我慢して我慢して我慢し

やっと女の子を見ても「可愛いなあ」と思うだけのところまで
自分をコントロールできるようにできました。
でもまだときどきふっと我慢できなくて通りすがりにお尻をすっと
なでちゃったりするの。ホントにごめんよ子供達ごめん(涙)。
ボクが本当に好きなのは女の子達の屈託ない笑顔なのに、
自分の行為はその笑顔を壊してしまう。
わかってるのに衝動を抑えきれない・・・。
もっと精進して脱ロリコンせねば。
このままじゃいつか好きな女性ができて結婚したとき
女の子が生まれちゃったら自分がどうなるのかマジで怖い・・・。
かなりマジで苦悩中。
どうすればいいの?
どこに相談すればいいの?
何科の医者に行けば直してくれるの?
誰かボクを助けて。

455 :ほとり@ f136179.ap.plala.or.jp:2001/07/22(日) 03:18
>>454
 「通りすがりにお尻を…」くらいなら、あの武天老師さまもやっているので(笑)、
いいんではないでしょうか?、でも法的にはあまり大丈夫でないかもしれませんし、
一度パクられるとずっと監視がついているそうなので気をつけてください。
 でも小学生のお尻触るとになると、身長が違うのでそうとう不自然な体勢になると
思うのですが…。あ、高学年くらいになればそうでもないか。自分は小学生とかは
あまり好きではないのでちょっとよくわからないかも知れません。
 自分なんかはこの時期、官能的なノースリーブをみると、白く透き通るような
美しい二の腕のほうに目がいってしまい、ついつい通りすがりにその腕を「ひしっ」と
握ってしまったりすることはあります。これならローシングルぐらいでも体勢的に
無理ないですしね。

 自分なんかは小さい子が好きでも、セックスしたいとかそういう気持ちはないので、
これからもぷりゃぷりゃやっていけると思います。なんにしろ、そんな次元の問題に
悩まされることもそう長くは続かないと思うので、とにかくパクられても蔑まれても
いいですから、ヤケを起こして死んだり吊るされたりすることは、なるべくないように
しましょう。それさえ気をつければたぶん大丈夫です。
 あと結婚のことはわかりません、考えたこともないです。自分としてはロクなことが
ないのでやめた方がいいように感じます。色々なワガママや勝手も一人でいるからこそ
成り立つことだと思うので。
(※他板、他スレへの転載を禁ず)

456 :ひろりん:2001/07/22(日) 07:17
ほとり君はしょーもない質問には律儀にレスするのお。

457 :風の谷の名無しさん:2001/07/23(月) 18:45
今までほとりさんのことは良い語り仲間と思ってた。でも、それも今日までにしようと思います。
最後に一言。 さっさと捕まってください。ウチの子供をアンタみたいな人間がいる世の中に出したくない。

458 :弾上(01):2001/07/23(月) 21:27
>自分なんかは小さい子が好きでも、セックスしたいとかそういう気持ちはないので、
その割にはこんなことしてるわけ?

>ええ、そうです。貰っちゃいました。
>正直、誰か来ないかヒヤヒヤしてたんですよ。

>(省略)

>ほとりが彼女を貫くたびに、血が彼女のほっそりとした太股をつーッと流れるんですよ。
>そして、彼女は「ままーままー」とむせび泣くんです。どうですか?凄くいいでしょう。
>で、ほとりはそれに興奮して、さらに突いてしまうわけなんです。同人誌とかの通り、小さい子はよく締まります。

>(省略)

>フィニッシュが近い時、ほとりは残った理性を振り絞って、泣く泣くお腹に出しました。うーん、残念です。

アンタのHPからの転載らしいんだが、マジ?
女から見れば絶対に許せない
今までの事はネタだと思ってたが、マジならもうアニメ板には来ないで欲しいんだが。
アンタの名前を見るたびに気分悪くなるから。
マジレス希望

459 :デラックス43:2001/07/23(月) 21:33
>>458 一時存在した短命なHPだったけど、あったのは事実。皆ひいてたけど。最後は慌てたほとりが「ネタですってば(^^」で抹消。

460 :風の谷の名無しさん:2001/07/23(月) 21:35
>>451
>ほとりは残った理性を振り絞って、泣く泣くお腹に出しました。
お腹の中だったら笑える。

461 :460:2001/07/23(月) 21:36
あれ、カキコが消されてる。・・・相当後ろめたいんだろな(w

462 :風の谷の名無しさん:2001/07/23(月) 21:39
消された?・・・肯定したのと同じじゃん。氏ねよ、マジで

463 :CCさくらのちんこないと:2001/07/23(月) 21:49
さらしあげ   

464 : :2001/07/23(月) 23:03
全文アップきぼーん

465 :ほとり@ f136230.ap.plala.or.jp:2001/07/24(火) 00:06
>>458
 先に申し上げて起きますと、この文は全く身に覚えがありません。
 なかなかテクニカルな煽り(騙り?)だと思います。
 たしかに「AUnReal」ドキュメントの中には、同じくらいに穏やかでない文もありますが、
そのひとつひとつを誰もが確認できるわけではありません。
 だいいち、ほとりはセックスそのものには興味がありませんし、今のところ前も後ろも
純潔を保ったままです。また、恐らくほとりが生きている間にこれら器官が使われることも
ないであろうと思われます。
 ちなみに念のために言いますが、>>455は紛れもなくほとりの書き込みです。
>>460-462
 「消された」って、透明あぼーんされたということですか?
 どういう内容の投稿だったのでしょうか?、やや気になります。

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/24(火) 00:11
>>465
見苦しいんだけなんだけど・・

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2001/07/24(火) 00:17
>>465
性的に興味があるから幼女レイプなんかするんだろうがヴォケ
病院に行って来い。

468 :名無しさん:2001/07/24(火) 00:20
>>467
いや、これは警察に自首を勧めた方がいいぞ

469 :ほとりさんへの忠告:2001/07/24(火) 02:18
このスレのロリコン以外、よく聞け。
真性ロリコンにとって日常がどんなに辛いかを。

ロリコンってのは、なってみればわかるが、
15歳以下(俺は789辺り)の少女に強烈な性欲を感じる人種なわけよ。
性欲だから、彼女と毎日できるような時期はなんてことない。
たっぷり抜いた後も大丈夫。
だが、そうそう恵まれた環境でもいられないわけだ。

さて、ロリコンな俺は、789辺りに最高の性欲を感じる。
つまり、ズリネタにしても、普通のエロ本は二級なわけ。
服着てても小学生の方が、裸の美人より興奮することもあるのよ。
正直俺はイーブンくらいなんだが、1はもっと酷いんだろう。
ま、ズリネタだから抜ければいいんだが、しかし、
ここで注意して欲しいのは、
ロリータヌードのズリネタなんぞそうそう手に入らないことだ。
だいたい、本番ありの裏ロリビデオなんて犯罪だ。
俺は根性足りないから持ってない。

これを君らパンピーにあてはめよう。
エロ本の妙齢プレイメイトは全員着衣だ。
お子様の裸だけはそこいらで簡単に手に入るし、本番ビデオもある。
わかってきたか?
小遣いの少ない高校生のよーにズリネタに困り、
しかたないから性欲を大して感じない二級のズリネタでごまかすわけだ。
一種の禁欲状態で毎日を送ってるわけだよ。

ここまでは、まだいいんだ。
さあ、我等ロリコンの恐怖の季節がやってくる、夏だ。
いいか、スパッツだぞ!?
胸元は開きまくり、背中はでまくり、スカート短いは走り回るわ!
しかも、ロリコンにとっては、小学生は半分以上が美人に見えるんだ。
まだ個性がはっきり出てない顔が美人顔に見えるんだな。
半禁欲状態に、水着同然のカッコの美人の群れだぞ・・・?
もち、手は出しちゃ駄目だし、ナンパも駄目だ!
ああ、拷問だとも!
夏を乗り切るとさ、ああ今年も犯罪者にならずにすんだ・・・ってな。

1、性欲には違いないから、とりあえず法で許される女となんとかやりまくれ。
もーセクースはコリゴリってくらいまでな!
それで少しは楽になると思うぞ。オナーニは欠かすな、公衆便所でいいから抜き
まくれ。
後は危険を減らすことだな。なるべく接触しない、それから、マイカーは持つな。
なるべく小学生のいない、それでいて人目のある場所に住め。
あと、目が悪いなら、眼鏡を外して歩くのもいいぞ・・・

470 :名無しさん:2001/07/24(火) 02:34
>>469
コピペなんか貼るな
そんなことより、警察だ。
警察に自首を勧めた方がいいぞ。

471 :ほとり@ f136230.ap.plala.or.jp:2001/07/24(火) 02:49
>>469
 コピペのようですが、原文を書いた方は恐らくホンモノの幼女趣味と思われます。
 かなり的確な表現、かなり同意。
 するかどうかは別問題として、結局我々は「セックスは生涯、絶対にしちゃダメ。
それをしたら即、人間失格」みたいな状況に置かれているわけですよ。
 そういう状況で目の前にはハダカの美女が身をくねらせているわけです。
 …一瞬ふと魔がさしたからって、そのことを誰が責めることができるだろう、
とは思いませんか?(ほとりがそういう状況でどうするかは別問題として)

472 :ほとり@ f136230.ap.plala.or.jp:2001/07/24(火) 02:59
 マイカーはマズイですね。
 自分も雨の中走っていて児童公園の土管(?)の中で雨宿りをしているとおぼしき
女の子二人をみつけて「お家まで送っていこうか?」と、つい車に乗せてしまった
ことがあります。まぁ、結局おとなしくお家に送り届けてあげたのですが。
 車の中で二人と話をしたのですが、「土管の中でなにをしていたの?」と聞くと、
なんでも土管の内側の壁がそこいらの子供達の掲示板(というか便所のラクガキ
みたいなもの?)みたくなっているようで、そこに仲良しの友達の悪口が書いて
あったのが悲しくて、二人でマニキュアの除光液で消していたそうです。
 子供たちにも子供たちの社会があるわけで、2ちゃんねるで遊んでいる我々も
彼女たちとそう大差ないのかも知れないなーとか思ったりしました。

 あ、途中から日記かエッセイみたくなっちゃった…。
 結局なにがいいたいか分からないですね。(笑)

473 :名無しさん:2001/07/24(火) 03:27
ほとりって、ホモスキーの作り出したバーチャルキャラらしいね。
ホモスキーはセミアマの小説家だから、こんなのは朝飯前さ。

474 :しるふぃ(仮名):2001/07/24(火) 04:08
夏もいよいよ本番ですなァ

475 :ひろりん:2001/07/24(火) 07:00
暑い。

>ほとりって、ホモスキーの作り出したバーチャルキャラらしいね。

ん〜、だからアイデンティティの話にマジレスもらえないのかしらん。

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おお、神よ

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